JPH0218382B2 - - Google Patents

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JPH0218382B2
JPH0218382B2 JP59260444A JP26044484A JPH0218382B2 JP H0218382 B2 JPH0218382 B2 JP H0218382B2 JP 59260444 A JP59260444 A JP 59260444A JP 26044484 A JP26044484 A JP 26044484A JP H0218382 B2 JPH0218382 B2 JP H0218382B2
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JP
Japan
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less
steel
rust resistance
cold
present
Prior art date
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JP59260444A
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JPS61139651A (ja
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Hidehiko Sumitomo
Hirobumi Yoshimura
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
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Publication of JPS61139651A publication Critical patent/JPS61139651A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明はスプーン,ホーク等に代表される洋食
器類及びポツト,カツプ等の器物製造に用いられ
るオーステナイト系ステンレス鋼板に関するもの
である。 〔従来の技術〕 スプーン,ホーク等の洋食器類及び台所で用い
られる器物類の多くは表面の美観、衛生面等から
ステンレス鋼が広く用いられており、代表的な
Cr,Niの成分はフエライト系では17%Cr、オー
ステナイト系では18%Cr―8%Ni及び18%Cr―
10%Niである。 かかる成分のステンレス鋼板によりスプーン,
ホーク類についてはロール成形や冷間鍛造、ポツ
ト類については深絞り等の冷間加工により通常製
造されているが、とくにオーステナイト系鋼種に
ついては加工度が増すにつれ著しい加工硬化が生
じるためロールや金型の摩耗を早めかつ材料のス
プリングバツク増大から仕上り精度が劣化し易い
傾向にあつた。 このため冷間加工の途中工程で数度にわたり軟
質化のため中間焼鈍を入れる必要があり、製造コ
スト低減に大きな障害となつていた。更に器物製
造過程では溶接を行う事が多々あり、この結果溶
接熱影響を中心にして発銹する事があつた。従つ
て製造工程中の中間焼鈍省略には冷間加工で硬化
しにくい材料が必要であり、かつまた耐銹性に優
れたオーステナイト系ステンレス鋼が強く嘱望さ
れていた。 なお、熱間加工性を改善したステンレス鋼とし
て、凝固時にオーステナイト粒界にδ―フエライ
トを存在させるよう成分調整し、C,N,P,
S,O含有量を限定した合金が特開昭57−16153
号公報により知られているが、本発明鋼とはC+
N含有量が異なる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は以上の観点から冷間加工での加工硬化
が小さくかつ耐銹性に優れたオーステナイト系ス
テンレス鋼を提供する事にある。 〔問題点を解決するための手段・作用〕 本発明者は以上の問題点を改善すべくオーステ
ナイト系ステンレス鋼を形成している各種成分に
ついて種々検討を試みた結果、冷間加工後の加工
硬化が高Ni化、Cuの添加及び低N化により著し
く低下すること及び耐銹性が低C化、低Si化及び
Mo添加により改善される事を見い出した。 更に18%Cr―10%Ni以上の高Niオーステナイ
ト系ステンレス鋼では熱間延性が劣化し易く、例
えば熱間圧延時に耳割れを多発し易いが、P,
S,及びOの低減とCaを添加する事により防止
出来る事を見い出し、これらの結果を基に本発明
に到達した。 即ち本発明の要旨は、重量百分率でC:0.04%
以下,Si:0.8%以下,Mn:2.5%以下,P:0.03
%以下,S:0.005%以下,Ni:10.0〜18.0%,
Cr:17.0〜19.0%,Mo:0.05〜2.0%,Cu:0.05
〜3.0%,N:0.04%以下,O:0.006%以下,C
+N:0.045%以下,さらにCa:0.0005〜0.008%
を含有し、残部が実質的にFeからなることを特
徴とする耐銹性と冷間加工性に優れたオーステナ
イト系ステンレス鋼、である。 この発明において、鋼の各種成分を上述のよう
に限定した理由は次の通りである。 C:少ないほど軟質化と耐銹性向上に効果的で
あるが、とくに溶接熱影響部のクロム炭化物の析
出による発銹を防止するため0.04%以下にする必
要がある。下限は製鋼における技術的問題で定ま
り、現状0.001%程度である。 Si:脱酸剤として鋼製上必要であるが、多すぎ
ると介在物を増加させ発銹の起点となる。このた
めSi範囲を0.8%以下とした。 Mn:Si同様脱酸剤として必要な元素であるが、
多すぎると溶製時のMnの優先酸化を顕著にし添
加効率が悪くなる。このためMnの範囲を2.5%以
下とした。 P:熱間延性を著しく劣化させる元素であり低
い方が望ましい。このためPの範囲は工業的かつ
経済的に低減しえる0.03%以下とした。 S:Pと同様熱間延性を著しく劣化させる元素
であり低い方が望ましい。本発明のCr―Ni成分
範囲内で熱間圧延時の耳割れを改善するにはSの
範囲は0.005%以下にする必要がある。 Ni:冷間加工中の軟質化に最も効果的な元素
である。第1図に0.02%C―0.5%Si―0.7%Mn―
18.2%Cr―0.22%Mo―0.1%Cu―0.02%Nをベー
ス成分とした鋼にNi量を9〜20%まで変化させ
た時の鋼板についてスプーン,ホーク類の加工度
に相当する60%の冷間圧延を行つた後の硬さにつ
いて示す。 一般に中間焼鈍はビツカース硬さがHv400以上
で必要とされるが、第1図で判る様にNiが10%
以上でHvは400以下となり中間焼鈍の省略が可能
である。但しNiが18%超では軟質化が飽和状態
となり、それ以上では効果が変らない。このため
Niの範囲は10〜18%とした。 Cr:Crは軟質化に対してはあまり大きな影響
を示さないが、耐銹性を良好な状態で維持するた
めには17%以上必要である。しかし、その効果は
19%を超えると飽和する。このためCrの範囲は
17〜19%とした。 Mo:耐銹性向上に極めて有効な元素であり、
その効果は0.05%以上で現われる。しかし高価な
元素であり多量に使用するとコストの著しい上昇
を招くためその範囲を0.05〜2.0%とした。 Cu:Niと同様冷間加工中の軟質化に有効な元
素であり、その効果は0.05%以上で現われる。し
かし、多量に使用すると熱間圧延で耳割れが発生
するためその範囲を0.05〜3.0%とした。 N:Nは硬さに対して低い方が好ましく0.04%
以下が良好で、工業的、経済的には可能な限り低
い方が望ましい。下限は製鋼における技術的問題
で定まり、現状0.001%程度である。 O:熱間加工性及び耐銹性を改善するためには
低い方が望ましい。とくに本発明のCr―Ni成分
範囲内では熱間加工性が重要であるがO0.006%
以下で顕著に改善されるためOの範囲を0.006%
以下とした。 Ca:P,Sの高純化をベースにCaを添加する
と熱間加工性が改善できる。しかし多量に添加す
ると介在物を増加させるためCaの範囲は0.0005〜
0.008%とした。 C+N:C及びNは冷間加工での加工硬化を大
きくするため夫々の成分についてはその上限を限
定したが、更に軟質化を図るにはC+Nの和を低
くすることが望ましい。このためC+Nの上限を
0.045%とした。 以上のごとく本発明に従いオーステナイト系ス
テンレス鋼の各種成分を限定した鋼を溶製すれば
通常の熱間圧延で耳割れを発生することなく表面
性状の良好な熱延鋼帯を得ることが出来、更にこ
の鋼帯から通常の冷間圧延と焼鈍等により冷延薄
鋼板を製造し、しかる後、ロール成形、冷間鍛造
又は深絞り等により冷間加工を施した場合加工硬
化が低く中間焼鈍なしで形状及び耐銹性の良好な
洋食器類やポツト類を得ることが出来る。 〔実施例〕 本発明の実施例を従来例と比較して示す。 第1表に示す化学成分の鋼を溶製し、通常の熱
間圧延を行つて板厚5mmの熱延鋼帯を製造した。
本発明鋼の熱延鋼帯はいずれも耳割れを発生する
ことなく良好な表面性状が得られた。 以上の熱延鋼帯は焼鈍及びデスケーリング後板
厚2.2mmに冷間圧延し、1100℃で最終焼鈍及び酸
洗を行つた。 次いでこれらの鋼板を60%冷間加工した後硬さ
と耐銹性試験を行つた。耐銹性試験は60%冷間圧
延した鋼帯をTIG溶接後#500エメリー研摩仕上
し、JIS Z2371による塩水噴霧試験(試験時間
360時間)にて行つた。 試験結果を第2表に示す。 本発明鋼は従来鋼に比べ冷間加工後の硬さが低
く中間焼鈍の省略が可能である。 更に耐銹性試験結果も本発明鋼は全て合格レベ
ルにあり耐銹性が著しく改善されている事が判
る。
【表】
【表】
【表】 前面に発銹。
〔発明の効果〕 本発明法により製造されたオーステナイト系ス
テンレス鋼は耐銹性が大幅に改善されると同時に
冷間加工による加工硬化が小さいため、ロール成
形、冷間鍛造及びプレス成形法等により加工して
も極めて軟質である。このためスプリングバツク
が小さく加工精度が向上すると共に、軟質化によ
りロールや金型への反力が小さくなるため型の摩
耗が少くなる。また冷間加工での中間焼鈍工程が
省略できる等製造コスト低減に極めて有効なステ
ンレス鋼板である。 本発明による鋼はスプーン,ホーク等の洋食器
類及びポツト,カツプ等の器物類、その他各種の
厨房用器機の材料として広く適用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はNi含有量と硬さの関係を示す図であ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 重量百分率でC:0.04%以下,Si:0.8%以
    下,Mn:2.5%以下,P:0.03%以下,S:0.005
    %以下,Ni:10.0〜18.0%,Cr:17.0〜19.0%,
    Mo:0.05〜2.0%,Cu:0.05〜3.0%,N:0.04%
    以下,O:0.006%以下,C+N:0.045%以下,
    さらにCa:0.0005〜0.008%を含有し、残部が実
    質的にFeからなることを特徴とする耐銹性と冷
    間加工性に優れたオーステナイト系ステンレス
    鋼。
JP26044484A 1984-12-10 1984-12-10 耐銹性と冷間加工性に優れたオ−ステナイト系ステンレス鋼 Granted JPS61139651A (ja)

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JPS5741358A (en) * 1980-08-22 1982-03-08 Kawasaki Steel Corp Austenite stailness steel with superior resistance to chloride stress corrosion cracking and crevice corrosion

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