JPH0148452B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、天井埋込形空気調和機の構成に関す
るものである。

従来例の構成とその問題点 従来、ビルデイング等の設備用として、天井裏
に埋込まれる二方向吹出方式の空気調和機、例え
ば、フアンコイルユニツトは、第１図に示すよう
な構成となつている。１は天井面２の裏側に設け
られたフアンコイルユニツトの本体、３は本体１
に対して吸込口４と、両端に、二方向吹出方式と
した吹出口５，６を設け、セツトプレートとした
グリル、７は本体１の上方に設けられた送風機
で、８は熱交換器、そして９は熱交換器８を通過
した空気が、吹出口５に吹出される空気と、吹出
口６に吹出される空気の流通路となる吹出チヤン
バーである。１０は吸込口４から送風機７に連通
する吸込チヤンバーである。即ち、吸込チヤンバ
ー１０は、グリル３を下方から見た時、中央部に
位置し、吹出チヤンバー９は、前記吸込チヤンバ
ー１０の両側（図の前後）に構成され、そして吹
出口５，６に連通している。

従来はこのように構成されていて、吸込口４よ
り吸引され、送風機７、熱交換器８を通過した空
気は、矢示のように一部は吹出口５に直接流れ、
残りは吹出チヤンバー９を経て吹出口６に流れ
る。したがつて、吹出口６に流れる方の空気抵抗
が大となり、風量、風速の低下を来たし、冷暖房
能力が低下する。即ち、吸込チヤンバー１０を中
央部に設け、且つ、吹出チヤンバー９の距離を有
しているから、どおしても空気抵抗が生じる。そ
の為、室内における風速分布も悪くなり、冷暖房
効果が悪くなる。特に、暖房時においては、風速
が低下すれば、天井面のみが暖かくなり、暖房効
果は極度に悪くなる欠点を有していた。

発明の目的 本発明は上記従来の欠点を解消するもので複数
の吹出口の空気抵抗を同じようにして、各口から
均一に風量が得られ、冷暖房効果を高めることを
目的とする。

発明の構成 本発明は、吸込口と、吹出口とを有するグリル
と、このグリルに対向して設けられた空気調和機
の本体と、この本体内に設け、かつ前記吸込口に
おける一側方に位置する送風機及び熱交換器を介
して、前記吹出口に連通する右側熱交換流路と、
同じく本体内に設け、かつ前記吹出口における他
側方に位置する送風機及び熱交換器を有し、前記
吹出口における他側方を吸込口とし、送風機及び
熱交換器を介して、前記吸込口における他側方を
吹出口として連通した左側熱交換流路とを備え、
空気抵抗を少なくした二方向吹出式の空気調和機
としたものである。

実施例の説明 本発明による一実施例を第２図〜６図にもとづ
いて説明する。１５は天井面１６の裏側に設けら
れたフアンコイルユニツトの本体、１７は本体１
５に対向して、天井面１６の下方に面して設けら
れた横長のグリルで吸込口１８と、吹出口１９を
設けている。２０は本体１５の一側方に設けら
れ、かつ吸込口１８に相対向した送風機、２１は
この送風機２０に対して設けられた熱交換器、２
２はこの熱交換器２１の下方に設けられたドレン
パンである。そして、吸込口１８から流入した空
気は送風機２０、熱交換器２１、吹出口１９と連
通する矢示Ａで示す右側熱交換流路Ａが形成され
る。２３は本体１５の他側方に設けられた送風機
で、前記吹出口１９と隣接して仕切られ他側方に
おける吸込口１９ａと連通している。２４はこの
送風機２３に対して設けられた熱交換器で、前記
吸込口１８と隣接して仕切られた吹出口１８ａと
連通するようになつている。２５はこの熱交換器
２４の下方に設けられたドレンパンである。そし
て、吸込口１９ａから流入した空気は、送風機２
３、熱交換器２４、吹出口１８ａと連通する矢示
Ｂで示す左側熱交換流路Ｂが形成される。

上記構成において、フアンコイルユニツトを運
転すると、本体１５内の一側方では、吸込口１８
から流入し、送風機２０を介して、熱交換器２１
を通過し冷風、或いは温風となつて吹出口１９よ
り室内へ吹出される（右側熱交換流路Ａ）。

一方、本体１５内の他側方においては、前記吸
込口１８と、吹出口１９とは、逆になり、且、送
風機２３と熱交換器２４とが反対の位置に構成さ
れる。即ち、吸込口１９ａから流入した空気は、
送風機２３を介して熱交換器２４を通過し、冷風
或いは温風となつて、吹出口１８ａより室内へ吹
出され（左側熱交換流路Ｂ）る。このように一方
の吸込口、及び吹出口を他方では、その逆となる
ように送風機、及び熱交換器を配設して、二方向
吹出式としているのである。

(A) 尚、本実施例では送風機を複数個使用したも
のとしたが、送風機を同一軸上に設ける構成と
することも出来るものである。更には、空気調
和機（フアンコイルユニツト等）の必要能力を
大とする時は、吸込口及び吹出口を同一口にお
いて、送風機と、熱交換器との左右熱交換流路
を、千鳥形状に配列することにより、空気抵抗
の少ない二方向吹出式とすることが出来ること
も勿論である。

発明の効果 このように本発明は、吸込口と吹出口とを有す
るグリルと対向して設けた空気調和機の本体と、
この本体内に、前記吸込口における一側方に対向
して設けた送風機及び熱交換器を介して前記吹出
口に連通する右側熱交換流路と、同じく本体内
に、前記吹出口における他側方に対向し、前記吹
出口と隣接して仕切り、この吹出口を吸込口とし
送風機及び熱交換器を介して、前記吸込口と隣接
して仕切り、この吸込口を吹出口として連通する
ようにした左側熱交換流路とを設けるようにした
ものであるから、空気抵抗の少ない二方向吹出式
とすることが出来る。即ち、送風機からグリルの
吹出口迄の距離が短かく、空気抵抗が少ないか
ら、グリルからの吹出風速も速くなり、室内にお
ける風速分布も良くなり、快適な冷暖房効果が得
られる。又、送風機と、熱交換器の各々を相対し
て設置するようにしたから、従来のように二方向
吹出風速の不均衡も解消され、従来の吹出チヤン
バの高さ分だけ低くすることが可能となり、か
つ、コストも安価となるなどの実用的効果を発揮
するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の二方向吹出式天井埋込形空気調
和機の断面図、第２図は本発明の一実施例による
二方向吹出式天井埋込形空気調和機の右側熱交換
流路の断面図、第３図は同左側の熱交換流路の断
面図、第４図は同空気調和機の本体構成概要図、
第５図は同空気調和機のグリル外観図、第６図は
同内部機構を示す断面図である。 １５……本体、１７……グリル、１８，１９ａ
……吸込口、１９，１８ａ……吹出口、２０，２
３……送風機、２１，２４……熱交換器、Ａ……
右側熱交換流路、Ｂ……左側熱交換流路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 吸込口と、吹出口とを有するグリルと、この
   グリルに対向して設けられた空気調和機の本体
   と、この本体内に、前記吸込口における一側方に
   対向して送風機及び、熱交換器を介して前記吹出
   口における一側方に連通する右側熱交換流路と、
   同じく本体内に、前記吹出口における他側方に対
   向し、かつ前記吹出口と隣接して仕切り、吹出口
   における他側方を吸込口として送風機及び、熱交
   換器を介して、前記吸込口と隣接して仕切り、吸
   込口における他側方を吹出口として連通するよう
   にした左側熱交換流路とを設けてなる二方向吹出
   式の天井埋込形空気調和機。