JPH02256068A - 静電潜像現像用トナー及びその製造方法 - Google Patents

静電潜像現像用トナー及びその製造方法

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JPH02256068A
JPH02256068A JP1079394A JP7939489A JPH02256068A JP H02256068 A JPH02256068 A JP H02256068A JP 1079394 A JP1079394 A JP 1079394A JP 7939489 A JP7939489 A JP 7939489A JP H02256068 A JPH02256068 A JP H02256068A
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Jiro Yamashiro
山城 二郎
Harusuke Nagami
晴資 永見
Takashi Miki
隆司 三木
Mitsuhiro Uchino
内野 光広
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Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上皇創月芳団 本発明は、静電潜像現像用トナー及びその製造方法に関
し、詳しくは、環境安定性と複写性能にすぐれるのみな
らず、ブレードクリーニング性にすぐれる高性能の静電
潜像現像用トナー、及びかかるトナーの製造方法に関す
る。
皿米■拉街 従来、電子写真複写のための静電潜像の現像剤、即ち、
トナーは、一般に、溶融させた熱可塑性樹脂にカーボン
ブラック等の着色剤、トナーに所要の摩擦帯電性を付与
するための帯電制御剤粒子、耐オフセット性を付与する
ためのワックス等を混練、分散させ、冷却した後、ジェ
ットミル等を用いて所要の粒径にまで微粉砕し、分級す
ることによって、製造されている。
この方法によるときは、上記したように、着色剤等を含
む樹脂混合物が容易に粉砕されるように脆いことが必要
であるが、反面、過度に粉砕されやすい樹脂を用いると
きは、得られたトナーが複写機内で微粉化して、機内汚
染や画像のがぶり等を生じる。他方、溶融しやすい樹脂
を用いるときは、感光体の表面でフィルミングが発生し
たり、或いはトナー粒子が相互に融着して、流動性が低
下する。
特に、それぞれのトナー粒子が−様な帯電特性を有し、
高品質の複写画像を形成し得るためには、それぞれのト
ナー粒子に着色剤や帯電制御剤が均一微細に分散されて
いることが重要である。しかし、上記した従来の粉砕法
によるときは、着色剤粒子や帯電制御剤粒子が広い粒度
分布を有するうえに、不均一に分散されるので、複写画
像に地汚れが生じたり、或いは前述した機内汚染や画像
のかぶり等も生じる。なかでも、トナーの複写性能に重
要な影響を与える帯電制御剤粒子は、従来より用いられ
ている殆どのものが、通常、粒径が1〜20μmであっ
て、樹脂中に分散させるために長時間を必要とし、生産
性に劣るのみならず、長時間、混練しても、尚、樹脂中
に均一に分散させることが容易ではない。
このように、従来の所謂粉砕法によるトナーは、種々の
欠点を有するために、近年、着色剤を含む重合性単量体
を所要のトナー粒径を有するように水中に微粒子状に乳
化させた後、これを懸濁重合又は乳化重合して、直接に
トナーを製造する方法が種々提案されている。
かかる従来の重合性単量体の懸濁重合又は乳化重合によ
るトナーの製造においては、水にポリビニルアルコール
のような懸濁安定剤を溶解含有させ、かかる水中にて単
量体油相を重合させている。
従って、かかる方法によって得られるトナーは、その表
面に懸濁安定剤が残存しているために、感湿性、即ち、
湿度に対する感受性が高く、環境安定性が悪いうえに、
帯電性能が低く、静電潜像の現像時に非帯電トナーや逆
帯電トナーが生じ、かくして、画像に地汚れやかぶりを
生じたり、或いは画像濃度が低くなる。
更に、かかる従来の重合性単量体の懸濁重合又は乳化重
合にて製造したトナーは、粒子がほぼ真球状であって、
流動性にすぐれるために、シリカのような流動化剤の添
加を必要としない等の利点を有する反面、電子写真複写
において、ブレードによるクリーニング性に劣る。
即ち、普通紙を記録紙として用いる静電式電子写真複写
機によれば、一般に、感光体の表面に放電により静電荷
を与え、その上に画像を露光して静電潜像を形成し、次
に、逆極性を帯びたトナーを静電潜像に付着させて現像
し、そのトナー像を記録紙に転写し、最後に、トナー像
が転写された記録紙を加熱し、トナーを記録紙上に定着
させることにより、複写を行なう。従って、複数枚の記
録紙に順次複写を行なうためには、上記工程において、
感光体より記録紙にトナー像を転写した後、感光体の表
面に残留するトナーを除去する必要があり、その除去方
式の一つとして感光体を摺擦して、感光体からトナーを
除去するクリーニングするブレードクリーニング方式が
知られている。このブレードクリーニング方式のための
ブレードの材料には、従来より種々のゴムが用いられて
いるが、特に、耐摩耗性等の機械的強度がすぐれている
ことから、ウレタンゴムが好ましく用いられている。
このようなブレードによるクリーニングにおいて、トナ
ーが真球であるときは、ブレードが感光体の表面を摺擦
するときに、トナーがブレードの下に潜り込み、感光体
表面との間で回転して、いわばブレードをすりぬけるた
めに、ブレードによる摺擦後も感光体上に残留して、ク
リーニングされ難いものとみられる。
そこで、例えば、特開昭62−266560号公報には
、懸濁重合によるトナーの製造において、重合の終了前
に実質的に真球状の重合体粒子を懸濁重合媒体中で高速
攪拌して不定形とする方法が提案されている。
しかし、この方法によるときは、重合体粒子が異形化し
やすい高温条件下では、反応系に残存する未反応単量体
の影響によって相互に融着しやすく、或いは重合体粒子
の表面張力によって、粒子は球状に戻りやすいために、
異形化され難い。他方、かかる融着を避けるために低速
で撹拌したり、或いは低温で攪拌しても、重合体粒子が
異形化され難い。更に、!Q濁重重合法よるトナーの製
造においては、トナー粒子が粒度分布を有し、大きい粒
子は比較的異形化されやすいとしても、小さい粒子は異
形化され難く、粒子の異形化の程度にも分布が生じ、し
かも、この粒子径が小さく、異形化され難い粒子がブレ
ードによるクリーニングにおいて、前述したように、ブ
レードをすりぬけやすい。
このように、懸濁重合の終了前に重合体粒子を高速攪拌
する方法によれば、トナーの異形化が十分でなく、得ら
れるトナーがブレードクリーニング性において十分に改
善されない。
他方、最近に至って、所謂気中衝撃法にてトナー粒子の
表面に微粒子を付着固定化させるトナーの製造方法が、
例えば、特開昭62−129866号公報等に提案され
ている。しかし、この方法によるときは、粒子径に分布
を有する重合体粒子のそれぞれに微粒子を固定化するに
は、微粒子として粒径1μm以下のものを用いることが
必要であるが、反面、このように、粒径1μm以下の微
粒子を重合体に固定化しても、ブレードクリーニング性
には、僅かな改善がみられるにすぎない。
が”しよ′とする 本発明は、従来のトナー製造における上記した種々の問
題を解決するためになされたものであって、特に、トナ
ー粒子が異形化されていて、ブレードクリーニング性が
改善されており、更に、トナー粒子のそれぞれにおいて
、カーボンブラックや帯電制御剤粒子が均一微細に分散
されており、しかも、単量体の懸濁重合に用いられた懸
濁安定剤の有害な影響が除去されており、かくして、環
境安定性と複写性能にすぐれるのみならず、クリニング
・ブレード性にすぐれる高性能の静電潜像現像用トナー
、及びかかるトナーの製造方法を提供することを目的と
する。
i1戸をpン1するための 2 本発明による静電潜像現像用トナーは、径3〜30μm
、厚み1〜15μmであって、且つ、平均厚み/平均径
にて定義される偏平度が0.5以下である円盤状の形状
を有することを特徴とする。
また、本発明による別の静電潜像現像用トナーは、長径
3〜30μm1短径1〜25μm、厚み0.5〜15μ
mであって、且つ、2×平均厚み/(平均長径+平均短
径)にて定義される偏平度が0.5以下である小判状形
状を有することを特徴とする。
かかる本発明によるトナーは、本発明に従って、カーボ
ンブラックと帯電制御剤粒子とを含有する単量体油相を
水相に懸濁させ、上記単量体を重合させて、粒径1〜3
0μmの球状重合体粒子を得この球状重合体粒子を含む
懸濁液をアニユラー型連続式湿式攪拌ミルにて、上記重
合体粒子のマトリックス樹脂のガラス転移点の±10℃
の範囲の温度にて処理して、円盤状又は小判状に異形化
することによって得ることができる。
特に、本発明によれば、上記のようなトナーは、(a)
  ラジカル重合性単量体中にカーボンブラツりと帯電
制御剤粒子とを共に粒径1μm以下の微粒子状に微細且
つ均一に分散させる工程、(1))  上記ラジカル重
合性単量体にアゾビス系重合開始剤を加えた後、懸濁安
定剤としてポリビニルアルコールを含有する水相に懸濁
させ、上記単量体を重合させて、粒径1〜30μmの球
状重合体粒子を得る工程、 (c)  上記重合体粒子を含む懸濁液をアニユラー型
連続式湿式攪拌ミルにて、ポリビニルアルコールの存在
下に上記重合体粒子のマトリックス樹脂のガラス転移点
の±10℃の温度にて処理して、円盤状又は小判状に異
形化する工程、(d)  次いで、上記ポリビニルアル
コールをケン化処理する工程、及び (e)  重合体粒子を回収し、洗浄し、乾燥し、必要
に応じて分級する工程 によって有利に製造することができる。
本発明において、ラジカル重合性単量体は、特に限定さ
れるものではなく、−Cに、従来の重合法によるトナー
の製造において用いられている任意の単量体を用いるこ
とができる。このような単量体として、例えば、スチレ
ン、O−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、p−クロロスチレン、酢酸ビニル、プロ
ピオン酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル
、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリ
ル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸
ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸
ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸
フェニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、
メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メ
タクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メク
クリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル
、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノ
エチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、アクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、アク
リル酸グリシジル、メタクリル酸ドデシル、アクリル酸
、メタクリル酸、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリ
ジン等を挙げることができる。
しかし、本発明においては、これら単量体のなかでも、
特に、スチレンや、スチレンとアクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステルとの混合物が好ましく用いられる。
更に、本発明においては、トナーの定着性や耐オフセッ
ト性を高めるために、ラジカル重合性単量体は、多官能
性単量体を少量含有していてもよい。かかる多官能性単
量体として、例えば、ジビニルベンゼン、エチレングリ
コールジメタクリレート等を挙げることができる。この
ような多官能性単量体は、余りに多く用いるときは、得
られる重合体粒子が加熱溶融し難くなり、トナーとして
の定着性に劣ることとなるので、通常、ラジカル重合性
単量体の約1重量%以下の範囲で用いられる。
本発明の方法においては、先ず、かかる単量体中に着色
剤としてのカーボンブラックと帯電制f111剤粒子と
が共に粒径1μm以下の微粒子状に分散せしめられる。
本発明において、カーボンブラックを単量体中に均一微
細に分散させるには、好ましくは、ボールミル等を用い
て、カーボンブラックをパーオキサイド系重合開始剤の
存在下に単量体と共に撹拌する。かかるパーオキサイド
系重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキサ
イド、ラウリルパーオキサイド、O−クロロベンゾイル
パーオキサイド、0−メトキシベンゾイルパーオキサイ
ド等が用いられるが、特に、ラウリルパーオキサイドが
好ましく用いられる。
通常、ラジカル重合性単量体とカーボンブラックとを上
記したようなパーオキサイド系重合開始剤の存在下に、
数時間撹拌することによって、カーボンブラックを1μ
m以下、好ましくは0.5μm以下の粒径にて単量体中
に一様に分散させることができる。この分散処理は、カ
ーボンブラックの単量体中への分散速度を速めるために
、50〜80℃の温度にて行なってもよい。
本発明においては、カーボンブラックは、ラジカル重合
性単量体100重量部に対して、2〜10重量部の範囲
で用いられる。
上記のようなカーボンブラックの単量体中への分散に際
して、パーオキサイド系重合開始剤は、カーボンブラッ
ク100重量部について、通常、10〜50重量部、好
ましくは10〜40ii量部の範囲で用いられる。カー
ボンブラック100重量部について、パーオキサイド系
重合開始剤量が10重量部よりも少ないときは、単量体
中にカーボンブラックを微細且つ一様に分散させること
ができず、他方、50重量部を越えるときは、重合開始
剤の分解切片が得られるトナー中に残存する結果、トナ
ーを加熱定着時に異臭を発生し、実用上、好ましくない
カーボンブラックを単量体中に分散させるに際して、パ
ーオキサイド系重合開始剤に代えて、例えば、アゾビス
ブチロニトリルやアゾビスジメチルバレロニトリル等の
ようなアゾビス系重合開始剤を用いるときは、カーボン
ブラックを単量体中に微細且つ均一に分散させることが
できず、カーボンブラックは相互に凝集して、大部分が
大きい粒子を形成したままで単量体中に分散される。更
に、単量体が一部重合するために、カーボンブラックを
含む単量体の粘度が上昇する。このような単量体の粘度
の上昇は、水中に単量体の微小な油滴を形成させる際に
、有害に作用する。
パーオキサイド系重合開始剤の存在下にカーボンブラッ
クをラジカル重合性単量体中に分散させるに際して、単
量体中にカーボンブラックとパーオキサイド系重合開始
剤とを同時に加え、これをボールミル等を用いて、カー
ボンブラックを単量体中に分散させてもよいが、また、
ボールミル等を用いて、カーボンブラックを予め単量体
中に予備的に分散させた後、これにパーオキサイド系重
合開始剤を溶解させ、撹拌してもよい。
本発明において、着色剤としては、必要に応じて、上記
カーボンブラックと共に、その他の黒色、白色又は有彩
色の種々の顔料及び染料を併用することができる。これ
ら着色剤は、単量体油相に熔解するものでも、溶解しな
いものでもよい。このような着色剤の具体例は、例えば
、特開昭62−246073号公報に記載されている。
単量体油相に溶解しない着色剤を用いるときは、カーボ
ンブラックを用いる場合と同様にして、パーオキサイド
系重合開始剤やその他の適宜の分散剤を用いることによ
って、微細且つ均一に分散させることができる。
次いで、本発明の方法によれば、以上のようにしてカー
ボンブラックを分散させた単量体油相に帯電制御剤粒子
を均一微細に分散させる。このためには、好ましくは、
以下の方法による。即ち、カーボンブラックを分散させ
た単量体油相に帯電制御剤粒子と共に上記単量体に可溶
性の分散剤を単量体に加えて、分散剤を単量体中に溶解
させ、これを、例えば、ボールミル内にて、通常、50
〜200時間撹拌する。かかる方法によって、帯電制御
剤粒子を約0.5μm以下、好ましくは、約0.3μm
程度の粒径にて、単量体中に一様に分散させることがで
きる。この分散処理も、帯電制御剤粒子の単量体中への
分散速度を速めるために、50〜80℃の温度にて行な
ってもよい。
帯電制御剤粒子は、通常、ラジカル重合性単量体100
重量部に対して、約0.01〜10重量部、好ましくは
約0.05〜5重量部、最も好ましくは約0.1〜1重
量部の範囲で用いられる。
本発明においては、帯電制御剤粒子としては、無機化合
物粉末、含金属染顔料及び有機酸金属塩を含む有機化合
物粉末及び有機重合体粉末から選ばれる少なくとも一種
が用いられる。
帯電制御剤粒子としての無機化合物粉末としては、無機
顔料を含む窒化物、炭化物、酸化物、硫酸塩、炭酸塩、
チタン酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩、ヘキサフルオロケイ
酸塩等を挙げることができる。
具体例としては、例えば、窒化ホウ素等の窒化物、炭化
チタン、炭化タングステン、炭化ジルコニウム、炭化ホ
ウ素、炭化ケイ素等の炭化物、二酸化ケイ素(シリカ)
、酸化クロム、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化
チタン、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化銅
、酸化ニッケル、酸化亜鉛等の酸化物、硫酸ストロンチ
ウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸アルミニウ
ム、硫酸マグネシウム、硫酸銅等の硫酸塩、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩、リン酸カルシウム
等のリン酸塩、ジルコニウム、銅、コバルト、ニッケル
、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウ
ム、アルミニウム、亜鉛等のケイ酸塩、ナトリウム、カ
リウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、
バリウム、亜鉛、アルミニウム等のへキサフルオロケイ
酸塩、その他エメリー、アランダム、ガーネット、コラ
ンダム、ライム、トリポリ、ロックサイト、ハライド、
ベントナイト、モリブデン酸キレート顔料、酸性白土等
を挙げることができる。
このような無機化合物粉末は、必要に応じて、予めシラ
ンカップリング剤やチタンカップリング剤にて疎水化処
理されていてもよい。このために用いるカップリング剤
は、目的するトナーの帯電性を考慮して、負帯電性トナ
ーを得る場合は、負帯電しやすい塩素基を有するカップ
リング剤、例えばジクロロシランが用いられ、また、正
帯電性トナーを得る場合は、正帯電しゃすいアミノ基を
有するカップリング剤、例えば、アミノシランが用いら
れる。かかるカップリング剤は、前述したカップリング
剤から適宜に選択される。
帯電制御剤粒子としての有機化合物粉末は、含金属染顔
料及び打機酸金属塩を含み、特に、帯電制御剤として知
られる種々の有機化合物が好適に用いられる。正帯電性
制御剤としては、例えば、下式 (X−はアニオン種を示す。) で示されるニグロシン系染料のような電子供与性染料、
アルコキシ化アミン、アルキルアミド、第4級アンモニ
ウム塩等を挙げることができる。他方、負帯電性制御剤
としては、例えば、(式中、X゛はカチオン種を示す。
) や、また、 (式中、X゛はカチオン種を示す。) (「スピロンブラックTRHJ  (保土谷化学工業■
製)で示されるモノアゾ系染料の金属錯塩のような電子
受容性染料ををげることができる。
更に、上記のほか、銅フタロシアニンのスルホニルアミ
ン、オイルブラック、ナフテン酸金属塩、ステアリン酸
亜鉛のような脂肪酸金属塩、樹脂酸層ケン等を挙げるこ
とができる。
また、帯電制御剤粒子としての有機重合体粉末も、目的
するトナーの帯電性を考慮して選ばれる。
負帯電性トナーを得る場合は、負帯電しやすい重合体、
例えば、電子吸引性基としての芳香核を有するスチレン
やその誘電体の単独又は共重合体、例えば、ポリスチレ
ン、スチレン−ブチルアクリレート共重合体、スチレン
−2−エチルへキシルアクリレート共重合体、スチレン
−ブチルメタクリレート共重合体、フッ素や塩素等のハ
ロゲン原子を含有する重合体、例えば、ポリ塩化ビニル
等が用いられる。他方、正帯電性トナーを得る場合は、
正帯電しやすい重合体、例えば、電子供与性基を有する
ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート
、ポリアミド等が用いられる。
本発明において用いるこれら有機重合体粉末は、界面活
性剤を含まないように、所謂無乳化剤乳化重合によって
製造されたものであることが望ましい。しかし、例えば
、乳化重合による重合体粉末であっても、乳化剤を除去
して、用いることができる。
本発明においては、上記した帯電制御剤粒子は、一種又
は2種の混合物として用いてもよい。
かかる帯電制御剤粒子を単量体中に分散させるに際して
用いる分散剤は、低分子量物質であっても、高分子量物
質であってもよい。低分子量の分散剤としては、界面活
性剤、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、
更には、イソシアネート基やエポキシ基を有するオリゴ
マーを挙げることができる。
より具体的には、界面活性剤として、例えば、脂肪酸塩
、アルキル硫酸エステル類、アルキルベンゼンスルホン
酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルス
ルホコハク酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩、
ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエ
チレンアルキル硫酸エステル塩等のアニオン系界面活性
剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシ
エチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチ
レン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グ
リセリン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピ
レンプロックポリマー等のノニオン系界面活性剤、アル
キルアミン塩、第4級アンモニウム塩等のカチオン系界
面活性剤を挙げることができる。
シランカ゛ンプリング剤としては、例えば、γ−クロロ
プロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン
、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−グリシドキシプロビルトリメトキシシラン、T−メ
ルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエ
トキシシラン、3,3,4,4.5.5.6,6.6−
ノナフルオロヘキジルトリクロロシラン、3,3,4,
4,5.5,6,6.6ノナフルオロヘキシルメチルジ
クロロシラン等を挙げることができる。また、反応性シ
ランとしては、例えば、メチルトリメトキシシラン、フ
ェニルトリメトキシシラン、メチルフエニルジメトキシ
シラン、ジフェニルジメトキシシラン等を挙げることが
できる。
チタンカップリング剤としては、例えば、イソプロピル
トリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス
(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプ
ロピルトリ(N−アミノエチルアミノエチル)チタネー
ト、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)
チタネート、テトラ−2,2−ジアリルオキシメチル−
1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネ
ート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシア
セテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェ
ート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノ
イルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステア
ロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンス
ルホニルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジ
アクリルチクネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホ
スフェート)チクネート、イソプロピルトリクミルフェ
ニルチタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチル
ホスファイト)チタネート等を挙げることができる。
また、高分子量の分散剤としては、官能基を有する種々
の重合体や共重合体が好ましく、例えば、カルボキシル
基、スルホン基、水酸基、ハロゲン基、エポキシ基、シ
アノ基、ニトリル基、ブチラール基、エステル基、カル
ボニル基、アミノ基等を官能基として有する重合体や共
重合体を挙げることができる。
より具体的には、上記重合体又は共重合体としては、例
えば、スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタ
クリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−メ
タクリル酸共重合体、スチレンーメタクリル酸−2−ヒ
ドロキシエチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル
共重合体、スチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体
、メタクリル酸メチル−アクリル酸共重合体、メタクリ
ル酸メチル−メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合
体、メタクリル酸メチル−メタクリル酸共重合体、メタ
クリル酸メチル−メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル
共重合体、メタクリル酸メチル−アクリロニトリル共重
合体、メタクリル酸−メタクリル酸グリシジル共重合体
、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルブチラー
ル、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体、アク
リロニトリル−アクリル酸ブチル−2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、ポリ酢酸ビニル、部分スルホン化ポリスチレン等
のビニル系(共)重合体、アクリロニトリル−ブタジェ
ン共重合体等のゴム系重合体、ニトロセルロース、アセ
チルセルロース等の繊維素系重合体、エポキシ樹脂、フ
ェノキシ樹脂、ウレタン樹脂等の架橋性樹脂等を挙げる
ことができる。これら重合体は、単独で、又は2種以上
の混合物として用いられる。
特に、本発明においては、分散剤は、用いる帯電制御剤
と強い相互作用を有する官能基を有するものが好ましく
用いられる。例えば、帯電制御剤として、負帯電性を付
与するモノアゾ染料の金属錯塩のような電子受容性染料
や、電子受容性の有機錯体を用いるとき、分散剤として
は、例えば、部分ケン化ポリ酢酸ビニル、スチレン−ア
クリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が
好ましく用いられる。
帯電制御剤をラジカル重合性単量体中に分散させるに際
して、前述した分散剤は、用いる帯電制御剤粉末の粒子
径によって異なるが、通常、帯電制御剤100重量部に
ついて1〜100重量部、好ましくは10〜50重量部
の範囲で用いられる。
用いる分散剤の量が余りに多いときは、分散操作時の混
合物の粘度が高くなり、帯電制御剤の微細化が困難とな
り、他方、余りに少ないときは、帯電制御剤の分散に効
果が乏しい。
この帯電制御剤の単量体中への分散においても、前述し
たカーボンブラックの場合と同様に、ボールミル等を用
いて、帯電制御剤を予め単量体中に予備的に分散させた
後、これに前記分散剤を溶解させ、撹拌してもよい。勿
論、単量体中に分散剤と帯電制御剤とを同時に加え、こ
れをボールミル等を用いて、撹拌混合してもよい。
尚、用いる帯電制御剤によっては、後述する単量体油相
の懸濁重合において、望ましくない水相での重合を禁止
する作用を有するものもある。例えば、後述する「スビ
ロンブラックTRH,ばかがる例である。このような帯
電制御剤は、その本来の目的から雌れて、主として、水
相での重合禁止剤として単量体油相に分散せしめられて
もよい。
本発明の方法によれば、以上のようにして、単量体中に
カーボンブラックと帯電制御剤粒子を共に粒径1μm以
下の微粒子状に微細に且つ均一に分散させた後、この分
散液に、更に必要に応じて、付加的な所要の単量体を加
え、或いは得られるトナーに耐オフセット性を付与する
ためのワックス等を加えると共に、重合開始剤として、
改めてアゾビス系重合開始剤が添加される。このアゾビ
ス系重合開始剤としては、アゾビスジメチルバレロニト
リル、アゾビスイソブチロニトリル等が用いられるが、
特に、油溶性であるアゾビスジメチルバレロニトリルが
好ましく用いられる。
ここに、アゾビス系重合開始剤を新たに加えることなし
に、カーボンブラックと単量体とからなる油性分散液を
ホモジナイザー等によって水中に微小な油滴として分散
させ、加熱しても、単量体の重合は殆ど起こらない。即
ち、カーボンブラックを単量体中に分散させるに際して
単量体に加えたパーオキサイド系重合開始剤は、カーボ
ンブラックの分散処理の過程で殆どが分解するので、本
発明においては、重合の段階で新たに重合開始剤を加え
る必要があり、しかも、ここに、新たに加える重合開始
剤は、パーオキサイド重合開始剤でなはなく、アゾビス
系でなければならない。重合の段階で新たにパーオキサ
イド系重合開始剤を加えても、単量体は殆ど重合しない
か、又は重合しても、得られる重合体は分子量が低く、
耐オフセット性にすぐれるトナーを得ることができない
上記アゾビス系重合開始剤の量は、本発明の方法におい
ては、単量体100重量部に対して、1〜10重量部、
好ましくは、2〜5重量部の範囲である。アゾビス系重
合開始剤の添加量が、単量体100重量部に対して1重
量部よりも少ないときは、単量体の重合速度が遅く、重
合率100%にて重合させることが困難である。他方、
アゾビス系重合開始剤の添加量が、単量体100重量部
に対して10重量部よりも多いときは、得られる重合体
の分子量が低く、トナーとしては、耐オフセット性に劣
ることとなるので好ましくない。
次いで、本発明の方法によれば、カーボンブラック、帯
電制御剤粒子、アゾビス系重合開始剤及び単量体を含む
油性混合物を水と混合し、これを例えばホモジナイザー
等によって撹拌して、上記油性混合物の粒径l〜30μ
mの微滴を含む水性懸濁液を得る。
本発明においては、前記油性混合物と混合される水は、
懸濁安定剤として、好ましくは、ポリビニルアルコール
を含有する。懸濁安定剤として用いられるポリビニルア
ルコールは、通常、平均重合度が500〜3000、ケ
ン化度が80〜99モル%程度である。この水における
ポリビニルアルコールの量は、通常、0.1〜5重量%
である。
更に、水相での重合を防止するために、水溶性無機塩類
、例えば、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫Mアル
ミニウム等を含有していてもよい。
このようにして得られた水性)懸濁液は、40〜95℃
1好ましくは、50〜90℃程度の温度で撹拌すること
によって、ラジカル重合性単量体を重合させて、粒径1
〜30μmである実質的に真球状の重合体粒子を生成さ
せる。ここに、実質的に真球状の重合体粒子は、後述す
る偏平度は、通常、0.98以上である。
次いで、本発明の方法においては、かかる実質的に真球
状の重合体粒子を含む懸濁液を調製した後、この懸濁液
を前記懸濁安定剤としてのポリビニルアルコールの存在
下に、アニユラー型連続式湿式撹拌ミルにて、上記重合
体粒子のマトリックス樹脂のガラス転移点の±10”C
の範囲の温度にて処理して、円盤状又は小判状に異形化
する。
上記アニユラー型連続式湿式攪拌ミルは、既に知られて
いるミルの1種であって、第1図に示すように、断面三
角形のアニユラ−型(環状)のステータ1内にほぼ同じ
形状を有するロータ2が回転せしめられ、このステータ
とロータとの間の幅の狭い間隙、即ち、破砕帯3にメデ
ィア4が充填されていて、ミルに供給される懸濁粒子に
機械的な衝撃力を与え、これを偏平に異形化するのであ
る。
懸濁液は、ミル下部の供給口5がらポンプにてW型断面
の前記破砕帯3を一巡し、上部のキャップセパレータ6
にてメディアと分離されて、出ロアから異形化した重合
体粒子を含む懸濁液を得ることができる。また、異形化
処理中の懸濁液の温度側?illは、温水8をステータ
とロータに循環させることにより行われる。粉砕メディ
アは、遠心力によって、W型の粉砕帯を順次に移動し、
再度、破砕入口まで戻って、循環する。粉砕メディアと
しては、通常、0.5〜3 +n+n径のジルコン、ガ
ラス、スチール等が用いられる。
かかるアニユラー型連続式湿式攪拌ミルを用いる懸濁液
の処理は、上記重合体粒子のマトリックス樹脂のガラス
転移点の±10℃の範囲の温度にて行なうことが必要で
ある。(ガラス転移点−10)℃よりも低い温度で処理
するときは、重合体粒子の破砕が起こり、目的とする異
形化を行なうことが困難となる。他方、(ガラス転移点
+10)℃よりも高い温度で処理するときは、重合体粒
子が相互に融着し、凝集塊を生じると共に、異形化され
た重合体粒子がその表面張力によって、再び、真珠化す
るので、異形化効率が悪い。処理時間は、通常、0.5
〜10時間、好ましくは2〜5時間である。
アニユラー型連続式湿式攪拌ミルを用いるときは、ボー
ルミルやサンドミル等に比べて、ローターの回転方向に
大きい剪断力が作用するので、トナーに異方向の応力が
加わり、トナーが粒度分布を有する場合でも、効率的に
偏平化することができる。従って、得られるトナーは、
粒径の大小を問わず、偏平化されるので、ブレードクリ
ーニング性が著しく改善される。更に、かかる偏平化さ
れたトナーによれば、紙との接触面積が大きいために、
真球状や卵形状のトナーに比べて、低温低圧下に定着す
ることができる。また、本発明のトナーによれば、粒子
形状が偏平であって、複写画像上において、トナーの単
一粒子が広い占有面積を有するため、少量にて画像濃度
を高(することができ、かくして、トナー消費量も低減
できる。
かくして、本発明によれば、径3〜30μm、厚み1〜
15μmであって、且つ、平均厚み/平均径にて定義さ
れる偏平度が0.5以下である円盤状の形状を有するか
、又は長径3〜30μm、短径1〜25μm、厚み0.
5〜15μmであって、且つ、2×平均厚み/(平均長
径+平均短径)にて定義される偏平度が0.5以下であ
る小判状形状を有する異形化重合体粒子を得ることがで
きる。
次いで、本発明の方法においては、かかる異形化処理の
後、前記懸濁安定剤としてのポリビニルアルコールをケ
ン化する。ここに、ポリビニルアルコールのケン化は、
重合体粒子を含む懸濁液にケン化試剤を加えて行なって
もよく、また、重合体粒子を懸濁液から分離回収し、こ
れにケン化試剤を作用させて行なってもよい。
上記ケン化は、アルカリ又は酸を用いて行なわれる。ア
ルカリケン化する場合は、アルカリ量は、懸濁安定剤と
して用いたポリビニルアルコールにおける酢酸ビニル量
の当量から約1000倍当量、好ましくは5〜50倍当
量であれば、十分である。
必要ならば、所要の最小のアルカリ量は、簡単な実験に
よって求めることができる。上記アルカリとしては、例
えば、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムが好ましく用
いられる。
ポリビニルアルコールのケン化は、例えば、かかるアル
カリと共に、水と、その1〜50容量%、好ましくは5
〜30容量%の低級脂肪族アルコール、例えば、メタノ
ール、エタノール、プロパツール、好ましくはメタノー
ルとの混合物を加え、限定されるものではないが、通常
、40〜70゛Cの温度で1〜10時間程時間熱するこ
とによって行なうことができる。しかし、ケン化条件は
、これに限定されるものではない。
上記ポリビニルアルコールのアルカリケン化において、
メタノール等の低級脂肪族アルコールを用いることは、
球状重合体粒子表面の水濡れ性を高めるので、ケン化を
迅速円滑に行なうことができる利点がある。更に、例え
ば、メタノール存在下でのポリビニルアルコールのケン
化によれば、ポリビニルアルコール中の酢酸ビニル単位
がメタノールと反応し、酢酸メチルを生じるエステル転
化の形で、ケン化反応が速やかに行なわれる利点がある
このようにして、重合体粒子上に残存するポリビニルア
ルコールをケン化した後、重合体粒子を分離し、水又は
前記と同じ低級脂肪族アルコール水溶液、好ましくはメ
タノール水溶液で洗浄した後、塩酸等の酸を含む水溶液
又はメタノール水溶液で洗浄して、用いたアルカリ金属
水酸化物を中和し、更に、水又はメタノール水溶液で洗
浄する。
上記ポリビニルアルコールのケン化後の重合体粒子の洗
浄に用いるアルコール水溶液は、特に、限定されるもの
ではないが、水とそのアルコール、好ましくはメタノー
ル、1〜50容量%、好ましくは5〜30容量%とから
なる混合物が好ましい。
また、アルカリ金属水酸化物を中和するための酸は、用
いたアルカリ金属水酸化物に対して当量用いれば十分で
あり、かかる酸を含む前記同様のアルコール水溶液が好
ましく用いられる。更に、この中和後の重合体粒子の洗
浄も、通常、水とその1〜50容量%、好ましくは5〜
30容量%程度のアルコール、好ましくはメタノール、
との混合物が好ましく用いられる。
本発明においては、懸濁安定剤としてのポリビニルアル
コールを酸によってケン化してもよい。
この場合は、前述したような懸濁重合の後、例えば、硫
酸等の無機酸を含む水とアルコール、好ましくはメタノ
ールとの混合物を加えて、加熱し、この後、アルカリに
て中和し、得られた重合体粒子を水にて洗浄する。
このようにして、ポリビニルアルコールをケン化した後
、重合体粒子を洗浄乾燥して、回収し、必要に応じて、
分級すれば、本発明によるトナーを得ることができる。
本発明の方法においては、このようにして、単量体の懸
濁重合によって、粒径1〜30μmの球状重合体粒子を
調製し、これを異形化した後、重合体粒子上に残存する
ポリビニルアルコールをケン化し、洗浄して、ポリビニ
ルアルコールを重合体粒子から除去するので、ポリビニ
ルアルコールに基づくトナーにおける感湿性を除いて、
トナーの環境安定性を高めることができる。しかも、本
発明によれば、トナーは異形化されているので、ブレー
ドクリーニング性にすぐれており、かくして、本発明に
よれば、環境安定性と複写性能にすぐれるのみならず、
ブレードクリーニング性にすぐれるトナーを得ることが
できる。
本発明によるトナーは、このように、異形化されている
ので、その流動性を高めるために、必要に応じて、疎水
性シリカ等のような所謂流動性改良剤をトナーに更に配
合してもよい。このような流動性改良剤は、通常、トナ
ー100重量部に対して0.05〜1重量部、好ましく
は0.1〜0.5重量部の範囲で配合される。
本発明によるトナーは、二成分系トナーは勿論、−成分
系磁性トナーや一成分系非磁性トナーであってもよい。
磁性トナーの製造においては、磁性材料としては、例え
ば、四三酸化鉄のようなフェライトやマグネタイトのよ
うな磁性酸化物や、或いは種々の磁性金属等が用いられ
る。これら磁性材料は、通常、単量体100重量部に対
して30〜300重量部、好ましくは30〜100重量
部の範囲にて用いられる。このような磁性材料は、ボー
ルミル等の適宜の混合分散手段を用いて、予め単量体に
分散させ、この後、本発明に従って、単量体中にカーボ
ンブラックと帯電制御剤とを分散させるのが好ましい。
本発明によるトナーを二成分現像方式において用いる場
合は、静電電子写真の技術分野においてよく知られてい
る所謂キャリアと呼ばれる物質を加え、二成分系現像剤
として用いられる。この二成分系現像剤において、トナ
ーの配合量は、2〜20重量%、好ましくは5〜10重
量%の範囲である。キャリアとしては、例えば、鉄粉、
フェライト粉、樹脂と磁性材料との複合物からなる粉末
、マグネタイト粉等が用いられる。また、所謂コーチイ
ブ・キャリアも用いることができる。しかし、これらに
限定されるものではない。
全所■訪来 以上のように、本発明によれば、予めカーボンブラック
と帯電制御剤粒子を微細均一に分散させたラジカル重合
性単量体を懸濁重合させ、得られた球状重合体粒子を円
盤状又は小判状に異形化した後、上記単量体の懸濁重合
時及び異形化時に用いられたポリビニルアルコールをケ
ン化によって除去する。従って、得られるトナー粒子に
は、カーボンブラックと帯電制御剤粒子とが微細均一に
分散されていると共に、環境安定性にすぐれ、かくして
、本発明によるトナーは、環境安定性及び複写性能にす
ぐれるのみならず、ブレードクリーニング性や低温低圧
下での定着性にもすぐれ、更に、トナー消費量も低減で
きる。
1犯貫 以下に二成分系非磁性トナーの製造の実施例を挙げて本
発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限
定されるものではない。
実施例1 スチレン50重量部にラウリルパーオキサイド1重量部
とカーボンブラック(「ダイアブラック」#52(三菱
化成工業■製、揮発分0.8%、pH8゜0、粒径27
mμ)5.0重量部を加え、ボールミルにて30分間混
合して、カーボンブラックをスチレン中に分散させた。
次いで、得られた混合物をオートクレーブ内で70℃で
1時間撹拌した。
この分散処理の後は、単量体中において、カーボンブラ
ックは0.1μm程度の粒径を有して、その沈降は認め
られなかった。
次に、このようにして得られた混合物に分散剤としての
エチレン−酢酸ビニル共重合体(日本合成化学工業■製
ソアブレンCH)0.4重量部を溶解させ、次いで、負
帯電制御剤としての染料「スビロンブラックTRHJ 
 (保土谷化学工業■製)1.0重量部を加え、ボール
ミルにて100時間混合して、上記帯電制御剤をスチレ
ン中に分散させた。この分散処理の後は、帯電制御剤は
粒子径が約0.3μmであって、単量体中で帯電制御剤
の沈降は認められなかった。
この後、第1表に示す組成を有するように、上記単量体
油相に更にスチレン37重量部、2−エチルへキシルア
クリレート13重量部及びジビニルベンゼン0.2重量
部を新たに加え、更に、アゾビスジメチルバレロニトリ
ル3重量部とオフセット防止剤としてのポリプロピレン
ワックス3重量部をそれぞれ加えた。
次いで、第1表に示すように、上記のようにして得られ
た単量体油相をポリビニルアルコール(平均重合度17
00、ケン化度80モル%)3重量部を含む水溶液30
0重量部中で、油相/水相比率1/3にてホモミキサー
(−日本精機製作所製バイオミキサー610型)を用い
て回転数600Orpmにて撹拌下に分散させた。
第1表 得られた分散液を低速撹拌下、70℃で5時間撹拌した
後、更に、90℃で1時間撹拌して、単量体を重合させ
ることによって、重合体粒子を構成する重合体のガラス
転移点が63℃である実質的に真球状の重合体粒子を含
む懸濁液を得た。
この重合体粒子の粒度分布を第2表に示す。
次いで、この懸濁液を第1図に示すようなアニユラ−型
連続湿式攪拌ミル(神鋼ファウドラー味製コボル・ミル
)に連続して供給し、第2表に示す温度、懸濁液流速及
びローター周速にて、重合体粒子の異形化処理を行なっ
た。尚、メディアには0,75〜1. Omm径のジル
コンをもちい、その充填率は70%とした。
この後、懸濁液に含まれるポリビニルアルコール中の酢
酸ビニル量に対して10倍当量の水酸化ナトリウムを含
む水77容量%とメタノール23容量%とからなる混合
物を加え、50℃の温度で3時間撹拌して、ポリビニル
アルコールをケン化した。
次いで、得られた異形化球状重合体粒子を分離し、これ
を水で洗浄した後、用いた水酸化ナトリウムと当量の塩
酸を含む水を用いて、水酸化ナトリウムを中和すると共
に、重合体粒子を洗浄した。
この後、重合体粒子を減圧下に乾燥して、トナーを得た
このようにして得たトナーについて、偏平度、帯電量(
ブローオフ法)及び逆帯電トナー量を調べると共に、ブ
レードクリーニング性、ニップ幅及びトナー消費量を調
べた。
トナーの形状、平均粒径及び偏平度は、トナー粒子を走
査型電子顕微鏡写真を撮影し、粒子像50個をランダム
に選び、前記式に従って求めた。
帯電量は5%濃度にて鉄粉キャリアと撹拌した後、ブロ
ーオフ法にて測定し、また、逆帯電トナー量は、ホソカ
ワミクロン■製帯電量分布測定機にて測定した。
ブレードクリーニング性は、静電複写機(東芝■製複写
機レオドライ4515型)を用いて、常温常温下に10
000枚の複写を行ない、ブレードをクリーニングした
後の感光体及び画像を観察し、目視にて評価した。Qは
感光体が完全にクリニングされており、画像も鮮明であ
る、△は、一部、クリーニング不良が発生し、画像にも
若干の汚れがある、×は感光体全面にクリーニング不良
が発生する、を意味する。
ニップ幅は、ポリテトラフルオロエチレン製のヒートロ
ールとシリコンゴム類のバックアップロールからなる定
着性評価装置を用い、ニップ幅を変化させ、定着率が9
0%以上となるニップ幅をもって評価した。従って、ニ
ップ幅が小さいほど、トナーの定着性がよい。また、定
着率については、複写画像の形成後、所定時間の後に、
画像を摩擦し、その際の画像濃度の変化でもって評価し
た。
トナー消費量は、日本ケンチック■製LEDプリンター
に−Uを用い、画像濃度1.2となるように感光体の表
面電位を調整した後、1000枚の複写を行なうのに要
したトナー消費量をもって評価した。
実施例2 異形化処理を第2表に示す条件で行なった以外は、実施
例1と同様にしてトナーを得た。結果を第2表に示す。
比較例1〜6 第2表に示すように、ケン化処理及び異形化処理を行な
い、又は行なわずして、トナーを得た。
結果を第2表に示す。
【図面の簡単な説明】
第1図は、アニユラ−型連続湿式撹拌ミルの一例の要部
断面図である。 1・・・ステータ、2・・・ロータ、3・・・破砕帯、
4・・・メディア、5・・・懸濁液供給口、6・・・ギ
ャップ・セパレータ、7・・・製品出口、8・・・温水
。 特許出願人 バンド−化学株式会社 代理人 弁理士  牧 野 逸 部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)径3〜30μm、厚み1〜15μmであつて、且
    つ、平均厚み/平均径にて定義される偏平度が0.5以
    下である円盤状の形状を有することを特徴とする静電潜
    像現像用トナー。
  2. (2)長径3〜30μm、短径1〜25μm、厚み0.
    5〜15μmであつて、且つ、2×平均厚み/(平均長
    径+平均短径)にて定義される偏平度が0.5以下であ
    る小判状形状を有することを特徴とする静電潜像現像用
    トナー。
  3. (3)カーボンブラックと帯電制御剤粒子とを含有する
    単量体油相を水相に懸濁させ、上記単量体を重合させて
    、粒径1〜30μmの球状重合体粒子を得、この球状重
    合体粒子を含む懸濁液をアニユラー型連続式湿式撹拌ミ
    ルにて、上記重合体粒子のマトリックス樹脂のガラス転
    移点の±10℃の範囲の温度にて処理して、円盤状又は
    小判状に異形化することを特徴とする静電潜像現像用ト
    ナーの製造方法。
  4. (4)(a)ラジカル重合性単量体中にカーボンブラッ
    クと帯電制御剤粒子とを共に粒径1μm以下の微粒子状
    に微細且つ均一に分散させる工程、 (b)上記ラジカル重合性単量体にアゾビス系重合開始
    剤を加えた後、懸濁安定剤としてポリビニルアルコール
    を含有する水相に懸濁させ、上記単量体を重合させて、
    粒径1〜30μmの球状重合体粒子を得る工程、 (c)上記重合体粒子を含む懸濁液をアニユラー型連続
    式湿式攪拌ミルにて、ポリビニルアルコールの存在下に
    上記重合体粒子のマトリックス樹脂のガラス転移点の±
    10℃の範囲の温度にて処理して、円盤状又は小判状に
    異形化する工程、 (d)次いで、上記ポリビニルアルコールをケン化処理
    する工程、及び (e)重合体粒子を回収し、洗浄し、乾燥する工程 を有することを特徴とする静電潜像現像用トナーの製造
    方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005173570A (ja) * 2001-11-02 2005-06-30 Ricoh Co Ltd トナー及び該トナーを用いた画像を形成するための方法と装置
JP2010099592A (ja) * 2008-10-23 2010-05-06 Chugai High Technology Co Ltd 内循環乳化分散機

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