JPH05150547A - トナー用複合樹脂の製造方法 - Google Patents

トナー用複合樹脂の製造方法

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JPH05150547A
JPH05150547A JP3339566A JP33956691A JPH05150547A JP H05150547 A JPH05150547 A JP H05150547A JP 3339566 A JP3339566 A JP 3339566A JP 33956691 A JP33956691 A JP 33956691A JP H05150547 A JPH05150547 A JP H05150547A
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彦二 上田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 低分子量重合体成分と高分子量重合体成分と
が均一に混合してなり、電子写真用トナーの結着樹脂と
して有用な複合樹脂の製造方法を提供する。 【構成】 水中において、粒子径20〜2000μmの
粒子を少なくとも80重量%含有する低分子量重合体粉
末と高分子量重合体エマルジョンを混合した後、高分子
量重合体エマルジョンの凝固処理、引き続いて加熱処理
を行なうことによって低分子量重合体と高分子量重合体
とを均一に混合固着せしめてなることを特徴とするトナ
ー用複合樹脂の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法における静
電荷像を現像するためのトナーに用いられる複合樹脂の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法においては、受像シート上に
形成されたトナー画像を、熱融着によって該シート上に
永久定着する加熱ローラー定着法が広く普及している。
この方法は、加熱ローラー表面と被定着シートの画像面
が圧接着するので、トナー画像を被定着シート上に熱融
着する際の熱効率に優れ、迅速定着が行なえるので電子
写真複写機にはきわめて好適である。
【0003】一方、上記加熱ローラー定着法において、
好ましく使用し得るトナーであるためには、比較的低い
温度で軟化して被定着シート上に確実に融着する(定着
性に優れている)こと、および、加熱ローラー温度が比
較的高い場合でも該ローラーにトナーが付着残留しない
(非ホットオフセット性に優れている)ことなどが重要
な特性として必要とされており、かかる要求特性を満足
させるためには、定着性に優れる低分子量重合体と非ホ
ットオフセット性に優れる高分子量重合体とを均一に混
合し、この重合体混合物をトナー用樹脂として用いるの
が好ましいとされており、このことは、例えば、特公昭
55−6895号公報、特開昭54−114245号公
報、同58−36558号公報などに開示されている。
【0004】このため、従来より、低分子量重合体と高
分子量重合体とを均一に混合する方法が種々提案されて
いるが、これら従来法のいずれにも以下のごとき問題点
があり、その改善が望まれている。
【0005】(1) 低分子量重合体と高分子量重合体と
をそれぞれ別に調製し、両重合体を乾燥粉末の状態で混
合する方法が知られているが、低分子量重合体と高分子
量重合体とでは軟化点および溶融粘度が異なるのが一般
的であるため、この方法による混合重合体をトナー用樹
脂とした場合、トナー調製時の熱溶融混練工程で通常低
分子量重合体粉末が先に溶融し、その中に十分に溶融し
きれない高分子量重合体粉末が凝集して分散され、両重
合体の混合が均一化され難いという問題点がある。その
結果、最終的に得られるトナーにおいては、トナー粒子
間に分子量分布のばらつきが生じ、着色剤等のトナー用
配合剤が均一に混合されず、また十分な非ホットオフセ
ット性が得られないなどの問題点が生じる。
【0006】(2) 低分子量重合体と高分子量重合体と
をそれぞれ別の溶媒に溶解し、両重合体を溶液状態で混
合し、次いで減圧乾燥または噴霧乾燥などによって溶媒
を除去して混合重合体を製造する方法は、両重合体の分
子量が大きく相違する場合、両重合体の溶媒に対する溶
解性に著しい差が生じ、特に高分子量重合体の高濃度溶
液を調製するのが難しいため、任意の分子量の組み合わ
せでかつ任意の混合比率で十分に均質な混合重合体を得
るのが難しいという問題点がある。また、重合体の溶解
および溶媒の除去などの工程が必要となり製造コストを
上昇させるという問題点もある。
【0007】(3) 低分子量重合体と高分子量重合体と
をそれぞれ別のエマルジョンとして混合し、次いで凝
固、洗浄、脱水、乾燥などの工程を経て混合重合体を製
造する方法は、両重合体が粒子径1μm以下の微小粒子
で混合されるため、きわめて均一な混合状態となりトナ
ー特性に好結果をもたらすが、該混合重合体製造時の凝
固処理において混合エマルジョンに著しい流動性の低下
が生じ、この流動性改善のために重合体に対して15〜
20倍という多量の水を必要とし、また、生成する混合
重合体粒子は粒子径5〜20μmのエマルジョン凝析物
が緩く固まった顆粒状となるため、乾燥性が悪く機械的
強度にも欠け、工業生産には適さないという問題点があ
る。
【0008】(4) 特公昭55−6895号公報、特開
昭54−114245号公報、同58−36558号公
報などに開示されている方法、すなわち、懸濁重合法に
よって低分子量重合体を製造し、引き続いて懸濁重合を
行なって高分子量重合体を製造する方法(または、懸濁
重合によって先に高分子量重合体を製造し、引き続いて
低分子量重合体製造する方法)は、最初の懸濁重合で生
成した重合体粒子を、二段目の重合において添加される
モノマーに溶解して該モノマーの懸濁重合が継続される
ので、均一な混合状態のトナー用樹脂が得られる点で優
れているが、懸濁重合で高分子量重合体を重合するのに
長時間を要するため製造コストが高くなり、また、最初
の懸濁重合で生成する重合体の粒子径が比較的大きいた
め、該重合体粒子を二段目の懸濁重合時に添加されるモ
ノマーに溶解するのに長時間を要し、場合によっては溶
解不十分となって最終的に得られるトナーの電子写真特
性に悪影響を及ぼし、さらには、懸濁重合によって製造
できる高分子量重合体の分子量に限界があるため良好な
非オフセット性を発揮するに足る十分に高分子量の重合
体を混合させることが難しいなどの問題点がある。
【0009】(5) 本出願人の出願に係わる特開昭60
−88003号公報には、懸濁重合によって低分子量重
合体を製造するに当たり、該懸濁重合系に高分子量重合
体エマルジョン粒子を共存させて懸濁重合を行い、低分
子量重合体と高分子量重合体を複合化してなるトナー用
樹脂を製造する方法が開示されている。この方法は、上
記(4)の懸濁重合−懸濁重合による方法に比較して、懸
濁重合による高分子量重合体の重合工程が省略できる。
高分子量重合体が微小なエマルジョン粒子であるため懸
濁重合時のモノマーに容易に溶解する。良好な非オフセ
ット性を付与するに十分な任意の高分子量重合体を任意
の比率で混合することができるなどの長所を有している
が、懸濁重合系中に、この系とは異なるエマルジョン系
を安定に共存させて懸濁重合をおこなうために特殊な分
散安定剤を必要とし、該分散安定剤が得られるトナーの
環境安定性に悪影響を及ぼすという問題点がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のごと
き現状にかんがみ鋭意研究の結果なされたもので、トナ
ーに対して、好ましい定着性と非ホットオフセット性を
付与することのできるトナー用樹脂を、きわめて容易に
しかも高い生産効率で得ることのできる製造方法の提供
を目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によって提供され
るトナー用複合樹脂の製造方法は、水中において、粒子
径20〜2000μmの粒子を少なくとも80重量%含
有する低分子量重合体粉末と高分子量重合体エマルジョ
ンを混合した後、高分子量重合体エマルジョンの凝固処
理、引き続いて加熱処理を行なうことによって低分子量
重合体と高分子量重合体とを均一に混合固着せしめてな
ることを特徴とし、かかる構成によって上記本発明の目
的を達成し得たものである。
【0012】上記構成からなる本発明のトナー用複合樹
脂の製造方法においては、トナーに対して好ましい定着
性を与える低分子量重合体を粒子径20〜2000μm
の粉末として供給し、一方好ましい非ホットオフセット
性を与える高分子量重合体をエマルジョンの状態で供給
し、水中で両重合体成分が均一に混合され、次いで実施
される高分子量重合体エマルジョンの凝固処理過程で、
該エマルジョン粒子が0.1〜5μm程度の非常に細か
い凝析粒子として低分子量重合体粉末の表面に吸着さ
れ、この段階で両重合体の混合が高度に均一化され、し
かる後の加熱処理工程によって両重合体は完全に融着、
固定化されて複合樹脂が形成される。
【0013】したがって、本発明においては低分子量重
合体粉末が複合樹脂の核に相当するため、該粉末の少な
くとも80重量%が粒子径20〜2000μmの範囲で
あることが重要で、特に100〜1000μmの範囲で
あるのが好ましい。該粉末の粒子径が20μm未満の場
合は、上記従来法における重合体エマルジョン同士の混
合の場合と同様、凝固処理において混合系の流動性が低
下するため大量の水の追加が必要となり、また生成粒子
の粒子径も小さいため乾燥性が悪く生産性の大幅な低下
を招く。反対に低分子量重合体の粒子径が2000μm
を超えると、単位重量当たりの表面積が小さくなるた
め、該粉末の表面に高分子量重合体エマルジョンの凝固
粒子が均一に吸着され難くなり、また、良好な非ホット
オフセット性を得るのに十分な量の高分子量重合体を固
着させることも難しくなる。
【0014】上記の低分子量重合体粉末は、最終的に得
られるトナーに好ましい定着性を付与するため、その重
量平均分子量(Mw)は5×103〜105の範囲である
のが好ましく、8×103〜6×104の範囲であるのが
特に好ましい。Mwが5×103より小さくなると、定
着性は良好になるもののトナーの耐久性が悪くなった
り、保存性にも悪影響を及ぼすようになり、Mwが10
5より大きくなると良好な定着性が得られ難くなる。
【0015】また、上記低分子量重合体粉末として使用
できる重合体の種類としては、特に限定するものではな
く、従来より電子写真用トナーにおいて慣用されている
種々のバインダー樹脂のいずれも使用できる。具体的に
は、スチレン樹脂、スチレン−アクリル共重合体樹脂ま
たはスチレン−ブタジエン共重合体樹脂等のビニル系樹
脂、および、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエ
ーテル樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ポリウレタン
樹脂等を挙げることができ、特に好ましい一例としては
スチレン系モノマーと種々のアクリル酸エステルもしく
はメタクリル酸エステルモノマーの共重合によって得ら
れるスチレン−アクリル共重合体が挙げられる。
【0016】上記スチレン−アクリル共重合体における
スチレン系モノマーの具体例としては、スチレン、o
−、m−またはp−メチルスチレン、α−メチルスチレ
ン、p−エチルスチレン、p−tert−ブチルスチレ
ン等のスチレン類であり、アクリル酸エステルもしくは
メタクリル酸エステルモノマーの具体例としては、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−ブ
チル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−n−オクチ
ル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸クロ
ルエチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、
メタクリル酸−n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、
メタクリル酸ステアリル等のエチレン性モノカルボン酸
エステル類である。また、これらモノマー類には必要に
応じてその他のモノマーを共重合させることができ、該
その他モノマーの具体例としては、ビニルナフタレン
類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等
のエチレン系不飽和モノオレフィン類、塩化ビニル、弗
化ビニル、酢酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル
類、アクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリロア
ミド等のエチレン性モノカルボン酸誘導体、ビニルメチ
ルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチル
エーテル等が挙げられる。
【0017】本発明における低分子量重合体粉末を得る
方法についても特に限定するものではなく、例えば、低
分子量重合体形成用として上記に例示したモノマー成分
を塊状重合法、溶液塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合
法、乳化重合法等で製造し、必要に応じて重合体を固形
分として取り出し、一般的な粉砕方法により粒子径20
〜2000μmの範囲となるように粉砕することによっ
て得られる。
【0018】上記低分子量重合体粉末は、必ずしも乾燥
状態で用いる必要はなく、湿粉もしくは該粉末を含有す
る水系懸濁物として用いても良い。例えば、懸濁重合法
を例にとれば、低分子量重合体を形成するモノマーを、
分散安定剤を含有する水中に分散させて懸濁重合を行な
うと、低分子量重合体粉末を含む懸濁液が得られ、この
懸濁液に直接高分子量重合体エマルジョンを加えること
ができるので、低分子量重合体粉末の製造に引き続いて
連続的な製造工程が可能となる利点があり、本発明にお
いては低分子量重合体粉末を懸濁重合法で製造するのが
好ましい。
【0019】本発明において用いられる高分子量重合体
エマルジョンは、最終的に得られるトナーに好ましい非
ホットオフセット性を付与するため、そのMwは5×1
5〜5×106の範囲であるのが好ましく、特に2×1
6〜5×106の範囲であるのが好ましい。
【0020】上記高分子量重合体エマルジョンを構成す
る重合体の種類にも特別な限定がなく、上記低分子量重
合体粉末において例示した各種のトナー用樹脂のエマル
ジョンが使用でき、特にスチレンおよびアクリルモノマ
ーを公知のエマルジョン重合法によって、Mw5×10
5〜5×106の範囲の高分子量となるように重合してな
るスチレン−アクリル共重合体エマルジョンが好まし
い。なお、本発明に使用される高分子量重合体エマルジ
ョンの重合体成分は、必ずしも低分子量重合体粉末の重
合体成分と一致させる必要はなく、トナーに要求される
特性に応じて異種の組み合わせとなるようにしても良
い。
【0021】また、本発明においては、上記高分子量重
合体エマルジョン以外に、種々のトナー特性を改善する
目的、例えば、離形性を改善する目的でワックスエマル
ジョン、ポリオレフィン樹脂エマルジョン、シリコン樹
脂エマルジョン、ふっ素樹脂エマルジョン等を、上記高
分子量重合体エマルジョンと併用して用いることができ
る。
【0022】かくして本発明においては、上記低分子量
重合体粉末と高分子量重合体エマルジョンとが水中にお
いて均一に混合された後、凝固処理、次いで加熱処理が
行なわれてトナー用複合樹脂が製造される。なおこの場
合の水中において混合とは、両重合体の混合時および特
に次工程の凝固処理時に混合系の粘度が上昇し、両重合
体の均一混合性および混合作業に支障をきたすことがあ
るので、それを見越した適宜量の水を追加した中で両重
合体の混合を行なうことを意味するが、混合時もしくは
凝固処理時の増粘がそれ程大きくない場合、高分子量重
合体エマルジョン自体が水系であるので、水を加えるこ
となく該エマルジョンに直接低分子量重合体粉末を加え
て混合することも可能であり、このような場合も本発明
における水中混合に属するものである。
【0023】上記低分子量重合体と高分子量重合体エマ
ルジョンとを混合する場合の混合比率は、得られるトナ
ーに好ましい定着性と非ホットオフセット性の両特性を
バランス良く付与するため、その混合比率は、低分子量
重合体粉末65〜95重量%および高分子量重合体エマ
ルジョン(固形分)35〜5重量%の範囲とするのが好
ましく、低分子量重合体粉末70〜90重量%および高
分子量重合体エマルジョン(固形分)30〜10重量%
の範囲とするのが特に好ましい。該混合比率において、
低分子量重合体粉末が65重量%より少なく高分子量重
合体エマルジョンが35重量%より多くなると、得られ
た複合樹脂の溶融粘度が高くなり、高温における非オフ
セット性は良好となるが定着性に劣るようになり、反対
に、低分子量重合体粉末が95重量%より多く高分子量
重合体エマルジョンが5重量%より少なくなると、定着
性は良好となるが高温時にオフセット現象が生じ易くな
り、いずれの場合も定着性と非ホットオフセット性のバ
ランスが不良となり易い。
【0024】本発明方法における凝固処理自体は何ら特
殊なものではなく、通常ラテックスの凝固処理に用いら
れている凝集剤、例えば、NaCl、KCl、Na2
4、CaCl2、MgSO4、CuSO4、Ca(N
32等の電解質を用い、常法に従って凝固処理を行な
うことができる。なお、該凝固処理において、細かく均
一な凝固粒子を生成させ、これを低分子量重合体粉末表
面に吸着させるためには、用いられているエマルジョン
重合体のガラス転移温度(Tg)以下の温度条件下で処
理するのが好ましい。
【0025】上記凝固処理に次いで実施される加熱処理
は、混合されている低分子量重合体粉末および高分子量
のエマルジョン重合体の、少なくともいずれかのTg以
上の温度条件で行なうのが好ましく、この加熱処理によ
って両重合体粒子同士が強固に融着して複合樹脂が形成
され、かくして得られた複合樹脂は、適宜の後処理、例
えば、瀘過、洗浄、脱水、乾燥などの後処理工程を経て
トナー用樹脂として用いられる。
【0026】以上に述べたごとく、本発明方法は、低分
子量重合体を粉末状で供給し、高分子量重合体をエマル
ジョンで供給することからなっているいるので、両重合
体の分子量に著しい相違があった場合でもまた両重合体
の混合比率がいかなる割合であっても、均一な混合状態
の複合樹脂がきわめて容易かつ短時間で製造できるとい
う特徴を有しており、このように高度に均一かつ一体化
したトナー用複合樹脂は、これを熱混練機を用いて着色
剤などのトナー用添加剤と共に溶融混練することで、両
重合体の混合状態がさらに均一化され、得られるトナー
に優れた電子写真特性を与えることができる。
【0027】また、本発明方法によって得られた複合樹
脂の形状は、低分子量重合体粉末の表面にエマルジョン
粒子の固着した不定形粒子であるため、トナー製造の際
に用いられる着色剤、離形剤、磁性粉等のトナー用配合
剤の混練性(かみ込み性)も良好で、混練時間の短縮が
はかれ、また混練の再現性、信頼性も高いという特徴を
有している。
【0028】さらにまた、本発明の複合樹脂の製造法
は、一方の成分である低分子量重合体を粉末として加え
ているので、該粉末の水中における分散性が良く、混合
時もしくは凝固処理時の増粘が従来のエマルジョン同士
の混合の場合に比較して格段に小さく、従って使用水量
を少なくすることができる。また、複合樹脂の一成分と
して微粒子状のエマルジョン重合体を用いているにもか
かわらず、最終的に得られる複合樹脂は、粒子形の比較
的大きなビーズ状ポリマーであるため、脱水、洗浄等の
後処理がきわめて効率的に行なえるなどの優れた特徴が
ある。
【0029】
【実施例】本発明を、以下の実施例に基づいてさらに詳
細に説明する。なお、実施例中の各成分の配合割合は特
にことわりのない限り重量部で示した。
【0030】〔低分子量重合体粉末の調製〕 (1) 低分子量重合体粉末(A)、(B)、(C)、(D)、
(E) スチレン85部及びアクリル酸ブチル15部からなる混
合モノマーを懸濁重合し、生成した重合体粒子を洗浄、
脱水、乾燥してMw=9.8×103、Tg=69℃のス
チレン−アクリル共重合体粉末を得た。得られた重合体
粉末はJIS標準篩で下記粒子径範囲に分級してそれぞ
れの重合体粉末とした。
【0031】 重合体粉末(A);粒子径100〜800μm、 重合体粉末(B);粒子径1000〜1600μm、 重合体粉末(C);粒子径30〜80μm、 重合体粉末(D);粒子径2000μm超、 重合体粉末(E);粒子径20μm未満、
【0032】(2) 低分子量重合体粉末(F) スチレン82部及びアクリル酸ブチル18部からなる混
合モノマーを懸濁重合し、生成した重合体粒子を洗浄、
脱水、乾燥してMw=7.4×104、Tg=68℃、粒
子径100〜800μmの粒子90%以上を含有するス
チレン−アクリル共重合体粉末を得た。
【0033】(3) 低分子量重合体粉末(G) スチレン90部及びアクリル酸ブチル10部からなる混
合モノマーを懸濁重合し、上記同様に処理してMw=
5.4×103、Tg=68℃、粒子径100〜800μ
mの粒子90%以上を含有するスチレン−アクリル共重
合体粉末を得た。
【0034】(4) 低分子量重合体粉末(H) 飽和ポリエステル樹脂(テレフタル酸/エチレングリコ
ール、Mw=10.3×103、Tg=68℃)を粉砕
し、JIS標準篩で分級して粒子径100〜800μm
に調整した。
【0035】〔高分子量重合体エマルジョンの調製〕 (1) 高分子量重合体エマルジョン(a) アニオン系乳化剤及び過硫酸カリウム(重合開始剤)を
含有する水中で、スチレン70部及びアクリル酸ブチル
30部からなる混合モノマーを乳化重合し、固形分3
2.6%、Mw=2.1×106の高分子量スチレン−ア
クリル共重合体を得た。
【0036】(2) 高分子量重合体エマルジョン(b) アニオン系乳化剤及び過硫酸カリウム(重合開始剤)を
含有する水中で、スチレン90部及びアクリル酸ブチル
10部からなる混合モノマーを乳化重合し、固形分2
4.6%、Mw=4.2×106の高分子量スチレン−ア
クリル共重合体を得た。
【0037】(3) 高分子量重合体エマルジョン(c) アニオン系乳化剤及び過硫酸カリウム(重合開始剤)を
含有する水中で、スチレン70部及びアクリル酸ブチル
30部からなる混合モノマーを乳化重合し、固形分3
4.4%、Mw=6.3×105の高分子量スチレン−ア
クリル共重合体を得た。
【0038】(4) 高分子量重合体エマルジョン(d) 市販のスチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン(ス
チレン/ブタジエン共重合比=80/20、固形分40
%、Mw=1.2×106、Tg=63℃)。
【0039】実施例1 〔トナー用複合樹脂の調製〕上記の低分子量重合体粉末
(A)80部及び高分子量重合体エマルジョン(a)61部
を220部の脱イオン水に分散し、これを希硝酸でPH
2.5に調整し、攪拌下に5%Ca(NO32水溶液3
2部を加えてエマルジョンの凝固処理をおこない、凝固
が完結した後70±2℃で1時間加熱処理した。生成し
た重合体粒子を取り出し、洗浄、脱水、乾燥工程を経
て、低分子量重合体粉末の表面に高分子量エマルジョン
の重合体粒子が均一に皮膜状に固着た複合樹脂を得た。
【0040】以上のようにして得られた複合樹脂の均一
混合性を評価するため、複合樹脂を混練機(東洋精機社
製、ラボプラストミル)にて熱溶融混練したところ、混
練樹脂は透明性に優れ、低分子量重合体成分と高分子量
重合体成分とが均一に混合していることが確認できた。
【0041】〔トナーの調製〕上記で得られた複合樹脂
についてのトナー特性を評価するため、下記組成で各成
分を混合し、熱ロールミキサー(東洋精機社製、ラボプ
ラストミル)を用いて130℃で熱混練し、冷却後粉
砕、分級して平均粒子径8〜10μmのトナーを得た。
【0042】 複合樹脂 80部 カーボンブラック(三菱化成社製、MA−100) 4部 荷電制御剤(オリエント化学社製、ボントロンS−34) 2.4部 ポリプロピレン(三洋化成工業社製、ビスコール550P) 1.6部
【0043】〔トナー特性の評価〕上記で得たトナー1
0部に対して鉄粉キャリア(日本鉄粉社製、TEFV
250/400)90部を混合して現像剤を調製し、電
子写真複写機(三田工業社製、DC−191)を用いて
通常の電子写真法によって形成した静電荷像を現像し、
トナー像を普通紙上に転写し、下記(1)〜(3)の評価方
法に従ってトナー特性を評価したところ、後記表1の結
果が示すように良好なトナー特性を示した。
【0044】(1) 定着下限温度;トナー像の形成され
た上記転写紙を、表面テフロンで形成された定着ロール
と表面シリコンゴムで形成された圧着ロール間を通過さ
せた。定着ロール温度を種々変化させて定着し、各温度
で形成した定着画像を学振式塗膜堅牢度試験機にて面パ
ッドを摩擦面とし荷重500gで5回こすり、試験前後
の画像濃度をマクベス濃度計で測定し、その濃度変化が
80%以上保持できた時の最低定着ロール温度を定着下
限温度とした。
【0045】(2) ホットオフセット発生温度;上記同
様に定着ロール温度を種々変化させて定着し、定着紙上
にホットオフセット現象が発生した時の定着ロール温度
をホットオフセット発生温度とした。
【0046】(3) 画質;定着画像についてかぶり、鮮
明度、解像度、字体の流れ、太字部のヌケ等を総合的に
評価した。
【0047】実施例2 低分子量重合体成分として低分子量重合体粉末(B)を使
用する以外は上記実施例1と同様にして複合樹脂を調製
し、次いでトナーを調製し、トナー特性を評価した。そ
の結果、複合樹脂の均一混合性評価においてラボプラス
トミルでの混練性にやや劣るものの、トナー特性は後記
表1の結果が示すように良好であった。
【0048】実施例3 低分子量重合体成分として低分子量重合体粉末(C)を使
用する以外は上記実施例1と同様にして複合樹脂及びト
ナーを調製した。複合樹脂調製時の凝固処理工程におい
て混合系の粘度上昇がみられたので100gの脱イオン
水を追加したところ問題なく処理でき、また凝固粒子の
粒子径が小さいためか、実施例1に比べて脱水性、乾燥
性にやや劣るものの、トナー特性は後記表1に示すよう
に良好な結果が得られた。
【0049】比較例1 低分子量重合体成分として低分子量重合体粉末(D)を使
用する以外は上記実施例1と同様に処理して複合樹脂及
びトナーを調製したところ、複合樹脂の混合状態は低分
子量重合体粉末の懸濁粒子とエマルジョン凝集物とが分
離していることが目視で確認できる程に均一性に欠ける
ものであった。また、均一混合性評価においてもラボプ
ラストミルでの混練溶融物にブツ状の未溶融物が見ら
れ、後記表1の結果が示すようにトナー特性にも劣って
いた。
【0050】比較例2 低分子量重合体成分として低分子量重合体粉末(E)を使
用する以外は上記実施例1と同様の処理をおこなったと
ころ、凝固処理工程において混合系に著しい粘度上昇が
みられ、通常の凝固処理を行なうのには300部という
多量の脱イオン水の追加を必要とした。その結果、仕上
がり量が低下した他、脱水、洗浄にも長時間を必要と
し、また長時間の洗浄を行なったにもかかわらず完全に
不純物の除去ができなかったためか、後記表1の結果が
示すようにトナー特性も悪く、トナーの飛散現象が見ら
れた。
【0051】実施例4 低分子量重合体成分として低分子量重合体粉末(F)を使
用し、脱イオン水を220部より130部に変更した以
外は実施例1と同様の処理をおこなって複合樹脂及びト
ナーを得た。得られた複合樹脂の両重合体成分の混合状
態は均一で、トナー特性も後記表1に示すように良好な
結果が得られた。
【0052】実施例5 低分子量重合体成分として低分子量重合体粉末(G)を使
用した以外は実施例4と同様の処理を行なったところ、
複合樹脂の混合状態が良好であり、トナー特性も後記表
1に示すように良好な結果が得られた。
【0053】実施例6 上記の低分子量重合体粉末(A)80部及び高分子量重合
体エマルジョン(b)81部を110部の脱イオン水に分
散し、これを希硝酸でPH2.5に調整し、攪拌下に5
%MgSO4水溶液28部を加えてエマルジョンの凝固
処理を行い、凝固が完結した後80±2℃で2時間加熱
処理した。その後重合体粒子を取出し、洗浄、脱水、乾
燥工程を経て複合樹脂を得、次いで実施例1同様にして
トナー化し、トナー特性を評価した。複合樹脂の混合状
態は均一で、トナー特性も後記表1に示すように良好な
結果が得られた。
【0054】実施例7 上記の低分子量重合体粉末(A)80部及び高分子量重合
体エマルジョン(c)58部を140部の脱イオン水に分
散し、これを希硝酸でPH2.5に調整し、攪拌下に5
%CaCl2水溶液25部を加えてエマルジョンの凝固
処理を行い、凝固が完結した後70±2℃で2時間加熱
処理した。その後凝固重合体粒子を取り出し、洗浄、脱
水、乾燥工程を経た複合樹脂は、混合状態が均一で、ト
ナー特性も後記表1に示すように良好な結果が得られ
た。
【0055】実施例8 スチレン80部及びアクリル酸ブチル12部からなる混
合モノマーを250部の脱イオン水中で懸濁重合してM
w=9.0×103、Tg=69℃の低分子量重合体粉末
を得た。この重合体粉末を取り出す事無く懸濁重合系を
30℃以下に冷却し、上記の高分子量重合体エマルジョ
ン(a)25部を加えて分散させ、5%CaCl2水溶液
20部を加えてエマルジョンの凝固処理を行い、凝固が
完結した後70±2℃で2時間加熱処理し、生成した凝
固粒子を取り出し、洗浄、脱水、乾燥工程を経て複合樹
脂を得た。この複合樹脂の調製工程においては何等の問
題点も発生せず、均一混合性に優れた複合樹脂が容易に
得られた。また得られた複合樹脂を用いて上記実施例1
と同様にしてトナー化し、次いで評価したところ、後記
表1の結果が示すように良好な結果が得られた。
【0056】実施例9 スチレン60部及びアクリル酸ブチル10部からなる混
合モノマーを200部の脱イオン水中で懸濁重合してM
w=9.0×103、Tg=69℃の低分子量重合体粉末
を得た。そのこの重合体粉末を取り出す事無く懸濁重合
系を30℃以下に冷却し、上記の高分子量重合体エマル
ジョン(a)92部を加えて分散させ、5%CaCl2
溶液40部を加えてエマルジョンの凝固処理を行い、凝
固が完結した後70±2℃で2時間加熱処理し、生成し
た凝固粒子を取り出し、洗浄、脱水、乾燥工程を経て複
合樹脂を得た。この複合樹脂の調製工程においては何等
の問題点も発生せず、均一混合性に優れた複合樹脂が容
易に得られた。また得られた複合樹脂を用いて上記実施
例1と同様にしてトナー化し、次いで評価したところ、
後記表1の結果が示すように良好な結果が得られた。
【0057】実施例10 上記の低分子量重合体粉末(A)80部及び高分子量重合
体エマルジョン(d)50部を140部の脱イオン水に分
散し、これを希硝酸でPH2.5に調整し、攪拌下に5
%MgSO4水溶液28部を加えてエマルジョンを凝固
せしめ、凝固終了後80±2℃で2時間加熱処理した。
その後重合体粒子を取り出し、洗浄、脱水、乾燥工程を
経て複合樹脂を調製し、トナー化し、次いで評価した。
複合樹脂における両重合体成分は均一に混合されてお
り、トナー特性も後記表1に示すように良好な結果であ
った。
【0058】実施例11 低分子量重合体成分として低分子量重合体粉末(H)を使
用した以外は実施例1と同様の処理をを行なって複合樹
脂及びトナーを得た。複合樹脂における両重合体成分は
均一に混合されており、トナー特性も後記表1に示すよ
うに良好な結果であった。
【0059】比較例3 2.5部のCa(NO32を含む脱イオン水400部に
上記の高分子量重合体エマルジョン(a)100部を徐々
に加えて凝固処理し、引き続いて70±2℃で2時間加
熱処理した。その後生成した凝固重合体粒子を取り出し
洗浄、脱水を繰り返し、最後に乾燥して高分子量重合体
エマルジョン(a)から高分子量重合体粉末を取り出し
た。
【0060】この高分子量重合体粉末20部と上記の低
分子量重合体粉末(A)80部をホモジナイザーで予備混
合して混合重合体とし、この重合体における両重合体成
分のの混合状態を上記実施例1と同様の方法で評価した
ところ、低分子量重合体成分のみが溶融し、高分子量重
合体成分は単にブツ状として、溶融した低分子量重合体
成分中に混合、分散しているだけの均一混合性に劣るも
のであった。また実施例1と同様にしてトナー化し、次
いで評価したところ後記表1に示すように使用に適さな
いトナー特性であった。
【0061】比較例4 アニオン系乳化剤及び過硫酸カリウム(重合開始剤)を
含有する水中で、スチレン90部及びアクリル酸ブチル
10部からなる混合モノマーを乳化重合し、固形分3
4.2%、Mw=9.5×103の低分子量スチレン−ア
クリル共重合体エマルジョン(e)を得た。
【0062】2.5部のCa(NO32を含む脱イオン
水400部に上記の低分子量重合体エマルジョン(e)2
34部及び上記の高分子量重合体エマルジョン(a)61
部を徐々に加えて凝固処理した。しかし凝固が進につれ
て系の増粘が見られ、更に脱イオン水400部を追加し
なければ凝固処理を完了させることが困難であった。引
き続いて70±2℃で4時間加熱処理し凝固重合体粒子
を得た。その後凝固重合体粒子を取り出し、洗浄、脱水
を繰り返し、最後に乾燥工程を経て複合樹脂粒子を取り
出した。この複合樹脂の均一混合性を上記実施例1と同
様の方法で評価したところ、溶融混練樹脂は透明性に優
れ両重合体成分が均一に混合されていることが確認でき
たが、生成した複合樹脂粒子が微細なため、洗浄、脱水
を充分に行なったにもかかわらず粒子中の不純物を完全
に除去しきれず、これに起因すると思われる残存不純物
により混練樹脂は淡黄色に着色していた。また、実施例
1と同様にしてトナー化し、評価したところ、下記表1
が示すようにトナー特性にも劣っていた。
【表1】
【0064】
【発明の効果】本発明は、低分子量重合体粉末と高分子
量重合体エマルジョンを混合し、この混合物を凝固処理
し、次いで加熱処理するという簡単かつ容易な方法によ
って、定着性および非ホットオフセット性の両特性に優
れたトナー用複合樹脂を製造することができ、きわめて
実用性に優れた発明である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 腰山 伊彦 東京都板橋区蓮根3丁目25番3号 藤倉化 成株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水中において、粒子径20〜2000μ
    mの粒子を少なくとも80重量%含有する低分子量重合
    体粉末と高分子量重合体エマルジョンを混合した後、高
    分子量重合体エマルジョンの凝固処理、引き続いて加熱
    処理を行なうことによって低分子量重合体と高分子量重
    合体とを均一に混合固着せしめてなることを特徴とする
    トナー用複合樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記低分子量重合体粉末における重合体
    の重量平均分子量が5×103〜105であり、高分子量
    重合体エマルジョンにおける重合体の重量平均分子量が
    5×105〜5×106である請求項1に記載のトナー用
    複合樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記低分子量重合体粉末と高分子量重合
    体エマルジョンの混合比率が、低分子量重合体粉末65
    〜95重量%および高分子量重合体エマルジョン(固形
    分)35〜5重量%である請求項1に記載のトナー用複
    合樹脂の製造方法。
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