JPH0224686Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、門型に形成されレール上を往復走
行して自動車等の車輛を洗浄および乾燥する車輛
洗浄装置に関する。

［従来技術およびその問題点］ 従来この種の車輛洗浄装置では、洗浄水噴射用
の洗浄ノズルを、対象となる車輛に触れることの
ない十分高い位置に固定して設けていた。このた
め洗浄水は高所から拡散した状態で車輛に作用
し、この洗浄水噴射だけで十分な洗浄効果を上げ
ることができなかつた。

これに対し、洗浄ノズルを車輛形状に倣つて上
下動させるよう構成し、できるだけ車輛に接近さ
せて洗浄水噴射を行い、洗浄効果を上げる方式が
考えられる。しかし、これでは洗浄ノズルを上下
させる機構を追加しなければならず、装置の複雑
化とコストアツプを招く結果となつていた。

［問題点を解決するための手段］ この考案は上記問題点に対処してなされたもの
で、従来よりこの種の装置に採用されている昇降
可能な上面ブロワノズルに着目し、洗浄ノズルを
この上面ブロワノズルと一体に設けて、洗浄時に
前記上面ブロワノズルを上下動させ、前記上面洗
浄ノズルより洗浄水噴射を行うよう構成したもの
である。

［実施例］ 以下、その実施例を図面を基に説明する。

第１図は本考案一実施例の外観図、第２図は同
実施例の要部斜視図である。１，１は床面に敷設
された左右一対のレール、２はこのレール１，１
上を往復走行する門型走行枠で、レール１，１間
に停車された車輛（図示しない）を跨ぐように移
動する。３は門型走行枠２の移動用電動機、４，
４は走行枠２内の前方開放部Ａに寄せて設けた側
面ブロワノズル、５，５は該側面ブロワノズルに
隣接して位置した側面洗浄ノズルである。

６は上面ブロワノズルで、走行枠２の内部上方
に回動自在に支持されたアーム７の先端に取り付
けられている。８は上面ブロワノズル６の下端部
に取り付けられ車輛の上面を検知する検知器、９
は該検知器８における上面検知に応じてアーム７
を回動させる上下調節装置で、上面ブロワノズル
６を車輛の上面形状に沿つて昇降させるべく設け
られている。

検知器８は、センサーアーム１０と切換弁１１
とからなり、通常は上下調節装置９のエアーシリ
ンダー１２を大気に開放して上面ブロワノズル６
を降下させ、センサーアーム１０が車輛の上面に
接すると切換弁１１を作動させて、上下調節装置
９のエアーシリンダー１２に圧縮空気を供給して
上面ブロワノズル６を上昇させるよう機能する。

１３は上面洗浄ノズルで、上面ブロワノズル６
と一体に設けられ、適宜間隔を有して複数の噴水
口を備えている。１４は送風機で、門型走行枠２
内の隅部に設けられ、ダクトＤを介して前記各ブ
ロワノズル４，６と連通している。１５は上面洗
浄ノズル１３の給水管で側面洗浄ノズル５，５と
連通している。１６は切換弁１１へ接続するエア
ーパイプである。

第３図は上記門型走行枠２における洗浄水管路
の配管説明図で、ここでは便宜上、前記洗浄ノズ
ル５，５，１３を一体のものとして表している。
１８は門型走行枠２の前記洗浄ノズル５，５，１
３より後方に位置し主に洗剤を散布する洗剤ノズ
ル、１９は洗剤ノズル１８より更に後方に位置し
主に発泡した洗剤を散布する発泡洗剤ノズル、２
０は発泡洗剤ノズル１９の更に後方に位置し主に
ワツクス液を散布するワツクスノズル、２１は門
型走行枠２の最後方部に位置し洗浄水を散布する
散水ノズルである。

２４は前記洗浄ノズル５，６，１３へ洗浄水を
昇圧して送る加圧ポンプ。２５は洗剤を貯える洗
剤タンク、２６は発泡性洗剤を貯える発泡洗剤タ
ンク、２７はワツクス液を貯えるワツクスタンク
で、それぞれ電磁弁２８，２９，３０を介し混合
器３１，３２，３３において前記各ノズル１８，
１９，２０と連通している。

なお、特に図示しないが、上記各ノズル５，
５，１３，１８，１９，２０，２１へ至る給水管
路にはそれぞれ電磁弁等の開閉手段が備えられ、
各液放出の切換が行われる。

第４図は上記実施例の動作を説明する図で、こ
こでは門型走行枠２が２往復の走行をして一連の
洗浄作業を行う例を示している。ここで、Ｃは洗
浄作業もうける車輛である。また、図中の斜線部
は、(a)〜(d)の各工程において洗浄処理を実行する
部分を示している。

(a) 門型走行枠２の往行に伴い、洗浄ノズル５，
５，１３より洗浄水噴射、洗剤ノズル１８より
洗剤散布、散水ノズル２１より洗浄水散布を車
輛Ｃに対して順次行う。

(b) 続く門型走行枠２の復行に伴い、散水ノズル
２１より洗浄水散布、発泡洗剤ノズル１９より
発泡洗剤散布、洗剤ノズル５，５，１３より洗
浄水噴射を順次行う。

(c) 続く門型走行枠２の往行に伴い、洗浄ノズル
５，５，１３より洗浄水噴射、ワツクスノズル
２０よりワツクス散布、散水ノズル２１より洗
浄水散布を順次行う。

(d) 続く門型走行枠２の復行に伴い、送風器１４
を作動してブロワノズル４，４，６より空気を
噴射させる。

これにより工程(a)(b)において車輛Ｃの洗浄を行
い、工程(c)においてワツクス掛けを行い、工程(d)
において乾燥を行つている。

ここで、上面ブロワノズル６および上面洗浄ノ
ズル１３は各工程において車輛Ｃの形状に倣つて
上下し、それぞれ洗浄水噴射および空気噴射を効
果的なものとしている。

［考案の効果］ この考案は以上のように構成され、上面洗浄ノ
ズルは車輛形状に倣つて上下動し車輛に接近した
位置で洗浄水を噴射するので、洗浄水を有効に作
用させることができ効果的な洗浄ができる。

また、上面洗浄ノズルは上面ブロワノズルと一
体に設けて上下動させるようにしたので、特に洗
浄ノズルを上下動させる装置を追加する必要がな
く、構造が簡単で安価な装置を得ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案一実施例の外観図。第２図は同
実施例の要部斜視図。第３図は実施例の配管説明
図。第４図は実施例の動作例説明図。 １，１はレール、２は門型走行枠、６は上面ブ
ロワノズル、１３は上面洗浄ノズルである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 床面に敷設したレール上を往復走行する門型走
   行枠に、車形状に倣つて上下動する上面ブロワノ
   ズルを備え、洗浄後に車輛の乾燥を行うタイプの
   車輛洗浄装置において、該上面ブロワノズルと一
   体に上面洗浄ノズルを設け、洗浄動作時に前記上
   面ブロワノズルを上下動させて前記上面洗浄ノズ
   ルからの洗浄水噴射を行うことを特徴とする車輛
   洗浄装置。