JPH0211906Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はフラワーシエルフに関するものであ
る。

窓の周辺に観葉植物や花り飾り、窓まわりに意
匠的アクセントをつける目的で窓の外側の外壁に
フラワーシエルフ（花棚）を設けることがある。
このフラワーシエルフは一般のバルコニーに比べ
て奥行き等も小さく、小型のもであるが、その外
観は住宅の外観意匠を構成する上で重要であり、
また、植木鉢等を多数載せる関係からある程度の
強度も必要になり、さらに、設置場所が２階の窓
下というように高い位置となるので組み立て施工
性の面でも優れていることが要求される等、フラ
ワーシエルフに対する技術的課題は種々のものが
ある。

この考案は上記背景に鑑みてなされたもので、
充分なる強度を有することは無論、構造が簡単、
かつ、取り付け、組み立ても容易であり、意匠面
でも優れているフラワーシエルフを提供すること
を目的とする。

以下この考案を図面に示す実施例に基づいて説
明する。

第１図ないし第５図はこの考案の一実施例を示
すもので、図中１は住宅等の外壁２に形成された
窓部を示し、この窓部１の両側は外壁２に沿つて
設けられた化粧柱３，３によつて外壁２と仕切ら
れている。そして窓部１の下方の化粧柱３，３に
説明する腕金物４が水平に取り付けられている。
腕金物４は横断面コ字状のチヤンネル材から成
り、その長さ方向一端の基部４ａが化粧柱３内に
入れられかつ他端の支持部４ｂが化粧柱３から外
に出され、溝部４ｃは下方に向けられるととも
に、建物の躯体に化粧柱３内でボルト止めされた
支持ブラケツト５に基部４ａを溶接により固定し
て腕金物４が支持されている。上記支持部４ｂの
先端側上面にはボルト孔４ｄが、また、支持部４
ｂの基部４ａ側にはボルト孔４ｅ，４ｆが各々形
成されるとともに、支持部４ｂの下面の溝部４ｃ
内には下方に開口するねじ孔４ｇを形成した取付
ブラケツト４ｈが取り付けられている。なお、前
記ボルト孔４ｄ，４ｅ，４ｆはそれぞれ腕金物４
の幅方向に延びた長孔に形成されている。

一方、図中６は、上記腕金物４を挿入可能な凹
溝６ａを有するチヤンネル状の横梁６Ａ，６Ａと
前梁６Ｂとを各凹溝６ａを下に向けた状態で平面
Ｕ字状に連結して構成された基台梁を示してい
る。この基台梁６の上面には手摺子７…が所定間
隔で立設され、各手摺子７の上端には基台梁６の
上方に位置させて平面Ｕ字状の笠木８が取り付け
られている。また、横梁６Ａの前梁６Ｂ側の端部
と反対側の端部６ｃには、この端部６ｃの端面開
口部周縁を囲むＵ字状の当板６ｄが取り付けら
れ、この当板６ｄの横梁６Ａ側と反対側の面には
シール材６ｅが被着されている。さらに、横梁６
Ａ，６Ａの凹溝６ａの溝底には所定間隔をあけて
ボルト９，９が植設され、凹溝６ａの前梁６Ｂ側
の端には下方に開口するねじ孔６ｆを形成した取
付ブラケツト６ｇが取り付けられている。

そして、上記基台梁６は腕金物４のボルト孔４
ｄ，４ｅにボルト９を挿通し、これらボルト９，
９にナツト１０…を螺合するとともに、シール材
６ｅを腕金物４の化粧柱３への接合部周縁に当接
させて支持されている。なおここで、前記ボルト
孔４ｆは使用されないが、このボルト孔４ｆは本
実施例と規格の異なる基台梁６を用いる場合に使
用される。

さらに横梁６Ａ，６Ａの凹溝６ａ開口部には、
凹溝６ａを閉じる底板１１が嵌め込まれ、底板１
１は底板１１を貫通して取付ブラケツト６ｇのね
じ孔６ｆに螺入されたネジ１２と、底板１１を貫
通して取付ブラケツト４ｈのねじ孔４ｇに螺入さ
れたネジ１３とによつて基台梁６に取り付けられ
ている。上記底板１１の化粧柱３側には折曲部１
１ａが形成され、この折曲部１１ａにはシール材
１１ｂが被着されていて、シール材１１ｂは側梁
６への取付状態で上記シール材６ｅの下部に隣接
して化粧柱３に当接し、シール材６ｅとともに腕
金物４の化粧柱３への接合部全周縁を囲み、この
部分の防水をなすようになつている。

なお、図中１４は基台梁６の横梁６Ａ，６Ａ間
に張られたエキスパンドメタル等の棚板である。
なおまた、上記笠木８の両端は化粧柱３内の支持
ブラケツト５の上部に固定されている。さらに、
上記前梁６Ｂの長さ方向両端の凹溝には上記横梁
６Ａの取付ブラケツト６ｇと同様の構成の取付ブ
ラケツト６ｉが取り付けられ、前梁６Ｂの凹溝は
取付ブラケツト６ｉにネジ１５によつて取り付け
られた底板１６によつて閉じられている。

上記のように構成されたフラワーシエルフは、
腕金物４のボルト孔４ｄ，４ｅに基台梁６のボル
ト９を挿入してナツト１０をボルト９に螺入し、
底板１１，１６を基台梁６にナツト止めするのみ
で組み立て据え付けできる。この基台梁６を腕金
物４に組み付ける際、基台梁６は腕金物の上方か
ら被せる如くセツトすることができるためその組
付けは極めて簡単である。しかも、基台梁６のボ
ルト９を挿通させるために腕金物４に形成された
ボルト孔４ｄ，４ｅ，４ｆは上記の如く長孔に形
成されたものであるから、双方に多少の位置ずれ
が生じてもボルト９をそれらボルト孔４ｄ，４ｅ
に挿通することができる。また、上記各ボルト孔
４ｄ，４ｅ，４ｆは腕金物４の軸方向に対しては
ボルト９の径に対して大きなクリアランスをとつ
ておらず、これにより、例えば基台梁６全体が前
方側にセツトされて前記シール材６ｅのシール作
用が消失することのないように配慮されている。
したがつて２階あるいは３階の窓の下等に取り付
ける場合でも取り付けが簡単で施工性がよい。ま
た、基台梁６の下面の凹溝を底板１１，１６で閉
じる構成であり、基台梁６の下面が凹凸の少ない
平滑的な面になるため、美観の面でも優れてい
る。また、基台梁６を支持する腕金物４はチヤン
ネル材により成るものであるから上下左右方向に
対して優れた剛性を有し、載置物の重量に対して
充分なる強度を発揮することは勿論、例えば強い
横風等、不慮の外力に対しても極めて堅固であ
る。さらに、基台梁６を支える腕金物４は躯体に
固定された支持ブラケツト５が支持するため、棚
板１４の上に植木鉢等を多数載せても充分にそれ
らの荷重を支えることができる。

なお、上記実施例では腕金物４を化粧柱３内の
支持ブラケツト５に取り付けているが、外壁２に
直接、あるいはその他の外壁構成材に取り付けて
もよいのは勿論である。

以上説明したようにこの考案は、チヤンネル材
より成り建物の窓部の下方の外壁構成材の一部に
固定した複数の腕金物と、下面に凹溝を有する横
梁と前梁とから成り凹溝に上記腕金物を入れて腕
金物に取り付けられる基台梁と、この基台梁の凹
溝を閉じる底板と、基台梁に取り付けられる棚板
とにより構成すると共に、腕金物上面には基台梁
を取り付けるためのボルトが鉛直方向に貫通する
ボルト孔を長孔として形成し、腕金物に基台梁を
上方より被せるように取り付けて基台梁に底板を
取り付けるのみで据え付けることができるように
したため、組み立てが簡単で施工性がよい。した
がつて２階の窓下等、高い場所への据え付けも簡
単である。また、基台梁の下面に底板を被せて凹
溝を塞ぐ構成のため、基台梁下面側に凹凸が少な
くなつて美観が向上し、意匠面でも優れ、窓まわ
りの美観を整える効果もある。また、腕金物は外
壁構成材が支持するため基台梁の支持強度も高い
上に腕金物自体もチヤンネル材より形成され極め
て高い剛性を有するため、観葉植物や花の植木鉢
を多数置くなど大きな鉛直荷重に対して充分なる
強度が発揮されるばかりでなく、強い横風等の不
慮の外力にも安全性を確保できる、等の優れた効
果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１
図は縦断面図、第２図は平断面図、第３図は要部
の分解斜視図、第４図は腕金物の斜視図、第５図
は要部の横断面図である。 １……窓部、２……外壁、３……化粧柱（外壁
構成材）、４……腕金物、４ｄ，４ｅ，４ｆ……
ボルト孔、６……基台梁、６ａ……凹溝、６Ａ…
…横梁、６Ｂ……前梁、９……ボルト、１１……
底板、１４……棚板、１６……底板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. チヤンネル材から成り建物の窓部の下方の外壁
   構成材に各々同じ高さで外壁から突出させて固定
   される複数の腕金物と、下面に前記腕金物より幅
   広となる凹溝を有したチヤンネル材から成る複数
   の横梁およびこれら横梁を連結する前梁から成り
   横梁の凹溝に上記腕金物を入れて腕金物に支持さ
   れる基台梁と、この基台梁の下面側に取り付けら
   れ基台梁の凹溝を閉じる底板と、上記基台梁に取
   り付けられる棚板とから成り、さらに、前記腕金
   物の上面には前記横梁を該腕金物に固定するため
   のボルトが鉛直方向に貫通するボルト孔が設けら
   れ、しかも該ボルト孔は該腕金物の幅方向に延び
   る長孔に形成されていることを特徴とするフラワ
   ーシエルフ。