JPH0220317B2 - - Google Patents
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- JPH0220317B2 JPH0220317B2 JP29677686A JP29677686A JPH0220317B2 JP H0220317 B2 JPH0220317 B2 JP H0220317B2 JP 29677686 A JP29677686 A JP 29677686A JP 29677686 A JP29677686 A JP 29677686A JP H0220317 B2 JPH0220317 B2 JP H0220317B2
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- Removal Of Specific Substances (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上利用分野〕
本発明は、下水、し尿、各種産業廃水などのリ
ン酸を含有する廃水から、効率よくかつ合理的、
経済的にリン酸を除去する技術に関するものであ
る。
ン酸を含有する廃水から、効率よくかつ合理的、
経済的にリン酸を除去する技術に関するものであ
る。
従来より、廃水中のPO4 3-を除去する最も一般
的な方法として、Al3+又はFe3+による凝集分離
法が公知である。しかしながらこのような方法
は、生成するAlPO4又はFePO4スラツジが難濃縮
脱水性であり、またその脱水ケーキの再利用の道
がなく、むなしく大量の脱水ケーキを多額の経費
をかけて廃棄処分せざるを得なかつた。
的な方法として、Al3+又はFe3+による凝集分離
法が公知である。しかしながらこのような方法
は、生成するAlPO4又はFePO4スラツジが難濃縮
脱水性であり、またその脱水ケーキの再利用の道
がなく、むなしく大量の脱水ケーキを多額の経費
をかけて廃棄処分せざるを得なかつた。
一方、上水処理の分野においては、Al(OH)3
を主体とする凝集沈殿スラツジを硫酸に溶解し、
溶出したAl3+を再度凝集剤として利用する技術
が公知となつているが、この酸処理技術をAlPO4
又はFePO4スラツジに適用しようとしても、
Al3+又はFE3+の溶出と同時にPO4 3-を溶出してし
まうという致命的な欠点をもつており、このため
に溶出したAl3+又はFe3+を再度PO4 3-除去剤とし
て再利用することは不可能であつた。
を主体とする凝集沈殿スラツジを硫酸に溶解し、
溶出したAl3+を再度凝集剤として利用する技術
が公知となつているが、この酸処理技術をAlPO4
又はFePO4スラツジに適用しようとしても、
Al3+又はFE3+の溶出と同時にPO4 3-を溶出してし
まうという致命的な欠点をもつており、このため
に溶出したAl3+又はFe3+を再度PO4 3-除去剤とし
て再利用することは不可能であつた。
即ち、上水処理における凝集沈殿スラツジの酸
処理技術を、リン酸含有廃水処理に適用すること
は全く不可能であつたのである。
処理技術を、リン酸含有廃水処理に適用すること
は全く不可能であつたのである。
本発明は、全く新規な技術思想によつて、リン
酸含有廃水をAl塩又はFe塩によつて凝集処理し
てリン酸を除去する場合、スラツジの系外への排
出をほとんどなくし、Al3+又はFe3+を凝集剤と
して再利用できるようにし、さらにリン酸を有価
資源として回収可能にする新技術を確立すること
を課題としている。
酸含有廃水をAl塩又はFe塩によつて凝集処理し
てリン酸を除去する場合、スラツジの系外への排
出をほとんどなくし、Al3+又はFe3+を凝集剤と
して再利用できるようにし、さらにリン酸を有価
資源として回収可能にする新技術を確立すること
を課題としている。
本発明は、リン酸含有廃水にAl塩又はFe塩を
添加して廃水中のリン酸をAlPO4又はFePO4スラ
ツジとして凝集分離し、該AlPO4又はFePO4スラ
ツジを鉱酸で溶解し、該溶解液をZr又はTiの塩
あるいは酸化物と接触させてリン酸を除去したの
ち前記リン酸含有廃水に添加するAl塩又はFe塩
として利用することを特徴とするリン酸含有廃水
の処理方法である。
添加して廃水中のリン酸をAlPO4又はFePO4スラ
ツジとして凝集分離し、該AlPO4又はFePO4スラ
ツジを鉱酸で溶解し、該溶解液をZr又はTiの塩
あるいは酸化物と接触させてリン酸を除去したの
ち前記リン酸含有廃水に添加するAl塩又はFe塩
として利用することを特徴とするリン酸含有廃水
の処理方法である。
以下に本発明の作用を、その一実施態様を示す
図面を参照しながら説明する。
図面を参照しながら説明する。
まず、リン酸イオン含有廃水1に、硫酸アルミ
ニウム、ポリ塩化アルミニウムなどのAl塩、又
は塩化第2鉄、ポリ硫酸鉄などのFe塩2を添加
したのち撹拌槽3にてよく混合し、AlPO4又は
FePO4を主体とするフロツクを生成させる。この
場合、必要に応じて撹拌槽3にPH調整剤および高
分子凝集剤を添加してよい。
ニウム、ポリ塩化アルミニウムなどのAl塩、又
は塩化第2鉄、ポリ硫酸鉄などのFe塩2を添加
したのち撹拌槽3にてよく混合し、AlPO4又は
FePO4を主体とするフロツクを生成させる。この
場合、必要に応じて撹拌槽3にPH調整剤および高
分子凝集剤を添加してよい。
しかるのち、このスラリを沈殿槽4に流入させ
て、生成したフロツクを沈殿分離し、リン酸が除
去された処理水5を得る。沈殿槽4で分離された
AlPO4又はFePO4を主体とする沈殿スラツジ6
は、間欠的に排泥されて酸処理槽7に供給され、
塩酸、硫酸などの鉱酸8を添加してAlPO4又は
FePO4スラツジを溶解し、Al3+又はFe6+、およ
びH3PO4に解離させる。
て、生成したフロツクを沈殿分離し、リン酸が除
去された処理水5を得る。沈殿槽4で分離された
AlPO4又はFePO4を主体とする沈殿スラツジ6
は、間欠的に排泥されて酸処理槽7に供給され、
塩酸、硫酸などの鉱酸8を添加してAlPO4又は
FePO4スラツジを溶解し、Al3+又はFe6+、およ
びH3PO4に解離させる。
次に酸処理槽7で得られた溶解液9を、カラム
10にてZr又はTiの酸化物あるいは酸化ジルコ
ニウム水和物又は酸化チタン水和物と接触させ、
溶解液9中のPO4 3-を吸着除去してAl3+又はFe3+
の酸性液を得る。この時のPO4 3-の吸着除去に
は、例えば図示例のようにカラム10中にZr又
はTiの酸化物の粒状態を充填し、この充填槽1
2に溶解液9を通液するが、これに代えて、Zr
又はTiの塩を溶解液9に添加し、リン酸を選択
的に沈殿させて除去することもできる。
10にてZr又はTiの酸化物あるいは酸化ジルコ
ニウム水和物又は酸化チタン水和物と接触させ、
溶解液9中のPO4 3-を吸着除去してAl3+又はFe3+
の酸性液を得る。この時のPO4 3-の吸着除去に
は、例えば図示例のようにカラム10中にZr又
はTiの酸化物の粒状態を充填し、この充填槽1
2に溶解液9を通液するが、これに代えて、Zr
又はTiの塩を溶解液9に添加し、リン酸を選択
的に沈殿させて除去することもできる。
本発明者の実験によれば、Al3+又はFe3+と、
PO4 3-とが共存した強酸性液をZr又はTiの酸化物
と接触させると、PO4 3-が選択的に吸着除去さ
れ、90%以上のAl3+又はFe3+を液側に残存させ
ることができることが確認された。
PO4 3-とが共存した強酸性液をZr又はTiの酸化物
と接触させると、PO4 3-が選択的に吸着除去さ
れ、90%以上のAl3+又はFe3+を液側に残存させ
ることができることが確認された。
このようにして、リン酸が除去された酸性液1
1は、リン酸含イオン有廃水1中のPO4 3-を凝集
分離するために添加するAl塩又はFe塩2の代替
として利用する。従つて系外から添加する新鮮な
Al塩又はFe塩が不要になるか、もしくはその添
加量を大きく節減することができる。
1は、リン酸含イオン有廃水1中のPO4 3-を凝集
分離するために添加するAl塩又はFe塩2の代替
として利用する。従つて系外から添加する新鮮な
Al塩又はFe塩が不要になるか、もしくはその添
加量を大きく節減することができる。
また、PO4 3-を選択的に吸着したZr又はTi酸化
物等に対しては、NaOH又はNH4OHなどのアル
カリ剤を接触させると、PO4 3-がNa3PO4又は
(NH4)3PO4として脱着してくるから、肥料など
の有価資源として回収することができる。一方、
PO4 3-脱着後のZr又はTi酸化物等は、再び前述の
ようにAlPO4又はFePO4スラツジの鉱酸8による
溶解液9に接触させ、溶解液9中のPO4 3-の吸着
剤として利用する。
物等に対しては、NaOH又はNH4OHなどのアル
カリ剤を接触させると、PO4 3-がNa3PO4又は
(NH4)3PO4として脱着してくるから、肥料など
の有価資源として回収することができる。一方、
PO4 3-脱着後のZr又はTi酸化物等は、再び前述の
ようにAlPO4又はFePO4スラツジの鉱酸8による
溶解液9に接触させ、溶解液9中のPO4 3-の吸着
剤として利用する。
次に、本発明の実施例を示す。
オルトリン酸イオンを500mg/含有する廃水
に硫酸バン土(Alum)を3000mg/添加し、PH
5.5で凝集沈殿処理を行なつた結果、PO4 3-濃度5
mg/以下の処理水とAlPO4を主体とする沈殿ス
ラツジを得た。
に硫酸バン土(Alum)を3000mg/添加し、PH
5.5で凝集沈殿処理を行なつた結果、PO4 3-濃度5
mg/以下の処理水とAlPO4を主体とする沈殿ス
ラツジを得た。
このスラツジにH2SO4を添加してスラツジの
PHを1.5にしたところ、スラツジは完全に溶解し、
Al3+とPO4 3-を高濃度に含む溶液となつた。この
溶液を粒径1〜2mmの粒状のZr酸化物の水和物
(ZrO2・αH2O)を充填したカラムにSV=0.1で
通液したところ、カラム流出液はPO4 3-濃度10
mg/以下のAl2(SO4)3溶液となつて流出した。
PHを1.5にしたところ、スラツジは完全に溶解し、
Al3+とPO4 3-を高濃度に含む溶液となつた。この
溶液を粒径1〜2mmの粒状のZr酸化物の水和物
(ZrO2・αH2O)を充填したカラムにSV=0.1で
通液したところ、カラム流出液はPO4 3-濃度10
mg/以下のAl2(SO4)3溶液となつて流出した。
このカラム流出液を前記オルトリン酸イオン含
有廃水に添加し、同時に新鮮な硫酸バン土添加量
をを300mg/に低減させて凝集沈殿処理を行つ
たところ、処理水のPO4 3-濃度は安定して4〜7
mg/となつた。
有廃水に添加し、同時に新鮮な硫酸バン土添加量
をを300mg/に低減させて凝集沈殿処理を行つ
たところ、処理水のPO4 3-濃度は安定して4〜7
mg/となつた。
以上述べたように本発明によれば、次のような
極めて有益なる効果をうることができる。
極めて有益なる効果をうることができる。
凝集沈殿スラツジの脱水および処理がほとん
ど不要になる。従つて、汚泥脱水機の建設費と
脱水ケーキの処理経費が不要になる。
ど不要になる。従つて、汚泥脱水機の建設費と
脱水ケーキの処理経費が不要になる。
系外から添加する新鮮なAl3+やFe3+が不要
になるか、もしくはその添加量を大きく節減す
ることができる。
になるか、もしくはその添加量を大きく節減す
ることができる。
廃水中に含まれるリン酸を、有効利用容易な
リン酸ナトリウム又はリン酸アンモニウムとし
て回収できるので、資源回収型のプロセスであ
る。従来法が、AlPO4又はFePO4スラツジとし
て投棄処分せざるを得なかつたことと比較する
と、本発明のこの効果は卓越している。
リン酸ナトリウム又はリン酸アンモニウムとし
て回収できるので、資源回収型のプロセスであ
る。従来法が、AlPO4又はFePO4スラツジとし
て投棄処分せざるを得なかつたことと比較する
と、本発明のこの効果は卓越している。
図面は本発明の一実施態様を示すフローシート
である。 1……リン酸イオン含有廃水、2……Al塩又
はFe塩、3……撹拌槽、4……沈殿槽、5……
処理水、6……沈殿スラツジ、7……酸処理槽、
8……鉱酸、9……溶解液、10……カラム、1
1……酸性液、12……充填槽。
である。 1……リン酸イオン含有廃水、2……Al塩又
はFe塩、3……撹拌槽、4……沈殿槽、5……
処理水、6……沈殿スラツジ、7……酸処理槽、
8……鉱酸、9……溶解液、10……カラム、1
1……酸性液、12……充填槽。
Claims (1)
- 1 リン酸含有廃水にAl塩又はFe塩を添加して
廃水中のリン酸をAlPO4又はFePO4スラツジとし
て凝集分離し、該AlPO4又はFePO4スラツジを鉱
酸で溶解し、該溶解液をZr又はTiの塩あるいは
酸化物と接触させてリン酸を除去したのち前記リ
ン酸含有廃水に添加するAl塩又はFe塩として利
用することを特徴とするリン酸含有廃水の処理方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29677686A JPS63151398A (ja) | 1986-12-15 | 1986-12-15 | リン酸含有廃水の処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29677686A JPS63151398A (ja) | 1986-12-15 | 1986-12-15 | リン酸含有廃水の処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63151398A JPS63151398A (ja) | 1988-06-23 |
JPH0220317B2 true JPH0220317B2 (ja) | 1990-05-08 |
Family
ID=17837983
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29677686A Granted JPS63151398A (ja) | 1986-12-15 | 1986-12-15 | リン酸含有廃水の処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63151398A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19541479C1 (de) | 1995-11-07 | 1997-03-13 | Poligrat Holding Gmbh | Verfahren zur Aufbereitung von Phosphorsäure |
JP5118159B2 (ja) * | 2007-03-19 | 2013-01-16 | イージーマイニング スウェーデン エービー | リン回収 |
CN108840417A (zh) * | 2018-07-06 | 2018-11-20 | 佛山市陵谐环保科技有限公司 | 一种餐饮废水絮凝剂的制备方法 |
-
1986
- 1986-12-15 JP JP29677686A patent/JPS63151398A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63151398A (ja) | 1988-06-23 |
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