JPH02251371A - ガスシールドアークエンクローズ溶接方法 - Google Patents

ガスシールドアークエンクローズ溶接方法

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JPH02251371A
JPH02251371A JP7127889A JP7127889A JPH02251371A JP H02251371 A JPH02251371 A JP H02251371A JP 7127889 A JP7127889 A JP 7127889A JP 7127889 A JP7127889 A JP 7127889A JP H02251371 A JPH02251371 A JP H02251371A
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groove space
welded
welding
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中野 俶明
Hideto Wakinaka
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は鉄筋等の棒状の被溶接材を垂直に立てて又は水
平においてエンクローズアーク溶接するガスシールドア
ークエンクローズ溶接方法に関し、特に狭開先の場合に
存効であって、裏当材を使用して溶接欠陥を防止し、更
に整流状態のシールドガス流により被覆したガスシール
ドアークエンクローズ溶接方法に関する。
[従来の技術] 第8図(a)、(b)はいずれも従来のエンクローズア
ーク溶接方法を示す断面図であり、第8図(a)は水平
筋の場合、第8図(b)は垂直筋の場合についてのもの
である。水平筋の場合は、第8図(a)に示すように、
鉄筋1にその長手方向に直交する接合面1aを形成し、
この接合面13間を所定の開先幅で離隔させて両者を水
平に配置する。そして、この開先空間の下半部にあてが
うようにして断面がU字形の銅当金2を配置し、この開
先空間の上方側に設けた銅当金2の溶接口から溶接棒(
いずれも図示せず)を開先空間内に挿入し、被覆アーク
溶接により開先空間の下部から上部に向かって溶接金1
13を充填していく。この場合に、スラグ4が発生して
このスラグ4が鉄筋1と銅当金2との間を埋めてビード
を形成する作用を何する。
また、垂直筋の場合は、第8図(b)に示すように、鉄
筋5を垂直に配置し、その接合面5aを鉄筋5の長手方
向に対して傾斜させて形成すること以外は水平筋の場合
と同様である。
第9図(a)、(b)は鋼製スリーブ10を使用した被
覆アーク溶接方法を示す断面図である。
水平筋の場合は、第9図(a)に示すように、鉄筋11
をその略垂直の接合面間に所定の開先幅をおいて水平に
配置し、この開先空間を囲繞するようにして鋼製スリー
ブ10を嵌合する。そして、このスリーブ10の上端の
開口部10aを介して溶接棒(図示せず)を開先空間内
に挿入し、被覆アーク溶接する。これにより、溶接金属
12が開先空間内に盛りつけられる。この鋼製スリーブ
10は継手の一部となる。
垂直筋の場合は、第9図(b)に示すように、鉄筋12
を垂直に配置し、下方の鉄筋12には水平の接合面を形
成し、上方の鉄筋12にはスリーブ10の開口部10a
が上方に開いた傾斜接合面を形成する。その他の溶接条
件は水平筋の場合と同様である。
第10図はガスメタルアーク溶接方法を示す図である。
但し、第10図(a)、(b)は水平筋の場合の夫々正
面断面図及び側面断面図であり、第10図(C)は垂直
筋の場合の側面断面図である。水平筋の場合は、その接
合面が垂直の鉄筋21を相互間に所定の開先幅をおいて
水平に配置し、断面がU字形をなす銅当金20を開先空
間を中心として鉄筋21の両端部を下方から抱くように
配置し、鉄筋21の下半部と銅当金20との間にガラス
製テープ22を介装する。そして、溶接電極ワイヤ23
を開先空間にその上部から挿入し、ガスメタルアーク溶
接する。このガラス製テープ22は銅当金20のアーク
による損傷を防止すると共に、良好なスラグを形成する
ために開先空間の底部に配設される。
なお、ガラステープ22の替わりに、鋼製裏当金を使用
することもある。即ち、第10図(C)に示すように、
垂直筋について鋼製裏当金を使用した場合は、接合面が
水平の鉄筋24を下方に配置し、接合面が傾斜した鉄筋
24を上方に配置すると共に、開先空間に望ませて凹所
25aを設けた銅当金25を1対の鉄筋24の両端部を
囲繞するように配設する。そして、この凹所25aに鋼
製裏当金26を挿入して配置し、同様にしてガスメタル
アーク溶接する。この鋼製裏当金は継手の一部となる。
また、このアークの周囲をガスシールドする場合は、例
えば、銅当金の先端部にシールドガスの噴出部材を設け
、シールドガスを直接開先空間に向けて噴出させるか、
又は銅当金の鉄筋近傍の部分にシールドガス供給口を設
けてこの供給口から開先空間にシールドガスを供給する
ようになっている(特開昭59−153581号)。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上述した従来の溶接方法はいずれも以下
に示すような欠点を有する。
先ず、第8図に示す従来のエンクローズアーク溶接方法
においては、銅当金2が直接溶接アークに曝されるため
、銅当金2の損傷が著しい。このため、銅当金2を頻繁
に交換する必要があり、溶接治具に要する費用が極めて
高い。
また、第9図に示す被覆アーク溶接方法においては、鋼
製スリーブ10がスラグ13と濡れる性質があるので、
開先外へのスラグ13の排出が困難である。このため、
スラグ13の巻込みが発生すると共に、アンダーカット
14が発生しやすい。
また、鋼製スリーブ10は銅当金に比して溶接金属に対
する冷却作用が小さいため、スリーブ10と鉄筋11と
の間の間隙に溶接金属が侵入してオーバーラツプ15が
発生しやすい。更に、この方法も連続溶接が困難である
ことから溶接能率が低いという難点がある。
更に、第10図に示すガスメタルアーク溶接方法におい
ては、ガラステープ22を使用する場合は、このガラス
テープ22を開先の底部に設けるため、溶接開始時には
アークを開先の側壁部との間で発生させる必要がある。
しかしながら、狭開先の場合には、開先側壁部に対して
トーチ角度を大きくとることが困難である。また、ガラ
ステープ22に溶接ワイヤが指向してしまい、ワイヤの
ガラステープ22へのスティックが発生し、これに起因
してワイヤ送給不良等が生起されるので、アークスター
トを安定して且つ良好に行うことができない。
更にまた、鋼製裏当金28を使用する場合は、被覆アー
ク溶接方法(第9図)の場合と同様に、アンダーカット
27又はオーバーラツプ28が発生し易い。
上述の如く、異径断面の棒鋼である鉄筋の突合せ溶接に
おいては、鋼製スリーブ10及び鋼製裏当金28のよう
に鋼材の場合、又は銅当金2.20のように鋼材の場合
のいずれにおいても、これらの当金と鉄筋又は開先空間
との間の間隔が、鉄筋のリブ及び節の形状に起因して、
鉄筋の任意の断面において不規則であるため、種々の溶
接欠陥が発生する。
また、銅当金がアークに直接曝される場合には、銅当金
の損傷が激しく、交換頻度が高い。
更に、銅当金と開先空間との間に鋼製裏当金を設けると
アンダーカット又はオーバーラツプ等の溶接欠陥が発生
し易い。
更にまた、ガラステープ又はセラミックス材等を銅当金
と開先空間との間に設けるとスラグ生成作用が得られる
ものの、電気絶縁性のためにアークの安定起動が阻害さ
れる。
一方、従来のガスシール手段においては、シールドガス
を直接開先空間に向けて噴射しているので、高速乱流状
態のガスが開先内に流入する。このような高速乱流状態
のガス流を使用してシールドしようとする場合には、開
先空間内への外気の巻き込みを十分に防止する必要があ
る。このため、従来、当金治具の両端部にシール材を配
設して外気の吸込みを防止しようとしている。しかしな
がら、鉄筋は異径棒鋼であるため、その表面には種々の
リブパターンが存在する。また、リブの高さも棒鋼の直
径等により種々異なるので、全てのリブパターンに対応
可能のようにシール材を用意することは極めて煩雑であ
る。
更に、シールドガス供給口が当金における被溶接材の直
近にある場合は、この供給口が溶接金属の充填に伴い閉
塞されて本来の機能を発揮しなくなるのに加え、極端な
場合には、溶接金属が供給口に流入して当金治具が鉄筋
に固定されてしまうという事故が発生する。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、
溶接欠陥が防止されると共に、当金の損傷も軽減され、
またアーク周囲を確実にガスシールすることができるガ
スシールドアークエンクローズ溶接方法を提供すること
を目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明に係るガスシールドアークエンクローズ溶接方法
は、棒状の1対の被溶接材をその接合面間に所定の開先
空間を設けて配置すると共に、前記開先空間の外周の一
部を囲む当金を配置し、この当金と前記被溶接材及び開
先空間との間に、導電部材と、耐火性可撓性部材との複
合体からなる裏当材を、前記導電部材を前記被溶接材及
び開先空間側にして当金との間に介装し、溶接電極を前
記当金の開口部から開先空間に挿入してアークを形成す
る溶接方法において、前記当金の開口部側に、前記被溶
接材の長手方向に平行にシールドガスを吐出させて相互
に対向する2対のシールドガス流を形成したことを特徴
とする。
[作用] 本発明においては、当金と被溶接材との間に、裏当材を
配置する。この裏当材は被溶接材側に設けられてこれと
接触する導電部材と、当金側の可撓性部材との複合体で
あるから、アークは導電部材との間で発生するため、安
定して且つ良好にアークが起動される。また、可撓性部
材がこの導電部材の裏に配設されているので、被溶接材
の表面に凹凸があり、又は1対の被溶接材間に若干の位
置の偏りがあっても、可撓性部材が変形して裏当材は1
対の被溶接材の両端部に確実に接触するので、溶接金属
を開先空間内に保持することができる。即ち、溶接金属
の漏出が防止されるので、これにより溶接欠陥の発生を
抑制することができる。
更に、本発明においては、当金の開口部側に2対のシー
ルドガス流を相互に対向するように、そしていずれも相
互に衝突するような位置関係で形成しである。そして、
これらの2対のシールドガス流の衝突によって、開先空
間に向かうシールドガス流と外方に向うシールドガス流
が形成される。
従って、開先空間内に流れ込むシールドガスは吐出流が
直接はいり込んだものではなく、流れに慣性がなく微少
変動流が少ないシールドガス流になるため、アーク及び
溶接金属はシールドガス流による悪影響を受けなくなる
。また、シールドガスは被溶接材の表面上を長手方向に
流れるので、リブ間に存在する空気を前記開先空間にま
き込み侵入させることが防止される。また、外方に向か
うシールドガス流は当金の開口部からの外気の侵入を阻
止する。更に、2対のシールドガス吐出口を有している
ので、外気側に近い吐出口からの流量と奥側の流量とを
相互に変えることにより、外気シールド性及びアーク状
態の良好性等に応じて好適な溶接状態を得ることも容易
である。このようにして、2対の対向吐出流により、開
先空間内が外気から確実に遮断されると共に、アーク状
態を良好にすることができる。
なお、可撓性部材としては、セラミックス繊維体又はセ
ラミックスペースト等があり、可撓性を有すると共に、
溶接金属と接触しても溶融しないような耐火性を有する
ものであれば、種々の材料のものを使用することができ
る。一方、導電部材としては、薄鋼帯板、鋼製網又は小
径の鋼条材等がある。この導電部材は、耐火性可撓性部
材の特性を駆動せずに、裏当材全体としても可撓性を保
持できるものであることが好ましい。
[実施例コ 以下、本発明の実施例について添付の図面を参照して具
体的に説明する。
第1図は本発明の実施例方法にて使用する裏当材を示す
斜視図、第2図は第1図の■−■線による断面図、第3
図は同じく前記裏当材の平面図である。この裏当材30
は帯板状の可撓性部材31と、この可撓性部材31上に
重ねられた帯板状の導電部材32とを有する。導電部材
32は溶接金属と略同系の化学組成を有し、裏開先幅と
路間−の幅を打する。例えば、導電部材32としては、
厚さがO,Gm■、幅が15+s箇のJIS G 31
41冷間圧延鋼帯(SPCG)を使用することができる
。また、可撓性部材31は裏開先幅より広幅であり、従
って、導電部材32よりも幅が広い。この可撓性部材3
1としては、例えばアルミナシリカ系の帯状セラミック
ス繊維体がある。また、その形状は、例えば厚さが2龍
、幅が25+nである。この可撓性部材31は溶接金属
が接触しても溶融しないものであることが必要であり、
このため1500℃以上の融点を有することが好ましい
そして、可撓性部材31の長手方向の中央には、丁字形
のスリット34が形成されており、導電部材32と同一
の冷間圧延鋼帯で形成されたかしめ部材33をこのスリ
ット34に挿通させて、裏当材30の厚さ方向に機械的
にかしめることにより、導電部材32と可撓性部材31
とを一体的に固定しである。
第4図は本実施例方法にて使用する当金40及びシール
ドキャップ49を示す正面断面図、第5図は同じくその
側面断面図、第8図は同じくその平面断面図である。こ
の当金40は断面がU字形をなし、その下端基部の内面
は溶接せんとする鉄筋50(第7図参照)よりも若干大
きい径で湾曲している。この当金40の長子方向の両端
部に第7図に示すように1対の鉄筋50の各端部を挿入
するようになっている。この当金40の長手方向の両端
部の側面には、クランパ41が固定されていて、鉄筋5
0を相互間に適長間隔をおいて当金40内に挿入した状
態でこのクランパ41を締め付けることにより、鉄筋5
0の端部に当金40を固定するようになっている。
なお、当金40の長手方向の中央には、その内面下半部
にその周方向に延びる溝48が形成されており、この溝
48内に前述の裏当材30を挿入配置するようになって
いる。
シールドキャップ49は当金の先端部に連結され、蝶ボ
ルト60を締め付けることにより、シールドキャップ4
9を当金40に固定するようになっている。このシール
ドキャップ49と当金40との組立体により形成される
囲繞空間に鉄筋50が配置される。
シールドキャップ48の土壁には、溶接用の専用コンタ
クトチップを開先空間に挿入するための矩形の開口部4
2が設けられている。この開口部42は鉄筋の長手方向
が短辺で、これに直交する方向が長辺になるように形成
されており、この開口部42の対向する長辺側の2端面
にはシールドガスの吐出口43.44が設けられている
。開先空間から遠い外側の吐出口43及び内側の吐出口
44はいずれも開口部42の長辺に沿って延長する矩形
の孔であり、同様に開口部42の長辺に沿って延長する
ように内設されたガス導入路45゜46に夫々多数の孔
48aを介して連結されている。これにより、ガス導入
路45.48を介して供給されるシールドガスがガス吐
出口43.44から開口部42内に吐出される。
ガス吐出口43.44内には吐出ガスを整流するための
整流部材47が配設されている。このような整流部材4
7としては金網、金属多孔体又はセラミック多孔体等適
当な厚さを有するものであればよい。
本実施例においては、上述の如く構成された裏当材30
、銅当金40及びシールドキャップ49を使用してガス
シールドアークエフローズ溶接を行う。第7図は水平筋
の場合の実施状態を示す。
この第7図に示すように、鉄筋50の接合−50aを鉄
筋50の長手方向に対して垂直に形成し、その接合面間
に所定の開先幅に相当する間隔を設けて両鉄筋50を対
向させる。
そして、垂直断面がU字形をなす銅当金40をこの鉄筋
50の両端部を取り囲むようにし、鉄筋50間の開先空
間を下方から抱くようにして配設する。この場合に、裏
当材30をその可撓性部材31が銅当金40の内面に接
触し、その導電部材32が開先空間に臨むようにしてM
当金40の溝48内に配置しておく。そして。クランパ
41を締め付けて銅当金40を鉄筋50に固定すると、
可撓性部材31が鉄筋50と銅当金40との間に挟み込
まれて変形し、銅当金40の内面と鉄筋50の内面との
双方に密着して両者間に介在する。
一方、導電部材32は鉄筋50に接触して両者が通電可
能に接続される。
なお、可撓性部材31は銅当金40と鉄筋50との間に
挟まれて変形するので、例えば一方の鉄筋50の接合面
がそのリブの位置に形成されたため、前記接合面の直径
が他方の接合面の直径よりも大きい場合にも、可撓性部
材31の一方の端部が他方の端部より大きく撓んで同様
に銅当金40と鉄筋50との間を封止する。従って、異
径断面の鉄筋であっても、溶接金属の漏出は確実に防止
される。
そして、シールドキャップ48を当金40に連結し、蝶
ボルト60を緊締してシールドキャップ49を当金40
に固定する。
上述の如く各部材を設定した後、ガス導入路45.46
を介してC02等のシールドガスをガス吐出口43.4
4から吐出させる。これにより、シールドガスが2対の
吐出口43.44から鉄筋50の長手方向に向けて開口
部42内に吐出し、夫々相互に対向する方向にシールド
ガス流が形成される。この場合に、ガス吐出口43.4
4内にはいずれも整流部材47が設けられているので、
吐出口43.44からは整流されたガスが吐出される。
この対向する2対のシールドガス流は夫々開口部42の
中央で衝突し、相互に反する方向にその進行方向を変え
る。これにより、シールドキャップ4θから外方に向か
う外向流51と、開先空間に向かう内向流52が形成さ
れる。この内向流62は相互に対向する方向に進む対向
流が衝突した後、その進路を変更して形成されるもので
あり、乱れが少ない流れとなる。そして、この内向流5
2は開先空間に入り、その後銅当金40と鉄筋50との
間の隙間を流れて外部に逃げる。このような乱れが少な
いシールドガス流が開先空間に供給されるので、外気が
鉄筋50の周面に沿って開先空間に向けて侵入してくる
ことが防止される。
また、シールドキャップ49の開口部42から外方には
外向流51が形成されているので、この外向流51によ
り開口部42を介して外気が開先空間に侵入することが
防止されている。このようにして、内向流52及び外向
流51により開先空間がガスシールされる。
次いで、溶接電源のアース端子と鉄筋40とを電気的に
接続した後、溶接トーチに支持された溶接ワイヤを開口
部42を介して開先空間に挿入する。そして、溶接ワイ
ヤに電気的に接続されたコンタクトチップを介して溶接
ワイヤに所定の電力を供給することによりアークを形成
する。この場合に、開先空間の奥には鉄筋50に接続さ
れた導電部材32が配設されているので、溶接棒と導電
部材32との間に安定した良好なアークが生起される。
次いで、アークを一方の鉄筋50の接合面と導電部材3
2との境界部に移動させ、アークを短くしながらセミウ
ィービングを実施する。これにより、溶接金属を一方の
鉄筋50の接合面と他方の鉄筋50の接合面との間の開
先空間に盛り付けていき、更に開先の最前部まで溶接金
属を盛り付けて開先空間を溶融金属で充填する。次いで
、アークを停止し、溶接金属を冷却して凝固させた後、
前記クランプを外して銅当金40を取り外して溶接を終
了する。
本実施例方法においては、銅当金40と鉄筋50との間
に裏当材30のセラミックス繊維からなる可撓性部材3
1が介在しているので、溶接金属が開先空間から漏出す
ることはない。従って、アンダーカット及びオーバーラ
ツプ等の溶接欠陥の発生は防止される。なお、薄鋼帯状
の導電部材32は溶接金属と接触して溶融し、余盛を形
成して継手の一部となる。
また、シールドガスはガス導入路45.48を通流し、
その後整流部材47を通流した後、ガス吐出口43.4
4から吐出するので、この吐出口43.44からはシー
ルドガスの整流が得られ、乱れが少ないシールドガス流
が形成される。このため、開先空間のアークは乱される
ことなく、溶接金属は確実に大気から遮断される°。更
に、吐出口43.44はシールドキャップ49の開口部
42に設けであるので、溶接金属の凝固によってシール
ドキャップが固定されてしまう等の溶接作業上の障害が
生じることはない。
なお、可撓性部材31はその溶融損耗を防止するために
融点が1500℃以上のものを使用することが好ましい
また、別の施工例として、融点が800℃、厚さが1m
■以下のガラステープを薄鋼帯状導電部材32とセラミ
ックス可撓性部材31との間に挿入しておくと、導電部
材32が溶接金属と接触して溶融する際にこのガラステ
ープも溶融してスラグを形成するので、溶接部の外観が
美麗になる。
更に、導電部材及び耐火性可撓性部材を夫々複数個積層
して裏当材を構成することにより、その厚さを任意に設
定することができる。
なお、本発明は上記実施例に限定されないことは勿論で
ある。例えば、第7図に示す実施例のように水平筋の場
合に限らず、接合面が傾斜した斜めI形開先の垂直筋又
はI形開先の垂直筋の場合等にも本発明を適用すること
ができる。
また、外風が強い場合には、シールドガス流量を増大す
ればよいが、大量のガスを流すことはガスコストを高め
ることになるため、ついたて等により防風手段を講じる
方が好ましい。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、溶接ワイヤ挿入用
の開口部に2対のシールドガス流を形成し、これにより
外方に向かうシールドガス流と内方に向かうシールドガ
ス流とを設けて開先空間をシールするので、外気の侵入
を確実に防止し、高品質の健全な溶接部を形成すること
ができる。また、吐出口は開口部に設けられているので
、溶接金属の侵入もなく、溶接の障害となることはない
また、少なくとも導電部材と、耐火性可撓性部材との複
合体からなる裏当材を当金と被溶接材との間に配設する
から、前記可撓性部材が変形して当金と被溶接材との間
に密着して介在するので、溶接金属の漏出が確実に防止
され、溶接欠陥の発生が回避される。また、開先空間の
奥には、導電部材が配設されているので、狭開先であっ
てもアークは安定して生起される。
このようにして、本発明によれば、溶接欠陥がない美麗
な裏ビードを高効率で形成することができる。
なお、本発明はエンクローズアーク溶接方法であり、裏
当金の導電部材はアークが形成された後に溶融して裏ビ
ードを形成する。従って、継手の一部として裏当金が残
存する被覆アーク溶接法(第9図)及びガスメタルアー
ク溶接法(第10図)と異なり、継手の全周に亘って溶
接金属の外観検査を実施できる。また、超音波探傷検査
についても問題な(適用可能であり、本発明は溶接部の
品質保証上極めて有益である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例方法にて使用する裏当材を示す
斜視図、第2図は第1図の■−■線による断面図、第3
図は同じくその裏当材の平面図、第4図は本発明の実施
例方法にて使用する銅当金及びシールドキャップを示す
正面断面図、第5図は同じくその側面断面図、第6図は
同じくその平面断面図、第7図は同じく本実施例の実施
状態を示す正面断面図、第8図(a)、(b)は従来の
エンクローズアーク溶接方法を示す図、第9図(a)、
(b)は従来の被覆アーク溶接方法を示す図、第10図
(a)乃至(C)は従来のガスメタルアーク溶接方法を
示す図である。 30.50,54.57,80,83.71゜75.7
8;裏当材、31;可撓性部材、32;導電部材、33
:かしめ部材、40;銅当金、41;クランパ、43,
44:シールドガス吐出口、47;整流部材、45.4
8;、シールドガス導入路、48a;シールドガス噴出
口、49;シールドキャップ、50;鉄筋、50a;接
合面、6に 第1図 第2図 第3・図 第 図 第 図 (b) 第 図 第 図 第 図 第 図

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)棒状の1対の被溶接材をその接合面間に所定の開
    先空間を設けて配置すると共に、前記開先空間の外周の
    一部を囲む当金を配置し、この当金と前記被溶接材及び
    開先空間との間に、少なくとも導電部材と、耐火性可撓
    性部材との複合体からなる裏当材を、前記導電部材を前
    記被溶接材及び開先空間側にして当金との間に介装し、
    溶接電極を前記当金の開口部から開先空間に挿入してア
    ークを形成する溶接方法において、前記当金の開口部側
    に、前記被溶接材の長手方向に平行にシールドガスを吐
    出させて相互に対向する2対のシールドガス流を形成し
    たことを特徴とするガスシールドアークエンクローズ溶
    接方法。
  2. (2)前記当金の開口部側にガス吐出口を有するシール
    部材を設け、このガス吐出口には、ガスの整流作用を有
    する部材を充填してあることを特徴とする請求項1に記
    載のガスシールドアークエンクローズ溶接方法。
  3. (3)前記ガス吐出口は前記シール部材の開口部におけ
    る前記被溶接材の長手方向に対向する対向面に複数個設
    けられていることを特徴とする請求項2に記載のガスシ
    ールドアークエンクローズ溶接方法。
  4. (4)前記導電部材は帯板状をなし、前記可撓性部材は
    前記導電部材より広幅の帯板状をなしていることを特徴
    とする請求項1に記載のガスシールドアークエンクロー
    ズ溶接方法。
  5. (5)前記可撓性部材はセラミックス繊維で構成されて
    いることを特徴とする請求項1に記載のガスシールドア
    ークエンクローズ溶接方法。
  6. (6)前記可撓性部材は1500℃以上の融点を有する
    ことを特徴とする請求項5に記載のガスシールドアーク
    エンクローズ溶接方法。
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