JPH0197857A - グリコヘモグロビンの自動測定方法及び試料導入バルブ - Google Patents

グリコヘモグロビンの自動測定方法及び試料導入バルブ

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JPH0197857A
JPH0197857A JP17538988A JP17538988A JPH0197857A JP H0197857 A JPH0197857 A JP H0197857A JP 17538988 A JP17538988 A JP 17538988A JP 17538988 A JP17538988 A JP 17538988A JP H0197857 A JPH0197857 A JP H0197857A
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JP17538988A
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Michio Naka
道男 仲
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Kyoto Daiichi Kagaku KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、高速液体クロマトグラフィを原理とするグリ
コヘモグロビンの改良された自動測定方法、及び高速液
体クロマトグラフィ装置に用いる改良された試料導入バ
ルブに関する。
[従来の技術] ヘモグロビンに糖が結合したグリコヘモグロビン(Hb
Al)は糖尿病患者に多く見られ、殊にHb A lc
は人間ドック等の健康スクリーニングや糖尿病の長期コ
ントロールの指標として重要な測定項目となってきてい
る。これは、Hb A 1cがグリコヘモグロビン(H
bAl)中量も多く存在し、糖尿病での増加も他の成分
に比べて著しく多い上に、Hb A lcの値が、過去
1〜3力月間の平均空腹時血糖値と良い相関関係を示す
ことによる。
ところで、グリコヘモグロビンにはHb A 1cの他
にHb A la SHb A lb等があり、これら
は比色法、電気泳動法、ミニカラム法、高速液体クロマ
トグラフィなどにより分画測定される。この内臨床検査
の分野では、所要時間や分離性能の点から最近は高速液
体クロマトグラフィ (HPLC法)が繁用されている
ただ、過去の血糖値と良い相関を示すのはHbA 1 
cの円安定型と言われるもので、他に割合は少ないが不
安定型のものがある。その割合は、健常人で空腹時全H
b A lc中10〜15%程度と言われている。この
不安定型Hb A lcは、ヘモグロビンのβ鎖N端末
とグルコースの還元性端末とが可逆的に5hiff塩基
結合したもので、血糖濃度に依存して比較的短時間の内
に生成分解する。従って、糖尿病患者が健常人よりも多
く、全Hb A lcに対し10〜20%にも及ぶこと
がある。また、空腹時よりも食後の方が多くなり、採血
時の状態に大きく影響される。
一方安定型Hb A 1 cは、不安定型Hb A 1
cから緩徐に持続的に且つ不可逆的に生成され、過去の
長期にわたる血糖レベルをよく反映する。従って、安定
型のみを分離して測定することが望ましい。しかし、両
者は構造的に究めて類似しており、液体クロマトグラフ
ィでの分離はかなり困難である。
これに対処する一つの方法として、長さの長い高分解能
カラムを用いて、分離性能を向上させることが行われて
いる。この方法は化学処理によるグリコヘモグロビンの
変性を来たしにくい利点はあるが、良好に分離させるに
は1検体に士数分以上もの分析時間を必要とする。その
ため、測定検体数の増加や緊急時の測定に十分対処でき
ない欠点があった。更に、このタイプのものはカラムが
長いために装置が大型化するし高価になる。
一方、安定型Hb A 1cを分離測定するもう一つの
方法として、前処理で不安定型Hb A lcを化学的
に分解除去する方法がある。これは、不安定型Hb A
 Icがグルコースと一時的に結合(Shiff塩基結
合)しているため分解しやすいことに着目したものであ
る。例えば、洗浄赤血球を等張リン酸緩衝液(37℃、
4時間)や生理食塩水(室温、14時間)でインキュベ
イトして不安定型Hb A 1 cからグルコースを分
離させる方法がある。
或いは、全血に熔血試薬を加えて35℃で十数時間イン
キュベイトする方法もある。これは、試料を溶血させ希
釈することで不安定型Hb A 1 cの濃度を減少さ
せるもので、特にpi(6以下の酸性領域で効果が大き
く反応も早いし、温度を上げると効果が大きい。更に、
従来ミニカラム法に使用されているホウ酸を含む市販の
不安定型HbA。
C除去試薬を加えるとより効果がある。
しかし、これらの前処理は時間がかかるとともに、不安
定型Hb A lcの分解に伴って他のグリコヘモグロ
ビンや純ヘモグロビン(HbAo)の分解や変性も同時
に進行する。
また溶血するタイプでは、溶血後の経過時間や測定まで
の経過温度によって安定型Hb A lcO量も変動し
てしまう欠点があった。特に、多数の検体を自動測定す
る場合に血液試料を分解試薬を含む溶血液で希釈してお
くと、待機中の検体のうち、後で測定する検体の経過時
間が長くなり、分解反応が過剰に進行して検体が変性し
てしまう欠点があった。
[発明が解決しようとする課B] 本発明は、高速液体クロマトグラフィにより不安定型H
bA1c除去試薬(分解試薬)を用いて迅速なグリコヘ
モグロビンの分析を行なうとともに、不安定型Hb A
 1 c以外のグリコヘモグロビンの分解や変性を押さ
えて高精度で再現性良く安定型Hb A 1 cの測定
を行なう方法を提供することを目的とする。また本発明
は、装置の構造が比較的シンプルで試料の取り扱いや準
備に手が掛からないグリコヘモグロビン分析方法を提供
することを目的とする。
更に本発明は、高速液体クロマトグラフ装置において試
料(血液試料に限らない)と反応試薬の混合液の温度を
コントロールするのに最適な試料導入パルプを提供する
ことを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記目的は、多数の血液試料を全血或いは血球層のまま
待機させておき、測定の順番がきた時点でサンプリング
して速やかに不安定型HbA1c除去試薬を含む溶血液
で希釈して混合し、混合開始から一定の定められた時間
経過後に、高速液体クロマトグラフ装置のカラムに注入
することにより達成される。尚、以下「試料」とは試料
容器に採取した全血試料(或いは血球層)を言い、「検
体」とはこの試料を溶血液で希釈した混合液を言う。
更に、混合液(検体)をカラムに注入するまでに加温す
ることにより反応を促進し、より迅速な測定をなすこと
ができる。この加温を、試料導入バルブの試料ループ部
分で行なうと、他に加温ゾーンを設けたり余分な検体を
加温する必要もなく、省スペース化や省エネルギー化が
図れる。
またマニュアルで試薬を混合する手間を省き、マニュア
ル混合による誤差や、混合後測定までの試料の変性を防
ぐことにより達成される。
次に、本発明方法の手順や測定装置の構成を説明する。
まず、各患者や被検者から採取された血液試料は、採血
管やサンプリングカップ等の試料容器に入れられ、全血
或いは血球層のまま試料保持部に待機させておく。全血
或いはそれを遠心分離した血球層を使用するので前処理
が不要で簡便である。
尚、血球層を使用するのは、血漿を他の検査に使用した
残りを有効に利用する場合も想定してのことであるが、
全血でも長時間待機させておくと底の方に血球成分が沈
降する。これらに対処するために、サンプリングは試料
容器の底に近い部分から行なうとよい。尚、サンプリン
グされた血液試料中、の赤血球の割合にバラツキがあっ
ても、HbAOや他のHb A 、に対するH b A
 1cの割合は各試料毎に一定数、問題はない。血液試
料には、′通常抗凝固剤を加える。抗凝固剤としては、
ヘパリン、EDTA−2Na等通常市販のものが使用で
きる。
各試料容器は、ランクやスネークチェン、ターンテーブ
ル等の保持手段に多数保持され、順次サンプリング位置
に送り込まれる。
サンプリング部では、ポンプの吸引作用でサンプリング
ノズルから所定ff1(1乃至数μl程度)の試料が吸
引され、別途供給される不安定型HbAIC除去試薬を
含んだ溶血液により希釈され、混合される。希釈倍率は
、数十〜数百倍、特に100〜400倍程度である。
サンプリングや希釈の手順は、各種ポンプの構造や組合
せ等により種々な構成や変形例が考えられるが、要は測
定直前の数十秒〜数分以内にサンブリングした血液試料
を除去試薬を含む溶血・洗浄液で希釈し、混合開始後一
定の時間経過後に試料導入バルブを介してカラム内に注
入できる構成のものであればよい。これらの動作は自動
的に且つ連続して行えるものであること、汚染防止の工
夫がなされていることが必要である。
不安定型Hb A lc除去試薬としては、ホウ酸やリ
ン酸化合物、或いはこれらを含む市販の試薬等が用いら
れる。pHは酸性のものがよい。溶血剤は、一般市販の
ものが用いられる。
カラムとしては、例えば球状イオン交換ゲル(陽イオン
、FAイオン)を充填したような高速液体クロマトグラ
フィ用のものが用いられ、この分離能により検体の処理
時間が規制される。
溶血後の反応の進み具合は当然に不安定型HbAle除
去試薬の性能に左右されるが、また反応開始後の経過時
間と経過温度の関数ともなる。測定に要する時間は、サ
ンプリングや希釈混合、送液、洗浄等の操作をする時間
と加温時間の和であり、多数の試料を処理するには測定
時間が短い方がよい。従って、試薬の不安定型Hb A
 lc分解能力が低ければ、不都合例えば試料の変質を
来さない範囲で検体(混合液)の送路を加温することに
より反応時間の短縮が図れる。この場合、分析時間や試
薬の分解能力を勘案して、測定までの時間が一定になる
ように、試料導入パルプ部分を含む送路の全体或いは一
部を温度コントロールする。
加温温度は、試薬の分解能力や加温時間を考慮して、3
0℃〜65℃より好ましくは40〜55℃程度とする。
65℃以上では蛋白質の変性が起こり好ましくない。3
0℃以下だと、夏期では冷却の必要性が生じることもあ
る。
次に、洗浄液について説明する。洗浄液は、前回の検体
を測定した後汚染を防止するためにサンプリングノズル
や各流路を洗浄するものである。
しかし、本発明ではサンプリンした試料を溶血液で希釈
混合する構成を採っているため、本来洗浄液と溶血液の
2系統の送液系が必要となる。勿論この構成でもかまわ
ないが、両者を併用し溶血・洗浄液として用いると、送
液ポンプが11rM少なくてすむし、配管や送液シーケ
ンスが簡単になる利点がある。
また本発明では、血液試料と溶血液との混合開始から一
定時間経過後に混合液(検体)のカラムへの注入を行わ
せる構成をとっている。従って、何らかの理由、例えば
ランクの移動がスムースにいかなかったとか、割込み測
定をするタイミングが合わなかった等により、次回の注
入タイミングから逆算して混合開始が間に合わない場合
には、その回の混合や注入を行わずに空の測定動作を行
わせることが望ましい。この混合タイミングのずれは、
1種類の溶離液を用いる場合には問題にならない。しか
し、濃度やpl+が異なる2種以上の溶離液を用いる場
合には、注入タイミングが狂うとカラム内のバランスを
崩すことによる。
[実施例] 次に、本発明方法を具現化したグリコヘモグロビン測定
装置の一例を示して、本発明方法を詳細に説明する。尚
、本例では、溶血液と洗浄液を共通に使用し、試料導入
バルブの試料ループで検体を加温している。
第1図は、本発明方法を実施化したグリコヘモグロビン
自動測定装置の一例を示すフローダイヤグラム、第2図
は同じくサンプリング部のフローダイヤグラム、第3図
は試料導入バルブの概略斜視図である。
この装置は、全血試料或いは血球層を入れた複数の試料
容器を保持しプールしてお(試料保持部1と、試料のサ
ンプリングや溶血液との希釈混合を行なうサンプリング
部2、溶離液や溶血・洗浄液、廃液の各容器を収納する
ボトルユニット部3、試料導入バルブやカラム、測光手
段等を含む分析部4の他、プログラムや入力した指令に
基づき装置全体の作動を制御し、測定値の記憶や演算を
行い、その結果を患者番号や測定日時等とともにプリン
ター等の表示装置に出力する記憶・制御部、作動指令の
入力等を行なう操作キーボード等から構成される。記憶
・制御部は、例えばマイクロコンピュータ5が用いられ
、また表示装置には他にデジタル表示器が用いられる。
次に、各部の構成や動作を説明する。まず試料保持部1
は、複数の試料容器6を保持したうツク7を多数組載置
するようになっており、各ラック7は試料容器6を順次
サンプリング位置に置くように矢印方向に駆動される。
また緊急測定のための割込測定ポート8を設けてもよい
サンプリング部2には、2つのノズル9.10を備えた
サンプリングノズル機構11と、溶血・洗浄液ポンプ(
PI)、試料吸引ポンプ(P2)、検体導入ポンプ(P
3)及び希釈分注槽12が設けられている。試料吸引ポ
ンプ(P2)の容量は1〜数バ、洗浄液ポンプ(P+)
と検体導入ポンプ(P3)の容量は数百μ乏である。サ
ンプリングノズル機構11は、回転とともに上下動する
。尚、溶血・洗浄液13は前記した不安定型[1b A
 lc分解試薬や溶血剤を試料の希釈液に熔解したもの
で、本例ではこの液を各ポンプやノズルその他の流路の
洗浄用と併用している。また、本発明で試料14とは試
料容器6に採取した全血試料或いは血球層を言い、検体
15とはこの試料14を瀉血・洗浄液13で数十〜数百
倍に希釈したものを云う。
サンプリング部2では、まず試料吸引ポンプ(P2)を
駆動して所定量の試料14を第1のノズル9から吸引す
る。次に、希釈分注槽12上にサンプリングノズル機構
11を移動して第2のノズル10から溶血・洗浄液13
を吐出させ、第1のノズル9の外壁を洗浄する。この目
的のために、第2のノズル10の先端を第1のノズル9
の方に曲げである。廃液は、廃液パルプ16を通ってボ
トルユニット部3のドレインボトル17に導かれる。次
いで、ポンプ(Pl)・ (P2)を駆動して、希釈分
注槽12にサンプリングした試料14と所定量の溶血・
洗浄液13を吐出する。この吐出で両者13・14は攪
拌される。更に、第1のノズル9で吸入・吐出を繰り返
して十分に攪拌混合するようにしてもよい。この混合さ
れた検体15を、検体導入ポンプ(P3)の吸入作用に
よって第1のノズル8から吸引し分析部4の試料導入パ
ルプ18に送り込む〔第1図、第2図の状態〕。
その後、希釈分注槽12.配管、第1のノズル9外壁等
を溶血・洗浄液13で洗浄し、廃液を廃棄して次の試料
吸引に備える。
一方、試料導入パルプ18の試料ループ18aに送り込
まれた検体15は、該試料ループ18a内に保持され、
加温される。試料ループ18aは、第3図に示すように
ループ加温W18bで囲まれ、さらに保温カバー18C
で該ループ加温器18bと試料導入パルプ18の主要部
を覆う。図中、符号18dは検体用出入管、tseは溶
離液用出入管、18fはモータ、18gはギヤボックス
、18hは保温用のブロックである。保温カバー180
は、このブロック18hにねじ止めされる。
この方式による加温は、試料ルー118a内にある検体
のみが確実に加温されるのでエネルギーに無駄がないし
、加温しない部分即ち不安定型HbA1cが十分に分離
除去されていない検体がカラム19に注入される危険性
もない。
次いで試料導入パルプ18のモータ18fが回転して第
4図の如き状態となり、試料ループ18a内の検体15
はボトルユニット部3から送られてくる溶離液により押
し出されて、カラム19に注入される。検体15の各部
分即ちHb A 1 a +IIbA1b 、HbAl
c 、HbAg等は、カラム19内で分離され、順次光
度計20で測光されてドレイン容器21に廃棄される。
測光結果はマイクロコンピュータ5に送られ、各分画パ
ターンとピークの溶出時間、各成分の含有%等が演算さ
れプリンター22で描出される。尚、カラム19の前に
は夾雑物を除去するフィルター24を配置し、全体を恒
温槽25内に収納しておくと安定した測定が行える。
以上の操作を、第2図に基づきポンプ(P+)・ (P
2)・ (P3)の作動及び溶血・洗浄液13用の流路
切り換えパルプ38・39の流路状態についてまとめる
と、表−1のようになる。尚、各ポンプの↓は吸引、↑
は排出、無記入は停止を示す。
表−1 前記操作において、試料14のサンプリング量を1.5
μれこれを希釈する溶血・洗浄液13の量を450パと
すると希釈倍率は300倍となる。
また検体15の加温時間や温度は、不安定型HbA 1
c除去試薬の分解能力によるが、本出願人が”21H”
なる名称で販売している、リン酸化合物系の不安定型H
b A Ic除去試薬を含む溶血液を使用した場合、上
記希釈倍率のもので、48℃だと2分40秒が最適な条
件である。尚、60℃では2分、40℃では3分、33
℃では4分で不安定型If b A 1 cの分解がほ
ぼ完全に行なわれる。
ところで、本例では3種類の溶離液を用いている。各溶
離液(A>  ・ (B)  ・ (C)は、送液シー
ケンスに基づき加熱コイル26、冷却コイル27、脱泡
装置28・28・30を通り、夫々切り換えバルブ31
・32・33によって順次マニホルド34に送り込まれ
る。マニホルド34で一つの流路となった各溶離液は、
送液ポンプ35で試料導入バルブ18に圧送され、続い
てカラム19に注入され、検体15を搬送しつつ光度計
20を通ってドレイン容器21に到る。図中符号3Bは
圧力検出器、37はダンパである。
尚、第1図及び第2図中、符号38・38は溶血・洗浄
液13用の流路切り換えバルブ、40は同じく溶血・洗
浄液13用の液切れセンサー、41はドレインボトル1
7用の吸引エアポンプ、42は表示器、43は操作キー
ボードである。
以上の説明は連続的に並べられた試料を測定する場合で
あり、この場合常に一定のシーケンスで作動させれば希
釈から注入までの時間は一定になる。しかし、採血の時
間的バラツキ等で試料容器がランク7等に不連続に置か
れている場合等では、次の試料を捜すために余分な不規
則の時間が必要である。緊急測定のために割込みポート
に試料容器をセットした場合にも、血液試料の吸引タイ
ミングがずれることがある。そこで、検体15のカラム
19への注入が終わった時点で次の試料を捜しておき、
次の注入の時間から逆算して必要なタイミングで希釈を
開始させるようにするとよい。
希釈開始について、既に次回の注入に間に合わないこと
が判明しておれば、その回は混合やカラムへの検体の注
入を取りやめ、−回の測定分の送液ケーシングを続ける
ことで、濃度やputの異なる3種類の溶離液を用いる
場合でもカラムの平衡条件を崩すことなく安定した測定
を続行させることができる。
[従来法との比較] (等張リン酸緩衝液による血球洗浄法とり比較)表−2 その結果、従来法による不安定型HbAHc分画の除去
と同等の効果が得られた。血球洗浄法と21Hを併用し
たものを比較対象としたが、これ以上の不安定型HbA
Hc分画の低下や、変性によるAl a+b成分の増加
も認められなかった。
尚、前処理もせず、不安定型Hb A lc除去試薬も
用いない場合(21L) 、全ての値が高い。
L−AHc+5−AHcに於ける21Lと他の処理の差
が不安定型Hb A 1 cと推察できる。本例では、
不安定型Hb A lcは、ヘモグロビン全体の約0.
7%である。
測定は以下の条件によった。
・21L:不安定型HbA1c除去試薬を含まない溶血
・洗浄液。
ノニオン系界面活性剤1g/l リン酸2水素カリ0.1g/j! リン酸1水素カリ0.3g/l1 pH7,5 ・211(:不安定型HbA1c除去試薬を含む溶血・
洗浄液 ノニオン系界面活性剤1 g/l リン酸化合物  0.1g/I! KOHO,3g/It ・”S”+21L:血球洗浄法(37℃)で6時間イン
キュベートしたもの。Sは、5 alineを示す。
等張リン酸緩衝液(14容)に洗浄 赤血球(1容)を加え、連続回転混和 しながら37℃で6時間インキエベー ションすることにより不安定型HbA ICを除去する。
その後、血球層を分取し、21Lで 300倍に希釈して測定。
・S ” + 21 H: S a l i n eに
21Hを負荷した。
S+21Lと同様に等張リン酸緩衝 、液で処理した血球層を分取し、21Hで300倍に希
釈して測定。
・検体  :健常人。採血直後に実験。
・測定条件:何れも、実施例の方法による。加温温度4
8℃、加温時間2分40秒、測 定時間4分。n=a5゜ 本発明方法は、以上詳述したように高速液体クロマトグ
ラフィを原理とするグリコヘモグロビンの自動測定方法
の改良に係り、各患者から採取した多数の血液試料を全
血或いは血球層のまま試料保持部に待機させておき、測
定の直前(数十秒〜数分前)にサンプリングして不安定
型HbA1c除去試薬を含む溶血・洗浄液により釈液混
合し、混合開始から一定時間経過後に高速液体クロマト
グラフ装置のカラムに注入するようにしたものである。
また、必要に応じて希釈後カラムに注入するまでに加温
するものである。
従って、■高性能の長いカラムを用いる従来方法に比べ
て大幅に迅速な測定が行えるとともに、それと同等程度
の精度を得ることができる。■マニュアルで試薬を混合
する手間を省き、手作業希釈による誤差のない正確な測
定が可能になる。■全血或いはそれを遠心分離した血球
層を使用するので前処理が不要である。■予め溶血試薬
で希釈しておかないので、測定までの試料の変性がなく
、不安定型Hb A ) c以外のグリコヘモグロビン
の分解や変性を押さえて安定型Hb A (cの正確な
測定ができる。■測定値が不安定型HbA1cの影響を
受けないので、採血の時間的制約がな(、患者に負担を
かけない。■更に、測定直前に試料を溶血し、常に一定
のタイミングでカラムに注入されるので、安定した分析
が可能となる。特に、試料が不連続でセットされた場合
でも、カラムの平衡化条件を崩すことがないので、クロ
マトパターンが安定する。等多くの優れた効果を有する
ものである。
一方、本発明の試料導入バルブは、試料液と反応試薬を
一定時間所定温度に加温するものである。
そして、試料ループ内にある検体のみを確実に加温でき
るのでエネルギーに無駄がないし、加温しない部分がカ
ラムに注入される危険性もなく、正確に制御できる。ま
た、従来の試料導入バルブに簡単な改良を施すだけで簡
単に得られるし、他に加温装置を設けなくてもよいので
、余分なスペースが入らない等の利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明方法を実施化したグリコヘモグロビン
自動測定装置の一例を示すフローダイヤグラム、第2図
は同じくサンプリン部のフローダイヤグラム、第3図は
試料導入バルブの概略斜視図、第4図はカラムへの検体
注入時の試料導入バルブの状態を示す平面図である。 1・・・試料保持部      14・・・試料2・・
・サンプリング部    15・・・検体4・・・分析
部        18・・・試料導入バルブ6・・・
試料容器       19・・・カラム9・IO・・
・ノズル      P、・・・溶血・洗浄液ポンプ1
1・・・サンプリングノズル機構P2・・・試料吸引ポ
ンプ12・・・希釈分注槽      P3・・・検体
導入ポンプ13・・・溶血・洗浄液

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、高速クロマトグラフィーによりグリコヘモグロビン
    の分画を測定する場合において、試料容器に採取した多
    数の血液試料を全血或いは血球層のまま待機させ、試料
    容器を順次サンプリング部に送り込み、サンプリングノ
    ズルから吸引した血液試料を不安定型HbA_1c除去
    試薬を含む溶血液と混合して希釈させ、該混合液の一部
    を試料導入バルブの試料ループに導き混合開始から一定
    時間後にカラムに注入して、不安定型HbA_1cを除
    去或いは低減した状態で測定することを特徴とするグリ
    コヘモグロビンの自動測定方法。 2、待機させている試料容器以外に、割込み測定ポート
    にセットした試料容器から血液試料をサンプリングする
    ものである特許請求の範囲第1項記載のグリコヘモグロ
    ビンの自動測定方法。 3、血液試料と溶血液との混合開始から一定時間経過後
    に混合液のカラムへの注入を行わせるために、次回の注
    入タイミングから逆算して混合開始が間に合わない場合
    には、混合や注入を行わずに空の測定動作を行わしめる
    ものである特許請求の範囲第1項記載のグリコヘモグロ
    ビンの自動測定方法。 4、反応を促進させるために、試薬添加後カラム注入ま
    での間に温度コントロールを行なうものである特許請求
    の範囲第1項、第2項又は第3項記載のグリコヘモグロ
    ビンの自動測定方法。 5、温度コントロールは、試料導入バルブの試料ループ
    部で行なうものである特許請求の範囲第4項記載のグリ
    コヘモグロビンの自動測定方法。 6、不安定型HbA_1c除去試薬を含む溶血液を、試
    料ループを含む各流路やサンプリングノズル部を洗浄す
    る洗浄液として使用するものである特許請求の範囲第1
    項記載のグリコヘモグロビンの自動測定方法。 7、試料ループ部をループ加温器で囲い、且つ全体を保
    温カバーで覆ったことを特徴とする試料導入バルブ。
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