JPH0213210B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、天井埋込形空気調和機の構成に関す
るものである。

従来例の構成とその問題点 従来、ビルデイング等の設備用として、天井裏
に埋込まれる二方向吹出方式の空気調和機、例え
ば、フアンコイルユニツトは、第１図に示すよう
な構成となつている。１は天井面２の裏側に設け
られたフアンコイルユニツトの本体、３は本体１
に対して吸込口４と、両側に、二方向吹出方式と
した吹出口５，６を設け、セツトプレートとした
グリル、７は本体１内の上方に設けられた送風機
で、８は熱交換器、そして９は熱交換器８を通過
した空気が、吹出口５に吹出される空気と、吹出
口６に吹出される空気の流通路となる吹出チヤン
バーである。１０は吸込口４から送風機７に連通
する吸込チヤンバーである。即ち、吸込チヤンバ
ー１０は、グリル３を下方から見た時、中央部に
位置し、吹出チヤンバー９は、前記吸込チヤンバ
ー１０の両側（図の前後）に構成され、そして吹
出口５，６に連通している。

従来はこのように構成されていて吸込口４より
吸引され、送風機７、熱交換器８を通過した空気
は、矢示のように、一部は吹出口５に流れ、残り
は吹出チヤンバー９を経て吹出口６に流れる。し
たがつて、吹出口６に流れる方の空気抵抗が大と
なり、風量、風速の低下をきたし、冷暖房能力が
低下する。即ち、吸込チヤンバー１０を中央部に
設け、且、吹出チヤンバー９の距離を有している
から、どうしても空気抵抗が生じる。そのため、
室内における風速分布も悪くなり、冷暖房効果が
悪くなる。特に、暖房時においては、風速が低下
すれば、天井面のみが暖かくなり、暖房効果は極
度に悪くなる欠点を有していた。

発明の目的 本発明は上記従来の欠点を解消するもので、複
数の吹出口の空気抵抗を同じようにして、この各
口から均一に風量が得られ冷暖房効果を高めるこ
とを目的とする。

発明の構成 本発明は仕切板を設けて区画した流れ方向の異
なる並設した各流路内に、それぞれ送風機と熱交
換器を有する空気調和機の本体と、この本体内の
一方の流路に連通する吸込口および吹出口、そし
て前記他方の流路に連通し、かつ前記吸込口に並
設した吹出口および前記吹出口に並設した吸込口
を有するグリルとを備え、前記両流路の空気抵抗
を少なくした二方向吹出式の空気調和機としたも
のである。

実施例の説明 本発明による一実施例を第２図〜６図にもとづ
いて説明する。１５は天井面１６の裏面に設けら
れた空気調和機の本体、１７は本体１５に相対向
して、天井面１６の下方に面して設けられたグリ
ルで、一側方に吸込口１８と、吹出口１９を設け
ている。２０は本体１５内の一側方に設けられた
送風機、２１はこの送風機２０に対して設けられ
た熱交換器、２２はこの熱交換器２１の下方に設
けられたドレンパンである。そして、吸込口１８
から流入した空気は、送風機２０、熱交換器２
１、吹出口１９と連通する矢示Ａで示す一側方流
路Ａが形成される。

２３は本体１５の他方側に設けられた送風機
で、前記吹出口１９が、他方側においては吹込口
１９ａとして連通している。２１ａはこの送風機
２３の吸込側に設けられた熱交換器で、前記一側
方の熱交換器２１と一体であり、長手方向に長
く、傾斜して設けられ前記吸込口１８が、吹出口
１８ａとして連通するようになつている。２２ａ
はこの熱交換器２１の下方に設けられたドレンパ
ンで、前記一側方に設けられたドレンパン２２と
一体である。そして、吸込口１９ａから流入した
空気は、熱交換器２１ａ、送風機２３、吹出口１
８ａと連通する矢示Ｂで示す流路Ｂが形成され
る。２４は本体１内の中央部に設け、流路Ａ，Ｂ
を仕切る仕切板である。

上記構成において、フアンコイルユニツトを運
転すると、本体１５内の一方側では、吸込口１８
から流入し、送風機２０を介して、熱交換器２１
を通過し、冷風あるいは温風となつて吹出口１９
より室内へ吹出される。

一方、本体１５内の他方側においては、前記吸
込口１８と、吹出口１９とは逆になり、且つ、熱
交換器２１ａとなる部分は送風機２３の吸込側の
位置に構成される。即ち、吸込口１９ａから流入
した空気は、送風機２３により、熱交換器２１ａ
を通過し、冷風あるいは温風となつて、吹出口１
８ａより室内へ吹出される。このように、一方の
吸込口、及び、吹出口を他方ではその逆となるよ
うに、すなわち、送風機の吸込側と、吐出側をそ
れぞれ逆に配設して、二方向吹出式としているの
である。尚、本実施例では、送風機を複数個使用
したものとしたが、送風機を同一軸上に設ける構
成とすることも出来るものである。更には、空気
調和機（フアンコイルユニツト等）の必要能力を
大とする時は、吸込口および、吹出口を同一口に
おいて、冷風あるいは、温風の流路を、千鳥形状
にすることにより、空気抵抗の少ない二方向吹出
式とすることが出来ることも勿論である。

発明の効果 このように本発明は仕切板を設けて区画した流
れ方向の異なる並設した各流路内に、それぞれ送
風機と熱交換器を有する空気調和機の本体とこの
本体内の一方の流路に連通する吸込口および吹出
口、そして前記他方の流路に連通し、かつ前記吸
込口に隣接した吹出口および前記吹出口に隣接し
た吸込口を有するグリルとを備えた熱交換器と送
風機の配列としたものであるから、空気抵抗の少
い二方向吹出式とすることが出来る。即ち、グリ
ルの吸込口から吹出口迄の距離が短かく、空気抵
抗が少ないから、グリルからの吹出速度も速くな
り、室内における風速分布も良くなり、快適な冷
暖房効果が得られる。また、一方側の送風機は、
熱交換器に対して押込側に設置し、他方側の送風
機は、熱交換器に対して吸込側に設置したもので
ある。すなわち、他方側の送風機の吹出方向を変
えることにより、従来のように二方向吹出風速の
不均衡も解消されるなどの実用的効果を発揮する
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の二方向吹出式天井埋込形空気調
和機の断面図、第２図は本発明による二方向吹出
式天井埋込形空気調和機の一方側の断面図、第３
図は同他方側の断面図、第４図は同空気調和機の
本体の透視斜視図、第５図は同空気調和機のグリ
ル側からの斜視図、第６図は同内部機構を示す断
面図である。 １５……本体、１７……グリル、１８……吸込
口、１９……吹出口、２０，２３……送風機、２
１，２１ａ……熱交換器。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 仕切板を設けて区画した流れ方向の異なる並
   設した各流路内に、それぞれ送風機と熱交換器を
   有する空気調和機の本体とこの本体の一方の流路
   に連通する吸込口および吹出口、そして前記他方
   の流路に連通し、かつ前記吸込口に隣接した吹出
   口および前記吹出口に隣接した吸込口を有するグ
   リルとを備えた天井埋込形空気調和機。