JPH0216190A - 炭素繊維用プリカーサーピッチの製造方法 - Google Patents

炭素繊維用プリカーサーピッチの製造方法

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JPH0216190A
JPH0216190A JP16593188A JP16593188A JPH0216190A JP H0216190 A JPH0216190 A JP H0216190A JP 16593188 A JP16593188 A JP 16593188A JP 16593188 A JP16593188 A JP 16593188A JP H0216190 A JPH0216190 A JP H0216190A
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JP
Japan
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pitch
solvent
precursor
coal tar
benzene
Prior art date
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Pending
Application number
JP16593188A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumihiro Miyoshi
史洋 三好
Yukihiro Osugi
大杉 幸広
Masayuki Sumi
角 誠之
Mamoru Kamishita
神下 護
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Nitto Boseki Co Ltd
Original Assignee
Nitto Boseki Co Ltd
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
Application filed by Nitto Boseki Co Ltd, Kawasaki Steel Corp filed Critical Nitto Boseki Co Ltd
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Publication of JPH0216190A publication Critical patent/JPH0216190A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、汎用炭素繊維用プリカーサ−ピッチの新規な
製造方法に関するものであ゛る。詳しくは、本発明は、
熱安定性、紡糸性および不融化性に優れ、軟化点200
℃以上のベンゼン不溶分が50〜65重量%で実質的に
光学的等方性を示す汎用炭素繊維用プリカーサ−ピッチ
を製造する方法に関するものである。
(従来の技術) 炭素繊維の製造は、原料側に見ればポリアクリロニトリ
ル等の合成繊維を原料とする技術と石油ピッチやコール
タールピッチを原料とする技術に分類される。
ポリアクリロニトリル等の合成繊維を原料とする場合に
は、原料コストの高いこと、原料繊維の炭化収率の低い
ことなどが欠点として挙げられる。
一方、石油ピッチやコールタールピッチを原料とする場
合には、上述する欠点は免れるが、原料ピッチから炭素
繊維前駆体であるプリカーサ−ピッチを調製することが
不可欠である。かかるプリカーサ−ピッチの調製にあた
っては、原料ピッチ中に存在する不溶性固形分を除去す
る必要があることのほかに、熱処理する際に紡糸性や炭
化繊維の強度に悪影響を及ぼすメンフェーズ小球体が発
生するために、これを抑制する必要がある。しかし、か
かる抑制を行おうとすると、低分子成分が十分に除去で
きず、不融化性が悪くなるという相反する問題を残して
いる。
プリカーサ−ピッチの製造方法としては、あらかじめ原
料ピッチと溶剤を混合し、不溶性固形分を除去し、熱処
理する方法(特公昭46−37786号公報)や、高圧
下での水素ガスまたは特殊な水素供与性溶剤により水素
化する方法(特公昭45−28013号公報)が提案さ
れている。
また、精製ピッチをニトロ化処理する方法(特公昭61
−23234号公報)等も提案されている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、あらかじめ原料ピッチを溶剤と混合する
前記特公昭46−37786号公報記載の方法は、メソ
フェーズ小球体の発生を抑制しようとすると低分子が除
去できず、不溶化性に優れたプリカーサ−ピッチを調製
するのが困難であるという問題を有している。一方、前
記持分[45−28013号公報記載の方法は、かかる
不溶化性を改善することはできるが、工業的に実施する
方法としては高価な水素を用いるという点で経済的に不
適当である。
また、精製ピッチをニトロ化処理する前記特公昭61−
23234号公報記載の方法は、紡糸温度での熱安定性
が低下するという欠点を有している。
本発明は、上述する従来技術の問題点に着目して、水素
化処理やニトロ化処理などの特殊な処理を行う必要なし
に熱安定性、紡糸性および不融化性に優れた炭素繊維用
プリカーサ−ピッチを製造することを目的とするもので
ある。
(課題を解決するための手段) 本発明らは、高粘度でかつ均質な、実質的に光学的等方
性のプリカーサ−ピッチをクールピッチから容易に調製
できる方法を開発すべく鋭意研究した結果、ベンゼン不
溶分量の多い硬ピッチをコールタールピッチに添加して
原料ピッチとし、これを低沸点の芳香族油溶剤で抽出し
て溶剤不溶分を除去し、次いで熱処理すると、メソフェ
ーズの発生が抑制され、実質的には発生しないことを見
出し、水素化処理、ニトロ化処理などの特殊な処理を行
う必要なしに熱安定性、紡糸性および不溶化性に優れた
炭素繊維用プリカーサ−ピッチを製造することのできる
本発明に到達したものである。
すなわち本発明は、コールタールピッチに、ベンゼン不
溶分を35〜70重量%含む硬ピッチを該コールタール
ピッチに対し0.5〜5倍量加えて原料ピッチとし、こ
の原料ピッチを0.5〜5倍量の沸点250℃以下の芳
香族系溶剤で抽出し、フリカーボンを含む溶剤不溶分を
除去した後に溶剤を除去してフリーカーボンを含まない
精製ピッチを得、この精製ピッチを減圧下および/また
は不活性ガス吹き込みの条件下で350〜450℃にて
熱処理することを特徴とする光学的等方性の炭素繊維用
プリカーサ−ピッチの製造方法に関するものである。
本発明において使用することのできる沸点250℃以下
の芳香族系溶剤としては、例えばピリジン、タール軽油
、タール中油等を挙げることができ、またこれら溶剤か
らの不溶分の適当°なる分離手段には、例えば遠心分離
、静置分離または濾過手段がある。かかる分離手段によ
りピッチ中のキノリンネ溶分を分離するとともに容易に
メンフェーズ化する高分子量成分を除去する。
次に上述のようにして得られた精製ピッチを減圧下およ
び/または不活性ガス吹き込み条件下で350〜450
℃にて熱処理することにより、光学的等方性の優れた炭
素繊維用プリカーサ−ピッチを製造することができる。
(作 用) 本発明の方法においては、上記硬ピッチとしてベンゼン
不溶分量が35〜70重量%の、ベンゼン不溶分量の多
いものを使用するが、この理由は、ベンゼン不溶分量が
少ないと熱処理温度を高温にする必要があり、高温度の
条件下では容易にメソフェーズ小球体を発生することに
なるからである。
好ましくはベンゼン不溶分は55〜65重景%の重量内
とする。尚、ベンゼン不溶分量の多い硬ピッチとして、
本発明の方法によって製造されるプリカ−サーピッチも
一部循環使用することができる。
コールタールピッチへの上記ベンゼン不溶分量の多い硬
ピッチの添加比は0.5〜5倍量にすることを要し、好
ましくは、調製された原料ピッチのベンゼン不溶分量が
40〜55重量%になるように添加比を調製する。上記
原料ピッチのベンゼン不溶分量が少な過ぎると熱処理温
度を高温にする必要があり、かかる高温の条件下では容
易にメンフェーズ小球体を発生することになる。一方、
原料ピッチのベンゼン不溶分量が多過ぎると、目的とす
るプリカーサ−ピンチのベンゼン不溶分量を50〜65
重量%に調製するには熱処理温度を低下させる必要があ
り、低沸点の揮発分を十分に除去できず、不融化性の悪
化を招くことになる。
次に本発明においては、上記原料ピッチを抽出する溶剤
として、沸点250℃以下の芳香族系溶剤を用いること
を要する。この溶剤の沸点が250℃を超えると、熱処
理を経てもプリカーサ−ピンチ中に溶剤の一部が残存し
、紡糸温度で発泡し、紡糸が容易ではなくなるり、好ま
しくない。尚、本発明においては、かかる溶剤を用い°
るために上記抽出混合液の粘度が低くなるため、濾過に
おいては濾過速度を速くでき、静置分離、遠心分離にお
いては溶剤不溶分粒子の沈降速度を速くでき、いずれに
しても分離が容易となる。
本発明における上記熱処理は、減圧下、好ましくは20
mm11g以下の減圧下で、不活性ガス、例えば窒素ガ
スのバブリング下において、350〜450℃の温度範
囲で行う。
上述した工程を経ることにより、ベンゼン不溶分量が5
0〜65重量%でかつ実質的に光学的等方性の汎用炭素
繊維用プリカーサ−ピッチを得ることが可能となる。
(実施例) 次に、本発明を実施例および比較例により具体的に説明
する。
尖聡開 タールピッチ(軟化点二84℃、ベンゼン不溶分量:1
5重量%)に、硬ピッチ(軟化点:234℃、ベンゼン
不溶分量:60重量%)を等量添加し、原料ピッチとし
た。次いで、この原料ピッチに溶剤として等量のタール
中油(沸点=230℃以下)を添加し、抽出した後に、
濾過によって溶剤不溶分を除去した。しかる後、蒸留に
より溶剤を除去した後、窒素吹き込み条件下、lomm
llgの減圧下にて390”Cで熱処理して、ベンゼン
不溶分量60重量%、軟化点234℃のプリカーサ−ピ
ッチを得た。
得られたプリカーサ−ピッチを研摩して偏光顕微鏡下4
00倍で観察したところ、前面等方性でメソフェーズ小
球体は観察されなかった。
ル較貫 実施例において用いたものと同じクールピッチを実施例
と同じタール中油を用いて抽出し、濾過し、溶剤不溶分
を除去した。しかる後、蒸留により溶剤を除去した後、
窒素吹き込み条件下、10mm11gの減圧下にて42
5℃で熱処理して、ベンゼン不溶分量60重量%のプリ
カーサ−ピッチを得た。
得られたプリカーサ−ピッチを実施例と同様にして、偏
光顕微鏡下で観察したところ、数μmのメソフェーズが
確認された。また、このプリカーサ−ピンチを紡糸した
ところ、糸切°れが多かった。
(発明の効果) 上述するように、本発明においては、クールピッチにベ
ンゼン不溶分量の多い硬ピッチを添加してこれを原料ピ
ッチし、沸点250℃以下の芳香族系溶剤を用いてピッ
チ中の高分子量成分を除去し、しかる後この精製ピッチ
を所定の条件下で熱処理することにより、効果的に紡糸
性、熱安定性、および不融化性に優れた光学的等方性の
炭素繊維用プリカーサ−ピッチを製造することができる
特許出願人  川崎製鉄株式会社 同 出願人  日東紡績株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、コールタールピッチに、ベンゼン不溶分を35〜7
    0重量%含む硬ピッチを該コールタールピッチに対し0
    .5〜5倍量加えて原料ピッチとし、 この原料ピッチを0.5〜5倍量の沸点250℃以下の
    芳香族系溶剤で抽出し、フリカーボンを含む溶剤不溶分
    を除去した後に溶剤を除去してフリーカーボンを含まな
    い精製ピッチを得、 この精製ピッチを減圧下および/または不 活性ガス吹き込みの条件下で350〜450℃にて熱処
    理することを特徴とする光学的等方性の炭素繊維用プリ
    カーサーピッチの製造方法。
JP16593188A 1988-07-05 1988-07-05 炭素繊維用プリカーサーピッチの製造方法 Pending JPH0216190A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016147743A1 (ja) * 2015-03-17 2016-09-22 株式会社神戸製鋼所 炭素繊維の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016147743A1 (ja) * 2015-03-17 2016-09-22 株式会社神戸製鋼所 炭素繊維の製造方法
JP2016172940A (ja) * 2015-03-17 2016-09-29 株式会社神戸製鋼所 炭素繊維の製造方法

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