JPH02163126A - 多孔性粒子状ポリアリーレンスルフィド樹脂の製造方法 - Google Patents

多孔性粒子状ポリアリーレンスルフィド樹脂の製造方法

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JPH02163126A
JPH02163126A JP63317940A JP31794088A JPH02163126A JP H02163126 A JPH02163126 A JP H02163126A JP 63317940 A JP63317940 A JP 63317940A JP 31794088 A JP31794088 A JP 31794088A JP H02163126 A JPH02163126 A JP H02163126A
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Toshiyuki Asakura
朝倉 敏之
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野1 本発明は、無機含有率が少なく、かつ電気特性に優れ、
さらに微粉末の飛散が取扱い時に少ない時の特性を有す
る多孔性ポリアリーレンスルフィド樹脂およびその製造
方法に関するものである。
[従来の技術] ポリアリーレンスルフィドの製造方法としては、基本的
な方法として特公昭45−3368号に記載されている
ようにポリハロ芳香族化合物と硫化アルカリを極性有機
溶媒中で加熱して得られるものである。しかしながら重
合体の形状は、重合系からの回収方法により大きく異な
り得られる特性、特に洗浄の効率と関係した無機含有率
および電気特性に影響を与える。−船釣には重合系を高
温から常圧または減圧中ヘフラツシュさせ溶媒回収と同
時に重合体を粉末状に回収し、洗浄、乾燥また必要に応
じて硬化(キユアリング)処理が行なわれる。このよう
にして得られる重合体の比表面積は概して10m2/g
未満と小さく洗浄により副生物のハロゲン塩を除去する
のに困難である。またフラッシュ回収法ではなく、系を
徐冷して重合体を粒千秋に回収する方法としては特開昭
59−1536号、特開昭59−49232号、特開昭
60−235838号などに開示されるごとく冷却速度
等を調整する方法があるが粒子形成条件と多孔性との関
係が明確ではなく単に粒子状に重合体を回収することに
のみ言及されている。
[発明が解決しようとする問題点1 従来ポリアリーレンスルフイドは粉末状の重合体が使用
されており、取扱い時の微粉末飛散による環境汚染のみ
ならず、本質的に多孔性の粒子ではないため灰分も多く
、場合によっては巨大ゲル状物の混入が見られる等、成
形時の問題や物性特に電気特性が良好でない等の欠点を
有していた。
本発明は副生物等の無機含有量が少なくかつ電気絶縁性
に優れ、しかも取扱い時に微粉末の飛散が少ない多孔性
粒子状ポリアリーレンスルフィド樹脂とその具体的な製
造方法を提供するものである。
[問題を解決するための手段] 本発明は均一な粒径分布を持つ多孔性のかつ電気絶縁性
に優れたポリアリーレンスルフィド樹脂およびその製造
方法を提供するものである。
本発明において、重合体の特性としてはその比表面積が
10〜80m21gの範囲にあるものであり、10m2
/g未満のものは洗浄効率が悪く副生物である塩類の除
去が困難であり電気絶縁性に劣った樹脂となってしまい
逆に80 m2/ gを超すようなものは製造が困難な
上に得られたとしてもかさ高い取扱いにくいものになっ
てしまう。また粒径としては重量平均の粒径が0.1〜
6mmの範囲にあるものが実際の取扱い等を考えると適
当であり、小さ過ぎると微粉としての飛散、大きすぎる
と重合体移送時の詰り等を起し好ましくない。特に巨大
な重合体は時として重合、洗浄系から重合体を排出する
際に問題をひき起し易い。
本発明の重合体の製造方法は基本的には、公知の方法に
よって製造されるものであるがその粒子形成過程は於て
特殊な条件および操作が必要である。−船釣な重合方法
としては芳香族ポリハロゲン化物と硫化アルカリを極性
有機溶媒中で200〜350℃の範囲に所定時間加熱し
て得られるものである。ここで芳香族ポリハロゲン化物
としてはp−ジクロルベンゼン、m−ジクロルベンゼン
、1゜3.5−トリクロルベンゼン、2,6−ジクロル
ナフタレン、4.4’ −ジハロビフェニル、4.4’
  −ジクロルジフェニルスルホン、4.4’  −ジ
クロルジフェニルケトンまたはこれらのアルキル、フェ
ニル置換体等が挙げられる。硫化アルカリとしては硫化
ナトリウム、硫化カリウム、硫化リチウム等があるがこ
れらはさらに前駆体の水硫化アルカリと水酸化アルカノ
の混合物からまたは硫化水素と水、酸化アルカリから調
整して使用することができる。重合は有機溶媒として例
えばN−アルキルラクタム、N−アルキル尿素等の溶媒
中で行われるが重合反応に先立って系内を脱水するため
の蒸留操作が行われるのが一般的である。また重合度を
向上させるために助剤が使用される場合もある。本発明
の重合体を得るためには、重合工程後半の冷却の際の条
件を厳密に調整することが必要である。
重合は分子量を上昇させる点から見て一般に240℃を
超える高温で行われるが粒子形成に重要な温度領域は2
40〜200℃の範囲でありこの範囲内での冷却時の各
種条件が調整されなければならない。
平均の冷却速度としては0.3〜10℃/分が適当であ
り遅すぎると生産性の低下、速すぎると巨大粒径の重合
体が重合槽壁等への固着が起こりやすくなり好ましくな
い。またこの範囲内に於ける系内の水分率が多孔性、収
率、粒径に影響を与え、最も好ましい範囲は水l溶媒比
がモル比で1/4〜1/1の範囲である。重合時にこの
範囲内で反応を行なうことも可能であるが、この範囲内
に調整するための冷却直前に於ける水の系外への留出あ
るいは水の添加も効果的に行なうことができる。重合が
非水系に近い状態で行なわれる際には水の添加が必要で
あるが、水を添加する場合には液滴を均一に溶解させる
ためにスチームの導入あるいはスプレーノズルによる1
mmΦ以下の液滴分散、溶媒との混合物添加等が行なわ
れるのが好ましい。系内の水分率が多いと収率は向上し
易くなるが多孔性に劣るもの、巨大粒子が生成し易く、
逆に少ないと多孔性は向上するが収率の低いものが得ら
れ易くなり最適の範囲がある。また多孔性、収率、粒径
は生成する重合体のフローレート(MF)とも緊密に相
関があり下記の式で表わされる範囲内に調整することが
必要である。ここでフローレート(MP )は315.
6℃にて5kg / cm2の荷重下にロ金径1mmΦ
、長さ10mmの口金により測定されるものでg/10
分間の単位で表わされる。
0.378(nMF−0,741≦水(モル1モルポリ
マ単位)≦0.842 ?n MF −0,439例え
ばポリp−フエニレンスで示されるものである。
さらに重合槽壁等への固着を減少させ均一な粒径を形成
させるためには系内の攪拌状態の影響が大きく、冷却時
の攪拌翼の先端速度として15m/min、以上500
 m / min、以下に調整する必要がある。槽内の
流速が低いと壁等への付着巨大粒径の重合体が生成し易
く、速いと機械的な振動、微細粒子の形成等が起り易く
好ましくない。
さらに本発明を効果的にするためには、重合時に助剤を
使用してMFが1000以下の重合体を作製する場合で
ある。助剤としては公知のアルカリ金属カルボキシレー
ト、スルホン酸塩、ハロゲン化リチウム、アミノ酸塩等
が挙げられ、具体的には安息香酸ナトリウム、酢酸リチ
ウム、塩化リチウム等である。本発明により多孔性重合
体が得られる機構は明確ではないが、系内で液相から固
相への相変化時の条件が粒子の形状、物理的な性質へ何
らかの影響を与えているものと思われる。
本発明により得られる重合体は本質的に多孔性であるた
め、粒子から重合副生物である塩類を洗浄除去あるいは
低分子量物(オリゴマ)を抽出除去する効率に優れてお
り、特に得られる製品の電気絶縁特性が優れたものとな
る。本重合体は、そのままでフィルム、繊維、封止、コ
ーティング、射出成形等に使用されることはもちろんで
あるが種々の充てん剤2例えばガラス繊維、炭素繊維、
タルク、硫酸カルシウム等や他の重合体とのブレンド等
により成形することができ、自動車、電気l電子部品。
各種構造材料等に使用することができる。
[実施例] 以下本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明
はこれら実施例によってのみ限定されるものではない。
実施例1〜4.比較例1〜3 SUS316製の1eオートクレーブにNa2 S ・
9H201モル、N−メチルピロリドン2.5モル、安
息香酸ナトリウム0.3モルを仕込み、窒素気流下系を
220℃まで加熱し152meの水と一部溶媒を留出し
た。この中に1モルのp−ジクロルベンゼルを添加し、
0.5モルのN−メチルピロリドンを添加した後、系を
窒素下に封入して260℃にて4時間攪拌下に重合を行
なった。260℃から冷却直前に高圧ポンプを使用し系
内へ水と溶媒の混合物をゆっくり滴下し200℃まで平
均1.2℃/分で徐冷した後、系内容物を水中へあけ、
200メツシユの金銅で微粉状懸濁物を除去した後、粒
子状重合体を70℃のイオン交換水で7回洗浄し、真空
乾燥した。水添加量、 攪拌状態を変えた場合の重合体特性等を表1に示す。こ
こで電気伝導度は重合体を100℃の蒸留水で1時間抽
出した時の水溶液の導電度を示す。また比表面積はBE
T法により測定した。
なおMF=70のとき本発明の最適水量は下記のように
計算される。
0.86≦水(モル1モルポリマ単位)≦3.14実施
例5〜6.比較例4,5 SUS製の1eオートクレーブにNa2S・9H201
モル、N−メチルピロリドン2.5モルを仕込み、窒素
気流下に系を210℃まで加熱して水155m(を留去
した。この中へp−ジクロルベンゼン1モルを添加し、
0.5モルのN−メチルピロリドンを加えた後、封をし
235℃にて1時間、270℃にて2時間攪拌下に重合
を行なった。この後操作条件を変更し表2の結果を得た
。ここで比較例については前述の実施例と同様な重合体
回収が微粒径のため不可能であり、重合体濾別は4Gグ
レードのガラスフィルターで行なった。洗浄、乾燥は同
一の方法で行なわれた。
なお冷却時の速度は1.0℃/分で行なわれた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)重合体の比表面積が10〜80m^2/gであり
    、かつ平均粒径が0.1〜6mmの範囲内にある多孔性
    ポリアリーレンスルフイド樹脂。 (2)重合系を少なくとも240℃以上の温度から20
    0℃以下の温度まで冷却するに際し、系内の水/有機溶
    媒比が1/4〜1/1(モル/モル)でありかつポリマ
    のフローレート(MF)と水量が式 0.378lnMF−0.741≦水(モル/モルポリ
    マ単位)≦0.842lnMF−0.439 を満足する範囲内であり、攪拌時の翼先端速度が15m
    /min以上500m/min以下の範囲であることを
    特徴とする多孔性ポリアリーレンスルフイド樹脂の製造
    方法。
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