JPH017791Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は洗い場付浴槽の周縁に壁パネルを起立
せしめ相互に連結して側周壁を囲繞し、上部開口
を天井パネルにて被蓋したユニツトバスルームに
関するものである。

〔従来技術及びその問題点〕

従来、収納部を有する機能パネルを、側周壁に
組込んだ浴室として実開昭56−29115号公報のも
のがある。

この先行技術は隣接する側壁パネルに接続する
取付片部に囲まれた部分をルーム内方へ膨出せし
め、その部分に収納部を凹設することによつて機
能パネルを形成し、浴槽部と洗い場部との境界部
にこの機能パネルを、組込み、側周壁を形成した
ものである。

そして、この先行技術における機能パネルは矩
形状を呈する並面形状であつて収納機能を主とし
て設計されている。

ところで、洗い場部用のシヤワーは洗い場部を
囲む壁パネル部分に、また、給水、給湯栓は浴槽
部の上縁面部分に夫々別個に取付けられている。

しかし、現実問題として機能パネルの組込作業
と、シヤワーの取付作業、給水、給湯栓の取付作
業を夫々別個な箇所で行なわなければならず施工
性が悪く、また水周り配管も集中できず、配管作
業も面倒である問題がある。

〔技術的課題〕

本考案の技術的課題は収納部、給水、給湯栓及
びシヤワー装置を設けた機能パネルを側周壁の一
部としたユニツトルームを提供し、施工性の簡略
化を図ると共に、水周り配管を集中させることに
ある。

〔技術的手段〕

本考案の技術的手段は洗い場付浴槽の周縁に壁
パネルを起立せしめ相互に連結して側周壁を囲繞
し、上部開口を天井パネルにて被蓋したユニツト
バスルームにおいて、上記洗い場付浴槽の洗い場
部側上縁面と、洗い場付浴槽の浴槽部上縁面との
境界部に、一側面を洗い場部中心方向に対向せし
めた平面台形状の膨出部をルーム内側に膨出し、
該膨出部上面に、側縁を隣接する壁パネルと連結
して天井パネルに至る高さの機能パネルを立設
し、該機能パネルは全高にわたつてルーム内へ前
記膨出部と同形の平面台形状に膨出させると共に
前記膨出部の上面の範囲内における奥行を有する
収納凹部を高さ方向に多段状に凹設し、且つ下位
前面に浴槽、洗い場兼用の自在水栓を取付けてな
り、上記機能パネルにおいて洗い場部中心方向に
対向せしめた一側面をシヤワー取付面とすると共
に、前記膨出部に連設する浴槽部の上縁面を拡張
して蓋置面を形成したことである。

〔実施例〕

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

図中Ｂは、ユニツトバスルームを示し、洗い場
付浴槽Ａの周縁に立設状に連結して側周壁Ｄを形
成する壁パネル１、機能パネルＣ、その側周壁Ｄ
上部開口を閉塞する天井パネル２、とから形成す
る。

洗い場付浴槽Ａは、周知の如く浴槽部４と洗い
場部３を浴槽エプロン面４′を介してFRP等にて
一体に連設形成してなり、周面に上縁面８を延設
形成した槽部４ａのその一辺の上縁面８を下方へ
延設して洗い場部３の洗い場面３ａを形成してい
る。

また槽部４ａ上の上縁面８及び洗い場面３ａに
は、立ち上がり面１１を介して水平な壁載置面９
が形成され、その壁載置面９に連続して水返し面
１２が起立形成されている。そして浴槽部４と洗
い場部３の境界部には、段部１３を段設してドア
枠、壁パネル１用の垂直な添接面１４を洗い場部
３の壁載置面９と連設して形成している。

また、洗い場付浴槽Ａは、洗い場部３側の上縁
面８一方端とそれに連設する洗い場付浴槽Ａの上
縁面８の立ち上がり面１１部分とをルーム内側へ
平面台形状に膨出させ上面６を閉塞した膨出部５
を連設する。この時、洗い場部３側の上縁面８
は、ユニツトバスルームＢの長手方向略中央部位
に位置する為、膨出部５も同位置に形成されるこ
ととなる。この膨出部５はルーム内側へ矩形状に
膨出させ、且つ洗い場部３に対向するその一側面
を洗い場部３中心方向に対向せしめた傾斜面５′
とする平面台形状に形成されている。

機能パネルＣは、上記上面６と同一形状の平面
台形状を呈し、全高を天井パネル２に至る高さと
し、高さ方向下位から上位に自在水栓１７の取付
孔１７ａ、浴室用備品Ｆの収納凹部１５、照明燈
１６の取付孔１６ａを多段状に形成し、洗い場部
３側の傾斜面、即ちシヤワー取付面１ｃにはシヤ
ワーヘツド３４用のシヤワーハンガー３４ａを取
付固定している。

また機能パネルＣに両側面１Ｃ，１Ｃ側縁に
は、隣接する壁パネル１，１と連結する連結片１
８，１８を夫々背面方向に突出形成している。

収納凹部１５は、前記上面６の範囲内において
背面方向に、多段状に前面２Ｃ部分を凹設させて
形成し、取り出し口３５を、前面２Ｃならびに浴
槽部４側の一側面１Ｃに連続して開孔し、その前
方には、浴室用備品Ｆの脱落防止板１９を横架固
定している。また、前記膨出部５に連設する浴槽
部４の上縁面８を拡張して風呂蓋３３の蓋置面３
６が形成され、この蓋置面３６に蓋下端を差し込
む差込溝３２が凹設されている。

壁パネル１は基台１ａ表面に一面にタイル１ｂ
等の敷設部材１ｃを接着固定すると共に、基台１
ａ両側端全長にわたつて裏打枠１ｅを取付固定し
て形成する。

裏打枠１ｅは、長手方向全長にわたつてその側
面にスリツト２０を開口した〓型状を呈し、その
スリツト２０を背面方向に向けた状態で壁パネル
１裏面両側端に固定し、上記機能パネルＣの連結
片１８，１８と接続される壁パネル１，１の裏打
枠１ｅを除く裏打枠１ｅに山形状の引つ掛り片２
１をスリツト２０方向へ折曲し、挾持片２２を介
して係止することにより側周壁Ｄを囲繞形成す
る。

挾持片２２には、隣接する壁パネルを直線状に
接続する第１挾持片２２ａと、直角状に接続する
第２挾持片２２ｂとを有する。

第１挾持片２２ａは、直線状に接続する壁パネ
ル１における平面右側、或いは左側の内、同一側
の裏打枠１ｅ背面の長手方向適所にビス２３等を
介して止着する止着片部２４と、その止着片部２
４より延設され、壁パネル１背面域より側方、即
ち隣接する壁パネル１の裏打枠１ｅ方向へ、まず
水平に、更に室内方へ折曲した引つ掛け片部２５
とで形成する。

引つ掛け片部２５は、裏打枠１ｅ側面との間に
隣接する裏打枠１ｅと略同一間隔の嵌入スリツト
２６を介して平面形状に折曲形成され、その室
内方向へ折曲する折曲片部２７には頂点を嵌入ス
リツト２６内に突入せしめ先端を嵌入スリツト２
６よりも拡開せしめて山形状の引つ掛け部２５ａ
を折曲形成している。

第２挾持片２２ｂは、第１挾持片２２ａで接続
される壁パネル１と直角状に接続する壁パネル１
のその裏打枠１ｅにビス２３等を介して止着する
止着片部２４と、その止着片部２４の末端より
90゜の傾斜片部２８を介して折曲した引つ掛け片
部２９とで形成する。

引つ掛け片部２９は、上記傾斜片部２８末端よ
り90゜の傾斜角度を有し且つ隣接する裏打枠１ｅ
と同一間隔の嵌入スリツト２６を有して折曲され
た平面〓形状を呈し、その最側端の室内方向に折
曲する折曲片部３０には頂点を嵌入スリツト２６
内に突入せしめ先端を嵌入スリツト２６よりも拡
開せしめて山形状の引つ掛け部３０ａを折曲形成
している。

而してユニツトバスルームの洗い場付浴槽Ａの
コーナー周縁の壁載置面９上に、まず水返し面１
２コーナーに隣接する壁パネル１を載置し、起立
状に支承保持する。

而る後その壁パネル１の挾持片２２の嵌入スリ
ツト２６内に直角に隣接する壁パネル１の裏打枠
１ｅを嵌入すると共にその引つ掛り片２１に引つ
掛け部３０ａを弾性的に掛合して挾持固定する。
この時先の壁パネル１と後の壁パネル１が直角状
に接続されるので壁パネル１を支持する必要がな
くなる。斯る作業を順次繰返すと共に、機能パネ
ルＣを、連結片１８を隣接する裏打枠１ｅにビス
３１止めして上面６上に立設する。そして上部開
口を天井パネル２にて被蓋してユニツトバスルー
ムＢは形成される。

ちなみに、機能パネルＣには、側周壁Ｄへの組
込み前に自在水栓１７、照明燈１６、シヤワーハ
ンガー３４ａを取付固定する。故に側周壁Ｄへの
組込み後入浴中に手を延ばして届く部分に自在水
栓１７、収納凹部１５が存在し、洗い場面３ａに
相対してシヤワーヘツド３４が存在することとな
る。

〔考案の作用効果〕

本考案は以上のように構成したので、下記の作
用効果がある。

洗い場部側上縁面と、浴槽部上縁面との境界
部に膨出形成された膨出部に立設された機能パ
ネルに浴槽、洗い場兼用の自在水栓及び、シヤ
ワー金具を取付けている為、水周り配管を、こ
の機能パネルに集中でき、配管施工作業が簡単
である。

シヤワー金具の取付面は洗い場部中心方向に
対向せしめてあるから、洗い場部の使用者に対
して最適な角度に向けてシヤワーを取付けでき
る。

膨出部に連設する浴槽部の上縁面を拡張して
蓋置面を形成してその蓋置面とルームの側周壁
との間に風呂蓋を立て掛けることができるの
で、洗い場部のスペースを広く活用できる。

依つて所期の目的を達成し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案ユニツトバスルームの斜視図
で一部切欠して示す、第２図は同ユニツトバスル
ームの正面縦断面図、第３図はＸ−Ｘ拡大断面
図、第４図はＹ−Ｙ断面図である。 尚、図中、Ａ……洗い場付浴槽、Ｂ……ユニツ
トバスルーム、Ｃ……機能パネル、１Ｃ……シヤ
ワー取付面、Ｄ……側周壁、１……壁パネル、２
……天井パネル、３……洗い場部、４……浴槽
部、４′……浴槽エプロン面、５……膨出部、８
……上縁面、１５……収納凹部、１６……照明
燈、１７……自在水栓、３６……蓋置面。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗い場付浴槽の周縁に壁パネルを起立せしめ相
   互に連結して側周壁を囲繞し、上部開口を天井パ
   ネルにて被蓋したユニツトバスルームにおいて、
   上記洗い場付浴槽の洗い場部側上縁面と、洗い場
   付浴槽の浴槽部上縁面との境界部に、一側面を洗
   い場部中心方向に対向せしめた平面台形状の膨出
   部をルーム内側に膨出し、該膨出部上面に、側縁
   を隣接する壁パネルと連結して天井パネルに至る
   高さの機能パネルを立設し、該機能パネルは全高
   にわたつてルーム内へ前記膨出部と同形の平面台
   形状に膨出させると共に前記膨出部の上面の範囲
   内における奥行を有する収納凹部を高さ方向に多
   段状に凹設し、且つ下位前面に浴槽、洗い場兼用
   の自在水栓を取付けてなり、上記機能パネルにお
   いて洗い場部中心方向に対向せしめた一側面をシ
   ヤワー取付面とすると共に、前記膨出部に連設す
   る浴槽部の上縁面を拡張して蓋置面を形成したこ
   とを特徴とするユニツトバスルーム。