JPH034600Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ この考案は車輌エンジン部洗浄機に関する。

＜従来の技術＞ 乗用車等の車輌の洗浄自動化は、現在車輌洗浄
機の普及により種々の態様で実現されている。し
かし、これら車輌洗浄機で洗浄できるのは車輌表
面に限られ、エンジン部周りの洗浄はできなかつ
た。そのためエンジン部周りの洗浄を専門に行う
装置も種々提案されているが、いずれも装置が大
型でスペースをとる欠点があつた。

特に車輌の前部は、車輌本体の洗浄装置或いは
車輌下面の洗浄装置のための駆動装置や給水装
置、ホース等の付属装置を置く必要があり、従来
のエンジン部洗浄装置では、他の洗浄装置と同一
の場所に並設することは困難である。

＜考案の概要＞ 本考案は上記した要望に応えるためになされた
もので、人手によらずエンジン部の洗浄が可能な
装置を提供しようとするものである。

エンジン部洗浄機を設置するにあたつてまず考
えなければいけないのは、従来の車輌洗浄機や或
いは車輌下面洗浄機等との併設である。これら洗
浄機はいずれも車輌長手方向に走行する構成とな
つているため、エンジン部のある車輌前面側にエ
ンジン洗浄機を設けることは好ましくない。

一方エンジン洗浄のための水や洗剤或いは水蒸
気は車輌長手方向から噴射するのが望ましく、ま
た車輌長手方向へと移動させるのが良い。

このような観点から、本考案ではポスト等の支
持体を車輌が進入してきた時その一側部又は側部
延長線の脇に位置する場所に設置するものとし、
他の設備との併設を可能とした。この支持体は固
定としても、また上下方向可動とし車輌の高さに
適合し得るようにしても良い。

この支持体には車輌方向に延出する平行リンク
を設け、平行リンクに設けた給水管を車輌長手方
向に進退可能に構成してある。そしてこの給水管
にエンジン部に向けて洗浄用流体を噴射するノズ
ル等の装置を設けてある。

上記した構成により、車輌長手方向からの噴射
及び移動が実現できる。

＜実施例＞ 以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１図は全体配置図、第２図は洗浄機の斜視
図、第３図は平面図、第４図は側面図である。

図中Ｘが車輌、１がエンジン部洗浄機である。

ポスト２は基盤２′を介して作業場に固定され
ている。この固定位置は車輌Ｘが進入してきた時
の車輌Ｘの側部又はその延長線の脇としてある。

ポスト２の頂部には、リンク３０が回動可能に
装着され、またこれと長さのほぼ等しいリンク３
１が支持腕３２に回動可能に装着されている。支
持腕３２はポスト２の頂部の若干下側に車輌長手
方向に沿つて固着されている。リンク３０，３１
の先端には給水管４０が枢着されており、これら
で平行リンク機構を形成している。支持腕３２の
先端には幅方向に補助腕３２０が延出し、この腕
３２０とリンク３０との間にシリンダ３３が回動
可能に介装され、平行リンク機構を駆動させるよ
うになつている。前記リンク３０，３１、支持腕
３２及びシリンダ３３とで移動体を構成してい
る。

給水管４０の車輌側先端には幅方向にＴ字状に
噴水管４１が接続され、この噴水管４１には等間
隔に４個の噴水ノズル４２が設けられている。こ
の噴水ノズル４２は若干下向きになつており、エ
ンジンに向けて流体を噴射するように構成されて
いる。給水管４０の後端にはホース接手４００が
形成され、第１図に示すように水ホース２０が接
続されている。このホース２０はポンプ１８を介
して水槽１９から水の供給をうけている。なおこ
の例では水を噴射しているが、他に洗剤や水蒸気
等を噴射しても良い。また給水管４０、噴水管４
１、ノズル４２を複数系列設けて、水や洗剤等を
複合的に噴射することも可能であり、更に電磁弁
等を用いて種々の流体を切換えて噴射する等の態
様も可能である。

なお、水ポンプ１８及びシリンダ３３の制御
は、制御装置１０により行う。

次に使用方法を説明する。

車輌Ｘを前側から進入させ、所定位置で停止さ
せ、ボンネツトＹを開けシリンダ３３を駆動す
る。これにより給水管４０が車輌長手方向に移動
し、噴水ノズル４２がエンジン部直上まで移動す
る。この時ポンプ１８を駆動し、水を噴射しつ
つ、ノズル４２の移動を継続し、洗浄が終了した
ら噴水を停止し、シリンダ３３を駆動してノズル
４２を後退させ、作業を完了する。

なお、上記実施例では前開きボンネツトの車輌
に適応できる例を説明したが、移動体を幅方向進
退可能、或いは上下方向にスイング可能とし、噴
射装置の噴射角度を可変とする等の機能を付加す
ることにより前開き、後開き双方のボンネツトの
車輌に適応可能とすることができる。

＜考案の効果＞ 以上説明したように本考案の洗浄機によれば人
手によらず機械的にエンジン部の洗浄が可能であ
る。しかも装置は単一の支持体により車輌又はそ
の延長線の脇に設置されるため、他の設備の稼動
を阻害することが少なく、車輌或いは車輌下面洗
浄装置との併用が可能であり、しかも車輌長手方
向に噴射装置を進退させることができるから適切
な洗浄が行える等の利点がある。更に装置が比較
的簡単でどこにも設置できる等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の全体配置図、第２
図はその斜視図、第３図は平面図、第４図は側面
図である。 １……洗浄機、２……ポスト、３……移動体、
４……噴射装置、１０……制御装置、１８……ポ
ンプ、１９……水槽、２０……ホース、３０と３
１……リンク、３２……支持腕、３３……シリン
ダ、４０……給水管、４１……噴水管、４２……
噴水ノズル。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 被洗浄車輌の一側部又はその延長線上の脇に立
   設した単一の支持体と、該支持体に一端が回動可
   能に装着され、該支持体から車輌方向に延出する
   平行リンクと、 該平行リンクを駆動する駆動装置と、 該平行リンクの他端側に回動可能に装着され、
   該平行リンクの回動により車輌長手方向に進退す
   る給水管と、 該給水管の先端に装着され、車輌エンジン部に
   向けて洗浄用流体を噴射する噴水装置と、 を備えたことを特徴とする車輌エンジン部洗浄
   機。