JPH017790Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は洗い場付浴槽の周縁に壁パネルを起立
せしめ相互に連結して側周壁を囲繞し、上部開口
を天井パネルにて被蓋したユニツトバスルームに
関するものである。

〔従来の技術及びその問題点〕

従来、収納部を有する機能パネルを側周壁に組
込んだ浴室として実公昭55−6888公報のものがあ
る。

この先行技術は側壁パネルに、そのパネル厚と
同等の奥行を有する収納部を凹設し、この側壁パ
ネルを隣接する側壁パネルと共に組込むことによ
つて側周壁を形成したものである。

しかし、この先行技術では、収納部の奥行が、
パネル厚と同等である為、収納スペースが小さ
く、多くの入浴用備品や浴室用備品を収納できな
い問題があり、使用勝手が悪い。

また、浴室内において風呂蓋は洗い場面周辺部
分に立て掛けることになる為、洗体、洗髪の際に
体が誤まつて接触し、横倒する虞れがあり、洗い
場面の有効面積も狭くする問題点もあつた。

〔技術的課題〕

本考案の技術的課題は洗い場付浴槽において浴
槽部と洗い場部との境界部に立設する機能パネル
に形成された収納凹部のスペースを拡大すると共
に浴槽上縁面を利用して風呂蓋を立て掛けられる
ようにすることにある。

〔技術的手段〕

本考案の技術的課題は洗い場付浴槽の周縁に壁
パネルを起立せしめ相互に連結して側周壁を囲繞
し、上部開口を天井パネルにて被蓋したユニツト
バスルームにおいて、上記洗い場付浴槽の洗い場
部側上縁面と、洗い場付浴槽の浴槽部上縁面との
境界部に、ルーム内側へ膨出することにより上面
を閉塞した膨出部を形成し、該膨出部上面上に、
側縁を隣接する壁パネルと連結して天井パネルに
至る高さの機能パネルを立設し、該機能パネルに
は上記膨出部の上面の範囲内における奥行を有す
る収納凹部を高さ方向に多段状に凹設すると共に
下位前面部分に浴槽、洗い場兼用の自在水栓を取
付け、前記膨出部に連設する浴槽部の上縁面を拡
張して蓋置面を形成することである。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

図中Ｂは、ユニツトバスルームを示し、洗い場
付浴槽Ａの周縁に立設状に連結して側周壁Ｄを形
成する壁パネル１、機能パネルＣ、その側周壁Ｄ
上部開口を閉塞する天井パネル２とから形成す
る。

洗い場付浴槽Ａは、周知の如く浴槽部４と洗い
場部３をFRP等にて一体に連設形成してなり、
周面に上縁面８を延設形成した槽部４ａのその一
辺の上縁面８を下方へ延設して洗い場部３の洗い
場面３ａを形成している。

また槽部４ａ上の上縁面８及び洗い場面３ａの
上縁面８には、立ち上がり面１１を介して水平な
壁載置面９が形成され、その壁載置面９に連続し
て水返し面１２が起立形成されている。そして浴
槽部４と洗い場部３の境界部には、段部１３を段
設してドア枠、壁パネル１用の垂直な添接面１４
を洗い場部３の壁載置面９と連設して形成してい
る。

また、洗い場付浴槽Ａは、洗い場部３側の上縁
面８一方端とそれに対向する浴槽部４の上縁面８
との境界部の立ち上がり面１１部分とをルーム内
側へ平面台形状に膨出させ上面６を閉塞した膨出
部５を連設する。この時、洗い場部３側の上縁面
８は、ユニツトバスルームＢの長手方向略中央部
位に位置する為、膨出部５も同位置に形成される
こととなる。

機能パネルＣは、上記上面６と同一形状の平面
台形状を呈し、全高を天井パネル２に至る高さと
し、その前面２ｃの高さ方向に下位から上位に自
在水栓１７の取付孔１７ａ、浴室用備品Ｆ、収納
凹部１５、照明燈１６の取付孔１６ａを夫々形成
し、洗い場部３側の側面１Ｃにはシヤワーヘツド
３４を取付けるシヤワーハンガー３４ａを取付固
定している。

また機能パネルＣは、両側面１Ｃ，１Ｃ側縁に
隣接する壁パネル１との連結片１８を背面方向に
突出形成している。

収納凹部１５は、前記上面６の範囲内において
背面方向に、多段状に前面２Ｃ部分を凹設させて
形成し、取り出し口３５を、前面２Ｃならびに浴
槽部４側の一側面１Ｃに連続して開口し、その前
方には、浴室用備品Ｆの脱落防止板１９を横架固
定している。

また、上記膨出部５に連設する浴槽部４の上縁
面８を拡張して風呂蓋用の蓋置面３６が形成さ
れ、この蓋置面３６に蓋下端を差し込む差込溝３
２が凹設されている。

壁パネル１は基台１ａ表面に一面にタイル１ｂ
等の敷設部材１ｃを接着固定すると共に、上記機
能パネルＣに隣接する両側の壁パネル１′，１′に
は一面にスリツト２０を開口した型状の裏打枠
１ｅを、そのスリツト２０を背面方向、即ち室外
方向に向けた状態で基台１ａ裏面両側全長にわた
つて固定してなり、機能パネルＣの連結片１８
と、その連結片１８が当接する裏打枠１ｅとをネ
ジ３１止めすることによつて機能パネルＣと共に
側周壁Ｄの一面d₁を形成するようになつている。

側周壁Ｄの他３面d₂…を形成する壁パネル１″
…には第４図に示すように一面にスリツト２０を
開口し且つそのスリツト２０の開口縁の内、隣接
する開口縁２０ａに枠内に向かい且つスリツト２
０を挾める方向へ傾斜する引つ掛り片２１を折曲
せしめた裏打枠１e′を、基台１ａ裏面両側全長に
わたつて固着してなり、側周壁Ｄの他３面d₂…を
形成するこの壁パネル１″…相互の接続及び側周
壁Ｄの他３面d₂…を形成する両端の壁パネル１″
と機能パネルＣに隣接する壁パネル１′との接続
は後述する挾持片２２を用いて行なう。

挾持片２２には、隣接する壁パネル１″，１″同
志を直線状に接続する第１挾持片２２ａと、直角
状に挾持する第２挾持片２２ｂとがある。

第１挾持片２２ａは、第４図に示すように直線
状に隣接する壁パネル１″，１″の夫々当接関係に
ある裏打枠１e′，１e′の内、室内から人が正対し
た際、左側に位置する裏打枠１e′の背面長手方向
適所にビス２３等を介して止着する止着片部２４
と、その止着片部２４より隣接する壁パネル１″
の裏打枠１e′方向へまず水平に、更に枠内方向へ
折曲せしめた引つ掛け片部２５とで構成される。

第２挾持片２２ｂの内、第４図に示すように側
周壁Ｄの３面d₂…の両側の壁パネル１″と、機能
パネルＣ両側の壁パネル１′を直角に接続する第
２挾持片２２ｂにあつては、機能パネルＣ両側の
壁パネル１′，１′において外側の裏打枠１ｅにビ
ス２３等を介して止着する止着片部２４と、その
止着片部２４の末端より90゜傾斜片部２８を介し
て、まず水平に、更にその隣接する裏打枠１e′内
方向へ折曲せしめた引つ掛け片部２９で構成さ
れ、側周壁Ｄの３面内のコーナーを構成する壁パ
ネル１″，１″においては第４図に示す様に室内か
ら人が正対した際第１挾持片２２ａと同様に左側
に位置する裏打枠１e′にビス２３等でもつて止着
している。

尚、引つ掛け片部２５，２９は、枠内方向へ折
曲せしめた夫々の折曲片部２７，３０の頂点をス
リツト２０，２０内に突入せしめ先端をスリツト
２０，２０よりも拡開せしめて略山形状の引つ掛
け部２５ａ，３０ａを折曲形成している。

次に、組立て方について説明すると、まず機能
パネルＣとその両側に隣接して連結される壁パネ
ル１′，１′とで構成した側周壁Ｄの一面d₁を洗い
場付浴槽Ａの壁載置面９上に載置し、立設する。

而る後その一面d₁の室内から人が正対した際の
右端に、その一面d₁に対し直交する壁パネル１″
をその裏打枠１e′のスリツト２０を介して挾持片
２２と嵌入掛合する。

斯る作業を順次時計廻りに繰り返すと共に、最
後に上記一面d₁と壁パネル１″との間の一枚分の
壁パネル挿入部に、両側裏打枠１e′，１e′のどち
らにも挾持片２２を設けない壁パネル１″ａの裏
打枠１e′，１e′のスリツト２０，２０を介して、
上記一面d₁側及び壁パネル１″側の挾持片２２，
２２を嵌入掛合せしめて所望な側周壁Ｄを形成す
る。

そして、上部開口を天井パネル２にて被蓋して
ユニツトバスルームＢを形成する。

ちなみに、機能パネルＣには、側周壁Ｄへの組
込み前に自在水栓１７、照明燈１６、シヤワーハ
ンガー３４ａを取付固定する。故に側周壁Ｄへの
組込み後入浴中に手を延ばして届く部分に自在水
栓１７、収納凹部１５が存在し、洗い場面３ａに
相対してシヤワーヘツド３４が存在することとな
る。

〔考案の作用効果〕

本考案は以上のように構成したので、下記の作
用効果がある。

洗い場付浴槽の洗い場部側上縁面と、洗い場
付浴槽の浴槽部上縁面との境界部に、ルーム内
側へ膨出することにより上面を閉塞した膨出部
を形成し、該膨出部上面上に、側縁を隣接する
壁パネルと連結して天井パネルに至る高さの機
能パネルを立設し、該機能パネルには上記膨出
部の上面の範囲内における奥行を有する収納凹
部を高さ方向に多段状に凹設したので、収納凹
部の収納スペースが大幅に拡張でき、入浴用備
品、浴室用備品を一括して収納でき、使用勝手
が良い。

膨出部に連設する浴槽部の上縁面を拡張して
蓋置面を形成してその蓋置面とルームの側周壁
との間に風呂蓋を立て掛けることができるもの
で、洗い場部のスペースを広く活用できる。

機能パネル下位前面に浴槽、洗い場兼用の自
在水栓を取付けているから、浴槽部の上縁面に
個別に給水、給湯栓を取付けている従来技術の
ように、浴槽エプロン部裏側まで水周り配管を
引き込む必要なく、機能パネル裏面まで、水周
り配管を引き込めば良いから、水周り配管の配
管作業が簡単である。

依つて所期の目的を達成し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案ユニツトバスルームの斜視図
で一部切欠して示し、第２図は同ユニツトバスル
ームの正面縦断面図、第３図はＸ−Ｘ拡大断面
図、第４図は、Ｙ−Ｙ断面図である。 尚図中、Ａ……洗い場付浴槽、１……壁パネ
ル、Ｄ……側周壁、２……天井パネル、３……洗
い場部、４……浴槽部、８……上縁面、Ｃ……機
能パネル、１６……照明燈、Ｂ……ユニツトバス
ルーム、１７……自在水栓、８……上縁面、１５
……収納凹部、５……膨出部、３６……蓋置面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗い場付浴槽の周縁に壁パネルを起立せしめ相
   互に連結し側周壁を囲繞し、上部開口を天井パネ
   ルにて被蓋したユニツトバスルームにおいて、上
   記洗い場付浴槽の洗い場部側上縁面と、洗い場付
   浴槽の浴槽部上縁面との境界部に、ルーム内側へ
   膨出することにより上面を閉塞した膨出部を形成
   し、該膨出部上面上に、側縁を隣接する壁パネル
   と連結して天井パネルに至る高さの機能パネルを
   立設し、該機能パネルには上記膨出部の上面の範
   囲内における奥行を有する収納凹部を高さ方向に
   多段状に凹設すると共に下位前面部分に浴槽、洗
   い場兼用の自在水栓を取付け、前記膨出部に連設
   する浴槽部の上縁面に拡張して蓋置面を形成した
   ことを特徴とするユニツトバスルーム。