JPH02256070A - 静電潜像現像用トナーの製造方法 - Google Patents

静電潜像現像用トナーの製造方法

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Publication number
JPH02256070A
JPH02256070A JP1079395A JP7939589A JPH02256070A JP H02256070 A JPH02256070 A JP H02256070A JP 1079395 A JP1079395 A JP 1079395A JP 7939589 A JP7939589 A JP 7939589A JP H02256070 A JPH02256070 A JP H02256070A
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JP
Japan
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monomer
phase
aqueous phase
oil phase
toner
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Application number
JP1079395A
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English (en)
Inventor
Takashi Miki
隆司 三木
Jiro Yamashiro
山城 二郎
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Bando Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Bando Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Priority to EP90303292A priority patent/EP0390527B1/en
Priority to DE69025416T priority patent/DE69025416T2/de
Priority to US07/501,136 priority patent/US5328795A/en
Publication of JPH02256070A publication Critical patent/JPH02256070A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 音束上■l光肛 本発明は、静電潜像現像用トナーの製造方法に関し、詳
しくは、水相中での単量体の懸濁重合の後、得られる重
合体の分級工程を必要とせずして、狭い粒度分布を有し
、しかも、環境安定性と複写性能にすぐれる高性能の静
電潜像現像用トナーの製造方法に関する。
従来夏肢術 従来、電子写真複写のための静電潜像の現像剤、即ち、
トナーは、一般に、溶融させた熱可塑性樹脂にカーボン
ブラック等の着色剤、トナーに所要の摩擦帯電性を付与
するための帯電制御剤粒子、耐オフセット性を付与する
ためのワックス等を混練、分散させ、冷却した後、ジェ
ットミル等を用いて所要の粒径にまで微粉砕し、分級す
ることによって、製造されている。
この方法によるときは、上記したように、着色剤等を含
む樹脂混合物が容易に粉砕されるように脆いことが必要
であるが、反面、過度に粉砕されやすい樹脂を用いると
きは、得られたトナーが複写機内で微粉化して、機内汚
染や画像のかぶり等を生じる。他方、溶融しやすい樹脂
を用いるときは、感光体の表面でフィルミングが発生し
たり、或いはトナー粒子が相互に融着して、流動性が低
下する。
特に、それぞれのトナー粒子が−様な帯電特性を有し、
高品質の複写画像を形成し得るためには、それぞれのト
ナー粒子に着色剤や帯電制御剤が均−i細に分散されて
いることが重要である。しかし、上記した従来の粉砕法
によるときは、着色剤粒子や帯電制御剤粒子が広い粒度
分布を有するうえに、不均一に分散されるので、複写画
像に地汚れが生じたり、或いは前述した機内汚染や画像
のかぶり等も生じる。なかでも、トナーの複写性能に重
要な影響を与える帯電制御剤粒子は、従来より用いられ
ている殆どのものが、通常、粒径が1〜20μmであっ
て、樹脂中に分散させるために長時間を必要とし、生産
性に劣るのみならず、長時間、混練しても、尚、樹脂中
に均一に分散させることが容易ではない。
このように、従来の所謂粉砕法によるトナーは、種々の
欠点を有するために、近年、着色剤を含む重合性単量体
を所要のトナー粒径を有するように水中に微粒子状に乳
化させた後、これを懸濁重合又は乳化重合して、直接に
トナーを製造する方法が種々提案されている。
かかる従来の重合性単量体の懸濁重合又は乳化重合によ
るトナーの製造においては、水にポリビニルアルコール
のような懸濁安定剤を溶解含有させ、かかる水中にて単
量体油相を重合させている。
しかし、かかる単量体の懸濁重合によって得られる重合
体粒子は、−Mに広い粒度分布を有する。
即ち、懸濁重合法においては、通常、カーボンブラック
や帯電制御剤粒子を予め単量体に分散させた後、このよ
うにして得られた単量体油相を水相に乳化させ、懸濁重
合させているが、このように、単量体油相を水相に攪拌
下に乳化させるに際して、カーボンブラックや帯電制御
剤粒子、又はこれらを含む微小な油滴が水相中に飛散し
、これらが得られる重合体粒子の粒度分布を広くする。
従って、かかる従来の?A濁法によれば、トナーとして
用いるに適さない粒径の重合体粒子、特に、微小な粒径
の重合体粒子が生成するために、通常、得られた重合体
粒子を分級することが必要である。
このように、従来の懸濁法によるトナーの製造において
は、単量体油相の水相への乳化及び懸濁重合時に単量体
油相の粒度分布が広くなり、かくして、得られる重合体
粒子も粒度分布が広くなるので、トナーを得るには、重
合後、得られた重合体粒子を分級することが必要である
更に、従来の懸濁法によるトナーは、その表面に懸濁安
定剤が残存しているために、感温性、即ち、湿度に対す
る感受性が高く、環境安定性が悪いうえに、帯電性能が
低く、静電潜像の現像時に非帯電トナーや逆帯電トナー
が生じ、かくして、画像に地汚れやかぶりを生じたり、
或いは画像濃度が低くなる。
日が”・°シよ゛と る: 本発明は、従来の懸濁法によるトナー製造におけ゛る上
記した種々の問題を解決するためになされたものであっ
て、その製造に際しては、単量体油相を懸濁重合して得
られる重合体粒子の分級工程が必要でなく、しかも、単
量体の懸濁重合に用いられた懸濁安定剤の有害な影響が
除去されているために、環境安定性と複写性能にすぐれ
る高性能の静電潜像現像用トナーの製造方法を提供する
ことを目的とする。
課月乏弄綴Jン買ぴ(社)1毛段 本発明による静電潜像現像用トナーの製造方法は、カー
ボンブラック及び帯電制御剤粒子を含むラジカル重合性
単量体浦和を水相に懸濁させ、上記単量体を懸濁重合さ
せて、トナーを製造する方法において、水相にのみ懸濁
安定剤としての水溶性重合体を溶解させたときの上記単
量体油相と水相との間の界面張力よりも、油相にも油溶
性重合体を熔解させたときの上記単量体油相と水相との
間の界面張力を小さくする油溶性重合体を油相に熔解さ
せると共に、上記水相に前記懸濁安定剤としての上記水
溶性重合体を溶解させ、上記単量体油相をかかる水相に
乳化させて、上記単量体を懸濁重合させることを特徴と
する 特に、かかる本発明の方法においては、上記懸濁安定剤
として、ポリビニルアルコールが好ましく用いられると
共に、上記油溶性重合体として、ポリ酢酸ビニル、部分
ケン化ポリ酢酸ビニル、スチレン−アクリル酸共重合体
、アクリル酸エチルアクリル酸共重合体及びポリメタク
リル酸メチルからエラストマー少なくとも1種のが好ま
しく用いられる。
更に、本発明によれば、好ましくは、単量体を懸濁重合
させた後、ポリビニルアルコールをケン化して、重合体
粒子から除去する。
本発明において、ラジカル重合性単量体は、特に限定さ
れるものではなく、−mに、従来の重合法によるトナー
の製造において用いられている任意の単量体を用いるこ
とができる。このような単量体として、例えば、スチレ
ン、0−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、p−クロロスチレン、#酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル
、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソブチル、アクリ
ル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸
ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸
ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸
フェニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、
メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メ
タクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタ
クリル酸2−エチルへキシル、メタクリル酸ステアリル
、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミン
エチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、アク
リル酸グリシジル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸
、メタクリル酸、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリ
ジン等を挙げることができる。
しかし、本発明においては、これら単量体のなかでも、
特に、スチレンや、スチレンとアクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステルとの混合物が好ましく用いられる。
更に、本発明においては、トナーの定着性や耐オフセッ
ト性を高めるために、ラジカル重合性単量体は、多官能
性単量体を少量含有していてもよい。かかる多官能性単
量体として、例えば、ジビニルベンゼン、エチレングリ
コールジメタクリレート等を挙げることができる。この
ような多官能性単量体は、余りに多く用いるときは、得
られる重合体粒子が加熱溶融し難くなり、トナーとして
の定着性に劣ることとなるので、通常、ラジカル重合性
単量体の約1重世%以下の範囲で用いられる。
本発明の方法においては、先ず、かかる単量体中に着色
剤としてのカーボンブラックと帯電側’+111剤粒子
とが共に、好ましくは粒径1μm以下の微粒子状に均一
微細に分散せしめられる。
本発明において、カーボンブラックを単量体中に均一微
細に分散させるには、好ましくは、ボールミル等を用い
て、カーボンブラックをパーオキサイド系重合開始剤の
存在下に単量体と共に撹拌する。かかるパーオキサイド
系重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサ
イド、ラウリルパーオキサイド、0−クロロベンゾイル
パーオキサイド、0−メトキシベンゾイルパーオキサイ
ド等が用いられるが、特に、ラウリルパーオキサイドが
好ましく用いられる。
通常、ラジカル重合性単量体とカーボンブラツ4りとを
上記したようなパーオキサイド系重合開始剤の存在下に
、数時間撹拌することによって、カーボンブラックを1
μm以下、好ましくは0.5μm以下の粒径にて単量体
中に一様に分散させることができる。この分散処理は、
カーボンブラックの単量体中への分散速度を速めるため
に、50〜80’Cの温度にて行なってもよい。
本発明においては、カーボンブラックは、ラジカル重合
性単量体100重量部に対して、2〜lO重量部の範囲
で用いられる。
上記のようなカーボンブラックの単量体中への分散に際
して、パーオキサイド系重合開始剤は、カーボンブラッ
ク100重量部について、通常、10〜50重量部、好
ましくは10〜40重量部の範囲で用いられる。カーボ
ンブラック100重量部について、パーオキサイド系重
合開始剤量が10重量部よりも少ないときは、単量体中
にカーボンブラックを微細且つ一様に分散させることが
できず、他方、50重量部を越えるときは、重合開始剤
の分解切片が得られるトナー中に残存する結果、トナー
を加熱定着時に異臭を発生し、実用上、好ましくない。
カーボンブラックを単量体中に分散させるに際して、パ
ーオキサイド系重合開始剤に代えて、例えば、アゾビス
ブチロニトリルやアゾビスジメチルバレロニトリル等の
ようなアゾビス系重合開始剤を用いるときは、カーボン
ブラックを単量体中に微細且つ均一に分散させることが
できず、カーボンブラックは相互に凝集して、大部分が
大きい粒子を形成したままで単量体中に分散される。更
に、単量体が一部重合するために、カーボンブラックを
含む単量体の粘度が上昇する。このような単量体の粘度
の上昇は、水中に単量体の微小な油滴を形成させる際に
、有害に作用する。
パーオキサイド系重合開始剤の存在下にカーボンブラッ
クをラジカル重合性単量体中に分散させるに際して、単
量体中にカーボンブラックとパーオキサイド系重合開始
剤とを同時に加え、これをボールミル等を用いて、カー
ボンブラックを単量体中に分散させてもよいが、また、
ボールミル等を用いて、カーボンブラックを予め単量体
中に予備的に分散させた後、これにパーオキサイド系重
合開始剤を溶解させ、撹拌してもよい。
°本発明において、着色剤としては、必要に応じて、上
記カーボンブラックと共に、その他の黒色、白色又は有
彩色の種々の顔料及び染料を併用することができる。こ
れら着色剤は、単量体油相に溶解するものでも、溶解し
ないものでもよい。このような着色剤の具体例は、例え
ば、特開昭62−246073号公報に記載されている
。単量体油相に溶解しない着色剤を用いるときは、カー
ボンブラックを用いる場合と同様にして、パーオキサイ
ド系重合開始剤やその他の適宜の分散剤を用いることに
よって、微細且つ均一に分散させることができる。
次いで、本発明の方法によれば、以上のようにしてカー
ボンブラックを分散させた単量体油相に帯電制御剤粒子
を均一微細に分散させる。本発明においては、このよう
に、単量体油相に帯電制御剤粒子を分散させるに際して
、後述する油溶性重合体を単量体油相に併せて加えるこ
とが好ましい。
即ち、カーボンブラックを分散させた単量体油相に帯電
制御剤粒子と共に上記単量体に可溶性の油溶性重合体を
単量体に加え、単量体中に溶解させ、これを、例えば、
ボールミル内にて、通常、50〜200時間撹拌する。
かかる方法によって、帯電側<1■剤粒子を約0.5μ
m以下、好ましくは、約0.3μm程度の粒径にて、単
量体中に一様に分散させることができる。この分散処理
も、帯電制御剤粒子の単量体中への分散速度を速めるた
めに、50〜80°Cの温度にて行なってもよい。
本発明の方法において用いる上記油溶性重合体は、水相
にのみ懸濁安定剤としての水溶性重合体を溶解させたと
きの上記単量体油相と水相との間の界面張力よりも、油
相にも油溶性重合体を溶解させたときの上記単量体油相
と水相との間の界面張力を小さくする油溶性重合体であ
る。後述するように、本発明の方法においては、前記懸
濁安定剤として、水溶性ポリビニルアルコールが用いら
れるが、かかる場合、上記油溶性重合体としては、ポリ
酢酸ビニル、ケン化度2〜7モル%の部分ケン化ポリ酢
酸ビニル、スチレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸
エチル−アクリル酸共重合体及びポリメタクリル酸メチ
ルから選ばれる少なくとも1種が好ましく用いられる。
帯電制御剤粒子は、通常、用いるラジカル重合性単量体
100重量部に対して、約0.1〜10重量部、好まし
くは約0.1〜5重量部の範囲で用いられる。帯電制御
剤粒子をラジカル重合性単量体中に分散させるに際して
、前述した油溶性重合体は、通常、ラジカル重合性単量
体100重量部について0.05〜10重量部、好まし
くは0.1〜5重量部の範囲で用いられる。用いる油溶
性重合体の量が余りに多いときは、得られるトナーの物
性を劣化させるのみならず、分散操作時の混合物の粘度
が高くなって、帯電制御剤粒子の微細化が困難となり、
他方、余りに少ないときは、単量体油相を水相に乳化分
散させるに際して、剪断力を有効に低下させることがで
きないほか、帯電制御剤粒子を単量体油相中に均一微細
に分散させることができない。
この帯電制御剤粒子の単量体中への分散においても、前
述したカーボンブラックの場合と同様に、ボールミル等
を用いて、帯電制御剤粒子を予め単量体中に予備的に分
散させた後、これに前記油溶性重合体を溶解させ、撹拌
してもよい。勿論、単量体中に油溶性重合体と帯電制御
剤粒子とを同時に加え、これをボールミル等を用いて、
撹拌混合してもよい。
尚、用いる帯電制御剤によっては、後述する単量体油相
の懸濁重合において、望ましくない水相での重合を禁止
する作用を有するものもある。例えば、後述する[スビ
ロンブラックTRH,ばかがる例である。このような帯
電制御剤は、その本来の目的から離れて、主として、水
相での重合禁止剤として単量体油相に分散せしめられて
もよい。
本発明においては、帯電制御剤粒子としては、無機化合
物粉末、含金属染顔料及び有機酸金属塩を含む有機化合
物粉末及び有機重合体粉末から選ばれる少なくとも一種
が用いられる。
帯電制御剤粒子としての無機化合物粉末としては、無機
顔料を含む窒化物、炭化物、酸化物、硫酸塩、炭酸塩、
チタン酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩、ヘキサフルオロケイ
酸塩等を挙げることができる。
具体例としては、例えば、窒化ホウ素等の窒化物、炭化
チタン、炭化タングステン、炭化ジルコニウム、炭化ホ
ウ素、炭化ケイ素等の炭化物、二酸化ケイ素(シリカ)
、酸化クロム、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化
チタン、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化銅
、酸化ニッケル、酸化亜鉛等の酸化物、硫酸ストロンチ
ウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸アルミニウ
ム、硫酸マグネシウム、硫酸銅等の硫酸塩、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩、リン酸カルシウム
等のリン酸塩、ジルコニウム、銅、コバルト、ニッケル
、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウ
ム、アルミニウム、亜鉛等のケイ酸塩、ナトリウム、カ
リウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、
バリウム、亜鉛、アルミニウム等のへキサフルオロケイ
酸塩、その他エメリー、アランダム、ガーネット、コラ
ンダム、ライム、トリポリ、ロックサイト、ハライド、
ベントナイト、モリブデン酸キレート顔料、酸性白土等
を挙げることができる。
このような無機化合物粉末は、必要に応じて、予めシラ
ンカップリング剤やチタンカップリング剤にて疎水化処
理されていてもよい。このために用いるカップリング剤
は、目的するトナーの帯電性を考慮して、負帯電性トナ
ーを得る場合は、負帯電しやすい塩素基を有するカップ
リング剤、例えばジクロロシランが用いられ、また、正
帯電性トナーを得る場合は、正帯電しやすいアミ、ノ基
を有するカップリング剤、例えば、アミノシランが用い
られる。かかるカップリング剤は、前述したカップリン
グ剤から適宜に選択される。
帯電制御剤粒子としての有機化合物粉末は、含金属染顔
料及び有機酸金属塩を含み、特に、帯電制御剤として知
られる種々の有機化合物が好適に用いられる。正帯電性
制御剤としては、例えば、下式 (X−はアニオン種を示す。) で示されるニグロシン系染料のような電子供与性染料、
アルコキシ化アミン、アルキルアミド、第4級アンモニ
ウム塩等を挙げることができる。他方、負帯電性制御剤
としては、例えば、(式中、X゛はカチオン種を示す。
) や、また、 (式中、X゛はカチオン種を示す。) (「スビロンブラックTRHJ  (保土谷化学工業■
製)で示されるモノアゾ系染料の金属錯塩のような電子
受容性染料ををげろことができる。
更に、上記のほか、銅フタロシアニンのスルホニルアミ
ン、オイルブラック、ナフテン酸金属塩、ステアリン酸
亜鉛のような脂肪酸金属塩、樹脂酸層ケン等を挙げるこ
とがtきる。
また、帯電制御剤粒子としての有機重合体粉末も、目的
するトナーの帯電性を考慮して選ばれる。
負帯電性トナーを得る場合は、負帯電しやすい重合体、
例えば、電子吸引性基としての芳香核を有するスチレン
やその誘電体の単独又は共重合体、例えば、ポリスチレ
ン、スチレン−ブチルアクリレート共重合体、スチレン
−2−エチルへキシルアクリレート共重合体、スチレン
−ブチルメタクリレート共重合体、フッ素や塩素等のハ
ロゲン原子を含有する重合体、例えば、ポリ塩化ビニル
等が用いられる。他方、正帯電性トナーを得る場合は、
正帯電しやすい重合体、例えば、電子供与性基を有する
ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート
、ポリアミド等が用いられる。
本発明において用いるこれら有機重合体粉末は、界面活
性剤を含まないように、所謂無乳化剤乳化重合によって
製造されたものであることが望ましい。しかし、例えば
、乳化重合による重合体粉末であっても、乳化剤を除去
して、用いることができる。
帯電制御剤粒子を単量体中に分散させるに際して、前記
した油溶性重合体と共に、必要に応じて、界面活性剤、
シランカップリング剤、チタンカップリング剤等を併用
してもよい。
界面活性剤として、例えば、脂肪酸塩、アルキル硫酸エ
ステル類、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナ
フタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸エス
テル塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホ
ン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫
酸エステル塩等のアニオン系界面活性剤、ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキル
フェノールエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エ
ステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロツクポリ
マー等のノニオン系界面活性剤、アルキルアミン塩、第
4級アンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤を挙げる
ことができる。
シランカップリング剤としては、例えば、Tクロロプロ
ピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビ
ニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカ
プトプロピルトリメトキシシラン、T−アミノプロピル
トリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキ
シシラン、3,3,4,4,5,5,6,6.6−ノナ
フルオロヘキジルトリクロロシラン、3,3.4,4,
5,5.6,6.6=ノナフルオロヘキシルメチルジク
ロロシラン等を挙げることができる。また、反応性シラ
ンとしては、例えば、メチルトリメトキシシラン、フェ
ニルトリメトキシシラン、メチルフエニルジメトキシシ
ラン、ジフェニルジメトキシシラン等を挙げることがで
きる。
チタンカップリング剤としては、例えば、イソプロピル
トリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス
(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプ
ロピルトリ (N−アミノエチルアミノエチル)チタネ
ート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト
)チタネート、テトラ−2,2−ジアリルオキシメチル
−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタ
ネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシ
アセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフ
ェート)エチレンチクネート、イソプロビルトリオクタ
ノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステ
アロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼン
スルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイル
ジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチル
ホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフ
ェニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチ
ルホスファイト)チタネート等を挙げることができる。
本発明の方法によれば、以上のようにして、単量体中に
カーボンブラックと帯電制御剤粒子を共に粒径1μm以
下の微粒子状に微細に且つ均一に分散させた後、この分
散液に、必要に応じて、更に付加的な所要の単量体を加
え、或いは得られるトナーに耐オフセット性を付与する
ためのワックス等を加えると共に、重合開始剤として、
改めてアゾビス系重合開始剤を添加して、単量体油相を
調製する。
次いで、本発明の方法によれば、このように、カーボン
ブラック、帯電制御剤粒子、前記油溶性重合体、アゾビ
ス系重合開始剤及び単量体を含む単量体油相を水と混合
し、これを例えばホモジナイザー等を用いて、水相中に
乳化させて、単量体油相の液滴を含む水性懸濁物を得る
本発明の方法によれば、前述したように、水相には、懸
濁安定剤としての水溶性重合体が溶解されており、他方
、単量体油相には、水相にのみ懸濁安定剤としての水溶
性重合体を溶解させたときの上記単量体油相と水相との
間の界゛面張力よりも、油相にも油溶性重合体を溶解さ
せたときの上記単量体油相と水相との間の界面張力を小
さくする油溶性重合体が溶解されているので、単量体油
相を水相中に乳化させるに際して、低剪断速度にて乳化
させることができる。
本発明によれば、上記剪断速度は、3.0X105se
c−’以下とすることができる。しかし、剪断速度が余
りに小さいときは、単量体油相の水相への乳化分散が不
十分となるので、通常、0.5X10’sec柑以上は
必要である。
このように、本発明によれば、単量体油相を水相中に乳
化させるに際して、低剪断速度にて乳化させることがで
きるので、単量体油相の水相中での攪拌時に、カーボン
ブラックや帯電制御剤粒子、又はこれらを含む微小な単
量体油相が水相中に飛散することがなく、かくして、単
量体油相は、狭い粒度分布を有するので、得られる重合
体粒子も粒度分布の狭いものとなる。一般に、懸濁重合
においては、重合時に単量体液滴の粒度分布が変化する
のを防止すれば、得られる重合体粒子の粒度分布は、水
相に乳化された単量体液滴の粒度分布とほぼ一致するこ
とが知られている。
本発明において、前記アゾビス系重合開始剤としては、
アゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチロ
ニトリル等が用いられるが、特に、油溶性であるアゾビ
スジメチルバレロニトリルが好ましく用いられる。
ここに、アゾビス系重合開始剤を新たに加えることなし
に、カーボンブラックと単量体とからなる単量体油相を
ホモジナイザー等によって水中に微小な油滴として分散
させ、加熱しても、単量体の重合は殆ど起こらない。即
ち、カーボンブラックを単量体中に分散させるに際して
単量体に加えたパーオキサイド系重合開始剤は、カーボ
ンブラックの分散処理の過程で殆どが分解するので、本
発明においては、重合の段階で新たに重合開始剤を加え
る必要があり、しかも、ここに、新たに加える重合開始
剤は、パーオキサイド重合開始剤でなはなく、アゾビス
系でなければならない。重合の段階で新たにパーオキサ
イド系重合開始剤を加えても、単量体は殆ど重合しない
か、又は重合しても、得られる重合体は分子量が低く、
耐オフセット性にすぐれるトナーを得ることができない
上記アゾビス系重合開始剤の量は、本発明の方法におい
ては、単量体100重量部に対して、1〜10重量部、
好ましくは、2〜5重量部の範囲である。アゾビス系重
合開始剤の添加量が、単量体100重量部に対して1重
量部よりも少ないときは、単量体の重合速度が遅く、重
合率100%にて重合させることが困難である。他方、
アゾビス系重合開始剤の添加量が、単量体100重量部
に対して10重量部よりも多いときは、得られる重合体
の分子量が低く、トナーとしては、耐オフセット性に劣
ることとなるので好ましくない。
本発明においては、前記単量体油相と混合される水は、
懸濁安定剤として、好ましくは、ポリビニルアルコール
を含有する。懸濁安定剤として用いられるポリビニルア
ルコールは、通常、平均重合度が500〜3000、ケ
ン化度が80〜99モル%程度である。この水における
ポリビニルアルコールの量は、通常、0.1〜5重量%
である。
更に、水相での重合を防止するために、水溶性無機塩類
、例えば、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸アル
ミニウム等を含有していてもよい。
このようにして得られた水性懸濁液は、40〜95°C
5好ましくは、50〜90“C程度の温度で撹拌するこ
とによって、ラジカル重合性単量体を重合させて、平均
粒径5〜20μmの球状重合体粒子を生成させる。
本発明の方法においては、かかる懸濁重合の後、得られ
た重合体粒子の表面に残存する前記懸濁安定剤としての
ポリビニルアルコールをケン化する。
ここに、このような重合体粒子のケン化処理は、単量体
の懸濁重合後の懸濁液にケン化試剤を加えて行なっても
よく、また、重合体粒子を懸濁液から分離回収し、これ
にケン化試剤を作用させて行なっでもよい。
本発明において、重合体粒子のケン化処理は、アルカリ
又は酸を用いて行なわれる。アルカリケン化する場合は
、アルカリ量は、懸濁安定剤として用いたポリビニルア
ルコールにおけるv!¥酸ビエビニル量量から約100
0倍当量、好ましくは5〜50倍当量であれば、十分で
ある。必要ならば、所要の最小のアルカリ量は、簡単な
実験によって求めることができる。上記アルカリとして
は、例えば、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムが好ま
しく用いられる。
重合体粒子のケン化は、例えば、かかるアルカリと共に
、水と、その1〜50容量%、好ましくは5〜30容量
%の低級脂肪族アルコール、例えば、メタノール、エタ
ノール、プロパツール、好ましくはメタノールとの混合
物を重合体粒子に加え、限定されるものではないが、通
常、40〜70°Cの温度で1〜10時間程時間熱する
ことによって行なうことができる。しかし、ケン化条件
は、これに限定されるものではない。
上記ケン化処理において、メタノール等の低級脂肪族ア
ルコールを用いることは、懸濁重合によって得られた球
状重合体粒子表面の水濡れ性を高めるので、ケン化を迅
速円滑に行なうことができる利点がある。更に、例えば
、メタノール存在下でのポリビニルアルコールのケン化
によれば、ポリビニルアルコール中の酢酸ビニル単位が
メタノールと反応し、酢酸メチルを生じるエステル転化
の形で、ケン化反応が速やかに行なわれる利点がある。
このようにして、重合体粒子上に残存するポリビニルア
ルコールをケン化した後、重合体粒子を分離し、水又は
前記と同じ低級脂肪族アルコール水溶液、好ましくはメ
タノール水溶液で洗浄した後、塩酸等の酸を含む水溶液
又はメタノール水溶液で洗浄して、用いたアルカリ金属
水酸化物を中和し、更に、水又はメタノール水溶液で洗
浄する。
上記ポリビニルアルコールのケン化後の重合体粒子の洗
浄に用いるアルコール水溶液は、特に、限定されるもの
ではないが、水とそのアルコール、好ましくはメタノー
ル、1〜50容量%、好ましくは5〜30容量%とから
なる混合物が好ましい。
また、アルカリ金属水酸化物を中和するための酸は、用
いたアルカリ金属水酸化物に対して当量用いれば十分で
あり、かかる酸を含む前記同様のアルコール水溶液が好
ましく用いられる。更に、この中和後の重合体粒子の洗
浄も、通常、水とその1〜50容量%、好ましくは5〜
30容量%程度のアルコール、好ましくはメタノール、
との混合物が好ましく用いられる。
本発明においては、懸濁安定剤としてのポリビニルアル
コールを酸によってケン化してもよい。
この場合は、前述したような懸濁重合の後、例えば、硫
酸等の無機酸を含む水とアルコール、好ましくはメタノ
ールとの混合物を加えて、加熱し、この後、アルカリに
て中和し、得られた重合体粒子を水にて洗浄する。
本発明の方法によれば、このようにして、単量体の懸濁
重合によって、平均粒子径が5〜20μmであって、且
つ、粒度分布が狭い重合体粒子を調製し、この重合体粒
子上に残存するポリビニルアルコールをケン化し、洗浄
して、ポリビニルアルコールを重合体粒子から除去する
ので、かかる重合体粒子を回収、乾燥すれば、分級する
ことなしに、直ちにトナーを得ることができる。しかも
、かかるトナーにおいては、カーボンブラックや帯電制
御■剤粒子が均一微細に分散されているうえに、ポリビ
ニルアルコールに基づ(トナーの感温性が除かれている
ので、トナーは、高い環境安定性とすぐれた複写性能を
有する。
かくして、本発明によれば、トナーは、狭い粒度分布を
有するほぼ真球状の粒子として得ることができ、流動性
にすぐれるので、そのままで実用に供し得るが、しかし
、必要に応じて、流動性を高めるために、疎水性シリカ
等のような所謂流動性改良剤をトナーに更に配合しても
よい。このような流動性改良剤は、通常、トナー100
重量部に対して0.05〜1重量部、好ましくは0.1
〜0゜5重量部の範囲で配合される。
本発明によるトナーは、二成分系トナーは勿論、−成分
系磁性トナーや一成分系非磁性トナーであってもよい。
磁性トナーの製造においては、磁性材料としては、例え
ば、四三酸化鉄のようなフェライトやマグネタイトのよ
うな磁性酸化物や、或いは種々の磁性金属等が用いられ
る。これら磁性材料は、通常、単量体100重量部に対
して30〜300重量部、好ましくは30〜100重量
部の範囲にて用いられる。このような磁性材料は、ボー
ルミル等の適宜の混合分散手段を用いて、予め単量体に
分散させ、この後、本発明に従って、単量体中にカーボ
ンブラックと帯電側′411剤とを分散させるのが好ま
しい。
本発明によるトナーを二成分現像方式において用いる場
合は、静電電子写真の技術分野においてよく知られてい
る所謂キャリアと呼ばれる物質を加え、二成分系現像剤
として用いられる。この二成分系現像剤において、トナ
ーの配合量は、2〜20重量%、好ましくは5〜10重
量%の範囲である。キャリアとしては、例えば、鉄粉、
フェライト粉、樹脂と磁性材料との複合物からなる粉末
、マグネタイト粉等が用いられる。また、所謂コーチイ
ブ・キャリアも用いることができる。しかし、これらに
限定されるものではない。
主所■肱果 以上のように、本発明によれば、カーボンブラックや帯
電制御剤粒子を含む単量体油相を水相に乳化させるに際
して、水相にのみ懸濁安定剤としての水溶性重合体を溶
解させたときの上記単量体油相と水相との間の界面張力
よりも、油相にも油溶性重合体を溶解させたときの上記
単量体油相と水相との間の界面張力を小さくする油溶性
重合体を油相に溶解させると共に、上記水相に前記懸濁
安定剤としての上記水溶性重合体を溶解させて、単量体
油相と水相との間の界面張力を低減しているから、低剪
断速度にて単量体油相を水相に乳化させることができ、
かくして、単量体油相の水相中での攪拌時に、カーボン
ブラックや帯電制御剤粒子、又はこれらを含む微小な単
量体油相が水相中に飛散することがなく、かくして、単
量体油相は、狭い粒度分布を有するので、得られる重合
体粒子も粒度分布の狭いものとなる。
従って、本発明の方法によれば、単量体の懸濁重合の後
、得られた重合体粒子を分級することなしに、トナーを
直ちに得ることができる。
更に、本発明に従って、単量体の懸濁重合の後、懸濁安
定剤として用いられたポリビニルアルコールをケン化し
て、これを重合体粒子から除°くことによって、トナー
には、ポリビニルアルコールに基づく感温性がなく、か
くして、本発明の方法によれば、環境安定性と複写性能
にすぐれる高性能の静電潜像現像用トナーを得ることが
できる。
災施災 以下に二成分系非磁性トナーの製造の実施例を挙げて本
発明を説明するが、本発明はこれら実施例により伺ら限
定されるものではない。
実施例1 スチレン50重量部にラウリルパーオキサイド1重量部
とカーボンブラック(「ダイアブラック」#52(三菱
化成工業■製、揮発分0.8%、1118゜0、粒径2
7mμ)2.5重量部とケッチエン・ブラック2.5重
量部とを加え、ボールミルにて30分間混合して、カー
ボンブラックをスチレン中に分散させた。次いで、得ら
れた混合物をオートクレーブ内で70°Cで1時間撹拌
した。この分散処理の後は、単量体中において、カーボ
ンブラックは、0.1μm程度の粒径を有して、その沈
降は認められなかった。
次に、このようにして得られた混合物に油溶性重合体と
しての5モル%部分ケン化ポリ酢酸ビニルを0.501
重量部(単量体に対して0.5重量%)溶解させ、次い
で、負帯電制御則としての染料「スピロンブラックTR
HJ  (保土谷化学工業θ↑)製)1.0重量部を加
え、ボールミルにてlOO時間混合して、上記帯電制御
剤をスチレン中に分散させた。この分散処理の後は、帯
電制御剤は粒子径が約0.3μmであって、単量体中で
帯電制御剤の沈降は認められなかった。
この後、第1表に示す組成を有するように、上記単量体
油相にこ更にスチレン37重量部、2−エチルヘキシル
アクリレート13重量部及びジビニルベンゼン0.2重
量部を新たに加え、更に、アゾビスジメチルバレロニト
リル3重量部とオフセット防止剤としてのポリプロピレ
ンワックス3重量部をそれぞれ加えた。
第  1 表 次いで、第1表に示すように、上記のようにして得られ
た単量体油相をポリビニルアルコール(平均重合度17
00、ケン化度80モル%)3重量部を含む水溶液30
0重量部中で、油相/水相比率1.5 / 5.0にて
ホモミキサー(@日本精機製作所製バイオミキサー61
0型)を用いて回転数3000rpmにて60分間撹拌
して、分散させた。上記回転数は、後述するように、剪
断速度I。
7 X 10 ×105sec−’に相当する。
上記のようにして得られた分散液を70°Cで5時間撹
拌した後、更に、90°Cで1時間撹拌して、単量体を
重合させた。
次いで、重合体粒子を含む水性懸濁液に、用いたポリビ
ニルアルコール中の酢酸ビニル量に対して10倍当量の
水酸化ナトリウムを含む水77容量%とメタノール23
容量%とからなる混合物を加え、40℃の温度で3時間
撹拌して、ポリビニルアルコールをケン化した。
得られた球状重合体粒子を分離し、これを水で洗浄した
後、用いた水酸化ナトリウムと当量の塩酸を含む水を用
いて、水酸化ナトリウムを中和すると共に、重合体粒子
を洗浄した。この後、重合体粒子を減圧下に乾燥した。
このようにして得られた球状重合体粒子、即ち、トナー
の平均粒子径、粒度分布及びトナーの性能を第2表に示
す。
また、単量体に前記油溶性重合体及び水相に前記ポリビ
ニルアルコールをそれぞれ所定量加えた°ときの単量体
と水相との間の界面張力を第2表に併せて示す。
実施例2 実施例1において、油溶性重合体として、スチレン/ア
クリル酸共重合体(モル比92/8)を用い、ホモミキ
サーの回転数を350Orpm(剪断速度2. OX 
10 ×105sec−’)とし、更に、スチE/7/
アクリル酸共重合体のアクリル酸成分を解離型として、
その界面活性能を高めるために、アンモニア水にて水相
のpHを10とした以外は、実施例1と同様にして、ト
ナーを得た。トナーの平均粒子径、粒度分布及びトナー
の性能を第2表に示す。
また、単量体油相と水相との間の界面張力を第2表に併
せて示す。
比較例1 帯電制御剤粒子を単量体油相に分散させるに際して、油
溶性重合体を用いず、且つ、ホモミキサーの回転数を7
00Orpm(剪断速度4.lX105sec−’)と
した以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。ト
ナーの平均粒子径、粒度分布及びトナーの性能を第2表
に示す。また、単量体油相と水相との間の界面張力を第
2表に併せて示す。
比較例2 帯電制御剤粒子を単量体油相に分散させるに際して、油
溶性重合体を用いず、他方、懸濁安定剤としてポリビニ
ルアルコール(平均重合度1700、ケン化度88モル
%)を用い、且つ、ホモミキサーの回転数を1200O
rpm(剪断速度7.OX 10×105sec−’)
とした以外は、実施例1と同様にして、トナーを得た。
トナーの平均粒子径、粒度分布及びトナーの性能を第2
表に示す。また、単量体油相と水相との間の界面張力を
第2表に併せて示す。
尚、第2表において、単量体油相と水相との間の界面張
力、ホモミキサーの剪断速度、得られたトナーの平均粒
子径、粒度分布等は、次のようにして求めた。
と  との の 単量体及び水相に第2表に示す重合体をそれぞれ0.0
1 g/ 100ml濃度で溶解させた後、デニューイ
氏表面及び界面張力測定器(■島津製作所製)を用いて
測定した。
主天ま土丈二■剪肌姓渡 第1図に示すように、ホモミキサーの剪断速度、即ち、
固定外刃lと回転内刃2の間隙の中央部分における剪断
速度tは、ジェネレーターシャフトにおけるRa、Rb
及びRcに基づいて、次式で規定される。
ここに、 ナ=QS 実施例において用いたホモミキサーでは、Ra=15.
9415mm、Rb=15.8040mIn、Rc= 
16.0790胴であるから、Q=57.9605とな
り、これよりホモミキサーの回転数と剪断速度との関係
は、第3表のように表わされる。但し、回転数7000
rprR以上については、バンバリーの剪断速度の計算
式を通用した。
第3表 であり、Sは回転数(rpm)である。
二!」目」笈 コールカウンターModel TA  U (Coul
terElectronics Inc、製)を用いて
測定した。
RAT  R,R 体積基準粒子径分布において、大きい粒子側から累積し
て、40体積%の粒子径をR4゜、90体積%の粒子径
をR7゜とし、RAT=R,。/ Rq。とじて求めた
。従って、RATが小さいほど、粒度分布が狭いことと
なる。
次に、上記実施例及び比較例にて油溶性重合体として用
いた5モル%部分ケン化ポリ酢酸ビニル及びスチレン/
アクリル酸共重合体の製造例を以下にそれぞれ参考例1
及び2として示す。
参考例1 ベンゼンに酢酸ビニルを30重量%濃度にて溶解させ、
アゾビスイソブチロニトリルを酢酸ビニルに対して0.
1重量%加え、窒素雰囲気下、封管中にて70°Cで4
8時間重合させて、ポリ酢酸ビニルを得た。
この重合体をメタノール−水にて溶解、沈殿を数回繰り
返して精製した後、20°CにてlmmHgの減圧下に
72時間乾燥させた。この精製した重合体5gをアセト
ン100m1に溶解させ、これに適量のIN水酸化カリ
ウム水溶液を加え、70°Cで24時間攪拌して、ケン
化反応を行なった。この後、重合体を再沈殿法にて精製
し、20″CにてlmmHgの減圧下に72時間乾燥さ
せて、部分ケン化ポリ酢酸ビニルを得た。
この重合体0.3〜0.5gをメタノールに溶解させ、
得られた溶液に過剰のメタノール性水酸化カリウムを加
え、24時間放置した後、イオン交換水10m1を加え
、更に、5時間放置し、IN塩酸水溶液にて残存する水
酸化カリウムを滴定して、ケン化度を求めた。末ケン化
のポリ酢酸ビニルについても、同様に測定して、ブラン
ク値とした。
参考例2 ベンゼンにスチレンとアクリル酸とを所定モル比にて合
計にて30重量%濃度にて溶解させ、アゾビスイソブチ
ロニトリルを単量体の合計量に対して0.2重量%加え
、窒素雰囲気下、封管中にて70°Cで24時間重合さ
せて、スチレン/アクリル酸共重合体を得た。
この共重合体をベンゼン−メタノールにて溶解、沈殿を
数回繰り返して精製した後、20°Cにて1mm Hg
の減圧下に72時間乾燥させた。
共重合体中のカルボキシル基は、アセトン/水混合溶剤
中での電導度測定から求めた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、ホモミキサーの要部を示す断面図である。 ■・・・固定外刃、2・・・回転内刃。 第1図 特許出願人 バンド−化学株式会社 代理人 弁理士  牧 野 逸 部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)カーボンブラック及び帯電制御剤粒子を含むラジ
    カル重合性単量体油相を水相に懸濁させ、上記単量体を
    懸濁重合させて、トナーを製造する方法において、水相
    にのみ懸濁安定剤としての水溶性重合体を溶解させたと
    きの上記単量体油相と水相との間の界面張力よりも、油
    相にも油溶性重合体を溶解させたときの上記単量体油相
    と水相との間の界面張力を小さくする油溶性重合体を油
    相に溶解させると共に、上記水相に前記懸濁安定剤とし
    ての上記水溶性重合体を溶解させ、上記単量体油相をか
    かる水相に乳化させて、上記単量体を懸濁重合させるこ
    とを特徴とする静電潜像現像用トナーの製造方法。
  2. (2)カーボンブラック及び帯電制御剤粒子を含むラジ
    カル重合性単量体油相を水相に懸濁させ、上記単量体を
    懸濁重合させて、トナーを製造する方法において、水相
    にのみ懸濁安定剤としてのポリビニルアルコールを溶解
    させたときの上記単量体油相と水相との間の界面張力よ
    りも、油相にも油溶性重合体を溶解させたときの上記単
    量体油相と水相との間の界面張力を小さくするポリ酢酸
    ビニル、部分ケン化ポリ酢酸ビニル、スチレン−アクリ
    ル酸共重合体、アクリル酸エチル−アクリル酸共重合体
    及びポリメタクリル酸メチルからエラストマー少なくと
    も1種の油溶性重合体を油相に溶解させると共に、上記
    水相に前記ポリビニルアルコールを溶解させ、上記単量
    体油相をかかる水相に乳化させて、上記単量体を懸濁重
    合させることを特徴とする静電潜像現像用トナーの製造
    方法。
  3. (3)カーボンブラック及び帯電制御剤粒子を含むラジ
    カル重合性単量体油相を水相に懸濁させ、上記単量体を
    懸濁重合させて、トナーを製造する方法において、水相
    にのみ懸濁安定剤としてのポリビニルアルコールを溶解
    させたときの上記単量体油相と水相との間の界面張力よ
    りも、油相にも油溶性重合体を溶解させたときの上記単
    量体油相と水相との間の界面張力を小さくするポリ酢酸
    ビニル、部分ケン化ポリ酢酸ビニル、スチレン−アクリ
    ル酸共重合体、アクリル酸エチル−アクリル酸共重合体
    及びポリメタクリル酸メチルからエラストマー少なくと
    も1種の油溶性重合体を油相に溶解させると共に、上記
    水相に前記ポリビニルアルコールを溶解させ、上記単量
    体油相をかかる水相に乳化させて、上記単量体を懸濁重
    合させ、その後、ポリビニルアルコールをケン化するこ
    とを特徴とする静電潜像現像用トナーの製造方法。
  4. (4)単量体油相を3.0×10^5sec^−^1以
    下の剪断速度にて水相に乳化することを特徴とする請求
    項第1項、第2項又は第3項記載の静電潜像現像用トナ
    ーの製造方法。
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