JPS6219735Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は病院用流し台の改良に関するものであ
る。主として、手術道具等の洗浄を行う病院用流
し台は、従来衛生的である事が第一に要求される
にかかわらず、給排水管が、シンク本体の下部に
乱雑に配管されていた為、ほこり等がたまりやす
く、とかく不潔になりがちであり、美観上も好ま
しくなく、しかも、その清掃を行うのは容易でな
く、また清掃中に配管を損傷せしめる等の欠点が
あるばかりか、給排水管によつてシンク本体の下
方を全く使用できない等の問題があつた。

本考案は、上記欠点を改善する事を目的とする
もので、支持フレームと、シンク受台にて、側面
視を横向略Ｌ字形となす事により、下方部に空間
部を形成し、該空間部を、手術用具等を運搬する
ワゴンの収納スペースとなし、支持フレーム内部
を配管スペースとし、かつ、支持フレーム下方部
前面を、着脱自在の前面パネルで隠蔽する事によ
り、給排水管がほとんど露呈せず、美観的にもす
ぐれシンク受台下方の清掃も容易で、かつ支持フ
レーム内での漏水等の点検も簡単に行い得る等、
の特徴を有するものである。

以下、本考案を図面に基づいて説明する。

第１図は、本考案の側面視を示し、Ａは、本考
案の流し台、１は支持フレーム、２はシンク受
台、３はシンク本体、４は前面パネル、５は湯水
混合自在水栓等の給水栓、５１は排水トラツプ、
６は巾木である。支持フレーム１は、第２図に示
す如く、上面に、前方を開口した適宜数の係止爪
１１１…を有する断面下向き略コ字形の上枠１１
と、該上枠１１の両端と、中央に所定間隔を有
し、中央部に対向して固着された縦枠１２…と、
該縦枠１２…の下端部に、前後に対向して固着さ
れた、断面Ｌ字形の下枠１３，１３からなつてい
る。そして、縦枠１２…は、壁面取付部１２１
…、シンク受台取付部１２２…、側面パネル取付
部１２３，１２３からなる横断面略コ字型をな
し、壁面取付部１２１…はシンク受台取付部１２
２…より横方向に大寸となし、支持フレーム１の
前方から壁面への取付を容易にすると共に、縦枠
１２…の内面上部と下端に縦枠補強材１２４…を
固着している。また縦枠１２の壁面取付部１２１
…、シンク受台取付部１２２…、側面パネル取付
部１２３…、前方の下枠１３には、それぞれ、壁
面取付孔１４…シンク受台取付螺孔１５…、側面
パネル取孔１６…、巾木取付孔１７…を形成して
いる。そして、中央部に対向する縦枠１２，１２
間の上部に、前面に螺孔１８１…を有する断面Ｌ
字形の給水管支持部材１８が固着されている。さ
らに縦枠１２…のシンク受台取付螺孔１５…の下
方前面には、先端に係止突片１９１を、該係止突
片１９１に連設してＬ字形に折りまげられたシン
ク受台載置部１９２と、前面パネル取付部１９３
を有するシンク受台嵌合片１９を全幅にわたつて
固着している。そして、前面パネル取付部１９３
には、前面パネル取付螺孔１９４が形成されてい
る。さらに、シンク受台嵌合片１９の前面パネル
取付部１９３の中央部裏面には、基板８１の両端
を後方にＬ字形におりまげて、翼片８２，８２を
形成した給水管保持部材８が固着されており、翼
片８２，８２には螺孔８３…が形成されている。
１９５は縦枠１２…の最下端に位置する縦枠補強
材１２４にもうけられたアジアスター（図示せ
ず）取付螺孔である。側面パネル７は、左右両端
の縦枠１２の側面パネル取付部１２３，１２３の
外面にとりつけて、支持フレーム１の側面を隠蔽
する偏平箱形で、内面に縦枠１２の側パネル取付
孔１６に対応して、取付螺孔７１…を形成してい
る。巾木６は、ステンレス板材の上下左右端を内
方にＬ字形に折り曲げて形成され、裏面に、前記
下枠１３にもうけた巾木取付孔１７…に対応し
て、巾木取付螺孔６２…を有する巾木取付座６１
…が固着されている。シンク受台２は、第３図に
示す如く前後枠２１，２２、左右枠２３，２３、
中枠２４，２４より構成されている。そして、前
枠２１は、上部シンク載置台２１１と、該シンク
載置部２１１の内側に連設し、上方に突出せしめ
たシンク移動防止部２１２を有する断面略コ字形
に形成されている。左右枠２３，２３は前枠２１
の左右端部に後方に向つて前端部を固着し、後部
に向つて高さ寸法を大となし、上部に、前枠２１
と同様、シンク載置部２３１，２３１、とシンク
移動防止部２３２，２３２を有する断面略コ字形
に形成されている。後枠２２は、上下端部を内方
に向つてＬ字形に折りまげ、下端に、前記支持フ
レーム１の前面にもうけたシンク受台嵌合片１９
に嵌合する嵌合部２２１をもうけ、後面２２２
に、前記支持フレーム１のシンク受台取付部１２
２にもうけたシンク受台取付螺孔１５…に対応し
て、シンク受台取付孔２２３…を有する断面略コ
字形に形成され、左右枠２３，２３の後端内面に
固着されている。中枠２４，２４は、上下前後端
部を内方に折り曲げて、断面コ字形となし、前後
枠２１，２２と、左右枠２３，２３より形成した
枠組の内部に、中央部に所定の間隔を有し、前後
枠２１，２２間に前後端部を固着している。そし
て、中枠２４，２４の側面２４１，２４１にはシ
ンク本体取付螺孔２４２…が形成されている。シ
ンク本体３は、前記中枠２４，２４間に位置する
貯水部３１を有するるシンクトツプ３２とシンク
トツプの後部に上方に向つて連設したバツクガー
ド３３と、該バツクガード３３と、支持フレーム
１の上部にとりつけられるトツプパネル３４から
なり、シンクトツプ３２の左右前端は下方にＬ字
形に折りまげられ、前記したシンク受台２のシン
ク載置部２１１，２３１，２３１に載置され、シ
ンク移動防止部２１２，２３２，２３２に外嵌す
る嵌合突片３２１を形成し、さらに、裏面には中
枠２４，２４の外側に位置し断面Ｌ字形で、前記
シンク受台２の中枠２４，２４に形成したシンク
本体取付螺孔２４２…に対応して固定用螺孔３２
３を有するシンク本体固定片３２２，３２２が固
着されている。尚シンク本体３は貯水部３１に向
つて傾斜せしめるのが望ましい。バツクガード３
３は、前面に給湯水管取出孔３３１，３３２と、
上端を上向きＬ字形に折り曲げたバツクガード係
止片３３３が形成されている。トップパネル３４
は、前端部を大きく、左右後端部を前端部より小
さく下方にＬ字形に折り曲げて断面略コ字形とな
し、前記バツクガード３３のバツクガード係止片
３３３の前方に位置するバツクガード移動防止部
３４１を前部に形成し、裏面数個所に、前記支持
フレーム１の上枠１１にもうけた係止爪１１１に
対応して前方から係止するＺ字形の係止突片３４
２をもうけている。

前面パネル４は、同形をなす左右前面パネル４
１，４１と、左右に対称形をなす中央左右パネル
４２，４３よりなり、左右前面パネル４１は、上
下端部をそれぞれ外向きＬ字形に、左右端部を、
内向きＬ字形に折りまげて、上下端部にパネル取
付片４１１、パネル係止突片４１２を形成してい
る。そして、パネル取付片４１１には、前記支持
フレーム１にもうけたシンク受台嵌合片１９にも
うけた前面パネル取付螺孔１９４…に対応してパ
ネル取付孔４１３…を形成している。中央左右パ
ネル４２，４３は、上下端部をそれぞれ外向きＬ
字形に、左右端部を内向きＬ字形に折り曲げて、
上下端部に、パネル取付片４２１，４３１、パネ
ル係止突片４２２，４３２を形成し、パネル取付
片４２１，４３１には、前記左右前面パネル４１
同様パネル取付孔４２３…、４３３…を形成する
と共に、それぞれの側面上部には半円形の排水ト
ラツプ５１の横引き部分５１１の挿通孔となる切
り欠き４２４，４３４を形成している。

上記の如く構成された各部材は次の順序によつ
て組立てられ、本考案の流し台を構成する。ま
ず、支持フレーム１を壁の前面に立設し、アジヤ
スター取付螺孔１９５……に螺合したアジヤスタ
ー（図示せず。）を調節して、支持フレーム１を
水平状態に保持し、この状態で、縦枠１２…にも
うけた壁面取付孔１４…にコンクリートボルト等
を挿通し、壁面と支持フレーム１を固定する。

上記の如く、壁面に固定した支持フレーム１の
左右両側に側面パネル７，７を当接して、取付螺
孔７１…と支持フレーム１の縦枠１２…にもうけ
た側パネル取付孔１６を一致せしめてネジ止めす
る。次に、支持フレーム１の前面の下枠１３に巾
木６を当接し、巾木取付孔１７…と巾木取付螺孔
６２…を一致せしめてネジ止めする、この時、巾
木６の裏面と、下枠１３の前面間には、巾木取付
座６１…の厚みに相当する間隙Ｂが生じる。次
に、シンク受台２の後枠２２の嵌合片２２１を、
支持フレーム１のシンク受台嵌合片１９に嵌合
し、シンク受台取付螺孔１５…と、シンク受台取
付孔２２３…を一致せしめてネジ止めし、支持フ
レーム１とシンク受台２を固定する。次に、シン
ク受台２の上部にもうけたシンク載置部２１１，
２３１，２３１に、シンク本体３の嵌合突片３２
１…を載置して、シンク移動防止部２１２，２３
２，２３２と嵌合突片２３１にてシンク本体３の
横移動を防止した状態で、シンク本体固定片３２
２，３２２と、シンク受台２の中枠２４，２４を
ねじ止めし、シンク受台２とシンク本体３を固定
する。この状態で、バツクガード３３の裏面は、
支持フレーム１の上部前面を隠蔽する。次に、ト
ツプパネル３４を支持フレーム１の上枠１１の中
程に載置し、後方に移動せしめると、トップパネ
ル３４の裏面にもうけた係止突片３４２と、上枠
１１の係止爪１１１が係合し、それと同時に、シ
ンク本体３の嵌合突片３２１は、バツクガード係
止片３３３の前面に当接し、バツクガード３３上
部の前方移動を防止した状態で、支持フレーム１
とトップパネル３４が連結される。次に、壁面に
開口した給湯水孔Ｄ，Ｃに、給湯水管Ｅ，Ｆを連
結し、端部をバツクガード３３の給湯水管取出孔
３３１，３３２に臨ませた状態に給湯管Ｅ、給水
管Ｆを支持フレーム１内で配管する。さらに、シ
ンク本体３の貯水部３１の底部に排水金具Ｇをと
りつけ、排水トラツプ５１を連結し、横引き部分
５１１を支持フレーム１内に導き排水管を配管す
る。次に、バツクガード３３にのぞました給湯水
管Ｅ，Ｆに、給水栓５を取りつける。そして、中
央左右パネル４２，４３のパネル係止突片４２
２，４３２を、巾木６の裏面と下枠１３の前面間
の間隙Ｂに嵌入し、上部を支持フレーム１側にた
おし、中央左右パネネル４２，４３のパネル取付
片４２１，４３１とシンク受台嵌合片１９に当接
した後、互いに中央方向（排水トラツプ５１）側
に移動し、互いの側端部を当接せしめると、互い
の上部にもうけた切り欠き４２４にて、円孔が形
成され、この円孔内に排水トラツプ５１の横引き
部分５１１が位置する。この状態でパネル取付片
４２１，４３１をシンク受台嵌合片１９にネジ止
めする。次に、左右前面パネル４１も同様にし
て、支持フレーム１の下部前面に取り付けてた
後、壁面及び床面と、流し本台間にコーテイング
をほどこし、本考案の流し台を構成する。本考案
では側パネル７を支持フレーム１の側面に取り付
けているが、支持フレーム１と側パネル７を一体
に形成してもよく、又、給湯水孔Ｄ，Ｃが壁面近
くの床面に開口されている場合は、第５図に示す
如く巾木６の中央部を山形に前方に突出せしめた
形態となし、さらに中央左右パネル４２，４３も
同様に中央部を山形に前方に突出せしめ、かつ、
シンク受台嵌合片１９に中央左右パネル４２，４
３の上端が取りつけられる前面パネル取付部材
（図示せず。）を形成しておいてもよく、支持フレ
ーム、シンク受台、シンク本体等の構成は本考案
の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。

上記の如く本考案は、支持フレームの内部を配
管スペースとなし、かつ支持フレームを壁面に固
定する様にしたので、たとえ、支持フレームの上
部前方に突出して、シンク受台、シンク本体をと
りつけても安定よく支持する事が出き、しかも支
持受台下方に空間部を形成する事が出来、その空
間部をワゴン等の収納スペースとなり、又、支持
フレーム下方部前面を、着脱自在の前面パネルで
隠蔽する事により、給排水管が露呈せず、美観的
にもすぐれ、シンク受台下方の清掃も容易で、か
つ支持フレーム内の漏水等の点検も簡単に行い得
る等、の実用的にすぐれた効果を有するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例の一つを示し、第１図は本
考案の側面図、第２図は支持フレームの要部分解
斜視図、第３図はシンク本体、シンク受台、前面
パネルの要部分解斜視図、第４図は要部縦断面
図、第５図は他の実施例の側面図、である。 Ａ……流し台、１……支持フレーム、１２１…
…壁面取付部、２……シンク受台、３……シンク
本体、４……前面パネル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 少なくとも、後面に壁面取付部を有し、内部に
   配管スペースを形成した支持フレームと、該支持
   フレームの上部前方に突出して取りつけられるシ
   ンク受台と、該シンク受台の上部に取りつけられ
   るシンク本体にて流し台本体を構成し、シンク受
   台下方を空間部となし、かつ、支持フレーム下方
   部前面を着脱自在の前面パネルにて隠蔽せしめた
   事を特徴とする病院用流し台。