JPH0216232B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は小荷物、梱包体などの包装体の表側
に貼布して配送を行うために用いられる配送伝票
の改良に関するものである。

この種の配送伝票としては、複写伝票綴りを透
明なカバーで覆い、このカバーの裏面に施した感
圧性接着剤層により複写伝票綴りの一部をカバー
ごと包装体の表面に貼着する構造のものが知られ
ている。しかしながら、このような構造の配送伝
票は、カバーと複写伝票綴りとが互いに接合しな
いように、両者の間に剥離紙が介在しており、こ
のため取扱中に不用意に伝票が破損したりまた複
写伝票綴りへの記入は、カバーを一旦めくつた後
でなければ行えず、伝票記入の作業能率が悪く、
また、記入した伝票をカバーと共に包装体へ被着
する場合、伝票の上位に位置している剥離台紙を
除去し、被着するので剥離台紙の除去時に不用意
に伝票がカバーに付着しこのため伝票にしわが入
つたり、折り曲つた状態で伝票がカバーに接着し
伝票記入事項が判読できなくなるおそれがあり、
包装体への被着作業に細心の注意をはらわなけれ
ばならず、作業性が悪いといつた欠点がある。

そこで、この発明は、伝票記入がカバー表側か
ら直かに行え、記入作業がきわめて能率的に行え
ると共に、カバーと剥離台紙との間に伝票を安全
に保持することができ包装体への貼着作業時、容
易な剥離台紙の除去により記入された伝票を傷め
ずに正確に貼着でき、配送伝票の判読に支障を来
たすおそれがない配送伝票を提供することを目的
とする。

この発明の着眼点は、従来構造の配送伝票がカ
バーの裏面に設けた感圧性接着剤層を保護する剥
離紙をカバーと複写伝票綴りの間に位置せしめた
結果、前記のような欠点を有すことを見出したこ
とにあり、剥離紙に代るバツキングフイルムをカ
バーと複写伝票綴りとの間に位置せしめ、これに
よつてカバー表側からの記入を可能にし、伝票記
入作業の能率化、正確かつ美麗な配送伝票の貼
着、保護が期待できる配送伝票を発明したもので
ある。

つぎに、この発明を図示の実施例により詳細に
説明する。

第１，２，３図に示す第１実施例において、配
送伝票１は透視可能なカバー２、複写伝票綴り
３、剥離台紙４、品物配送時に配送情報である項
目記入欄または記入事項の表示シートとなるバツ
キングフイルム５から構成されている。

カバー２は、耐水性の透明フイルムからなり、
その裏面側には、所要領域に感圧性接着剤層２１
が設けられている。感圧性接着剤層２１を施す所
要領域は、カバー２の裏面全面領域、または、後
記するバツキングフイルム５および複写伝票綴り
３の綴代部分を覆い、かつその上下、側縁の三方
を囲む外方延長面と、複写伝票綴り３の訪写記入
面側の中央から右縁にかけて覆い、かつ上下二方
の外方へ延長した外方延長面とからなる領域であ
つて、図示の実施例では、後者の領域が感圧性接
着剤層２１を施す所要領域となつている。

裏面側の所要領域に感圧性接着剤層２１を施し
た上記透視可能なカバー２の感圧性接着剤層２１
領域の内側に、感圧性接着剤層領域の三辺側に感
圧性接着層を露出させる寸法に形成されたバツキ
ングフイルム５を貼着し、このバツキングフイル
ム５は感圧性接着剤２１によりカバー２と複写伝
票綴り３の主体部が接着することを阻止するもの
であり、また品物配送時に品物と一体的に移動し
配送後は受取人の控とすることもでき、配送に必
要な届先住所、氏名等の情報あるいはこれら情報
の項目記入欄を表示することのできる表示シート
となるものであつて、透視可能または不透明な
紙、プラスチツクフイルム等の素材からなり、そ
の表面には複写伝票綴り３の複写伝票面の表示と
合致する記入表示欄５１が設けてあり、前記カバ
ー２のバツキングフイルム５より露出した感圧性
接着剤層２１に対し剥離台紙４が剥離自由にカバ
ー２に接合してなる配送票体のバツキングフイル
ム５と剥離台紙４との間に綴代部分３１で接着剤
により複写伝票が綴合わされた複写伝票綴り３を
重合してなるもので、この複写伝票綴り３は、図
示のように、その上下寸法がカバー２よりも小さ
く、複写伝票綴り３の綴代部分３１もカバー２の
内側へ入り、右端縁３２側がカバー２の外方へ伝
票の切取り順に従つて段階状に短かくまたは長く
突出するようにカバー２に覆われており、このよ
うなカバー２に対する複写伝票綴り３の寸法取り
と丁合のずれとにより、カバー２には必要な接着
領域が残されるようになつている。

複写伝票綴り３越しにカバー２と対面する剥離
台紙４は、カバー２の感圧性接着剤層２１と同形
かまたはカバー２と同寸、同形になつており、カ
バー２の接着領域、即ちバツキングフイルム５、
複写伝票綴り３からはみ出た感圧性接着層２１の
部分と接離自由に接合している。

複写伝票綴り３は、所要枚数の複写伝票３Ａ，
３Ｂ，３Ｃを綴代部分３１で綴じたもので、バツ
キングフイルム５および複写伝票３Ａ，３Ｂ，３
Ｃへの複写方式は、バツキングフイルム５が不透
明な素材からなる場合においてはバツキングフイ
ルム５表面の複写記入面に染料含有カプセルと呈
色剤からなる自己発色剤を塗布した自己発色シス
テムとし、複写伝票３Ａ，３Ｂ，３Ｃ表面への複
写記入は、バツキングフイルム５裏面および複写
伝票３Ａ，３Ｂ裏面にカーボン複写剤を設けたカ
ーボン複写システムあるいはバツキングフイルム
５裏面および複写伝票３Ａ，３Ｂ裏面の染料含有
カプセルを塗布し、複写伝票３Ａ，３Ｂ，３Ｃの
表面に呈色剤を塗布したノンカーボン複写システ
ムとするものであり、バツキングフイルム５が透
明な素材からなる場合は、複写伝票３Ａの訪写記
入面を自己発色システムとし、３Ｂ，３Ｃへの複
写は、カーボン複写システム、ノンカーボン複写
システムとすればよいものであり、またバツキン
グフイルム５裏面側に呈色剤を塗布しバツキング
フイルム裏面側に複写が行えるよう構成してもよ
いもので、複写記入面には届先住所、氏名依頼者
住所、氏名品名等の所要の記入、表示欄が印刷さ
れている。そして、綴代部分３１から切離自由に
なるよう、切取ミシン目Ｍなども施されている。
なお複写伝票綴り３の表側の複写伝票３Ａに対す
る複写とバツキングフイルム５への複写効果をよ
り鮮明にするためバツキングフイルム５の裏側に
両面カーボン紙６を、第４図に示す如く両面カー
ボン紙６の左端部を依頼者控とする複写伝票３Ａ
の右端部と接着剤２２により綴じ合わせ所定事項
記入後不用なる両面カーボン紙６を複写伝票３Ａ
の抜き取りと同時に抜きとれるよう構成してもよ
いものであり、この両面カーボン紙６の介在は任
意である。

前記したバツキングフイルム５は、複写伝票綴
り３と同寸かまたは幾分大きいサイズとするもの
であり、カバー２とは感圧性接着剤層２１を介し
て接着し、複写伝票綴り３とは両者の綴代部分３
１，５２において合体し、綴代部分３１を除く複
写伝票綴り３の部分は自由状態になつているが複
写伝票綴り３の綴代部分３１とバツキングフイル
ム５の綴代部分５２とで接合することなく、複写
伝票綴り３の綴代部分３１を綴代部分５２の左側
にづらせて位置させカバー２の感圧性接着剤層２
１によりカバー２に複写伝票綴り３の綴代部分３
１を接合してもよいものである。

バツキングフイルム５の記入、表示欄５１は、
場合によつては、カバー２の表裏いずれかの面に
設けてもよく、この場合には、バツキングフイル
ムは透視可能な素材で作られ、さらに、両者を透
視可能な素材で構成し、両面カーボン紙６を介在
せず、バツキングフイルム５の裏側に直接、複写
伝票綴り３を配置した場合には、カバー、バツキ
ングフイルムいずれにも記入、表示欄を設けず、
複写伝票綴り３の記入、表示欄をそのまゝ利用す
ることもできる。

前記した構成の配送伝票の実際の使用について
説明すると、配送伝票１への所要事項（配送先、
発送人、配送内容、配送費用など）の記入は、カ
バー２の表側から直かに行えばよく、所要事項は
複写伝票綴り３を構成する複写伝票すべてに複写
される。そして、所要事項の記入、複写が完了す
れば、必要な複写伝票のみを残して他を切取ミシ
ン目Ｍより切取り、カバー２から剥離台紙４を剥
がしてカバー２を外側に残した複写伝票を内側に
して包装体へ押圧すると、カバー２は複写伝票を
覆う状態で包装体へ貼着し、複写伝票の包装体へ
の付着が完了する。

以上述べたようにこの発明によれば、カバーと
複写伝票綴りとの間には剥離紙など、カバー表側
から複写伝票綴りへ直かに複写記入を妨げる障害
物が介在していないため、カバーをめくつて複写
記入を行うなどの面倒な作業を行わずともカバー
表側からバツキングフイルムおよび各複写伝票へ
の複写記入が可能で、伝票の記入作業が大幅に能
率化され、きわめて使い勝手のよい配送伝票が得
られる。また、カバーと複写伝票綴りとは互いに
接着することなくバツキングフイルムが直接カバ
ー裏面側に貼着し、その下位に配送票となる複写
伝票が綴りを位置させ、この下位にこの複写伝票
綴りを包む形で剥離台紙が位置しているので、所
定事項の記入後も、全体が一体としてなり、沢山
の数の配送伝票の取り扱い中において、複写伝票
綴りが汚損、破損も、バラバラになることもな
く、また所定事項の記入後、複写伝票綴りへの突
発的な追加記入訂正、捺印が生じた際にも、追加
記入したい伝票とその上の伝票との境において、
一端側から開けば、この開きと共にカバーと剥離
台紙の上下周辺とが一時的に剥離して開くことが
でき、所望の追加記入後は、そのまま閉じれば元
の状態において取り扱うことができる。また、バ
ツキングフイルムの表面または裏面に複写記入を
行つてバツキングフイルムを表示シートとして用
いてもバツキングフイルムおよび各伝票の記載事
項は配送中のコスレ、汚れ等の条件に際しても何
ら影響されるものではなく正確な配送が行えるも
のであり、またしわの入つた状態や折れ曲つた状
態で接着するおそれもなく、正確かつ美麗な状態
でカバーに覆われ、また剥離台紙の除去に際して
も剥離台紙が配送伝票の最下位に位置しているの
で剥離台紙の除去が容易に行え従つて包送体への
貼着がスムーズに行えるものであるので、記入、
表示欄の判読不能による書き直しなどのトラブル
もなく、さらに、複写伝票の記入、表示欄もカバ
ーを通して容易かつ正確に視認できるため、記入
すべき配送伝票の取り違えもなく、配送事務の合
理化、能率向上に寄与する処大である。

【図面の簡単な説明】

図面は、この発明の一実施例を示すもので、第
１図は本発明の配送伝票の第１実施例を示す斜視
図、第２図は第１図Ａ−Ａ線断面図。第３図は第
１図のＢ−Ｂ線断面図。第４図はこの発明の第２
実施例を示す断面説明図。 １……配送伝票、２……カバー、２１……感圧
性接着剤層、３……複写伝票綴り、４……剥離台
紙、５……バツキングフイルム。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 裏面側の所要領域に感圧性接着剤層を施した
   透視可能なカバーの該感圧性接着剤層領域内側
   に、透視可能または記入表示欄を有する不透明な
   紙、フイルムなどのフイルム状素材からなり、前
   記感圧性接着剤層領域の三辺側に感圧性接着層を
   露出させる寸法に形成されたバツキングフイルム
   を貼着し、前記カバーのバツキングフイルムより
   露出した前記三辺側の感圧性接着剤層に対し接離
   自由に接合する剥離台紙を重合してなる配送票体
   のバツキングフイルムと剥離台紙との間に、必要
   な接着領域を残して複写伝票綴りの主体を挟み、
   抜取り自在に合体しカバー、バツキングフイルム
   を介して前記複写伝票綴りへ直かに複写記入でき
   るように構成してなる配送伝票。 ２ カバーまたはバツキングフイルムのいずれか
   一方に複写伝票綴りへの記入を補助する記入欄が
   設けられている特許請求の範囲第１項記載の配送
   伝票。 ３ バツキングフイルムと複写伝票綴りとの間に
   両面カーボン紙が介在している特許請求の範囲第
   １項記載の転送伝票。