JPH0154290B2 - - Google Patents

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JPH0154290B2
JPH0154290B2 JP59210256A JP21025684A JPH0154290B2 JP H0154290 B2 JPH0154290 B2 JP H0154290B2 JP 59210256 A JP59210256 A JP 59210256A JP 21025684 A JP21025684 A JP 21025684A JP H0154290 B2 JPH0154290 B2 JP H0154290B2
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JP
Japan
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glass
apatite
magnesium titanate
crystals
crystallized glass
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JP59210256A
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JPS6191041A (ja
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Tadashi Kokubo
Sumio Satsuka
Tadashi Yada
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は歯冠修復材料として適した結晶化ガラ
スとその製造方法とに関するものである。 従来の技術 従来、歯冠修復材料としては、主に貴金属やニ
ツケルクロム合金などの金属材料、ポリメチルメ
タクリレートなどの有機高分子材料、又は長石―
石英系の陶材などが用いられてきた。しかし、金
属材料は天然歯と全く異なる外観及び大き過ぎる
熱伝導度を有するので、違和感が大きく、しかも
ものによつては有害な金属イオンを溶出する恐れ
もある。有機高分子材料は低すぎる硬度と弾性率
とを有するので傷がついたり変形しやすく、しか
も長期の間に変質する恐れもある。また、陶材は
焼成時に著しく体積収縮するもので、寸法精度の
良い製品を作りにくい問題点を有する。これに対
し、結晶化ガラスは一般に有害なイオンを溶出せ
ず、高い硬度及び弾性率と、天然歯に近い外観及
び熱伝導度を有するので違和感を与えず、しかも
鋳造法により寸法精度の良い製品を作りやすい特
徴を有する。そこで、最近各種の結晶化ガラスが
歯冠修復材料として検討されるようになつてき
た。しかし、これまでに歯冠修復材料として報告
された結晶化ガラスは、組成や構造が天然歯と著
しく異なつているか、又は、機械的強度が充分高
くない問題点を有している。 発明が解決しようとする問題点及び発明の目的 本発明は、上記の結晶化ガラスの一般的特徴を
有するだけでなく天然歯に近い組成と構造とを有
し、周囲の組織と良い親和性を示し、しかも高い
機械的強度を示す、歯冠修復材料として適した結
晶化ガラスと、それを容易に製造する方法とを提
供することを目的とする。 発明の構成 本発明の歯冠用結晶化ガラスは、重量%で、少
なくとも90%以上が、MgO10〜25%、CaO20〜
35%、TiO215〜30%、SiO210〜25%、P2O510〜
25%からなる組成を有し、多数のアパタイト及び
チタン酸マグネシウムの微結晶がガラス中に分散
した構造を有することを特徴としている。 また、本発明の歯冠用結晶化ガラス製造法は、
上記組成のガラスを所定の形に成形後、アパタイ
ト及びチタン酸マグネシウム両結晶の析出温度域
で加熱処理することを特徴とする。 実施例 本発明の歯冠用結晶化ガラス及びその製造法の
実施例は次の通りである。
【表】 上表の実施例1〜10のガラス組成に相当するバ
ツチを酸化物、炭酸塩、水酸化物又は弗化物の原
料を用いて調製し、これらを白金るつぼに入れ、
電気炉中で1400〜1500℃で2時間溶融し、融液を
鉄板上に流し出して顆粒状のガラスとする。この
ガラスを再びアルミナるつぼに入れて1400℃付近
で10分間溶融し、融液をロストワツクス法で作ら
れた鋳型に流し込み、遠心鋳造法により所定の形
のガラスを作る。次に、このガラスを900〜1000
℃まで5℃/minの速度で加熱して結晶化し、
900〜1000℃に達すると電源を切つた炉内で自然
に冷却させる。 このような方法によつて製造される結晶化ガラ
スは、多数のアパタイト[Ca10(PO460]及びチ
タン酸マグネシウム(MgO・TiO2)の微結晶が
連続したガラス媒体中に析出した構造を有する。 この結晶化ガラスは、結晶化ガラスの一般的特
徴、すなわち有害なイオンを溶出せず、高い硬度
及び弾性率と、天然歯に近い外観及び熱伝導度を
有し、しかし鋳造法により寸法精度の良い製品を
作りやすい特徴を有する他、天然歯と同様に多量
のアパタイト結晶を含有するので、天然歯の象牙
質や歯肉など周囲の組織と良い親和性を示し、し
かも多量のチタン酸マグネシウム結晶を含有する
ので高い機械的強度を示す。 本発明の歯冠用結晶化ガラスは、重量%で90%
以上がMgO10〜25%、CaO20〜35%、TiO215〜
30%、SiO210〜25%、P2O510〜25%からなる組
成を有している。この限定された組成は、ガラス
を作るのに適し、しかも加熱処理により多量のア
パタイト及びチタン酸マグネシウムの両結晶をガ
ラス中に析出させるのに適した組成である。 MgOが10%より少ない場合には、ガラスから
チタン酸マグネシウム結晶が少量しか析出せず、
MgOが25%より多い場合には、融液がガラスに
なり難い。従つてMgOは10〜25%に限定した。 CaOが20%より少ない場合には、ガラスからア
パタイト結晶が少量しか析出せず、CaOが35%よ
り多い場合には融液がガラスになり難い。従つて
CaOは20〜35%に限定した。 TiO2が15%より少ない場合には、ガラスから
チタン酸マグネシウム結晶が少量しか析出せず、
TiO2が30%より多い場合には、融液がガラスに
なり難い。従つて、TiO2は15〜30%に限定した。 SiO2が10%より少ない場合には、融液がガラ
スになり難く、SiO2が25%より多い場合には、
ガラスからアパタイト結晶及びチタン酸マグネシ
ウム結晶が少量しか析出しない。従つて、SiO2
は10〜25%に限定した。 P2O5が10%より少ない場合には、ガラスから
アパタイト結晶が少量しか析出せず、P2O5が25
%より多い場合には、ガラスからチタン酸マグネ
シウム結晶が少量しか析出しない。従つて、
P2O5は10〜25%に限定した。 結晶化ガラスの組成は、10%より少ない量の
Li2O、Na2O、K2O、Cs2O、SrO、CaO、NiO、
Al2O3、Fe2O3、Ce2O3、MnO2、ZrO2、Nb2O5
Ta2O5など人体に有害でない添加成分を含んでも
差し支えない。ただし、これらの添加成分の合計
が10%より多い場合には、ガラスからアパタイト
結晶及びチタン酸マグネシウム結晶が少量しか析
出しない。従つて、これらの添加成分の合計は10
%より少ない量に限定した。すなわちMgO、
CaO、TiO2、SiO2及びP2O5の合計は90%以上に
限定した。 本発明の歯冠用結晶化ガラスの製造法において
は、所定の形に成形したガラスをアパタイト及び
チタン酸マグネシウム両結晶の析出温度域で加熱
処理する。アパタイト及びチタン酸マグネシウム
両結晶の析出温度域は、ガラスを一定速度で加熱
し、その間の示差熱分析を行なうことにより大凡
求めることができる。示差熱分析曲線上には、ま
ずアパタイト結晶の析出による発熱ピーク、次い
でチタン酸マグネシウム結晶の析出による発熱ピ
ークが観察されるので、2度目の発熱ピークから
融解による吸熱ピークまでの温度域を大凡のアパ
タイト及びチタン酸マグネシウム両結晶の析出温
度域とすることができる。ガラスを結晶化するた
めの加熱処理温度が、アパタイト及びチタン酸マ
グネシウム両結晶の析出温度域より低い場合に
は、機械的強度の低い結晶化ガラスしか得られな
い。加熱処理温度が、アパタイト及びチタン酸マ
グネシウム両結晶の析出温度より高い場合には、
結晶化ガラスが融解したしまう。加熱処理温度が
アパタイト及びチタン酸マグネシウム両結晶の析
出温度域内で、比較的高い場合には、ガラス中に
アパタイト及びチタン酸マグネシウム両結晶以外
にジオプサイト(MgO・CaO・2SiO2)結晶も析
出するが、これは本方法による歯冠用結晶化ガラ
スの製造にとつて差し支えない。 発明の効果 本発明の方法によつて製造される歯冠用結晶化
ガラスは、多量のアパタイト結晶を含むので、天
然歯の象牙質や歯肉など周囲の組織と良い親和性
を示し、歯冠材料として用いるのに好適である。
また、本発明の方法によつて製造される歯冠用結
晶化ガラスは、多量のチタン酸マグネシウム結晶
を含むので、きわめて高い機械的強度を示し、歯
冠材料として用いるのに好適である。例えば、上
表1〜10の組成の上記具体例の方法で調製した結
晶化ガラスは、同表下欄に示すように、1600〜
1750Kg/cm2の高い曲げ強度を示すが、この曲げ強
度は従来知られている歯冠用結晶化ガラスの曲げ
強度が1000〜1500Kg/cm2であるのに比べ、かなり
高いのである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 重量%で、少なくとも90%以上が、MgO10
    〜25%、CaO20〜35%、TiO215〜30%、SiO210
    〜25%、P2O510〜25%からなり、不純物が10%
    以下なる組成を有し、多数のアパタイト及びチタ
    ン酸マグネシウムの微結晶がガラス中に分散した
    構造を有することを特徴とする歯冠用結晶化ガラ
    ス。 2 重量%で、少なくとも90%以上が、MgO10
    〜25%、CaO20〜35%、TiO215〜30%、SiO210
    〜25%、P2O510〜25%からなる組成のガラスを
    所定の形に成形後、アパタイト及びチタン酸マグ
    ネシウムの両結晶の析出温度域で加熱処理するこ
    とを特徴とする歯冠用結晶化ガラスの製法。
JP59210256A 1984-10-06 1984-10-06 歯冠用結晶化ガラス及びその製法 Granted JPS6191041A (ja)

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JPS6191041A JPS6191041A (ja) 1986-05-09
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US6027766A (en) 1997-03-14 2000-02-22 Ppg Industries Ohio, Inc. Photocatalytically-activated self-cleaning article and method of making same
JP5591511B2 (ja) * 2008-10-10 2014-09-17 株式会社オハラ ガラスセラミックス及びその製造方法
JP7165610B2 (ja) * 2019-03-25 2022-11-04 太平洋セメント株式会社 歯科用ケイ酸塩-リン酸塩系ガラス材料

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