JPH02125724A - 発泡体とその製造方法及び発泡成形用ガス抜きシート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野１ この発明は、自動車のシートクツション等に使用される
発泡体と、その製造方法と、その製造の際に直接使用す
る発泡成形用ガス抜きシートに関するものである。

［従来の技術］ 今日、プラスチック製の発泡体は自動車用シートクツシ
ョンに代表されるように各種分野で広く利用されている
。

自動車用シートクツションの場合には、−Ｍにポリウレ
タン樹脂を原料とする発泡体が用いられており、概路次
のようにして製造される。

予め、所定形状の内面を有する上型と下型を用意する。

この上型には約１〜２φのガス抜き孔を多数設けておく
。上型と下型の内面に離型剤を塗布して型締めし、上型
と下型の開に形成されたキャビティ内に、ポリウレタン
樹脂を主成分とする発泡性の原液を注入し発泡させる。

この原液はガスを発生させながら発泡しポリウレタンフ
ォームとなって膨張する。こめ時に押し除けられるキャ
ビティ内の空気と発生ガスが上型のガス抜き孔から系外
に排気される。発泡が完了した後、上型と下型を型開き
して発泡体を取り出す。この後、離型された発泡体は所
定の仕上げ工程を経てシートクンジョンとなる。

上記発泡体の製造過程において、ガス抜きは非常に大事
な意義を有している。このガス抜きが不良だと、例えば
発泡体の上型に沿う部分にボイド欠陥が生じたりし、発
泡体のクツション性が低下することとなる。

［発明が解決しようとする課題１ しかしながら、上述従来の発泡体とその製造方法におい
ては、ポリウレタンフォームの一部が若干ながら上型の
ガス抜き孔に侵入するので、型から取り出された発泡体
にこれがパリとしては残る６そのため、発泡体をシート
クツションとして使用するためには、この後にパリ取り
工程が必要となり、一方、ガス抜き孔の中にも上記パリ
を生じさせた発泡体の一部が残ってガス抜き孔を閉塞あ
るいは断面縮小させるので、ガス抜き孔を清掃しなけれ
ばならず、どちらの作業も繁雑であり、生産性の低下を
招くこととなった。

尚、ボイド欠陥の防止策として、上記上型の内面に羊毛
等からなる厚さ５０　ｍ　＋ｏ程度のスラブ状のフコシ
ドを取り付けておぎ、このフェルトに発泡途中のポリウ
レタンフォームを含浸させることが行なわれている。し
かしながら、フェルトにはポリウレタンフォームを含浸
すると固くなるという性質があるため、シートクツショ
ンのように柔軟性が必要とされるものには不向きである
とともに、フェルトへの含浸量が非常に多いため非経済
的であり、更に、フェルトに含浸したポリウレタンフォ
ームがフェルトを通過して上型のガス抜き孔に侵入する
ので、これに伴う上述の種々の問題は解決されなかった
。

この発明は上述従来の技術の問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、発泡成形時に成形
型内のガスを良好に排気するためのガス抜きシートと、
これを使用した発泡体の製造方法と、欠陥のない良質な
発泡体を提供しようとするところにある。

［課題を解決するための手段１ この発明は上記目的を達成するためになされたもので、
第一の発明の要旨は、発泡材料からなる本体の表面の少
なくとも一部にカバーシートが付着された発泡体におい
て、上記カバーシートが、繊維質で形成された通気性に
優れるシート状の基板と、この基板の少なくとも一方の
面にラミネートされた熱可塑性（３（脂フィルムとから
構成されていることを特徴とする発泡体にあり、 第二の発明の要旨は、ガス抜き孔を具備する型を少なく
とも一部に有する成形型を型締めし、成形型の内部で原
料を発泡させると同時に成形型内のガスを上記ガス抜き
孔から排気して発泡体を製造する方法において、ガス抜
き孔を具備する上記型の内面に［ｙＬ維質で形成された
通気性に優れるシート状の基板と、この基板の少なくと
も一方の面にラミネートされた熱可塑性樹脂フィルムと
から構成されたガス抜きシート」を予め取り付けておき
、そのあと成形型を型締めして、成形型内で原料を発泡
させると同時に、成形型内のガスを上記ガス抜きシート
に通してガス抜き孔から排気するようにしたことを特徴
とする発泡体の製造方法にあり、 第三の発明の要旨は、４＆維質で形成された通気性に優
れるシート状の基板と、この基板の少なくとも一方の面
にラミネートされた熱可塑性樹脂フィルムとから構成さ
れていて、ガス抜き孔を有する成形型内で原料を発泡し
発泡体を製造する際に成形型の内面に取り付けられて使
用され、成形型内のガスを排気するとともに発泡した原
料の流出を防止することを特徴とする発泡成形用〃ス抜
ｂシートにある。

［作用１ 熱可塑性樹脂フィルムは一般に通気性を有しないもので
あるが、これをパルプを素材とした不織布等からなる通
気性に優れたシート状の基板にラミネートすると、極め
て微細な孔が形成されて多孔質となり、通気性を有する
ようになる。この熱可塑性樹脂フィルムに形成された孔
は、空気や原料を発泡した時に生ずるガスは通すものの
、発泡体として固化する前の状態である発泡途中の７オ
ームの通過を阻む性質がある。

したがって、上記基板に熱可塑性樹脂フィルムがラミネ
ートされてなるガス抜きシートをガス抜き孔を有する型
に取り付けて発泡成形を行えば、良好にガス抜きを行う
ことかできる。又、発泡途中の原料が熱可塑性樹脂フィ
ルムを通過できないのでガス抜き孔に侵入することがな
い。

［実施例１ 以下、この発明の一実施例を第１図から第３図までの図
面に基づいて説明する。

第１図はこの出願に係る発明の一つである発泡成形用ガ
ス抜きシート１の断面を示したものである。ガス抜きシ
ート１は、繊維質であるパルプを素材とする乾式パルプ
不織布「キノクロス」（本州製紙株式会社の商品名）か
らなる米坪４０ｇ７ｍ２のシート状の基板２と、この基
板の一方の面にラミネートされた熱可塑性樹脂フィルム
としてのポリエチレンフィルム３とから構成されている
。この基板２の厚さは０．２〜０．３ｍｍであり、ポリ
エチレンフィルム３の厚さは３０μである。ポリエチレ
ンフィルム３は機械的強度に極めて優れており、そのた
め基板２の厚さを非常に薄くするすることができ、ガス
抜きシーＹ１を非常に取り扱い易くしている。

上記基板２はポリエチレンフィルム３をラミネートする
以前から優れた通気性を有しているが、ラミネート前の
ポリエチレンフィルムは通気性を全く有していない。し
がしながら、ポリエチレンフィルム３は上記基板２にラ
ミネートされると極めて微細な孔が形成されて多孔質と
なり、通気性を有するようになる。その結果、ガス抜き
シート１は通気性を有する。ちなみに、紙の多孔性を示
す尺度として知られている透気度を、ガーレーデンソメ
ータ−を用いてＪＩＳ　　Ｐ８１１？の試験法に従い測
定したところ、基板２の通気度は１０ｓｅｃであり、ポ
リエチレンフィルム３の透気度は無限大であり、がス抜
きシート１の透気度は４０００ｓｅｃであった。この通
気度の数値が小さい方が通気性に優れていると判断する
ことができる。

次に、この出願１こ係る発明の−っである、上記ガス抜
きシート１を用いた発泡体の製造方法について第２図に
従って説明する。尚、この実施例は自動車用シートクツ
ションとして用いられるポリウレタン樹脂製の発泡体を
製造する態様である。

予め、直径約１〜２φのガス抜き孔１１ａを多数有する
上型１１と、ガス抜き孔を有しない下型１２とからなる
成形型１０を用意する。これら上型１１と下型１２の内
面は所望するシートクツションの形状に対応した形状を
なしている。

初めに、上型１１の内面に沿ってその全面に上記ガス抜
５シート１を例えば両面粘着テープ等を利用して取り付
ける。その際、ガス抜きシート１の基板２が上型１１の
内面に接触するように配置する。

次に、下型１２の内面【このみ離型剤を塗布した後、上
型１１と下型１２を型締めする。上型１１にはガス抜き
シート１を取り付けているので離型剤は不要である。

そして、型締めされた成形型１０のキャビティ内にポリ
ウレタン樹脂を主成分とする発泡性の原液（原料）を注
入し発泡する。この発泡によって押し除けられたキャビ
ティ内の空気は発泡の際に発生するガスと共に、ガス抜
きシート１のポリエチレンフィルム３の微細な孔を通っ
て、基板２を通り、更に上型１１のガス抜き孔１１ａを
通って県外に排気される。一方、発泡途中にあるポリウ
レタンフォーム２０は上記ポリエチレンフィルム３の孔
を通過することができないので、ポリウレタンフォーム
２０が基板２に含浸することもないし、ガス抜き孔１１
ａに侵入することもない。そして、この発泡の過程に°
おいて、ポリウレタンフォーム２０とポリエチレンフィ
ルム３は強固に接合される。ちなみに、通常はポリウレ
タンとポリエチレンは接着性が悪いことで知られている
。

成形型１０において発泡が完了した後、成形型１０を型
開きして離型する。すると、第３図に示すように、上記
ポリウレタンフォーム２０が固化してなる本体３１にガ
ス抜きシート１が付着した状態の発泡体が得られる。と
ころで、前述したように、発泡途中のポリウレタンフォ
ーム２０はガス抜きシート１のポリエチレンフィルム３
を通過できないので、基板２にポリウレタンフォーム２
０が含浸することはなく、基板２が硬化することもない
。又、上型１１のガス抜き孔１１ａにポリウレタンフォ
ーム２０が侵入することもなくなるので、取り出された
発泡体の表面にパリが生ずることもなくなり、従来のよ
うなガス抜き孔１１ａの清掃も不要となる。更に、基板
２にポリウレタンフォーム２０が含浸しないので、従来
の上型にフェルトを取り付けて発泡体を製造した時のよ
うに、原料の使用量が増えることもない。

この後、ガス抜きシート１の周縁部をトリミングするこ
とにより、第３図に示すように、ポリウレタンフォーム
が固化してなる本体３１と、その表面の一部に付着され
たカバーシート３２とから構成された自動車用のシート
クツション３０（発泡体）が完成する。即ち、カバーシ
ート３２はガス抜きシート′１から構成されたものであ
る。このシートクツション３０は、その使用目的に充分
な柔軟性とクツション性を有している。

上記実施例においては、上型１１の内面にガス抜きシー
ト１を取り付けるに際し、基板２を上型１１の内面に接
触するように配置したが、ポリエチレンフィルム３を上
型２の内面に接触するように配置してもよい。この場合
には基板２にポリウレタンフォーム２０が含浸すること
となるが、基板２は０．２〜０．３ｍ＋ｎと極めて薄い
ので含浸量は極めて少量であり、基板２の硬化の度合も
非常に小さいので、シートクツションとしての使用にも
充分に耐えることがで外る。

又、上記実施例におけるガス抜きシート１の基板２には
パルプを素材とする乾式パルプ不織布を用いたが、この
代わりに、湿式パルプ不織布、あるいは、スパンボンド
法により製造された合成繊維からなる不織布、更には一
般紙を用いることも可能である。あるいは、この基板２
にトリフット等の７アブリツクや寒冷紗を用いてもよい
。

更に、上記実施例のガス抜きシート１のポリエチレンフ
ィルム３の代わりに、ポリプロピレン、ポリエチレン・
エチレンプロピレン共重合体、エチレン酢酸ビニール共
重合体、ポリ塩化ビニール、ポリスチレン等の熱可塑性
樹脂からなるフィルムを用いてもよい。

又、発泡体は自動車用のシートクツションに限るちので
はないことは勿論である。

［発明の効果１ 以上説明したように、この発明は、以下に記載される優
れた効果を奏する。

即ち、ｍ維質で形成された通気性に優れるシート状の基
板と、この基板の少なくとも一方の面にラミネートされ
た熱可塑性樹脂フィルムとから構成されたガス抜きシー
トを、ガス抜き孔を有する成形型の内面に取り付けて発
泡成形するようにしｔこことにより、成形型内の空気及
び発生ガスのみが〃ス抜トシ一ト及びガス抜き孔を通っ
て系外に排気されるようになって、発泡途中の７オーム
はガス抜きシートに阻止されてガス抜き孔に侵入するこ
とがなくなる。したがって、製造された発泡体にパリが
生ずることがなくなり、従来、離塑後に行っていたパリ
取り工程が不要になるとともに、従来、型開き後に行っ
ていたガス抜き孔の清掃は不要となり、生産性が向上す
る。

又、発泡体にパリ取り跡も生じないので見栄えら向上す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図から第３図までの図面はこの発明の実施例を示す
ものであり、第１図は発泡成形用ガス抜きシートの断面
図、第２図はこのガス抜きシートを用いた発泡体の製造
工程を示す成形型の断面図、第３図は完成品としての発
泡体の断面図である。 １・・・発泡成形用ガス抜きシート、　　２・・・基板
、３・・・熱可塑性樹脂フィルム、　　１０・・・成形
型、１１・・・上型、　　ｌｌａ・・・ガス抜き孔、１
２・・・下型、　　３０・・・発泡体、　　３１・・・
本体、３２・・・カバーシート。

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. （１）発泡材料からなる本体の表面の少なくとも一部に
   カバーシートが付着された発泡体において、上記カバー
   シートが、繊維質で形成された通気性に優れるシート状
   の基板と、この基板の少なくとも一方の面にラミネート
   された熱可塑性樹脂フィルムとから構成されていること
   を特徴とする発泡体。
2. （２）上記本体がポリウレタンフオームからなることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項記載の発泡体。
3. （３）上記カバーシートの熱可塑性樹脂フィルムがポリ
   エチレンフィルムからなることを特徴とする特許請求の
   範囲第１項記載の発泡体。
4. （４）上記カバーシートの熱可塑性樹脂フィルムが上記
   本体の表面に直接接触していることを特徴とする特許請
   求の範囲第１項記載の発泡体。
5. （５）ガス抜き孔を具備する型を少なくとも一部に有す
   る成形型を型締めし、成形型の内部で原料を発泡させる
   と同時に成形型内のガスを上記ガス抜き孔から排気して
   発泡体を製造する方法において、ガス抜き孔を具備する
   上記型の内面に「繊維質で形成された通気性に優れるシ
   ート状の基板と、この基板の少なくとも一方の面にラミ
   ネートされた熱可塑性樹脂フィルムとから構成されたガ
   ス抜きシート」を予め取り付けておき、そのあと成形型
   を型締めして、成形型内で原料を発泡させると同時に、
   成形型内のガスを上記ガス抜きシートに通してガス抜き
   孔から排気するようにしたことを特徴とする発泡体の製
   造方法。
6. （６）繊維質で形成された通気性に優れるシート状の基
   板と、この基板の少なくとも一方の面にラミネートされ
   た熱可塑性樹脂フィルムとから構成されていて、ガス抜
   き孔を有する成形型内で原料を発泡し発泡体を製造する
   際に成形型の内面に取り付けられて使用され、成形型内
   のガスを排気するとともに発泡した原料の流出を防止す
   ることを特徴とする発泡成形用ガス抜きシート。
7. （７）上記基板が不織布からなることを特徴とする特許
   請求の範囲第６項記載の発泡成形用ガス抜きシート。
8. （８）上記基板がパルプを素材とした不織布からなるこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第６項記載の発泡成形用
   ガス抜きシート。
9. （９）上記基板が合成繊維を素材とした不織布からなる
   ことを特徴とする特許請求の範囲第６項記載の発泡成形
   用ガス抜きシート。
10. （１０）上記基板がファブリックからなることを特徴と
    する特許請求の範囲第６項記載の発泡成形用ガス抜きシ
    ート。