JPH02197531A - パラジウムの回収方法 - Google Patents

パラジウムの回収方法

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JPH02197531A
JPH02197531A JP1017226A JP1722689A JPH02197531A JP H02197531 A JPH02197531 A JP H02197531A JP 1017226 A JP1017226 A JP 1017226A JP 1722689 A JP1722689 A JP 1722689A JP H02197531 A JPH02197531 A JP H02197531A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、パラジウムの回収方法に係わり、さらに詳し
くはチタン酸バリウムを誘電体成分として含むチップコ
ンデンサのセラミック積層体部よりパラジウムを分離抽
出する方法に関するものである。
(従来技術とその問題点) チップコンデンサは、チタン酸バリウムなどからなる誘
電体層と金属パラジウムなどからなる電極層を交互に積
層したセラミック積層体部と銀などの金属を使用した外
部接続用電極部からなるコンデンサのことである。
このチップコンデンサは優れた特性を有するので近年急
速に普及したが、それに伴い不良品や廃品も発生してい
る。
チップコンデンサにはパラジウムが数%から10%程度
含まれているが、こうしたチップコンデンサより高価な
パラジウムを回収することは工業上の重要なことである
従来、これらチップコンデンサよりパラジウムを回収す
る方法として、原料である不良品や廃品となったチップ
コンデンサやそのセラミック積層体部を微粉砕したのち
、磁気分離させる方法(特公昭61−35251>や王
水で抽出する方法、本出願人が先願した硝酸による方法
などがある。
しかし最も抽出率の高い方法においても99%程度が限
界であり、残る1%は回収することが難しく、高価なパ
ラジウムが抽出後の残滓に1トンあたり1キログラム程
度 残留してしまうという欠点がある。
以下、従来の技術について簡単に記述する。
磁気分離させる方法は、パラジウムとチタン酸バリウム
の磁気的性質を利用し常磁性のパラジウムを着磁物とし
て回収し、反磁性体のチタン酸バリウドとを分離する方
法である。
この方法では、回収率が96〜99%と高い反面、非着
磁物側では難濾過性であるチタン酸バリウムのスラリー
が大量に発生し、目的であるパラジウム抽出以外の濃縮
脱水や公害処理に大きな手間がかかること、磁場を強く
するための電磁石の電力コストが膨大であることなど多
くの問題点を有している。
王水で抽出する方法は、原料中のパラジウムを王水で溶
解し、チタン酸バリウム沈澱物とパラジウム溶液とに固
液分離抽出した後に、パラジウムを金属として回収する
方法である。しかし固液分離操作としての濾過に困難が
伴い、原料を細かく砕くとパラジウム抽出率は高くなる
が、濾過が益々困難になる欠点を有している。40ミク
ロン程度に微粉砕では、パラジウムの王水による抽出率
は、抽出操作を2回繰り返しても90〜95%程度であ
り、濾過に困難が伴う。
本出願人は、従来の王水抽出法の濾過性と抽出率の向上
のために、硝酸を使用する方法を先願した。この方法に
おいても2回の抽出により95〜99%程度と、前記磁
気分離法とほぼ同じ程度の抽出率であり、残る1%程度
のパラジウムは残滓に残ってしまう欠点がある。
以上のように、従来の方法はその処理方法に大きな問題
を有しており、最も抽出率の高い方法においても99%
程度が限界であり、またチタン酸バリウムやその副生成
物が難濾過成分であるので、抽出操作に多くの手間を必
要とする欠点を有しており、良い回収方法が望まれてい
た。
(発明の目的) 発明者は、貴金属を回収する方法の研究の結果、本発明
を成すに至った。
本発明の目的は、チタン酸バリウムを誘電体を含むチッ
プコンデンサのセラミック積層体部よりパラジウムを分
離抽出する方法において、難濾過性成分であるチタン酸
バリウムの問題を解決しつつ、従来法に比べより抽出率
の高いパラジウムの回収方法を提供するところにある。
(問題点を解決するための手段) 発明者は、チップコンデンサのセラミック積層体部の主
成分であるチタン酸バリウムが王水処理に際して分解し
、塩酸に難溶性である塩化バリウムを形成するために、
濾過性の低下やパラジウム抽出の妨害をすることを見出
し、前述の硝酸を使用する方法を先願した。
本発明は、先願発明に改良を加えたもので、チタン酸バ
リウムを誘電体成分として含むチップコンデンサのセラ
ミック積層体部よりパラジウムを分離抽出するに際し、
硝酸でパラジウムを抽出した後、更に王水で抽出するほ
うが、硝酸抽出を複数回繰り返すよりも抽出率が高く、
また濾過性の低下も従来のように始めから王水抽出を行
う場合よりも起こりにくいといった効果があることを見
出したことに基づくものである。
(作用) 以下、本発明をより明瞭ならしめるために、本発明の作
用について説明する。
a)、セラミック積層体を粉砕する工程本発明方法にお
いては、パラジウムを含むチタン酸バリウムを誘電体主
成分とするセラミック積履体をあらかじめ粉砕しておく
必要がある。これは、粉砕粒度が粗いと抽出率の低下を
招くという公知の事実に基づくものであり、粉砕工程を
経ずに後述の操作を実施すると、抽出率が低下し、本発
明の本来の目的である抽出率の向上を果たすことができ
なくなる。従って粉砕においては、より微細に粉砕して
おくことが好ましく、本発明の実施例では100メツシ
ユ以下に粉砕したものについて例示した。
b)、硝酸で溶解浸出する工程 次いで前記粉砕物を、硝酸と反応させることにより粉砕
物中に含まれる金属パラジウムを溶解浸出させる。本工
程は金属パラジウムの大部分を溶解浸出させるところと
、従来の王水法により生じるセラミック積層体部の主成
分であるチタン酸バリウムが王水処理に際して分解し、
塩酸に難溶性である塩化バリウムを形成するために、濾
過性の低下やパラジウム抽出の妨害をすることを見出し
、前述の硝酸を使用する方法を先願した。
すなわち、チップコンデンサのセラミック積層体部の主
成分であるチタン酸バリウムは硝酸処理に際して分解し
、硝酸バリウムを形成させ、次工程での固液分離で除く
ことを目的としている。
後工程にチタン酸バリウムの影響が出にくい程度まで分
解させるには、硝酸溶解浸出工程のなかで100℃以上
の反応条件まで上昇させておくと非常に良い(100℃
以上まで反応温度をあげると、分解すべきチタン酸バリ
ウムは分解してしまい、残るチタン酸バリウムは、酸に
溶けにくい形状に変質するようである)。しかし複数回
にわけて抽出したり、硝酸濃度を高くして抽出した場合
には、100℃よりも低い反応条件でチタン酸バリウム
の影響が出にくくなる。
c)、硝酸洗浄液を使用して固液分離する工程法なる工
程であるパラジウムの溶解浸出液と残滓とを分離する固
液分離操作において、先願発明に示したように、濾滓の
洗浄に硝酸を使用する。
洗浄に使用する硝酸は1規定以上のものが良く、通常は
2〜5規定程度のものを使用するのが良い。
これより濃度の高いものであっても差し支え無いが、洗
浄に使用する硝酸のコストを考慮するとあまり濃度の高
いものは好ましくない。また1規定以下の硝酸では、酸
化チタンの自沈が生じ、濾過速度が低下するので好まし
くない。塩酸や硫酸では、難溶性塩であるバリウム塩が
形成するので、やはり濾過性の低下を招く。
d)、王水で溶解浸出する工程 硝酸で抽出、洗浄した濾滓は次なる王水溶解浸出工程を
経ることにより、パラジウムを更に溶解浸出させる。前
述の硝酸による溶解浸出によって王水を作用させた際に
生じる難溶性副生成物の原因であるチタン酸バリウムが
除かれるので、難溶性塩の生成を低減させることができ
る。また後述する固液分離工程でも従来の王水によるプ
ロセスよりも容易に固液分離することができる。
本発明方法の抽出率が高いのは、王水によるプロセスが
、パラジウムのうち硝酸に溶けないパラジウム成分を溶
かすことができる(例えば硝酸では酸化パラジウムはほ
とんど溶かすことが出来ないが、王水では一部を溶出さ
せることができる。)ことと、前述の硝酸処理工程によ
り分解すべきチタン酸バリウムを分解除去していること
による。
従来のように始めから王水で溶解浸出を行うと、チタン
酸バリウムの分解により難溶性の塩化バリウムが大量に
発生してしまい抽出操作そのものを妨害されてしまうた
めに、王水溶解浸出を2回くりかえしてもパラジウムの
抽出率が低い。硝酸抽出を2回繰り返した際には、硝酸
に溶解しないパラジウム成分を抽出することができない
ので抽出率が向上しない。
しかし、本発明方法のように硝酸で抽出した後に王水で
処理すると、前述のチタン酸バリウムの分解にともなう
難溶性副生成物の問題を低減することができ、かつ硝酸
に溶けないパラジウム成分を溶かすことができる。これ
は、チタン酸バリウムを誘電体主成分としパラジウムを
含むセラミック積層体からパラジウムを回収する際に固
有の現象ということができる。
本発明における王水による抽出は、厳密な意味での王水
、硝酸:塩酸=1=3である必要はなく、硝酸:塩酸=
3:1程度の逆王水から、硝酸:塩酸=1:9程度の塩
酸過剰王水であっても良い。
また、適当に水で希釈したものでもかまわないが、酸の
濃度として5規定以上あるほうがよい。
王水による溶解抽出は、加熱して行った方が好ましく、
おおむね50〜90℃程度である。100℃迄温度を上
げないのは、塩酸の揮散が高温であればあるほど激しく
、酸濃度が低下し薬効が悪くなるからである。
さらにこの際に、前述の硝酸溶解浸出工程よりも低い反
応温度で行ったほうが、濾滓中に残留しているチタン酸
バリウムの分解が少なく、後述の濾過洗浄工程での濾過
時間がより短くてすみ、また抽出率も高い。逆に硝酸処
理工程を低い温度で行い、王水処理工程を高い温度で行
うと、濾過時間が長くなり、抽出率も低下する。
最も抽出率の高い組み合わせは、前述の硝酸処理工程に
おいて105℃以上に加熱し、本王水処理工程において
80〜90℃程度とするのがよい。
e)6酸洗浄液を使用して固液分離する工程パラジウム
の王水溶解浸出液と残滓とを分離する固液分離操作にお
いて、濾滓の洗浄に酸を使用する。洗浄に使用する酸は
1規定以上のものが良く、通常は2〜5規定程度のもの
を使用するのが良い。これより濃度の高いものであって
も差し支え無いが、洗浄に使用する酸のコストを考慮す
るとあまり濃度の高いものは好ましくない。また1規定
以下の酸では、酸化チタンの自沈が生じ、濾過速度が低
下するので好ましくない。本工程で使用する酸は、前述
の工程C)、のどとく必ずしも硝酸を使用する必要はな
く、塩酸や硫酸を用いても構わない。これは、難溶性塩
を形成するチタン酸バリウムが前述する工程、B)、及
びC)、である程度除かれているために、濾過性の低下
が起こりにくいからである。
しかし前記B)、及びC)、の工程で難溶性塩を形成す
るチタン酸バリウムが完全に除かれるわけではなく、ま
た王水溶解工程においても程度の差こそあれチタン酸バ
リウムの分解反応がおこるので本工程において最も好ま
しい洗浄液は硝酸である。
本発明を実施した際は、硝酸が最も濾過が遠く、次いで
塩酸、硫酸の順であった。
以下、本発明をより明瞭ならしめるために、本発明の実
施の一例についてのべる。
(実施例 1) チタン酸バリウムを誘電体成分として含むチップコンデ
ンサ廃棄物を、平均粒径40ミクロン程度に微粉砕した
ものについて本発明を実施した。
a)、硝酸浸出工程 微粉砕したチップコンデンサ廃棄物8.000 g ヲ
101の磁性蒸発皿2皿に各4,000 g (各々し
at、A及びLot、 Bとする。)とり、これに各々
硝酸(工業用60%)41を加え、強加熱しつつ微粉砕
したチップコンデンサ廃棄物中のパラジウムを80〜1
10℃(溶解中110℃を15分以上維持した。)で攪
拌しつつ硝酸溶解浸出した。
パラジウムの溶解浸出を始めて、約60分間は赤い窒素
酸化物が発生したが、以降赤い窒素酸化物の発生が収ま
ったので90分後に加熱を中止し、50℃になるまで自
然放冷した。
自然放冷後、濾紙(東洋濾紙部、Nα131(下段)。
Nα26(上役))を敷いた285φの磁性ブフナー漏
斗上にあけ吸引濾過を行ったところ、約10分で濾過が
終了したので、続いて硝酸(1+4)4βを加えてよく
洗浄し、チップコンデンサ廃棄物中のパラジウムを抽出
回収した。洗浄液の濾過には、約30分を要した。
b)、王水浸出工程 前記硝酸浸出後の濾滓を、101の磁性蒸発皿2皿(各
々前記Lot、A及びLot、 Bに対応。)にとり、
これに各々王水(工業用60%硝酸:工業用35%塩酸
=14)4βを加え、加熱しつつ70〜90℃(溶解中
85℃以上を15分以上維持した。)で約90分間、攪
拌しつつ王水溶解浸出を行った。
50℃になるまで自然放冷の後、濾紙(東洋濾紙部、N
α131(下段)、N126(上段))を敷いた285
φの磁性ブフナー漏斗上にあけ吸引濾過を行ったところ
、Lot、 Aは35分、Lot、 Bは25分で濾過
が終了・したので、続いて硝酸(1+4)4fを加えて
よく洗浄し、チップコンデンサ廃棄物中のバラジラムを
抽出回収した。洗浄液の濾過には、各々約55分を要し
た。
表−1にLot、 A及びLot、 Bそれぞれの各工
程における、パラジウムの抽出率、濾過洗浄時間、パラ
ジウムの総抽出率、総濾過洗浄時間について示す。
パラジウムの抽出率は、各々99.7%、99.8%と
高いもので、残滓1 kgあたりのパラジウムの残留は
、0.2g程度と少ないものであった。また濾過洗浄時
間も120分程度であった。
(従来例 1) チタン酸バリウムを誘電体成分として含むチップコンデ
ンサ廃棄物を、平均粒径40ミクロン程度に微粉砕した
ものについて従来技術である王水抽出法を適用した。
a)、王水浸出工程(1回目) 微粉砕したチップコンデンサ廃棄物8,000gを10
1の磁性蒸発皿2皿に各4.000 g (各々Lot
、 C及びLot、 Dとする。)とり、これに各々王
水(工業用60%硝酸:工業用35%塩酸=1:3)l
!を加え、強加熱しつつ微粉砕したチップコンデンサ廃
棄物中のパラジウムを70〜100℃で攪拌しつつ溶解
浸出した。
パラジウムの溶解浸出を始めて、約1時間は赤い窒素酸
化物が発生したが、以降赤い窒素酸化物の発生が収まっ
たので1時間30分後に加熱を中止し、50℃になるま
で自然放冷した。
自然放冷後、濾紙(東洋濾紙部、Na131(下段)。
Nα26(上段))を敷いた285φのブフナー漏斗上
にあけ吸引濾過を行ったところ、Lot、 Cは70分
、Lot、 Dも70分で濾過約70分で濾過が終了し
たので、続いて硝酸(1+4)41を加えてよく洗浄し
、チップコンデンサ廃棄物中のパラジウムを抽出回収し
た。洗浄液の濾過には、Lot、 Cは210分、Lo
t。
Dは240分を要した。
b)、王水浸出工程(2回目) 前記王水浸出後の濾滓を、10βの磁性蒸発皿2皿(各
々前記Lot、 C及びlot、 Dに対応。)にとり
、これに各々王水(工業用60%硝酸:工業用35%塩
酸=1+4)l!を加え、加熱しつつ70〜90℃(溶
解中85℃以上を15分以上維持した。)で約90分間
、攪拌しつつ王水溶解浸出を行った。
50℃になるまで自然放冷の後、濾紙(東洋濾紙部、N
α131(下段)、Nα26(上段))を敷いた285
φの磁性ブフナー漏斗上にあけ吸引濾過を行ったところ
、Lot、 Cは65分、Lot、 Dは80分で濾過
が終了したので、続いて硝酸(1+4)41を加えてよ
く洗浄し、チップコンデンサ廃棄物中のパラジウムを抽
出回収した。洗浄液の濾過には、Lot、Cは180分
、lot、Dは270分を要した。
表−2にLot、 C及びLot、 Dそれぞれの各工
程における、パラジウムの抽出率、濾過洗浄時間、パラ
ジウムの総抽出率、総濾過洗浄時間について示す。
パラジウムの抽出率は、各々94.2%、91.5%と
実施例1に比べて低いものであり、残滓1 kgあたリ
 4.2g〜6.0gのパラジウムが残留してしまった
。また濾過に要した時間も実施例1に比べて約5倍の時
間を要した。
(従来例 2) 本従来例は、本出願人が先願した硝酸溶解抽出工程を2
回に分けて行ったもので、20kgのチップコンデンサ
粉砕物よりパラジウムを抽出回収した例について示す。
ステンレス製のミキサー式反応溶解釜(容量501)に
前記チップコンデンサ粉砕物20kgと硝酸201を投
入し、強攪拌しつつ115℃で約90分間加熱下で反応
させパラジウムを溶解し、次いで600φの濾過器で濾
過洗浄した。
濾滓を取り出し前記ミキサー式反応溶解釜に投入し、再
び濃硝酸201を加えて、強攪拌しつつ115℃で約9
0分間加熱下で反応させパラジウムを溶解させ、再度6
00φの濾過器で濾過洗浄した。
濾液中のパラジウム濃度よりパラジウムの抽出度合いを
求めたところ、1回目91.2%、2回目6.9%とな
り、計98.1%のパラジウムを抽出回収することがで
きた。
濾過洗浄時間は、計80分と短いものであったが、残滓
1 kgあたり1.4gのパラジウムが残留してしおり
、抽出は実施例1より、約7倍悪いものであった。
(実施例 2) 本実施例は、本発明方法の硝酸溶解浸出工程での温度を
変化させ、ついで王水溶解浸出を一定の条件で行ったも
のについて示す。
100メツシユ以下に微粉砕したチップコンデンサ廃棄
物1.000gを磁性の蒸発皿(101)に三点とり(
各々、Lot、E 、 Lot、 F 5Lot、 G
) 、工業用60%硝酸41を加えて、Lot、 Eは
110℃以下で、Lot、 Fは90℃以下で、Lot
、Gは70℃以下で約90分間、パラジウムを溶解浸出
した後、50℃になるまで自然放冷し、濾紙(東洋濾紙
部、Nα131(下段)。
Nα26(上段))を敷いた285φのブフナー漏斗上
にあけ吸引濾過を行い、次いで硝酸(1+4)41によ
る洗浄を行った。
前記硝酸浸出後の濾滓を、10fの磁性蒸発皿3皿(各
々前記Lot、 E、 Lot、F 、 Lot、 G
に対応。)にとり、これに各々王水(工業用60%硝酸
:工業用35%塩酸=1:4)4Jを加え、加熱しつつ
70〜90℃(溶解中85℃以上を15分以上維持した
。)で約90分間、攪拌しつつ王水溶解浸出を行った。
50℃になるまで自然放冷の後、濾紙(東洋濾紙部、N
α131(下段) 、 Nn26 (上段))を敷いた
285φの磁性ブフナー漏斗上にあけ吸引濾過を行い、
次いで硝酸(1+4)41を加えてよく洗浄した。
表−3にLot、E及びLot、F 、 Lot、Gの
それぞれについて各工程における、パラジウムの抽出率
、濾過洗浄時間、パラジウムの総抽出率、総濾過洗浄時
間について示す。
(以下余白) 表−3 抽出率は、従来例1、従来例2に比べても高いもので、
残滓1kg中に含まれるパラジウムは0.15〜0.3
gと僅かであった。
Lot、 Gは、抽出率は高いものの、王水浸出後の濾
過洗浄時間がLot、Eの約3倍かかったが、これは前
工程での硝酸溶解浸出温度が低いからに他ならない。
すなわち、本発明のごとくパラジウムの抽出率を向上さ
せるためには、硝酸浸出工程の後、王水浸出工程をとる
ことが好ましく、さらに濾過性の向上を目的として、硝
酸浸出工程を王水浸出工程よりも高い温度で反応浸出さ
せる方がより好ましいことを本実施例は例示している。
(実施例 3) 本実施例は、スケールアップにより20kgのチップコ
ンデンサ粉砕物よりパラジウムを抽出回収した例につい
て示す。
ステンレス製のミキサー式反応溶解釜(容量501)に
前記チップコンデンサ粉砕物20kgと工業用60%硝
酸20fflを投入し、強攪拌しつつ115℃で約90
分間加熱下で反応させパラジウムを溶解し、次いで60
0φの濾過器で濾過し、硝酸(1+10)10βで洗浄
した。
次いで濾滓を取り出しチタン製のミキサー式反応溶解釜
に投入し、王水(工業用60%硝酸:工業用35%塩酸
=1 : 3) 201を加えて、強攪拌しつつ85℃
で約90分間加熱下で反応させパラジウムを溶解させ、
再度600φの濾過器で濾過し、塩酸(1+4)15J
でよく洗浄してパラジウムを抽出した。
硝酸溶解浸出工程での抽出率は、94.5%、濾過洗浄
には25分を要した。
王水溶解浸出工程での抽出は、4.9%、濾過洗浄には
120分を要した。
計99.4%のパラジウムを抽出回収することができた
(発明の効果) 以上のように本発明によるパラジウムの回収方法は、チ
タン酸バリウムを誘電体成分として含むチップコンデン
サ粉砕物よりパラジウムを抽出するに際して、硝酸溶解
浸出工程と王水溶解浸出工程を併用するようにしている
前段の硝酸溶解浸出工程で難溶性塩の生成を防止するこ
とになり、後段の王水溶解浸出工程において効率よくパ
ラジウムが溶解浸出するので、パラジウムの抽出率を飛
躍的に増大させることができる。
また濾過性の問題も、王水溶解浸出に先立つ、硝酸溶解
浸出工程において王水溶解浸出よりも高い温度で反応さ
せることにより濾過速度の改善をはかることができる。
本発明は、工業上重要であるパラジウムを容易にかつ、
高収率で回収することができるので発明の効果大なるも
のといえる。
出願人  田中貴金属工業株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、チタン酸バリウムを誘電体主成分としパラジウムを
    含むセラミック積層体からパラジウムを回収する方法に
    おいて、 前記セラミック積層体を粉砕する工程と、 硝酸と反応させてパラジウムを溶解浸出する工程と、 洗浄水として1規定以上の硝酸を使用して固液分離する
    工程と、 硝酸抽出後の濾滓を王水と反応させて溶解浸出する工程
    と、 洗浄水として1規定以上の酸を使用して固液分離する工
    程、 からなることを特徴とするチタン酸バリウムを誘電体主
    成分とするセラミック積層体からパラジウムを回収する
    方法。 2、王水による溶解浸出工程に先立つ硝酸による溶解浸
    出工程において該硝酸溶解浸出工程の反応温度を前記王
    水浸出工程よりも高い温度で行うことを特徴とする前記
    特許請求の範囲第1項に記載の方法。
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Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4828529A (ja) * 1971-08-19 1973-04-16
JPS5884934A (ja) * 1981-11-16 1983-05-21 Furukawa Electric Co Ltd:The パラジウムの回収方法
JPS5888124A (ja) * 1981-11-18 1983-05-26 Furukawa Electric Co Ltd:The パラジウムの精製回収方法
JPS6135251A (ja) * 1984-07-28 1986-02-19 Fujitsu Ltd ベルト式ラインプリンタ

Patent Citations (4)

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