JPH0224826B2 - - Google Patents

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JPH0224826B2
JPH0224826B2 JP56112334A JP11233481A JPH0224826B2 JP H0224826 B2 JPH0224826 B2 JP H0224826B2 JP 56112334 A JP56112334 A JP 56112334A JP 11233481 A JP11233481 A JP 11233481A JP H0224826 B2 JPH0224826 B2 JP H0224826B2
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JP
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methyl
compound
formula
reaction
butenyl
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JP56112334A
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Harue Ryo
Hiroshi Tamura
Kunio Kojo
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T Hasegawa Co Ltd
Original Assignee
T Hasegawa Co Ltd
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【発明の詳細な説明】
本発明は、従来文献未記載のγ−もしくはδ−
ラクトン類、その製法及びその利用に関する。 更に詳しくは、本発明は下記式(1) 但し式中、nは1もしくは2の整数を示し、R
は1−(3−メチル−2−ブテニル)−4−メチル
−3−ペンテニル基もしくは1−(3−メチルブ
チル)−4−メチルペンチル基を示す、 で表わされるγ−もしくはδ−ラクトン類、その
製法及びその利用に関する。上記利用に於て、本
発明は該式(1)化合物を有効成分として含有するこ
とを特徴とする持続性香気香味賦与乃至変調剤に
関する。 本発明者等は、香料および医薬品の中間体とし
て重要である各種のγ−もしくはδ−ラクトン
類、その合成について研究を続けてきたが、上記
式(1)のγ−もしくはδ−ラクトン類が甘い花様乃
至果実様の香気香味を有し、且つ優れた持続性を
有すること、及び飲食品の香気香味成分として極
めて有用で且つユニークな成分であることを発見
した。更に該式(1)化合物は、持続性の香気香味賦
与乃至変調剤として注目すべき化合物であつて、
飲食物(嗜好品を包含する)、化粧品類、保健・
衛生・医薬品類などの広い分野に於いて、優れた
持続性香気香味賦与乃至変調剤として有用である
ことを発見した。 従つて本発明の目的は、従来文献未記載の前記
式(1)化合物及びその製法を提供するにある。本発
明の他の目的は、前記式(1)化合物を有効成分とし
て含有する持続性香気香味賦与乃至変調剤を提供
するにある。 本発明の上記目的ならびに更に多くの他の目的
ならびに利点は、以下の記載から一層明らかとな
るであろう。 本発明に於いて、前記式(1)化合物の具体例とし
ては、たとえば、下記の化合物を挙げることがで
きる。 (a) 9−メチル−6−(3−メチル−2−ブテニ
ル)−8−デセン−5−オリド (b) 8−メチル−5−(3−メチル−2−ブテニ
ル)−7−ノネン−4−オリド (c) 9−メチル−6−(3−メチルブチル)−デカ
ン−5−オリド (d) 8−メチル−5−(3−メチルブチル)−ノナ
ン−4−オリド 上記化合物の沸点は下記の通りである。化合物No. 沸 点 ℃ (a) 139〜144/0.5mmHg (b) 127〜132/0.2mmHg (c) 142〜146/0.5mmHg (d) 125〜130/0.8mmHg(d) 本発明の前記式(1)化合物は、下記(A)、 但し式中、Yは−COOHもしくは −CH2COOHを示し、〓は炭素−炭素間二重
結合もしくは単結合を示し、2つの〓は同時に二
重結合であるか又は同時に単結合である、 で表わされる化合物を、アルカリの存在下もしく
は不存在下に、還元試薬と接触させることによ
り、容易に且つ好収率で製造することができる。
該式(A)化合物は、下記式(B)、 但し式中、R1はアルキル基好ましくは低級ア
ルキル基を示し、〓は炭素−炭素間二重結合もし
くは単結合を示し、2つの〓は同時に二重結合で
あるか又は同時に単結合である、 で表わされる化合物を、式(C) 但し式中、Xはハロゲン原子、好ましくはClも
しくはBr、を示し、Qは−COOR1もしくは−
CH2COOR1、ここでR1はアルキル基好ましくは
低級アルキル基を示す、 で表わされる化合物と接触させたのち、生成物を
アルカリ加水分解処理及び酸脱炭酸処理して、容
易に且つ好収率で得ることができる。 更に、該式(B)化合物は下記式(D) 但し式中、〓は前記したと同義である。 で表わされる化合物と炭酸ジアルキル(ジアルコ
キシ・カルボニル)〔CO(OR12、式中R1は前記
したと同義〕と接触せしめることにより、容易に
且つ好収率で得ることができる。又、該式(D)
化合物中、2つの〓が炭素−炭素間単結合である
化合物は、該式(D)化合物中、2つの〓が炭素
−炭素間二重結合である化合物3−(3−メチル
−2−ブテニル)−6−メチル−5−ヘプテン−
2−オンを還元、たとえば接触還元することによ
り容易に得ることができる。 下記合成例を工程図で示すと、以下のように示
すことができる。 上記本発明化合物1の製造例を、2つの〓が炭
素−炭素間単結合である場合と二重結合である場
合とにわけて、その実施の一態様について、以下
に更に詳しく例示する。 本発明式(1)化合物に包含される前記(a)−メチル
−6−(3−メチル−2−ブテニル)−8−デセン
−5−オリド及び前記(b)8−メチル−5−(3−
メチル−2−ブテニル)−7−ノネン−4−オリ
ドは、例えば、下記に例示する工程図で合成でき
る。
【表】 本発明の上記式(a)化合物および(b)化合物の製造
法の一態様を上掲図に従つて以下に述べる。 前記式(D)中、上記式(4)で表わされる3−
(3−メチル−2−ブテニル)−6−メチル−5−
ヘプテン−2−オンを、たとえば塩基の存在下
に、有機溶媒中、炭酸ジエチルと接触せしめて、
前記式(B)中、上記式(2)化合物のケトエステルを合
成する。次いで、前記式(2)化合物にハロカルボン
酸アルキルエステルを接触させた後、アルカリで
加水分解し次いで、酸処理して脱炭酸して、前記
式(A)中、前記式(3)もしくは(3)′のケト酸化合物を
合成する。更に、(3)もしくは(3)′化合物を、たと
えば有機溶媒中で還元試薬と反応させることによ
り容易に上記式(a)もしくは(b)を高収率で合成する
ことができる。 本発明の上記式(4)化合物は、イソプレンからテ
ルペン化合物製造時に併産される化合物であつ
て、容易に合成でき、又市場で容易に入手できる
化合物である。 本発明の上記式(2)化合物のケトエステルを合成
するのに用いる塩基としては、例えばナトリウム
ヒドリド、ナトリウムアミド、ナトリウムエチラ
ート、ナトリウムメチラートなど例示することが
できる。これら塩基の使用量は、上記式(4)化合物
に対して、例えば、約1〜約5モル倍程度の範囲
を挙げることができる。上記反応に使用する有機
溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、エ
ーテル、エタノール、メタノールなどを挙げるこ
とができ、その使用量には特別の制約はないが、
上記式(4)化合物に対し、例えば約1〜約5重量倍
程度の範囲を例示することができる。又、炭酸ジ
アルキル基たとえば炭酸ジエチルの使用量は、上
記式(4)化合物に対し、例えば約1〜約5モル倍程
度の範囲で使用できる。上記反応の反応温度およ
び反応時間は適宜に選択でき、採用する塩基の種
類および溶媒種によつて適宜選択できるが、例え
ば、約20゜〜約150℃程度の温度で例えば約1〜約
5時間程度の反応時間で行つて、上記式(2)化合物
のケトエステルを容易に高収率で合成することが
できる。 本発明の上記式(3)で表わされる5−オキソ−6
−(3−メチル−2−ブテニル)−9−メチル−8
−デセン酸もしくは(3)′で表わされる4−オキソ
−5−(3−メチル−2−ブテニル)−8−メチル
−7−ノネン酸を形成させるのに用いるハロカル
ボン酸アルキルエステルとしては、上記式(3)化合
物を合成する場合は、例えば3−ブロモプロピオ
ン酸エチル、3−クロロプロピオン酸エチルな
ど、又上記式(3)′化合物を合成する場合は、例え
ば2−ブロモ酢酸エチル、2−クロロ酢酸エチル
などを例示することができる。該ハロカルボン酸
アルキルエステルの使用量は、上記式(2)化合物に
対し、例えば約1〜約5モル倍程度の範囲の使用
量を挙げることができる。上記反応の温度および
時間は、適宜に選択でき、例えば約20゜〜約100℃
程度の範囲で、約1〜約5時間程度の反応時間を
例示することができる。反応後、反応液を水中に
注ぎ、粗製油を得ることができる。次いでこの粗
製油にアルカリを添加して加水分解する。該アル
カリとしては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化
カリウムの如きアルカリが使用でき、かかるアル
カリの使用量は、上記式(2)化合物に対し、例えば
約1〜約10モル倍程度の範囲を例示できる。該ア
ルカリは、通常例えば約5〜約10%のアルカリ水
溶液として用いるのがよい。上記反応の温度およ
び時間は、適宜に選択でき、例えば約60゜〜100℃
程度の範囲の温度及び約30分〜約5時間の如き時
間を挙げることができる。反応終了後は油層部分
を例えば、塩酸の如き酸で処理することにより容
易に脱炭酸して上記(3)もしくは(3)′化合物を容易
に合成できる。 本発明式(1)化合物に包含される上記式(a)もしく
は(b)化合物を合成するには、前記式(3)もしくは
(3)′化合物を、例えば、アルカリの存在下、有機
溶媒中、還元試薬と接触させることにより容易に
高収率で合成することができる。該反応に用いる
還元試薬として、例えば水素化ホウ素ナトリウ
ム、を挙げることができる。還元試薬の使用量
は、上記式(3)もしくは(3)′化合物に対して、例え
ば約0.5〜約5モル倍程度の範囲を例示すること
ができる。反応に用いるアルカリの例としては、
例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの
水溶液を例示することができる。使用量は例えば
約0.5〜約5%程度の範囲のアルカリ水溶液で、
上記式(3)もしくは(3)′化合物に対して、例えば約
1〜約10重量倍程度の範囲を採用することができ
る。又有機溶媒としては、例えばエタノール、メ
タノールの如き溶媒を挙げることができ、かかる
溶媒量は、特別の制約はないが、上記式(3)もしく
は(3)′化合物に対し、例えば約1〜約10重量倍程
度の範囲を例示することができる。反応温度およ
び反応時間は、採用する原料種によつても異なる
が、例えば約30゜〜約60℃程度の範囲で約1〜約
6時間程度の範囲で行うことができる。反応終了
後は、反応液を酸性にして、例えばエーテルの如
き有機溶媒で抽出し、エーテル層を水洗し、エー
テルを留去して、減圧下に蒸留して目的化合物の
前記式(a)もしくは(b)化合物を容易に得ることがで
きる。 次に本発明の前記式(1)に包含される(c)9−メチ
ル−6−(3−メチルブチル)−デカン−5−オリ
ドおよび(d)8−メチル−5−(3−メチルブチル)
−ノナン−4−オリドの合成法について述べる。 該化合物(c)および(d)は、例えば下記に例示する
反応工程図により容易に合成できる。
【表】 本発明の上記式(c)化合物および(d)化合物の製造
法の一態様を上掲図に従つて以下に述べる。 本発明の上記式(4)で表わされる3−(3−メチ
ル−2−ブテニル)−6−メチル−5−ヘプテン
−2−オンを、たとえば、接触還元触媒の存在下
に接触せしめて上記式(4)′化合物を合成すること
ができる。次いで、前(D)化合物に包含される(4)′
化合物を、たとえば塩基の存在下に有機溶媒中、
炭酸ジエチルと接触させて、前記式(B)化合物に包
含される上記式(2)′化合物のケトエステルを合成
する。次いで、前記式(2)′化合物にハロカルボン
酸アルキルエステルを接触させた後、アルカリで
加水分解し、次いで酸処理して脱炭酸し前記式
(3)″もしくは(3)化合物のケト酸を合成すること
ができる。更に、上記式(3)″もしくは(3)化合物
を、たとえば、有機溶媒中で還元試薬と反応させ
ることにより容易に、本発明式(1)化合物中、上記
式(c)もしくは(d)化合物を合成することができる。 本発明の上記式(4)′化合物を合成するのに用い
る接触還元触媒としては、例えばパラジウムカー
ボン、ラーネーニツケル、などの如き還元触媒を
挙げることができる。この様な触媒の使用量は、
上記式(4)化合物に対して、例えば約1〜約5%程
度の範囲を挙げることができる。反応条件は、例
えば水素圧〜50Kg/cm2、反応温度約10゜〜約50℃
程度の範囲、反応時間約6時間程度の範囲で反応
して容易に合成できる。反応は所望により、ヘキ
サン、エタノールの如き有機溶媒の存在下に行う
こともできる。 本発明の上記式(2)′化合物、上記式(3)″もしくは
(3)化合物、上記式(c)もしくは(d)化合物の合成法
は、すでに、前述の上記式(a)および(b)中化合物の
合成で詳しく述べたと同様にして行うことができ
る。 本発明の前記式(a),(b),(c)および(d)化合物を包
含する前記式(1)のγ−もしくはδ−ラクトン類は
持続性香気香味賦与乃至変調剤として有用である
ことが発見された。これらの化合物は、甘い焦臭
様の香気香味を有し、特に各種の飲食品の香気乃
至香味成分として優れた持続性及びユニークな香
気香味を有する。斯くして、本発明によれば式(1)
のγ−もしくはδ−ラクトン類を有効成分として
なる持続性香気香味賦与乃至変調剤を利用して、
式(1)のγ−もしくはδ−ラクトン類を香味成分と
して含有することを特徴とする飲食物類、式(1)の
γ−もしくはδ−ラクトン類を香気成分として含
有することを特徴とする化粧品類、式(1)のγ−も
しくはδ−ラクトン類を香気香味成分として含有
することを特徴とする保健・衛生・医薬品類等を
提供することができる。 例えば、果汁飲料類;果実酒類、乳飲料類、炭
酸飲料の如き飲料類;アイスクリーム類、シヤー
ベツト類、アイスキヤンデー類の如き冷菓類;
和・洋菓子類、ジヤム類、チユーインガム類、パ
ン類、コーヒー、ココア、紅茶、お茶の如き嗜好
品類;和風スープ類、洋風スープ類の如きスープ
類;風味調味料、各種インスタント飲料乃至食品
類、各種スナツク食品類などに、そのユニークな
香気香味賦与できる適当量を配合した飲食物類を
提供できる。又例えば、シヤンプー類、ヘアクリ
ーム類、ポマード、その他の毛髪用化粧料基剤;
オシロイ、口紅、その他の化粧用基材や化粧用洗
剤類基剤なでに、そのユニークな香気を賦与でき
る適当量を配合した化粧品類が提供できる。更に
又、洗濯用洗剤類、消毒用洗剤類、防臭洗剤類そ
の他各種の保健・衛生用洗剤類;歯みがき、テイ
シユー、トイレツトペーパーなどの各種の保健・
衛生材料類;医薬品の服用を容易にするための嬌
味、賦香剤など保健・衛生・医薬品類に、そのユ
ニークな香味を賦与できる適当量を配合もしくは
施用した保健・衛生・医薬品類を提供できる。 以下に実施例を掲げて、本発明式(1)化合物及び
その製造例及び利用例についての数態様を、更に
詳細に説明する。 実施例 1 9−メチル−6−(3−メチル−2−ブテニル)
−8−デセン−5−オリド式(a)の合成:− (1) 5−オキソ−6−(3−メチル−2−ブテニ
ル)−9−メチル−8−デセン酸。容易にナト
リウムヒドリド(60%)22g(0.55モル)、テ
トラヒドロフラン220ml、エタノール1mlを仕
込み、3−(3−メチル−2−ブテニル)−6−
メチル−5−ヘプテン−2−オン97g(0.5モ
ル)、炭酸ジエチル65g(0.55モル)、テトラヒ
ドロフラン100mlの混合溶液を17゜〜20℃の温度
で30分間かかつて滴下する。滴下後2時間還流
しながら反応を行う。続いて上記反応液に3−
ブロモプロピオン酸エチル100g(0.55モル)
を還流条件下、30分かけて滴下する。滴下後還
流条件下、3時間反応を行つて終了する。その
後反応液を水中に注ぎエーテル抽出する。エー
テルを留去して粗製油を得る。更にこの粗製油
に10%苛性ソーダ水溶液を添加して還流条件下
に3時間反応を行う。その後反応液にトルエン
でオイル層を抽出し、水層を塩酸で酸性にし
て、エーテル抽出、食塩水で洗浄、エーテルを
留去して粗5−オキソ−6−(3−メチル−2
−ブテニル)−9−メチル−8−デセン酸100g
を得る。 (2) 9−メチル−6−(3−メチル−2−ブテニ
ル)−8−デセン−5−オリド式(a)の合成。容
器に上記(1)で得た化合物95g(0.36モル)、
0.2N−NaOH水溶液500mlを仕込み、
NaBH46.9g(0.18モル)、95%エタノール150
ml、水100mlの混合溶液を20゜〜26℃で30分かけ
て滴下する。滴下後、1時間かきまぜながら反
応を行う。終了後、希塩酸を加えて酸性にし、
エーテル抽出、食塩水で洗浄し、エーテルを留
去後、減圧下に蒸留して沸点139゜〜144℃/0.5
mmHgの式(a)化合物留分73.2g(収率60%)を
得る。構造は、IR,NMR,MS,GLCにて確
認した。 実施例 2 8−メチル−5−(3−メチル−2−ブテニル)
−7−ノネン−4−オリド式(b)の合成:− (1) 4−オキソ−5−(3−メチル−2−ブテニ
ル)−8−メチル−7−ノネン酸)。 反応容器にナトリウムヒドリド(60%)22g
(0.55モル)、テトラヒドロフラン220ml、エタ
ノール1mlを仕込み、3−(3−メチル−2−
ブテニル)−6−メチル−5−ヘプチン−2−
オン、97g(0.5モル)、炭酸ジエチル65g
(0.55モル)、テトラヒドロフランの混合溶液を
17゜〜21℃の温度で1時間かけて滴下する。滴
下後2時間還流条件下に反応を続ける。その後
反応後に2−クロロ酢酸エチル67g(0.55モ
ル)を還流条件下に1時間かけて滴下する。そ
の後更に3時間還流条件下に反応を行う。反応
終了後、反応液を水中に注ぎ、エーテル抽出、
エーテルを留去して粗製油を得る。この粗製油
に10%苛性ソーダ水溶液450mlを注ぎ、還流条
件下に3時間反応した後、オイル層をトルエン
抽出して除き、水層を塩酸で酸性にしてからエ
ーテル抽出、食塩水で洗浄:エーテルを留去し
て51gの粗4−オキソ−5−(3−メチル−2
−ブテニル)−8−メチル−7−ノネン酸を得
る。 (2) 8−メチル−5−(3−メチル−2−ブテニ
ル)−7−ノネン−4−オリド式(b)の合成。反
応容器に上記(1)で得た化合物46g(0.18モル)、
0.2N−NaOH水溶液230mlを仕込み、NaBH4
3.5g(0.09モル)、95%エタノール80ml、水50
mlの混合溶液を18゜〜30℃の温度で30分かけて
滴下する。滴下後、更に1時間反応を行う。終
了後、希塩酸を加えて酸性にし、エーテル抽
出、食塩水で洗浄、エーテルを留去し、減圧下
に蒸留して沸点127゜〜132℃/0.2mmHgを有する
式(b)化合物78.4gを得る(収率64%)。構造は
IR,NMR,MS,GLCにて確認した。 実施例 3 3−(3−メチルブチル)−6−メチルヘプタン
−2−オン式(4)′の合成。 オートクレーブに3−(3−メチル−2−ブテ
ニル)−6−メチル−5−ヘプテン−2−オン388
g(2モル)、Pd−C7.8gを仕込み、水素圧5Kg
〜30Kg/cm2、温度25゜〜30℃の条件で6時間水添
する。反応終了後、触媒を除去して減圧下に蒸留
して、沸点82゜〜95℃/3〜5mmHgの留分374g
(収率94.4%)を得る。 実施例 4 9−メチル−6−(3−メチルブチル)−デカン
−5−オリド(c)の合成:− (1) 5−オキソ−6−(3−メチルブチル)−9−
メチルデカン酸。 容器にナトリウムヒドリド(60%)12g
(0.33モル)、テトラヒドロフラン120ml、エタ
ノール1mlを仕込み、上記例3で得た3−(3
−メチルブチル)−6−メチルヘプタン−2−
オン59.5g(0.30モル)、炭酸ジエチル39g
(0.33モル)、テトラヒドロフラン60mlの混合溶
液を14゜〜18℃の温度で20分かけて滴下する。
滴下後2時間還流条件下に反応を行う。続いて
上記反応液に3−ブロモプロピオン酸エチル60
g(0.33モル)を還流条件下に、30分かかつて
滴下し、更に還流条件下で3時間反応を行う。
終了後、反応液を水中に注ぎエーテル抽出す
る。エーテルを留去して粗製油114gを得る。
次にこの粗製油に10%NaOH水溶液270mlを添
加して還流条件下に3時間反応を行う。終了
後、反応液にトルエンでオイル層を抽出し、水
層を塩酸で酸性にして、エーテル抽出、食塩水
で洗浄、エーテルを留去して、粗5−オキソ−
6−(3−メチルブチル−9−メチルデカン酸
34.5g(収率43%)を得る。 (2) 9−メチル−6−(3−メチルブチル)−デカ
ン−5−オリド式(c)の合成。 容器に上記(1)で得た化合物30g(0.11モル)、
0.2N NaOH 水溶液150mlを仕込み、
NaBH43.2g(0.083モル)、95%エタノール60
ml、水40mlの混合溶液を温度20゜〜26℃で40分
かかつて滴下する、滴下後、2時間かきまぜな
がら反応を行う。反応終了後、10%塩酸水溶液
で酸性にし、エーテル抽出、エーテル層を食塩
水で洗浄し、エーテルを留去し、減圧下に蒸留
して沸点142゜〜146℃/0.5mmHgの式(c)化合物留
分20.5g(収率73%)を得る。構造は、IR,
NMR,MS,GLCで確認した。 実施例 5 8−メチル−5−(3−メチルブチル)−ノナン
−4−オリド式(d)の合成:− (1) 4−オキソ−5−(3−メチルブチル)−8−
メチルノナン酸。 容器にナトリウムヒドリド(60%)12g
(0.33モル)、テトラヒドロフラン120ml、エタ
ノール1mlを仕込み、3−(3−メチルブチル)
−6−メチルヘプタン−2−オン59.5g(0.33
モル)、炭酸ジエチル39g(0.33モル)、テトラ
ヒドロフラン60mlの混合溶液を15゜〜18℃の温
度で20分かけて滴下する。滴下後2時間還流条
件下に反応を行う。続いて上記反応液に2−ク
ロロ酢酸エチル40.5g(0.33モル)を還流条件
下に30分かかつて滴下し、更に還流しながら3
時間反応を行う。終了後、反応液を水中に注ぎ
エーテル抽出する。エーテルを留去して、粗製
油を得る。次いでこの粗製油に10%NaOH水
溶液300mlを添加して還流条件下に3時間反応
を行う。終了後、反応液にトルエンでオイル層
を抽出し、水層を塩酸で酸性にして、エーテル
抽出、食塩水で洗浄、エーテルを留去して、減
圧下に蒸留して沸点150〜160℃/2mmHg 39g
(収率51%)で4−オキソ−5−(3−メチルブ
チル)−8−メチルノナン酸を得る。 (2) 8−メチル−5−(3−メチルブチル)−ノナ
ン−4−オリド式(d)の合成。 容器に上記(1)で得た化合物33.3g(0.13モ
ル)、0.2N−NaOH水溶液170mlを仕込み、
NaBH43.7g(0.098モル)、95%エタノール70
ml、水50mlの混合溶液を温度25゜〜30℃で30分
かかつて滴下する。滴下後、2時間かきまぜな
がら反応を行う。反応終了後、10%塩酸水溶液
で酸性にし、エーテル抽出、エーテル層を食塩
水で洗浄し、エーテルを留去し、減圧下に蒸留
して沸点125゜〜130℃/0.8mmHgの式(d)化合物留
分19g(収率61%)を得る。 参考例 1 石ケン用組成物:− ブーケタイプの香気組成物を下記の各成分(重
量部)を混合することによつて製造した。 ベルガモツトシンセテイツク 40 リナリルアセテート 30 ゼラニウム 50 β−イオノン 100 ラベンダー 20 ゲラニオール 110 ヘリオトロピン 80 ベンヂルアセテート 60 フエニルエチルアルコール 180 シトロネロール 50 シダーオイル 100 ターピニルアセテート 135 アミルサリシレート 45 1000 上記組成物980gに9−メチル−6−(3−メチ
ル−2−ブテニル)−8−デセン−5−オリド20
gを混合し香気組成物を製造した。 このものと、9−メチル−6−(3−メチル−
2−ブテニル)−8−デセン−5−オリドを付加
しない組成物を付加しない組成物を1重量%の割
合で香気を付されていない石けんペーストに賦
香、成型し石けんを製造した。 9−メチル−6−(3−メチル−2−ブテニル)
−8−デセン−5−オリドを加えた石けんは加え
ない石けんに比べ、ブーケ様香気が強い特性を有
し且つ優れた持続性を示した。 参考例 2 シヤンプー用組成物:− シヤンプー用香気組成物を下記の各成分(重量
部)を混合することによつて製造した。 メチルイオノン 120 β−イオノン 40 ハイドロキシシトロネラール 140 メチルナフチルケトン 10 ベンジルアセテート 60 フエニルエチルアルコール 170 スチラリールアセテート 20 オイゲノール 40 ヘリオトロピン 50 リナリルアセテート 45 ゲラニオール 100 ターピネオール 70 シンナミツクアルコール 85 ベンジルオイゲノール 30 ジメチルベンジルカービノール 20 1000 上記組成物990gに9−メチル−6−(3−メチ
ルブチル)−デカン−5−オリド10gを加えるこ
とによつて新鮮なガーデニアタイプの特徴を有す
る新規組成物が得られた。 9−メチル−6−(3−メチルブチル)−デカン
−5−オリドの代りに8−メチル−5−(3−メ
チル−2−ブテニル)−7−ノネン−4−オリド
を使用しても同様の結果が得られた。 これら組成物は、いづれも優れた持続性を示し
た。 参考例 3 ストロベリー様香気組成分として下記の各成分
(重量)を混合した。 エチルアセテート 50 エチルブチレート 150 エチルアセチルアセテート 80 エチルシンナメート 10 リナロール 5 アミルブチレート 30 アミルアセテート 40 エチルプロピオネート 40 イオノン 5 ベンジルアセテート 30 リナリルアセテート 10 エチルイソバレレート 40 マルトール 20 マルトール20%プロピレン グリコール 400 シス−3−ヘキセノール 40 シス−3−ヘキセニルアセテート 40 イソ酪酸 20 前記組成物100gに9−メチル−6−(3−メチ
ル−2−ブテニル)−8−デセン−5−オリド10
gを加えることによつて、丸味のある新鮮なスト
ロベリー香気及び香味成分として非常にすぐれた
香気組成物が得られた。同様な結果が9−メチル
−6−(3−メチル−2−ブテニル)−8−デセン
−5−オリドの代りに、8−メチル−5−(3−
メチル−2−ブテニル)−7−ノネン−4−オリ
ド、9−メチル−6−(3−メチルブチル)−デカ
ン−5−オリド、8−メチル−5−(3−メチル
ブチル)−ノナン−4−オリドを使用することに
よつて得られた。これら組成物は、いづれも優れ
た持続性を示した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記式(1) 但し式中nは1もしくは2の整数を示し、Rは
    1−(3−メチル−2−ブテニル)−4−メチル−
    3−ペンテニル基もしくは1−(3−メチルブチ
    ル)−4−メチルペンチル基を示す、 で表わされるγ−もしくはδ−ラクトン類。
JP56112334A 1981-07-20 1981-07-20 γ−もしくはδ−ラクトン類およびその利用 Granted JPS5813572A (ja)

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