JPH0224774Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、金属製のチユーブ型容器の通気を
確保するために、チユーブ型容器の口部に嵌める
ポリエチレン樹脂製の口栓に関するものである。

〔従来の技術〕

金属製容器やガラス製容器等にガスの発生しや
すい内容物を充填し、ねじ式のキヤツプを被せて
密閉した場合、容器がガス非透過性の材料によつ
て形成されているため、内容物からのガス発生に
よつて容器内の圧力が上昇し、容器が膨張した
り、破裂するといつた問題がある。特に、染毛剤
等に使用されている金属製のチユーブ型容器では
大きな問題になつていた。

ところで、従来、上記の問題を解決する手段と
して、容器の口部に、ガス透過性を有するポリエ
チレン樹脂製の口栓を嵌め、容器内部で発生した
ガスをポリエチレン樹脂製の口栓から透過させ、
このガスを容器の口部とキヤツプとの間に形成さ
れる間隙から外部に排出し、容器の膨張や破裂を
防止するということが実公昭47−7658号公報に開
示されている。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら、上記従来のポリエチレン樹脂製
の口栓には、容器の口部に嵌め込まれる筒形の胴
部の周囲に、容器の口部の端面に当接する鍔部が
形成されており、この鍔部がキヤツプの内面によ
つて押え付けられるようになつているため、口栓
を透過したガスが容器の口部とキヤツプとの間に
形成される間隙から外部に排出されにくいという
問題があつた。

そこで、この考案は、かかる問題を解決するこ
とを技術的課題とするものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記の課題を解決するために、この考案は、ポ
リエチレン樹脂製の口栓の胴部の周囲に形成した
鍔部に、切込み溝を形成したのである。

〔作用〕

上記の手段により、口栓の鍔部がキヤツプの内
面によつて押え付けられても、キヤツプ内面と口
栓の鍔部との間には切込み溝によつてガス通路が
確保されるため、口栓を透過したガスがこの切込
み溝によるガス通路を通つてキヤツプと容器の口
部との間の間隙から外部に排出される。

〔実施例〕

次に、この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。

ポリエチレン樹脂製の口栓１は、アルミニウム
等の金属製のチユーブ型容器１０の口部１１に嵌
め込まれる円筒形の胴部２と、この胴部２の上端
面を閉塞する閉塞部３とからなる。

上記胴部２の上方寄りの外周面には、上記チユ
ーブ型容器１０の口部１１の端面に当接する鍔部
４が形成され、この鍔部４には胴部２の軸心に向
かつて切込み溝５が形成されている。

上記胴部２は、鍔部４の上方部分が鍔部４の下
方部分よりも肉厚が薄く形成されている。

また、胴部２の下方部分の外周面には、抜け止
め用のアンダーカツト部６が突条として形成され
ている。

上記構造の口栓１は、チユーブ型容器１０の口
部１１に嵌めて使用され、チユーブ型容器１０の
口部１１には、第３図に示すように、キヤツプ１
２が被せられる。口部１１の外周面とキヤツプ１
２の内周面には、互いにねじ合うねじ部が形成さ
れている。

このキヤツプ１２を被せた状態において、チユ
ーブ型容器１０内の内容物からガスが発生した場
合、そのガスは、第３図に示すように、口栓１を
透過し、鍔部４の切込み溝５を経て、キヤツプ１
２と口部１１との間に形成される間隙からスムー
ズに排出される。

〔考案の効果〕

この考案に係るポリエチレン樹脂製の口栓は、
上記のように、容器の口部の端面に当接する鍔部
に切込み溝を形成しており、これによつて口栓を
透過したガスが切込み溝を経て外部にスムーズに
排出されるので、金属製のチユーブ型容器の膨張
や破裂を効果的に防止できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例を示す斜視図、第２
図は同上の使用状態を示す一部切欠き正面図、第
３図は同上の部分拡大断面図である。 １……口栓、２……胴部、３……閉塞部、４…
…鍔部、５……切込み溝、１０……チユーブ型容
器、１１……口部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 金属製のチユーブ型容器の口部に嵌め込む筒形
   の胴部の上端面に、閉塞部を形成し、上記胴部の
   周囲に上記チユーブ型容器の口部の端面に当接す
   る鍔部を形成すると共に、この鍔部に切込み溝を
   形成したことを特徴とするポリエチレン樹脂製の
   口栓。