JPH0224672Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動車の荷室カバー装置のカバーシー
トを下方から支持して該シート上に荷物を積載可
能とすると共に、自動車から取り外した場合には
この荷物の運搬用にも使用することが可能なキヤ
リヤ機能を具備した荷室カバーシートの支持装置
に関する。

ハツチバツクタイプあるいはバンタイプの自動
車にあつては、車体後部に形成された荷室をカバ
ーして日光の遮断や荷物の盗難を防止するため荷
室カバー装置が取り付けられる。第１図及び第２
図はこの荷室カバー装置の従来例を示すものであ
り第１図においては、自動車の後部ドア３１に板
体からなるカバー体３２が吊下されて、後部ドア
３１を閉じると荷室をカバーするようになつてお
り、又、第２図においては、カバーシート３３
が、リアシート３４の背面上部に取り付けられた
荷室カバー装置３５から引き出されて、荷室内に
張設されるようになつている。しかしながら、こ
れらの荷室カバーはいずれも荷室内の荷物の隠蔽
及び日光の遮断にのみ使用されるものであるた
め、該カバー上に荷物を大量に積載することがで
きず、使用上の不便さを強いるものであつた。

本考案はこのような荷室カバーの張設部位下方
に着脱可能に取り付けられて、荷室カバーを下方
から支持し、これにより大量の荷物を荷室カバー
上に積載可能とすると共に、取り外した場合には
荷物の運搬用にも使用可能な多目的な荷室カバー
支持装置を提供するものである。

以下、本考案の一実施例を第３図ないし第６図
を参照して、具体的に説明する。

本考案の一実施例の平面図を示す第３図及びそ
の側面図を示す第４図において、パイプがコ字形
に折曲された一の枠体２が同形状に折曲された他
の枠体１に回動可能に取り付けられている。この
回動は各枠体１及び２の開放両端の下部に固着さ
れた各ブラケツト３及び４にシヤフト１１が軸支
することで、該シヤフト１１を中心になされるよ
うになつている。そして、右側の他の枠体１の両
サイドのブラケツト３には横長のスリツト６が開
設されており、このスリツト６内に段階的に折曲
されたロツク杆１２がスライド可能に掛け渡され
ると共に、左側の一の枠体２の円弧状ブラケツト
４の周縁部には中心角度90度で離隔されたＵ字形
のロツク溝７，８が２箇所に形成され、このロツ
ク溝７，８内に前記ロツク杆１２が挿入して係合
することで、一の枠体２の回動がロツクされるよ
うになつている、このロツクは、前記ロツク杆１
２が前記シヤフト１１に取り付けられたばね１４
によつて、シヤフト１１方向に附勢されることで
自動的に行なわれ、ロツクを解除するには、ロツ
ク杆１２を反附勢方向（矢印Ａ方向）に引張るこ
とで簡単に行なわれるようになつている。なお、
このロツク杆１２のスライドがずれることなく、
円滑に行なうため、横Ｕ字形に彎曲された案内板
１３がロツク杆１２とシヤフト１１との間に掛け
渡されている。さらに、前記シヤフト１１にはス
ペーサ１０の取り付け及びシヤフト１１のかしめ
によつてキヤリヤ用のキヤスタ９が所定位置に取
り付けられており、このキヤスタ９転動によつて
荷物運搬が容易となつている。

前記他の枠体１及び一の枠体２には縦方向又は
横方向に補強杆１７，１７が適宜、取り付けられ
て荷物の積載を確実なものとしていると共に、他
の枠体１には荷物運搬時に把持せしめられる把手
１５が取り付けられ、又、一の枠体２の下部には
脚杆１６が取り付けられている。この場合、脚杆
１６は第６図に示すように、中央部分から滑らか
なＵ字形に彎曲されており、この脚杆１６と前記
キヤスタ９が地面に当接することによつて、キヤ
リヤとして使用した場合に、本装置が自立できる
ようになつている。

以上のように構成された本実施例は、左右の枠
体１及び２が自動車の荷室にクリツプあるいはば
ね式クリツプ等によつて取り付けられて、荷室カ
バーを下方から支持するものであり、これにより
荷室カバー上に大量の荷物を積載することができ
る。又、自動車から取り外して、前記ロツク杆１
２を反附勢方向（矢印Ａ方向）に引張ると、ロツ
ク杆１２とロツク溝８との係合が外れてロツクが
解除され、これにより、一の枠体２が矢印Ｂ方向
に回動可能となり、別のロツク溝７とロツク杆１
２とが係合する位置、すなわち、一の枠体が90度
起立した位置で再度ロツクがなされ、荷物運搬用
として使用することができる。従つて、荷物の積
載と荷物の運搬の双方に使用することができるた
め、汎用性のある便利なものとすることができ
る。

なお、本考案においては、種々の変更が可能で
あり、例えば前記キヤスタはシヤフトに取り付け
られたが、本考案では一又は他の枠体に取り付け
てもよく、又、枠体とシヤフトの双方に取り付け
ることができる。又、ロツク溝も３箇所以上に形
成してもよく、これにより、多段の折り畳みも可
能となり、運搬される荷物の形状に合致せしめる
ことも可能である。これらの場合にも、上記実施
例と同様な効果を得ることができる。

以上、説明したように、本考案によれば、荷室
カバーの下方を支持して荷物を積載可能とすると
共に、自動車内から取り外して荷物の運搬用にも
使用することが可能な荷室カバーの支持装置を提
供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はいずれも従来例の斜視図、
第３図及び第４図は本考案の一実施例の平面図及
び側面図、第５図はその要部の平面図、第６図は
脚杆の側面図である。 １……他の枠体、２……一の枠体、３，４……
ブラケツト、７，８……ロツク溝、９……キヤス
タ、１１……シヤフト、１２……ロツク杆。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一の枠体が他の枠体に対してブラケツトを介設
   して回動可能に軸支され、前記一の枠体側のブラ
   ケツトに周方向に複数のロツク溝が形成され、前
   記他の枠体側のブラケツトにロツク杆がスライド
   可能に掛け渡されており、このロツク杆が前記ロ
   ツク溝と係合して枠体の相互回動がロツクされる
   と共に、前記枠体の適宜の箇所にはキヤリア用キ
   ヤスタが配設されており、自動車の荷室のカバー
   の張設位置下方に着脱可能に装着されることを特
   徴とするキヤリア機能を具備した荷室カバーの支
   持装置。