JPH02210017A - アクリル系繊維状物 - Google Patents

アクリル系繊維状物

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JPH02210017A
JPH02210017A JP1028773A JP2877389A JPH02210017A JP H02210017 A JPH02210017 A JP H02210017A JP 1028773 A JP1028773 A JP 1028773A JP 2877389 A JP2877389 A JP 2877389A JP H02210017 A JPH02210017 A JP H02210017A
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acrylic
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Hidetoshi Kanzaki
神崎 英俊
Naoki Kanamori
金森 直樹
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野〕 本発明は、新規なアクリル系繊維状物、更に詳しくは、
アクリル系合成繊維からなる祇あるいは不織布等の原料
として41れた特性を有するパルプ状のアクリル系繊維
状物に関するものである。
〔従来の技術〕
アクリル系繊維からなるパルプ状物は、特公昭36−1
6460号公報、特公昭36−20757号公報、特公
昭39−197号公報および特公昭39−2302号公
報などにより知られている。
特公昭36−16460号公報に記載されているアクリ
ル系バルブ状物は、重合体溶液をその自発性圧力又は高
圧下に、しかもこの重合体溶液が押出される低圧区域に
おける溶剤の沸点よりも高い温度でオリフィスを通して
低圧域へ押出すことによる、三次元の網状組織を有する
繊維状物を叩解したものである。ここに開示されている
三次元の網状組織を有する繊維状物は、繊維がスポンジ
状構造をしており、叩解により通常の非スポンジ状構造
を有する繊維よりフィブリル化し易く、紙に適した特性
を有している。
然しなから、通常の非スポンジ状構造を有している繊維
よりも叩解した時にフィブリル化し易いとは言え、十分
叩解し易いものではなく、叩解により生じたヒゲ状の微
細繊維の量が少なく、従ってこれから製造される紙状物
は、十分満足できる物性を有しているものではない、更
に、ここに開示されている三次元網目構造を有する繊維
は、いわゆる、フラッシュ紡糸法により製造されるが、
この製造法は、工業的実施が極めて困難であり、実質的
に実用化することができない。
特公昭36−20757号公報に開示されているパルプ
状物は、アクリロニトリル系重合体からなるゲル状の未
圧潰湿式紡糸繊維、即ち湿式紡糸し延伸した未乾燥のゲ
ル状繊維を水中で叩解したパルプ状物である。
ここに開示されているパルプ状物は、未乾燥のゲル状ア
クリル系繊維を叩解しているために、ヒゲ状の微細繊維
の発生は比較的容易ではあるが、必ずしも十分とは言え
ない、更に、このバルブ状物は、−度も乾燥されていな
いゲル状繊維を原料としているために、抄紙した紙葉を
乾燥するときに、パルプ状物の収縮が大きく、均一な紙
を得ることができない。
特公昭39−197号公報に記載されているパルプ状物
も、湿式紡糸した一度も乾燥していないゲル状のアクリ
ル系繊維を乾燥することなく切断し、叩解したものであ
る。
このバルブ状物は、−度も乾燥していないアクリル系繊
維を用いているために、水中への分散性は優れてはいる
ものの、前記の特公昭36−20757号公報に記載さ
れているバルブと同様に、抄紙した紙葉の乾燥時に、繊
維の収縮が激しく、均一な紙を製造することができない
更に、特公昭39−2302号公報に開示されているパ
ルプは、最小の破壊点まで延伸したゲル状のアクリル系
繊維、即ち可能な限り高延伸したゲル状のアクリル系繊
維を叩解したものである。
このバルブ状物も、前記同様に、繊維自身の収縮性が大
きいため、抄紙した紙葉の乾燥時に大きな問題を有して
いる。
このように、アクリル系繊維から合成紙を製造するため
には、該繊維を叩解して微細なヒゲ状繊条を有する繊条
物(以下バルブという)を製造しなければならない、従
って、パルプを製造するための叩解工程において、原料
繊維は微細なヒゲ状繊条が発生し易いものでなくてはな
らない。
この点、通常の衣料用繊維は非常にパルプ化し難いもの
であり、前記特公昭36−16460号公報に記載され
ているフラッシュ紡糸したスポンジ構造を有する繊維も
十分なものではない。また、未乾燥のゲル状繊維はパル
プ化し易い特性を有してはいるものの、繊維自身の潜在
的に有している大きな収縮性が、紙葉の乾燥時に顕在化
し、均一な紙を得ることが非常に困難である。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、アクリル系繊維から合成紙を製造する際に、
繊維自身の収縮性がなく、従って紙葉の乾燥時に収縮す
ることのない新規なバルブを提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の繊維状物は、新規な繊維構造を有するアクリル
系繊維からなる繊維状物であり、次の構成を有するもの
である。
すなわち、本発明は; 繊維の横断面に不特定な形状を有する開口を多数有して
おり、該開口の各々は繊維の内部において繊維の長さ方
向に沿って略平行な60μ以上の長さを有する筋状(ス
トロ−状)の空隙を形成しているアクリル系繊維を幹と
し、しかも該粋の表面に該幹から技分かれした微細なヒ
ゲ状繊条を多数有し、かつ該幹が部分的に幹の長さ方向
に割れて複数の繊維に分離していることを特徴とする、
アクリル系繊維状物である。
〔作用〕
以下、本発明のアクリル系繊維状物について、更に詳細
に説明する。
本発明の繊維状物は、この繊維状物を構成する幹となる
繊維に特徴があり、この繊維は従来知られていなかった
新規な繊維である。
この幹となる本発明の繊維は、前記のように、繊維の横
断面に不特定な形状を有する開口を多数有しており、該
開口の各々は繊維の内部において繊維の長さ方向に沿っ
て略平行な60μ以上の長さを有する筋条(ストロ−状
)の空隙を形成しているアクリル系繊維である。
第2図は、上記幹となるアクリル系繊維の横断面の電子
顕微鏡写真(4,000倍)である、第2図に示した横
断面において黒い部分が開口であり、これから分かるよ
うに、横断面における開口は不特定の形状をしており、
略円形状のもの、偏平状のもの、縁が鋭角的な屈曲を繰
り返しているもの、断面の大きいもの、小さいものなど
、その形状、大きさが一定せず、不規則なものであり、
このようなものが混在している。このような不特定な形
状を有する開口を有する空隙が多数存在することにより
、該繊維を叩解した時に、該繊維の表面に、該繊維から
技分かれした微細なヒゲ状繊条が発生し易くなる。上記
空隙は、比較的少なくても容易にヒゲ状繊条が発生する
が、−船釣には100個以上存在することが好ましく、
これより少ない場合は、該空隙が60μ以上であっても
ヒゲ状繊条の発生が困難となる。
第3図は、幹となるアクリル系繊維を長さ方向に切断し
た縦断面の電子顕微鏡写真(4,000倍)であり、黒
い部分が空隙部である。この写真から分かるように、空
隙部は繊維の長さ方向に沿って略平行に筋状に連続して
いる。
このように、空隙部が繊維の長さ方向に連続して多数存
在していることが、該繊維の表面に該繊維から枝分かれ
した微細なヒゲ状繊条の発生に必要な要件である。また
、この空隙部の長さが60μ以上であるときには、上記
ヒゲ状繊条の発生が非常に容易となり、これより短い場
合には、ヒゲ状繊条の発生に苛酷な条件を必要とするよ
うになる。
第1図は、第2図に示した繊維を叩解処理することによ
り得られた繊維状物の電子顕微鏡写真(100倍)であ
る、第1図から分かるように、上記アクリル系繊維の表
面に、該繊維から枝分かれした微細なヒゲ状繊条が多数
発生している。また、幹をなしている上記アクリル系繊
維が部分的に複数の更に細かに繊維に割れて分離してい
ることが認められる。
上記、幹となっているアクリル系繊維から技分かれした
微細なヒゲ状繊条は、幹のアクリル系繊維と同様に、そ
の長さ方向に沿って多数の空隙部を有していても、有し
ていなくてもよい。
また、幹となっているアクリル系繊維は、その長さ方向
の任意の部分で複数の細繊維に割れて分離しているが、
その部分は特定されるものではない。
幹繊維の任意の部分が上記のように割れて細繊維になっ
ていることは、該繊維がより柔らかさ、しなやかさを有
している、ということであり、弾力性、嵩高性に富んだ
紙、あるいは不織布が得られる。
本発明のアクリル系合成繊維を形成するアクリル系重合
体は、アクリロニトリルを少なくとも60重重量(以下
%は特定しない限り重量を示す)と40%までのアクリ
ロニトリルと共重合可能なエチレン系単量体との重合体
または、少なくとも2つのアクリル系重合体の混合物で
ある。
アクリロニトリルと共重合可能なエチレン系単量体とし
ては、従来より知られている単量体であり、例えば、ア
クリル酸、メタクリル酸及びそのエステル(アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル等)、酢酸ビニル−1塩化ビニル、塩化
ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、メタ
クリロニトリル、アリルスルホン酸、メタリルスルホン
酸、スチレンスルホン酸、ビニルピリジン、2−メチル
−5−ビニルピリジン、N、N−ジメチルアミノエチル
メタクリレートなどである。
本発明で用いるアクリル系重合体は、前述のとおり、ア
クリルニトリルを少なくとも60%含む重合体である。
アクリロニトリルが60%より少ない場合は、アクリル
系合成繊維が本来有している柔軟で、羊毛様の感触が失
われるため好ましくない。
アクリロニトリルの含有量は、上限については何ら制限
はない。また、本発明に用いるアクリル系重合体は、2
種類以上のアクリル系重合体の混合物であってもよく、
この場合もアクリロニトリルの含有量は混合重合体の重
量を基準にして60%以上含まれていることが必要であ
る。
次に本発明のアクリル系合成繊維の製造法について述べ
る。
上記重合体は、従来より知られているアクリル系重合体
の溶剤、例えばジメチルホルムアミド、ジメチルアセト
アミド、ジメチルスルホキシドのような有機溶剤、ロダ
ン塩、塩化亜鉛、硝酸などの無機塩系濃厚水溶液、無機
酸系濃厚水溶液に溶解して紡糸原液を調製する。この場
合、重合体濃度は溶剤の種類によって最適濃度は異なる
が、概ね10〜30%が好ましい。
次に、上記紡糸原液に、ポリアルキレングリコールを添
加する。このポリアルキレングリコールは、本発明のア
クリル系合成繊維を製造するうえで重要な要件の1つで
あり、特にこの分子量及び添加量が空隙形成に大きく寄
与する。
本発明で用いる上記ポリアルキレングリコールは、エチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイドが重量比で80
 : 20〜20 : 80のランダム型共重合体ある
いはブロック型共重合体であり、その数平均分子量は5
.000〜so、oooまで、好ましくは10,000
〜20.000である。数平均分子量が、5.000よ
り小さい場合には繊維の長さ方向に連続した空隙が得ら
れず、極く微細な略球形状の空洞部を有する微多孔質の
繊維となる。一方、その数平均分子量が50 、000
を越えると、巨大な筋状の空洞部を有する繊維となり、
しかも繊維の横断面において、多くても高々数十個の空
洞部を有する繊維となる。このような繊維は、液体の柱
状流のような外力によって微細な繊維に分割されること
はない、特にその数平均分子量が10.Goo〜20,
000の時に、繊維の長さ方向に沿って微細で、繊維の
横断面において、断面形状が不特定の形状である細長い
空隙を有する繊維が得られる。
更に、上記のようにして、ポリアルキレングリコールを
溶解して調製した紡糸原液は、その後少なくとも4時間
熟成することが、本発明のアクリル系合成繊維を製造す
るうえで、重要な要件であここで、熟成とは、上記アク
リル系重合体とポリアルキレングリコールとを溶解して
調製した紡糸原液を、激しく攪拌したり、振動したりす
ることなく、例えば静置しておく、あるいは緩やかに移
動、例えば配管中を緩やかに送液することを云う。
本発明によって、紡糸原液を熟成することにより、どの
ような理由で前記の空隙を有するアクリル系合成繊維が
得られるのか、定かではないが、次のように考えられる
。即ち、4時間以上紡糸原液を熟成することにより、ポ
リアルキレングリコールの凝集が生じ、紡糸原液が管の
中を通って紡糸口金から凝固媒体中へ紡糸される時に、
紡糸原液に剪断力が作用してポリアルキレングリコール
の微細な筋が形成されるものと考えられる。
そして、アクリル系重合体の凝固、ポリアルキレングリ
コールの非凝固という凝固性の相違により、両型合体の
相分離によって前記のような複雑な形状をした空隙をし
た空隙が生じるのと考えられる。
しかも、本発明の方法では、この紡糸原液を紡糸に先立
って少なくとも4時間熟成することが必要である。
本発明のポリアルキレングリコールの添加量は、アクリ
ル系重合体に対して5〜20%、好ましくは10〜15
%である。5%より少ない場合には、繊維の横断面にお
ける空隙の数が少なくなり、その数が多数、例えば10
0個以上である繊維が得られない、また、その添加量が
20%を越えると、開口の数は多くなるが、多くなり過
ぎ、繊維の製造工程で繊維が分割したり、紡糸が安定に
できなくなる等の問題が生じる。ポリアルキレングリコ
ールの添加量が10〜15%の時に、開口の数、紡糸安
定性等において最もバランスがとれている。
ポリアルキレングリコールの混合方法は、紡糸原液を調
製した後、添加する方法について述べたが、これに限定
されるものではなく、アクリル系重合体と混合し、これ
を該重合体の溶剤に混合して紡糸原液とする。あるいは
、ポリアルキレングリコールをアクリル系重合体の溶剤
に溶解しておき、これにアクリル系重合体を溶解するこ
とにより紡糸原液を調製することもできる。
この紡糸原液は、紡糸口金を通して、紡糸原液の凝固媒
体中に押出し、水洗、延伸、乾燥等の工程を経た後、必
要に応じて更に熱セットを行う。
このような製造工程において、紡糸原液に添加したポリ
アルキレングリコールは凝固、水洗、延伸等の過程で、
凝固糸条体から溶出する。紡糸以降の工程は、従来より
知られているアクリル系合成繊維の製造法をそのまま採
用することができる。
即ち、前記紡糸原液の紡糸方法は、溶媒の稀薄水溶液中
に押出す湿式紡糸法、空気、窒素ガスのような不活性な
気体中に押出す乾式紡糸法、あるいは、上記の不活性な
気体中に一旦押出し、その後溶媒の稀薄な水溶液中に導
く乾湿式紡糸法などを採用することができる。紡糸後の
凝固糸条体は、水洗後延伸、水洗と同時に延伸あるいは
延伸後水洗することにより、溶剤を除去する。
延伸は、水中、溶剤含有水溶液中あるいは水蒸気中で、
50〜150 ’Cで、数倍〜十数倍あるいはそれ以上
行い、また数段に分けて行うこともでき、更には延伸媒
体をいくつか組合せて行うこともできる。延伸した糸条
体は乾燥後、必要に応じて二次延伸を更に行い、また熱
処理を行うことにより本発明のアクリル系合成繊維が得
られる。
次に本発明のアクリル系繊維状物の製造法について述べ
る。
本発明のアクリル系繊維状物は、上記の方法で得られた
アクリル系繊維に、製紙工業で一般に用いられているデ
イスフリップイナーで叩解する、あるいは不織布製造工
程で用いられている高圧水柱状流パンチングなど、繊維
に外力を作用させることにより容易に製造することがで
きる。この時、繊維に加える外力の条件を適宜選定する
ことにより、ヒゲ状繊維条の発生量、微細化の程度、ま
た幹の部分の分割頻度などをUf4viすることができ
る。
本発明のアクリル系繊維状物は、その特性を生かして、
紙、不織布に用いることができ、あるいは樹脂、セメン
ト、モルタルなどの補強材とじて用いることができる。
実施例 以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これ
は本発明を制限するものでない。
実施例1 アクリロニトリル95.0%、アクリル酸メチル4.5
%及びメタリルスルホン酸ソーダ0.5%からなる重合
体、ポリエチレンオキサイド−ポリプロピレンオキサイ
ド−ポリエチレンオキサイドのブロック型ポリエーテル
(数平均分子量10゜000、ポリエチレンオキサイド
とポリプロピレンオキサイドの割合は70:30)をジ
メチルホルムアミドに溶解して、アクリル系重合体23
%、ブロック型ポリエーテル2.3%の紡糸原液を調製
した。この紡糸原液を6時間静置した後、紡糸口金を通
して、温度35℃、ジメチルホルムアミド濃度75%の
凝固浴中に押出し、水洗後、沸騰水中で12倍延伸し、
80℃の熱風中で乾燥して1.5dの繊維を製造した。
この繊維の横断面の電子顕微鏡写真(4,000倍)を
第2図に示し、かつ繊維の長さ方向に切断した縦断面の
同様の写真を第3図に示す。
また、第2図において、黒い部分は開口であり、その断
面形状が略円形のもの、偏平形状をしたもの、または開
口の縁が鋭角的な屈曲を繰り返しているもの、断面の大
きいもの、小さいものなど、不特定の形状をした開口が
多数不規則に混在していることが分かる。
第3図において、黒い部分が空隙部であり、該空隙部は
繊維の長さ方向に沿って略平行に筋状に連続しているこ
とが分かる。
次に、この繊維を15mmに切断して、繊維10部を9
0部の水中に分散した0次に、この繊維分散液をディス
ク間隙を0.1mmに調整した製紙用ディスクリファイ
ナ−で処理し、濾水度450ccまで叩解した。
叩解時、本発明の繊維は空隙を有しているために、割れ
易く、極めて容易にフィブリルが発生したが、特公昭3
6−20757号公報の実施例1の繊維は、本発明の条
件では殆どフィブリル化しなかった。
第1図に、上記の叩解した繊維状物の電子顕微鏡写真(
100倍)を示す、この写真から分かるように、太い繊
維の部分(元のアクリル系繊維の幹)の表面に、該繊維
から枝分かれした微細なヒゲ状繊条が多数発生している
。また、該幹となっている繊維は、部分的にその長さ方
向に分割して細い繊維に分離していることが分かる。
この叩解した繊維を含む水分散液を通常の抄紙工程を通
して、抄紙した後、85゛Cの熱風で乾燥し、45 g
/rrrのシート状物を製造した。得られたシート状物
はしなやかな弾力性のある紙様の不織布であり、柔らか
な感触を有していた。
上記抄紙した紙葉を乾燥する時、紙葉の縦、横両方向と
もに殆ど収縮が認められず、非常に均一な平面を有する
紙様シート状物が得られた。
これに対し、特公昭36−20757号公報の実施例1
に記載されているゲル状繊維を、本発明と同じ濾水度(
450c c)になるまで叩解し、これから紙様シート
状物を製造した。叩解には、本発明に比較して5倍の時
間を要した。また、抄紙した紙葉の乾燥時に、繊維の収
縮による、紙葉の縦、横両方向の収縮が発生し、紙葉に
凹凸が生じ、均一な紙様シート状物が得られなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のアクリル系繊維状物の一例を示す繊
維の構造の電子顕微鏡写真である。 第2図は、幹となる繊維の横断面の構造を示す電子顕微
鏡写真である。 第3図は、幹となる繊維の縦断面の構造を示す電子顕微
鏡写真である。 (ほか1名)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 繊維の横断面に不特定な形状を有する開口を多数有して
    おり、該開口の各々は繊維の内部において繊維の長さ方
    向に沿って略平行な60μ以上の長さを有する筋状(ス
    トロー状)の空隙を形成しているアクリル系繊維を幹と
    し、しかも該幹の表面に該幹から枝分かれした微細なヒ
    ゲ状繊条を多数有し、かつ該幹が部分的に幹の長さ方向
    に割れて複数の繊維に分離していることを特徴とする、
    アクリル系繊維状物。
JP1028773A 1988-12-28 1989-02-09 アクリル系繊維状物 Pending JPH02210017A (ja)

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