JPH0223839A - 粒形を保持した穀物焼成食品の製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、穀類を粒状のまま＼で結着せしめる加工穀物
の製造法に関し、更に詳しくは、繻米（ら古ごめ）・神
木（うるちこめ）、粟などの穀類を材料とし、その粒形
の崩壊を最小限に抑制して小米餅（こごめらぢ）タイプ
の美味なる加工穀物を量産できる新方法に関するもので
あって、米・粟（あわ）・稗（υλ）・玉蜀黍（とうム
ろこし）などＦＩＮを材料とした新しいタイプの加工穀
物を実現するものであり、菓子業界および加工食品業界
の有効需要を喚起するのに役立つ。

（従来の技術、および解決すべき技術的課８）周知のと
おり、米・麦・粟稗・玉蜀黍などの米穀（ｔｔコ＜）物
類は、菓子・加工食品の原材料として汎用されているが
、これら穀物類に対しては、（１）穀物を粉に挽いて捏
ね、所定形状に成形して焼成ないし蒸熱などの加工処理
工程を経てケーキやパン、センベイ、団子などの如き菓
子あるいは加工食品にする方法と、 （２）穀物を粒状のま一煮炊ないし蒸熱してアルファー
化させて飯類食品にする方法、 （３）蒸熱ないし煮炊処理を施してアルファー化させた
穀物を搗き捏ねて所定形状の餅類加工食品や穀菓（米菓
・スナフクムＥ）にする方法、等といった加工法が一般
に行われている。

ところで、一般に穀物を材料とする菓子および加工食品
の味は、当該菓子や加工食品中に材料穀物が粒状で存在
しているか、あるいは穀粒が崩壊してアミロースやアミ
ロペクチンが一体に錦合しているか、といったデンプン
の存在形態によって大いに変化するのであり、このこと
は小麦粉やトウモロコシ粉などを米粒形状に成形すると
、米の味が出る事実（所謂［人造米の味［）、また同じ
小麦粉を材料として製される食品であっても、１うどん
１．と゛′藁子麺（れめん）１．と゛１水団（ｔいとん
）　１１とでは全く異質の味がする事実に照らして見て
も明らかである。

ところが、上記（１１および（３）に掲げた穀菓ないし
加工穀物の従来加工法による場合には、当該穀菓・加工
穀物を組成するデンプン（アミロース、アミロペクチン
）は融合して元の穀粒は原形をないまでに崩されていて
−様な決り切った味、。

しか出せず、デンプンの存在形態の変化による味のバラ
エティ−を楽しめないという製法上の制約があった。も
っとも、一部の食通に愛好者の多い小米餅（こごめも古
）と呼ばれる餅頻にあっては、米粒ないし破砕米粒が当
該組織内に散在しているために米粒特有の風味・歯触り
が楽しむことができるのであるが、手作りにより手間隙
かけて製しなければならないためコスト高になるという
難点があったのに加え、また食べ方も一つ一つ焼かねば
ならぬため、即席性が要求される最近の＠潮の下では大
衆食品として普及するのには煩瑣に過ぎ衰退の傾向にあ
ることを認めざるを得ない。

本発明は、穀菓および加工穀物を量産するのには従来法
では不可避的に穀粒を破壊せざるを得なかった情況に鑑
みてなされたものであって、穀粒破砕穀粒の形状を活か
しつ＼能率的に穀菓ないし加工穀物を量産することがで
きる新製法を提供することを技術的課題とするものであ
る。

また、本発明の他の技術的課題は、穀物の粒形を穀菓な
いし加工穀物の組織内に保持させることによって使用穀
粒特有の風味およびその取り合せ、並びに独特の歯触り
を持った美味しい加工穀物を提供することにある。

さらに、本発明の他の技術的１題は、機械的処理に付し
ても穀物の粒形を破壊することがない従来類例を見ない
画期的な加工穀物の製造法を提供することにある。

（課題解決のために採用した手段） 本発明者が上記技術的課題を解決するために採用した手
段を説明すれば、次のとおりである。

即ち、本発明は、蒸熱処理によってアルファー化された
穀粒または破砕穀粒を一旦冷却させた後、これを解ぐし
て結着剤を混ぜ込み、次いで均一の厚みに圧延した後、
再び蒸熱してアルファー化状態に戻し、アルファー化さ
れた圧延成形物を加熱乾燥に付し、然る後、適宜サイズ
にカッティングして焼成・味付などの仕上加工を施すと
いう工程的手段を採用したことによって上記した技術的
課題を全て満足し得る゛穀類を粒状のま−で結着せしめ
る加工穀物の製造法１．を実現したのである。

本発明の構成について更に注釈を加えると、本発明にお
ける第一工程は、穀粒または破砕穀粒に蒸熱処理を施し
て前記穀粒の化デンプンをアルファー化させミセル組織
を弛ませることであるが、ここに用いられる穀粒または
破砕穀粒は濡米・神木・麦・粟・稗・玉蜀黍などの米穀
物であり、これらを単独で、またはこれらを適当にブレ
ンドして処理するものとする。もちろん、本工程に付す
にあたっては、適宜、穀粒（破砕穀粒）に搗精水洗・水
浸漬といった前処理を施しておくものとする。

つぎに、第一工程を経ることによってアルファー化され
た穀粒（破砕穀粒）は、−旦、強制冷却に付されてヘー
タ型のパサパサの冷飯状態に硬化させ、後述の圧延の際
に粒形が圧潰されないように調える。この場合、当該穀
粒に不純物が付着している懸念があるときには水洗を施
して除去しておくものとする。

ついで、上記冷飯状態に調製された穀粒に万遍に結着剤
を混ぜ込ませる。ここに用いられる結着剤としては、デ
ンプン系ないし海藻系の食用糊料をペースト状に調製し
て用いる。なお、この結着剤を混ぜ込む際に、胡麻や木
の実、あるいは乾燥海老や刻み昆布などの副材料を同時
に混ぜ込むことも可能であり、かくすることにより、最
終製品になったときに味に様々な変化を持たせることが
可能となる。

つぎに、結着剤が混ぜ込まれた上記穀粒は、ロール圧延
機などの圧延手段によって均一な厚みにシート状に圧延
される。この場合、どの程度の厚みに成形すべきかは、
目的とする最終製品の形態、採択した穀物の種類や平均
粒径などを考慮して適宜設定するものとする。

ついで、シート状に圧延された上記穀粒は、再度、蒸熱
処理してアルファー化させるのであるが、この際の被熱
により前工程で混ぜ込んだ結着剤も増粘作用を発揮して
穀粒相互を互いに結着せしめることになる。

そこで、結着状態に蒸し上がった上記穀粒は、乾燥室内
で加熱乾燥に付され、適宜サイズに裁断して、焼成によ
り硬化させると共にメラノイジン反応（ｍｅＬａｎｏｉ
ｄｉｎｅ　ｒｅａｃｔｉｏｎ）を生起させて当該穀粒に
′香り１．を与え、更に味付液を塗布するなどして味付
加工を施すといった最終加工が施されることになるので
ある。

（実施例〕 以下、本発明の具体的内容を、実施例を挙げて更に詳細
に説明する。

本実施例では材料として、次のものを用いる。

１１１、結着剤（テンプン質糊料１３χ）溶液　１５０
ｇ上記襦米を清浄に洗米し、約１８時間はど水浸漬した
うえ、ザルに取って５〜６分間はど水切りしておく。こ
うして水切りされた積木を、そのま−セイロにてＩ００
’Ｃの温度で３０分間はど蒸熱すると、４米デンプンが
アルファー化し、ミセル組織が弛む。

そこで、アルファー化した積木を保冷庫に収容して５°
Ｃの温度下で約１時間冷却したところ、当該襦米デンプ
ンはパサパサの冷飯状態にヘータ型化し保型性が向上し
た。

そして、更に冷飯状態の繻米粒を水洗により清浄化し、
水切りしたうえで、上記１１１の結着剤を副材料の胡麻
と共に混ぜ込む。

ついで、結着剤および胡麻を混ぜ込んだ清浄粒を周知の
圧延機に引き通して４Ｍ厚のシート状に均平に圧延する
。しかして、この場合、米粒は冷飯状態に硬化している
ので、圧延の際にも米粒は何ら圧潰されることがなかっ
た。

そこで次に、圧延によりシート状に固められた繻米粒を
８５〜９０°Ｃの蒸気で５分間蒸熱したところ、シート
状の積木粒は再びアルファー化されると同時に、結着剤
がアルファー化して各積木粒は一体に接着した。かくし
て、シート状に結合された積木粒生地は、乾燥室（ホイ
ロ）において７０〜７５°Ｃの温度で１時間はど乾燥さ
せて、次に３　ｃｍ　Ｘ　５　ｃｍの短冊形にカンティ
ングし、６０〜６５°Ｃの温度で２時間はど二次乾燥に
付した後、１０時間はど１ねかせ、。

養生に付した。

こうして、゛ねかせＩｌｌ生した上記繻米粒から成る生
地を焼成・味付加工を施したところ、清浄粒が一様に並
んで結着し、しかも適当に胡麻を含んだパ香ばしい米粒
米菓１．が得られた。

本実施例方法は概ね上記のとおりであるが、本発明は前
述の実施例に限定されるものでは決してなく、「特許請
求の範囲」の記載内において種々設計変更が可能であっ
て、例えば採択すべき穀粒の種類、穀粒の粒径を変更す
ることによってバラエティ−に冨んだ様々の製品形態に
実施できることはいうまでもなく、本発明の技術的範囲
に属することは論を俟たない。

（本発明の効果〕 以上実施例をもって説明したとおり、本発明方法におい
ては、蒸熱処理によりアルファー化した穀粒（破砕穀粒
）を−旦冷却して冷飯状態に１（という工程的手段を採
用したため、事後の圧延加工の際に穀粒が圧潰されずに
粒形がそのま＼保持されるうえ、冷飯状態の穀粒に結着
剤を混ぜ込んで圧延してから再版熱処理するという独特
の加工処理を採用したため、穀粒が一体的に安定に結合
されることになるのである。

しかして、このように穀粒が生地中に崩されることなく
、そのま−の状態で焼成・味付されて得られる加工穀物
は、米菓としても、また′１かき絣、。

各種のスナンク食品としても、従来類例を見ない変化に
富んだ風味を呈するものであり、特に風味を尊ぶ日本人
の嗜好に大いに合致するものと云える。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 蒸熱処理によってアルファー化された穀粒または破砕穀
   粒を一旦冷却させた後、これを解ぐして結着剤を混ぜ込
   み、次いで均一の厚みに圧延した後、再び蒸熱してアル
   ファー化状態に戻し、アルファー化された圧延成形物を
   加熱乾燥に付し、然る後、適宜サイズにカッティングし
   て焼成・味付などの仕上加工を施すことを特徴とした穀
   類を粒状のまゝで結着せしめる加工穀物の製造法。