JPS6131882Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車その他の車輌の下部洗浄装置に
関する。

従来例えば自動車の下部洗浄装置として、洗浄
液を上方に向つて噴射する噴射ノズルを具備した
台車を床面上に往復動自在に設け、該台車の往動
時前記洗浄液を噴射して前記床面の上方の車輌の
下部を順次洗浄する式のものが知られている。

しかし乍らこの従来の装置によれば車輌の下部
洗浄した後の床面上には該車輌の下部に付着して
いた泥土や洗浄液が散在しており、作業員がこれ
ら泥土等を除去して床面上を清掃してからでない
と次の点検整備作業を行うことができず、下部洗
浄から点検整備作業への一連の作業性が悪い不都
合があつた。

本考案はこのような不都合を解消した構造簡単
な下部洗浄装置を提供することを目的とするもの
で、その特徴とするところは、台車の前方部に泥
土等の除去具を可動自在に設け、アクチエーター
を前記除去具に連結して前記台車の往動時該除去
具を床面と分離させ、該台車の復動時該除去具を
自重或いは前記アクチエーターを動作させること
により床面と接触させて該床面上の泥土等を除去
するようにしたことである。

以下本考案はの１実施例を図面により説明す
る。１は床面、２はその中央部に形成した排水
溝、３はその上面を覆うグレーテイング、４はそ
の上面に形成したガイドレール、５は台車を示
し、該台車５はその後部両側の駆動輪６，６と前
部中央の遊動輪７とにより支持されていると共に
中央部の前後に前記ガイドレール４に係合するガ
イドローラ８，８を枢着しており、前記駆動輪
６，６の正転或いは逆転の駆動により台車５がガ
イドレール４に沿つて往動或いは復動するように
した。

９，９は噴射ノズルを示し、これらノズル９，
９は前記台車５に揺動自在に装着したスイングア
ーム１０の先端部に前後左右に揺動自在に設けら
れており、該スイングアーム１０の根部に連結し
たモータの駆動により噴射ノズル９，９が台車５
の左右に往復動するようにした。

１１，１１は除去具であるスクレーパーを示
し、これらスクレーパー１１，１１は前記台車５
の前方部から左右に延びる腕杆１２，１２に上下
動自在に設けられている。即ち各腕杆１２に形
アーム１３をその中間部において固着し、該形
アーム１３の１端部に逆Ｌ字形の支持片１４をそ
の１片で回動自在に軸着すると共に他端部にアク
チエーターであるシリンダー１５の根部を揺動自
在に連結し、該シリンダー１５のロツド１５ａの
先端を前記支持片１４の前記１片の先端に連結し
た。そして該支持片１４の他片に前記スクレーパ
ー１１をピン１６により傾動自在に支持し該スク
レーパー１１が床面１の傾斜角が異つてもそれに
応じて追従するようにした。

第３図は洗浄液の回路図を示し、該回路図にお
いて１７は洗浄液の管路即ち高圧ホース、１８は
該洗浄液の圧送源、１９は空気圧源、２０は前記
管路１７に介在した電磁弁である。

尚、２１は洗浄液の高圧ホースのホースリー
ル、２２はキヤプタイヤコード、２３はそのコー
ドリール、２４はスクレーパー１１のゴム製除去
板、２５はストツパーを示す。

次に上記実施例装置の作動を説明する。

自動車Ａをこの床面１上へ進入させリフトＢ等
により適当な高さまで持上げてから車輌を取外
す。そして台車５を矢印Ｃの如く往動即ち前進さ
せ該台車５が自動車Ａの前端部に至つたことをリ
ミツトスイツチ、フオトトランジスタ或いはタイ
マー等の検出手段により検知し洗浄液例えば温水
をその圧送源１８より圧送し噴射ノズル９，９か
ら自動車Ａの下部に向けて噴射する。同時に洗浄
液は各シリンダー１５内にも圧送されてロツド１
５ａを進出し、その進出に伴つて支持片１４の他
片を上方に回動し両スクレーパー１１，１１を点
線図示の如く上動して床面１から離す。このよう
にして自動車Ａの下部を順次洗浄していき台車５
が自動車Ａの後端部に至るとこれを前述の如く検
出手段により検知し洗浄液の圧送による噴射が停
止し電磁弁２０の管路切換により空気源１９から
の空気が噴射すると共に台車５が復動即ち後退を
開始する。そしてこの洗浄液の圧送の停止により
スクレーパー１１，１１は実線図示の如くその自
重により下動し床面１に接触する。

尚、空気源１９からの空気もシリンダー１５内
に送られるがその圧力は洗浄液の場合の圧力より
もかなり低く従つてスクレーパー１１の自重が打
克つて該スクレーパー１１は下動する。このよう
にスクレーパー１１，１１が床面１に接触した状
態で台車が後退するので洗浄により床面１上に落
下した泥土及び残水等はこれらスクレーパー１
１，１１により取除れ床面１は清掃される。その
後台車５が自動車Ａの前端部に至るとこれを検出
手段により検出して空気の圧送を停止し台車５が
元の位置まで戻り、更にその後自動車Ａを更に持
ち上げて直ちにその下部の点検整備が行われる。
そして自動車Ａに車輪を取付けてから降ろし該自
動車Ａを搬出する。

尚、除去具１１について上記実施例ではスクレ
ーパーを用いたがこれに代えて例えば長手の吸水
ローラーを前記各支持片１４の他片に枢着する等
任意であり、この吸水ローラーを使用する場合に
前記台車５の左右に下方に向けて水を噴出する噴
射口を更に設け、該水の噴出に伴う泥土の排水溝
２への流出と残つた泥土と水を前記吸水ローラに
より除去すればこれらこの除去は更に完全とな
る。

又、上記実施例では除去具１１はその自重で下
動させたが、アクチエーターにより強制的に下動
させるようにしてもよい。

このように本考案によると台車の復動時に該台
車に設けた除去具が下動して床面上の泥土等を除
去するようにしたので、車輌の下部洗浄後直ちに
床面が清掃されて人手による清掃作業が不必要に
なると共に下部洗浄後直ぐに点検整備作業に移行
できて作業性が格段に向上し、更に例えば実施例
の如く除去具の上動は洗浄液の一部を分岐して作
動するシリンダーにより達成できると共に該除去
具の下動が自重により達成できるので、該除去具
の上下動のために特別の駆動源を必要とせず構造
を簡単にできる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例の平面図、第２図は
その−線拡大截断面図、第３図は洗浄液の管
路図、第４図は使用状態を示す概略平面図、第５
図はその−線截断面図である。 １……床面、５……台車、９，９……噴射ノズ
ル、１１，１１……除去具、１５……アクチエー
ター。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗浄液を上方に向つて噴射する噴射ノズルを具
   備した台車を床面上に往復動自在に設け、該台車
   の往動時前記洗浄液を噴射して前記床面の上方の
   車輌の下部を順次洗浄する式のものにおいて、前
   記台車の前方部に泥土等の除去具を可動自在に設
   け、アクチエータを前記除去具に連結して前記台
   車の往動時該除去具を床面と分離させ、該台車の
   復動時該除去具を自重或いは前記アクチエーター
   を動作させることにより床面と接触させて該床面
   上の泥土等を除去するようにしたことを特徴とす
   る車輌の下部洗浄装置。