JPH02175915A - アクリル系合成繊維及びその製造法 - Google Patents

アクリル系合成繊維及びその製造法

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JPH02175915A
JPH02175915A JP63328891A JP32889188A JPH02175915A JP H02175915 A JPH02175915 A JP H02175915A JP 63328891 A JP63328891 A JP 63328891A JP 32889188 A JP32889188 A JP 32889188A JP H02175915 A JPH02175915 A JP H02175915A
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fibers
spinning
cross
acrylic
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JP63328891A
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Hidetoshi Kanzaki
神崎 英俊
Naoki Kanamori
金森 直樹
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野] 本発明は、アクリル系合成繊維、更に詳しくは、繊維の
長さ方向に沿って筋状(ストロ−状)の空隙を多数有し
、外ノコによって容易に微細な繊維に引き裂き可能なア
クリル系合成繊維、及びその製造法に関するものである
[従来技術] アクリル系中空繊維は、例えば特開昭51449922
号公報、特開昭57−89612号公報等で知られてい
る。従来のアクリル系中空繊維は、繊維中に気泡状の独
立した空洞があるもの、或いは繊維軸の略中心部に繊維
軸に沿って連続した孔を有する管状のもの等がある。
繊維中に気泡状の独立した空洞を有するアクリル系中空
繊維は、例えば特開昭51−149922号公報に記載
されているような、繊維横断面において、高々数個の巨
大な空洞を有しているに過ぎない。
また、特開昭57−89612号公報に記載されている
アクリル系中空繊維は、該公報の図面からも明らかなよ
うに、繊維の横断面において、多いと言っても高々数十
個程度の比較的巨大な空洞を有しているに過ぎず、容易
には引き裂は得ないものである、また、これらの公報に
記載されている空洞は、気泡状であるか、あるいは繊維
の長さ方向に沿って長細く延びた細長い空洞ではあるが
、最も長い場合でも40〜50μ程度である。
従来、繊維に空孔を形成する目的は、軽量化、保温性の
改良、吸水性能の付与、更には感触のソフト化、ドライ
タッチ化にあった。これらの目的に対しては上記公報に
記載されている空孔を有するアクリル系合成繊維は、優
れている性能を有している繊維である。
最近、より高度で、且つ多種多様な性能を有する繊維に
対する要望が高まる中で、繊維構造を形成した後に、あ
るいは更に繊維製品、例えば編織物に成形した後、何ら
かの手段で微細繊維に分割することができる繊維が注目
されている。このような性能を存している繊維は、繊維
構造形成後の任意の加工段階で繊維を微細に分割するこ
とができるという加工性の自由度と、従来の繊維では得
られない独特の優れた特徴を存する繊維製品が得られる
と言う特性を有している。
上記のような観点から前記公報に記載されている中空部
を有するアクリル系合成繊維をみると、該繊維は外力、
例えば叩く、揉むなどの手段により微細化することはで
きない。
これらの公報に記載されている繊維が、外力によって容
易に微細な繊維に分割し得ない理由は、■繊維の横断面
における空洞部が少ないこと、■該空洞部が気泡状であ
り、繊維の長さ方向に沿って長く延びていないこと、が
大きな原因であろうと考えられる。
一方、外力によって微細な繊維に分割する能力を有する
繊維は、たとえば特開昭47−32122号公報、特開
昭55−30460号公報などによって知られている。
特開昭47−32122号公報に記載されている繊維は
、単一フィラメントの横断面において、放射状の断面を
有する水溶性ポリアミドによって非水溶性ポリマーが数
個の成分に分離されている複合繊維が開示されている。
また、特開昭55−30460号公報には、ポリアミド
と、ポリアミドと親和性のない重合体からなるフィブリ
ル化型複合繊維が開示されている。
これらの繊維は、特性の異なる2種以上の重合体の接合
によるものであるために、異なる重合体を必要とするこ
と、および複合化のために、特殊な紡糸口金を用いなけ
ればならないことなどの理由により製造コストが必然的
に高くなる。また、両成分の接合割合を一定に調整する
ことの困難性、更には、両成分をより微細化して接合す
る場合には、両成分の接合割合の調節には、高度の技術
を要するなどの問題がある。
一方、アクリル系重合体を用いて、外力によって容易に
微細な繊維に分割することができる繊維は知られていな
い。
[発明が解決しようとする課H] 本発明は、アクリル系重合体を用いて、外力によって容
易に微細な繊維に引裂くことができる繊維を提供するも
のである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、アクリル系重合体を用いて、外力によって容
易に微細な繊維に引裂くことのできる繊維について鋭意
研究の結果、完成されたものである。
特に本発明は、繊維の横断面に不特定な形状を存する開
口を有し、該開口が繊維の長さ方向に沿って繊維の内部
で筋状(ストロ−状)を形成している場合に、外力によ
って容易に微細な繊維に引裂くことができる、という新
規な事実を発見して完成されたものである。
即ち、本発明は; ■ 繊維の横断面に不特定な形状を有する開口を多数有
しており、該開口の各々は繊維の内部において繊維の長
さ方向に沿って略平行な60μ以上の長さを有する筋状
(ストロ−状)の空隙を形成していることを特徴とする
、アクリル系合成繊維であり、またフ ■ 少なくとも60重量%以上のアクリロニトリルを含
むアクリル系重合体及び該重合体に対して5〜20重量
%の数平均分子量が5,000〜so、oooであるポ
リアルキレングリコールを溶解した後、少なくとも4時
間塾成した紡糸原液をその凝固媒体中に紡糸口金を通し
て押出すことを特徴とする、アクリル系合成繊維の製造
法に係わるものである。
以下、本発明のアクリル系合成繊維について、更に詳細
に説明する。
本発明のアクリル系合成繊維を形成するアクリル系重合
体は、アクリロニトリルを少なくとも60重量%(以下
%は特定しない限り重量を示す)と40%までのアクリ
ロニトリルと共重合可能なエチレン系単量体との重合体
または、少なくとも2つのアクリル系重合体の混合物で
ある。
アクリロニトリルと共重合可能なエチレン系単量体とし
ては、従来より知られている単量体であり、例えば、ア
クリル酸、メタクリル酸及びそのエステル(アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル等)、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビ
ニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、メタク
リロニトリル、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸
、スチレンスルホン酸、ビニルピリジン、2−メチル5
−ビニルピリジン、N、N−ジメチルアミノエチルメタ
クリレートなどである。
本発明のアクリル系合成繊維は前述の通り、繊維の長さ
方向に対して直角方向で切った横断面(以下、繊維の横
断面という)に不特定な形状を有する開口を多数有して
おり、該開口は繊維の内部において筋状(ストロ−状)
の空隙を形成しているところに特徴を有している。
本発明の上記空隙の繊維の横断面における開口の断面形
状は、不特定の形状をしているものである。すなわち、
第2図に示されるように、略円形状のもの、偏平状のも
の、縁が鋭角的な屈曲を繰返しているもの、断面の大き
い又は小さいものなど、その形状、大きさが一定せず、
不規則なものであり、このように不特定の空隙が多数存
在することにより引裂きが容易とされる。特に孔の断面
の縁部が鋭角的な屈曲を繰返しながら孔を形成している
ことが好ましく、このような形状をしている場合、繊維
がより分割され易くなる。
なお、空隙の大きさ(孔径)には、後述の要件をみたし
ていれば、特に制限がないが、微細な空隙が多数あれば
、分割の容易さおよび微細な引裂繊維を得る点で好まし
く、もちろん比較的大きな空隙が存在してもその周りに
微細空隙があれば充分に目的を達しうる。
次に、該開口の各々は、第1図に示すように、繊維の内
部において、繊維長の方向に沿ってほぼ平行な筋状(ス
トロ−状)の空隙を形成している。
該空隙の繊維の長さ方向に沿っての長さく以下、単に長
さという)は、容易に引裂ける程度に細長くなければな
らず、これは従来の技術の空孔が感触のソフト化、保温
化のため比較的巨大で短く独立した形状のものとするの
とは大きな違いである。
そして、その長さは60μ以上にするのが好ましく、該
空隙の長さが60μより短い場合は、その孔数を多くし
ても、繊維の分割がかなり困難になる。
一方、該空隙の長さは60μ以上あれば、長い程繊維は
分割され易くなるので、実質的に繊維の全長にわたって
連続していることが最も好ましい。
次に、繊維の横断面における空隙数は、容易に引裂ける
程度に多数存在することを要するが、前記空隙の長さと
の関係で一律に定めることができない。前記空孔の長さ
が長ければ空隙数が比較的少なくても容易に引き裂ける
が、一般的には、100個以上存在することが好ましく
、これより少ない場合には、咳空孔が60μ以上の連続
孔であっても繊維の分割がかなり困難となる。また、該
空孔は、横断面において100個以上存在すれば、数多
く存在する程繊維が引裂き易くなると同時に、より微細
な繊維に引裂かれるようになる。また、繊維の横断面に
おける空隙の分散状態は、微細な弓裂繊維を得るために
は平均的に分散していることが好ましい。
以上述べたように、本発明のアクリル系合成繊維は、空
隙の長さ、数及びその横断面の形状に特徴を有しており
、かつそれらの組合せによって始めて、外力によって容
易に引裂くことが出来る繊維となるのである。引裂かれ
た繊維は微細な繊維の集合体として、あるいは分散した
繊維として用いることができる。
本溌明で、外力とは、製紙工業で用いられているディス
クリファイナ−あるいは不織布製造工程における高圧水
の柱状流パンチングなどによる繊維の加工工程で、繊維
が受ける応力を意味する。
本発明のアクリル系合成繊維は、このような特性を生か
して、衣料製品、不織布、紙などの分野において用いる
ことができる。
次に、本発明のアクリル系合成繊維の製造法について述
べる。
本発明で用いるアクリル系重合体は、前述のとおり、ア
クリルニトリルを少なくとも60%含む重合体である。
アクリロニトリルが60%より少ない場合は、アクリル
系合成繊維が本来有している柔軟で、羊毛様の感触が失
われるため好ましくない。
アクリロニトリルの含有量は、上限については何ら制限
はない。また、本発明に用いるアクリル系重合体は、2
種類以上のアクリル系重合体の混合物であってもよく、
この場合もアクリロニトリルの含有量は混合重合体の重
量を基準にして60%以上含まれていることが必要であ
る。
上記重合体は、従来より知られているアクリル系重合体
の溶剤、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド、ジメチルスルホキシドのような有機溶剤、ロダ
ン塩、塩化亜鉛、硝酸などの無機塩系濃厚水溶液、無機
酸系濃厚水溶液に溶解して紡糸原液を調製する。この場
合、重合体濃度は溶剤の種類によって最適濃度は異なる
が、概ね10〜30%が好ましい。
次に、上記紡糸原液に、ポリアルキレングリコールを添
加する。このポリアルキレングリコールは、本発明のア
クリル系合成繊維を製造するうえで重要な要件の1つで
あり、特にこの分子量及び添加量が空隙形成に大きく寄
与する。
本発明で用いる上記ポリアルキレングリコールは、エチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイドが重量比で80
:20〜20:80のランダム型共重合体あるいはブロ
ック型共重合体であり、その数平均分子量は5,000
〜50,000まで、好ましくはio、oo。
〜20.000である。数平均分子量が、5,000よ
り小さい場合には繊維の長さ方向に連続した空隙が得ら
れず、極く微細な略球形状の空洞部を有する微多孔質の
繊維となる。一方、その数平均分子量が50、000を
越えると、巨大な筋状の空洞部を有する繊維となり、し
かも繊維の横断面において、多くても高々数十個の空洞
部を有する繊維となる。このような繊維は、液体の柱状
流のような外力によって微細な繊維に分割されることは
ない。特にその数平均分子量が10,000〜20,0
00の時に、繊維の長さ方向に沿って微細で、繊維の横
断面において、断面形状が不特定の形状である細長い空
隙を有する繊維が得られる。
更に、上記のようにして、ポリアルキレングリコールを
溶解して調製した紡糸原液は、その後少なくとも4時間
熟成することが、本発明のアクリル系合成繊維を製造す
るうえで、重要な要件である。
ここで、熟成とは、上記アクリル系重合体とポリアルキ
レングリコールとを溶解して調製した紡糸原液を、激し
く攪拌したり、振動したりすることなく、例えば静置し
ておく、あるいは緩やかに移動、例えば配管中を緩やか
に送液することを伝来発明によって、紡糸原液を熟成す
ることにより、どのような理由で前記の空隙を有するア
クリル系合成繊維が得られるのか、定かではないが、次
のように考えられる。即ち、4時間以上紡糸原液を11
!1成することにより、ポリアルキレングリコールの凝
集が生じ、紡糸原液が管の中を通って紡糸口金から擬固
媒体中へ紡糸される時に、紡糸原液に剪断力が作用して
ポリアルキレングリコールの微細な筋が形成されるもの
と考えられる。
そして、アクリル系重合体の凝固、ポリアルキレングリ
コールの非凝固という凝固性の相違により、両型合体の
相分離によって前記のような襟雑な形状をした空隙をし
た空隙が生じるのと考えられる。
しかも、本発明の方法では、この紡糸原液を紡糸に先立
って少なくとも4時間熟成することが必要である。
これらの点において、本発明の方法及び繊維は、特開昭
57−89612号公報の方法及び繊維と本質的に異な
るものである。1lVIち、特開昭57−89612号
公報に記載されている方法は、数平均分子量が10万以
上のポリアルキレンオキサイドを使用しており、このよ
うな高分子量のポリアルキレンオキサイドの場合には、
該公報に記載されているように、該ポリアルキレンオキ
サイドが紡糸原液中に球状体となって分散するのである
。このために、この紡糸原゛故を凝固浴中に紡糸した場
合、繊維中に、球状のポリアルキレンオキサイドが存在
し、凝固浴、水洗浴あるいは延伸浴等でポリアルキレン
オキサイドが溶出し、その跡が球状、あるいは延伸され
た分だけ繊維の長さ方向に細長く延びた状態で空洞部を
形成するのである。
これに対し、本発明においては、数平均分子量5.00
0〜50.(tooのポリアルキレングリコールが、低
分子量であるために、紡糸原液中に溶解し、均一な溶液
となり、さらに熟成すると原液中でポリアルキレングリ
コールの凝集が生じるようになる。
そして、この紡糸原液を少な、くとも4時間熟成するこ
とにより、ポリアルキレングリコールの凝集による微細
な筋が生じ、この紡糸原液を凝固浴中に押出した時、凝
固糸条体中において、アクリル系重合体と筋状のポリア
ルキレングリコールとが相分離を起こし、同時にポリア
ルキレングリコールの溶出により、凝固糸条体中に微細
な空隙が生成するものである。熟成時間は、4時間以上
あれば特に上限はないが、6〜10時間が好ましい。
本発明のポリアルキレングリコールの添加量は、アクリ
ル系重合体に対して5〜20%、好ましくは10−15
%である。5%より少ない場合には、繊維の横断正にお
ける空隙の数が少なくなり、その数が多数、例えば10
0個以上である繊維が得られない。また、その添加量が
20%を越えると、開口の数は多くなるが、多(なり過
ぎ、繊維の製造工程で繊維が分割したり、紡糸が安定に
できなくなる等の問題が生じる。ポリアルキレングリコ
ールの添加量が10〜15%の時に、開口の数、紡糸安
定性等において最もバランスがとれている。
ポリアルキレングリコールの混合方法は、紡糸原液を調
製した後、添加する方法について述べたが、これに限定
されるものではなく、アクリル系重合体と混合し、これ
を該重合体の溶剤に混合して紡糸原液とする。あるいは
、ポリアルキレングリコールをアクリル系重合体の溶剤
に溶解しておき、これにアクリル系重合体を溶解するこ
とにより紡糸原液を調製することもできる。
この紡糸原)夜は、紡糸口金を通して、紡糸原液の凝固
媒体中に押出し、水洗、延伸、乾燥等の工程を経た後、
必要に応じて更に熱セットを行う。
このような製造工程において、紡糸原版に添+]ITし
たポリアルキレングリコールは凝固、水洗、延伸等の過
程で、凝固糸条体から溶出する。紡糸以降の工程は、従
来より知られているアクリル系合成繊維の製造法をその
まま採用することができる。
即ち、前記紡糸原液の紡糸方法は、溶媒の稀薄水溶液中
に押出す湿式紡糸法、空気、窒素ガスのような不活性な
気体中に押出す乾式紡糸法、あるいは、上記の不活性な
気体中に一旦押出し、その後)8媒の稀薄な水溶液中に
導く乾湿式紡糸法などを採用することができる。紡糸後
の凝固糸条体は、水洗後延伸、水洗と同時に延伸あるい
は延伸後水洗することにより、溶剤を除去する。
延伸は、水中、溶剤含有水溶液中あるいは水蒸気中で、
50〜150°Cで、数倍〜士数倍あるいはそれ以上行
い、また数段に分けて行うこともでき、更には延伸媒体
をいくつか組合せて行うこともできる。延伸した糸条体
は乾燥後、必要に応じて二次延伸を更に行い、また熱処
理を行うことにより本発明のアクリル系合成繊維が得ら
れる。
実施例 以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これ
は本発明を制限するものでない。
実施例1 アクリロニトリル95.0%、アクリル酸メチル4゜5
%及びメタリルスルホン酸ソーダ0.5%からなる重合
体、ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイ
ド−ポリエチレンオキサイドのブロック型ポリエーテル
(数平均分子量10,000、ポリエチレンオキサイド
とポリプロピレンオキサイドの割合は70;30)をジ
メチルホルムアミドに溶解して、アクリル系重合体23
%、ブロック型ポリエニーチル2.3%の紡糸原液を調
製した。この紡糸原液を6時間静置した後、紡糸口金を
通して、温度35°C、ジメチルホルムアミド濃度75
%の凝固浴中に押出し、水洗後、沸騰水中で12倍延伸
し、80°Cの熱風中で乾燥して1.5dの繊維を製造
した。
この繊維の長さ方向に切断した縦断面(以下、縦断面と
いう)の電子顕微鏡写真(4000倍)を第1図に示し
、かつ繊維の横断面の同様の写真を第2図に示す。
第1図において、黒い部分が空隙部であり、該空隙部は
繊維の長さ方向に沿って略平行に筋状に連続しているこ
とが分かる。
また、第2図において、同様に黒い部分は開口であり、
その断面形状が略円形のもの、偏平形状をしたもの、ま
たは開口の縁が鋭角的な屈曲を繰り返しているもの、断
面の大きいもの、小さいものなど、不特定の形状をした
開口が多数不規則に混在していることが分かる。
次に、この繊維を、直径0.15mmのノズルから50
にg/ cAの圧力で噴出する高圧水流で10回処理し
たところ、該繊維は微細な繊維に引裂かれ、細−度繊維
の集合体になった。
第3図は、その様子を示す電子顕微鏡写真(200倍)
である。この写真から分かるように、本発明の繊維は、
外力によって容易に引裂かれ、より細い連続した繊維の
集合体にすることができる。
実施例2 実施例1で用いたアクリル系重合体、エチレンオキサイ
ドとプロピレンオキサイドのランダム共重合型ポリエー
テル(数平均分子ffi 10.000、エチレンオキ
サイドとプロピレンオキサイドの割合は75:25)を
672硝酸水?fI液に溶解して、アクリル系重合体4
度16χ、ランダム重合型ポリエーテル濃度2.4zの
紡糸原液を調製した。この紡糸原液を4時間静置した後
、0°Cに冷却した37χの硝酸水溶液中に、紡糸口金
を通して押出し、水洗後、沸騰水中で10倍延伸し、7
0゛Cの熱風で乾燥して、3.5dの繊維を製造し、乾
燥した。
この繊維の横断面の電子顕微鏡写真(1,000倍)を
第4図に示す。
次に、この繊維を実施例1と同様の高圧水流で5回処理
することにより、分割した微細繊維集合体を得た。この
電子顕微鏡写真(200倍)を第5図に示す。
比較のために、紡糸原液の熟成時間を3時間にする以外
は、上記と同様の実験を行ったところ、繊維の横断面に
巨大な細長い空孔を数個有する繊維が得られた。
また、この繊維は、高圧水流で引裂くことはできなかっ
た。
実施例3 アクリロニトリル97z、アクリル酸メチル2.5′j
及びアリルスルホン酸ソーダ0.5zからなるアクリル
系重合体及び、エチレンオキサイドとプロピレンオキサ
イドの共重合割合が75:25で、エチレンオキサイド
とプロピレンオキサイドがランダムに重合した数平均分
子量が夫々3,000.5,000.30000、so
、ooo、及び60.000のポリアルキレングリコー
ルをO″C167χの硝酸水溶液に溶解した紡糸原液を
調製した。紡糸原液中のアクリル系重合体およびポリア
ルキレングリコールのArUは夫々182及び1.8χ
であった。
これらの紡糸原液を5時間かけて、配管中を緩やかに送
液し、紡糸口金を通して、0°C238χの硝酸水溶液
中に押出し、水fc後、沸騰水中で8倍延伸し、70゛
Cの熱風で乾燥し、繊維を製造した。
これらの繊維の横断面の電子顕微鏡写真を第6図〜第1
O図に示す。
表1 寧: 添加量は、重合体重量に対するものである。
次に、これらの繊維を実施例1と同様の高圧水流で処理
したところ、本発明の繊維は微細な繊維に分割したが、
比較例の繊維は殆ど分割しなかった。
実施例4 アクリロニトリル96χ、酢酸ビニル3.5z及びスチ
レンスルホン酸ソーダ0.5χからなるアクリル系重合
体および、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイド
のランダム共重合型ポリアルキレングリコール(エチレ
ンオキサイドとプロピレンオキサイドの割合は75:2
5、数平均分子量20.000)をo ’c、67χの
硝酸水溶液に溶解して紡糸原液を調製した。紡糸原液に
おけるアクリル系重合体の濃度は16%とし、ポリアル
キレングリコールの4度を3z、5χ、20χ、24χ
とした4種類の紡糸原液を5時間静置した後、0°C1
38χの硝酸水溶液中に紡糸口金を通して押出し、水洗
後、沸騰水中で10倍の延伸を行い、70’Cの熱風中
で乾燥し、繊維を製造した。
なお、ポリアルキレングリコールを24χ添加した繊維
は、紡糸工程中、m維の切断が発生し、紡糸を安定に行
うことは困難であった。
これらの繊維の横断面の電子8微鏡写真を第11図〜第
13図に示す。
表2 次に、これらの繊維を実施例1と同様の高圧水流による
処理を施した0本発明の繊維は微細に引裂かれたが、ポ
リアルキレングリコールを3χ添加した繊維は、空隙ガ
少なく微細な繊維に引裂くことができなかった。
[発明の効果] 本発明のアクリル系繊維は、高圧水流のような外力によ
って容易に繊維の長さ方向に連続した微細な繊維に引裂
くことができる。
また、本発明のアクリル系合成繊維の製造法は、特定の
ポリアルキレングリコールを含有する紡糸原液を塾成し
た後紡糸することにより、繊維の横断面において不特定
な形状を有する、繊維の長さ方向に連続した空隙を極め
て多数有する繊維が容易に得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の方法によって製造された、実施例1
の中空アクリル繊維の縦断面の電子顕微鏡写真を示す。 第2図は、該アクリル繊維の横断面の同様写真を示す。 第3図は、該アクリル繊維を引裂いた繊維の同様写真を
示す。 第4図は、実施例2の中空アクリル繊維の横断面の電子
顕微鏡写真を示す。 第5図は、該アクリル繊維を引裂いた繊維の同様写真を
示す。 第7〜9図は、実施例3の本発明方法による中空アクリ
ル繊維の横断面の電子顕微鏡写真を示す。 第6.10図は、実施例3の、比較例による中空アクリ
ル繊維の横断面の同様写真を示す。 第12〜13図は、実施例40本発明方法による中空ア
クリル繊維の横断面の電子顕微鏡写真を示す。 第11図は、実施例4の、比較例による中空アクリル繊
維の横断面の同様写真を示す。 (ばか1名) 填 図 第 図 礪 図 第 図 第 ス 第 図 第 図 第 図 第 ズ 第 図 第 ズ 第 図

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)繊維の横断面に不特定な形状を有する開口を多数
    有しており、該開口の各々は繊維の内部において繊維の
    長さ方向に沿って略平行な60μ以上の長さを有する筋
    状(ストロー状)の空隙を形成していることを特徴とす
    る、アクリル系合成繊維。
  2. (2)少なくとも60重量%以上のアクリロニトリルを
    含むアクリル系重合体及び該重合体に対して5〜20重
    量%の数平均分子量が5,000〜50,000である
    ポリアルキレングリコールを溶解した後、少なくとも4
    時間熟成した紡糸原液をその凝固媒体中に紡糸口金を通
    して押出すことを特徴とする、アクリル系合成繊維の製
    造法。
JP63328891A 1988-12-28 1988-12-28 アクリル系合成繊維及びその製造法 Pending JPH02175915A (ja)

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