JPH0424300B2 - - Google Patents

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JPH0424300B2
JPH0424300B2 JP59193477A JP19347784A JPH0424300B2 JP H0424300 B2 JPH0424300 B2 JP H0424300B2 JP 59193477 A JP59193477 A JP 59193477A JP 19347784 A JP19347784 A JP 19347784A JP H0424300 B2 JPH0424300 B2 JP H0424300B2
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JP
Japan
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calcium phosphate
crystallization
calcium
glass
temperature
Prior art date
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JP59193477A
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JPS6172638A (ja
Inventor
Akira Watanabe
Yoshimitsu Takeuchi
Seiji Kihara
Makoto Koto
Yukio Imada
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Krosaki Harima Corp
Original Assignee
Kyushu Refractories Co Ltd
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Publication date
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  • Dental Preparations (AREA)
  • Dental Prosthetics (AREA)
  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は歯科材料等として最適なリン酸カルシ
ウム系結晶化ガラスの製造方法の改良に関するも
のである。
〔従来の技術〕
近年セラミツクの応用範囲の拡大は目ざましく
医用分野にまで適用が及んでおり、従来は金属、
プラスチツクが主に使用されて来た医用材料、例
えば人工歯根等へもセラミツクの応用が試みられ
ている。
本発明者らはセラミツクを任意の形状に自由に
かつ高精度に成形して高強度セラミツクを製造す
る方法に関して研究を重ねた結果、リン酸カルシ
ウム系材料を素材として選択することにより、そ
れが可能であることを見出し、それについて鋭意
研究を重ねている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
この優れた特徴を有するリン酸カルシウム系材
料も、結晶化させた際に、透明感が不足するため
着色成分を添加しても、天然歯に比較して審美性
に劣ることであつた。
〔問題点を解決するための手段〕
一般にガラスに熱処理を加えて結晶化し、結晶
化ガラスとする方法においては、ガラスが結晶化
ガラスに転移する際の体積変化による亀裂などの
欠陥の発生を避けるために、比較的小さい昇温速
度で所定の温度まで加熱し、一定時間保持する方
法が採られている。
しかしリン酸カルシウム系材料においては、結
晶化の温度領域が広く、結晶化温度領域のうちで
低い温度で生成する結晶核と高い温度で生成する
結晶核とは異なる特性を有していることが判明し
た。しかも低い温度で生成した結晶核の性質は、
その後結晶化の温度を上げて結晶化を行なつても
高い温度で生成する結晶核の性質に変わることは
なく、低温で生成した結晶核の性質がそのまゝ引
継がれることもわかつた。そのため低温で結晶化
させた場合は最終的な製品の結晶粒は大きくな
り、透明感は発現せず強度も低くなつてしまうの
である。
そこで本発明者らは、このリン酸カルシウム系
ガラスの結晶化条件について種々検討した結果、
従来の常識とは反対に昇温速度を大きくすること
によつて、上記欠点を克服することに成功し、本
発明を完成させたものである。
〔作用〕
昇温速度を小さくした場合は、結晶化温度領域
の低い部分で結晶粒が生成し始め、一旦生成した
結晶はその性質を保持したまゝ成長するため、望
ましい性質は得られない。このことは、リン酸カ
ルシウムガラスの結晶化が表面失透機構により進
行する時に著しく、特にブリツジなど厚みに差が
ある場合は強度が不均一になつてしまう。また結
晶化がバルク・クリスタリゼーシヨン機構で進行
する場合も同様である。
一方、本発明の製造方法においては、昇温速度
を大きくすることによつて、最適結晶化温度より
も低い部分での結晶核の生成を避け、より高温で
結晶核を多数、全体にわたつて生成させて、しか
も結晶化時間を短くすることによつて、結晶粒の
成長を抑えて、機械的強度のある透滅感のある結
晶化ガラスを得ることが出来る。
〔発明の構成〕
本発明の出発原料は酸化カルシウムあるいは水
酸化カルシウム、炭酸カルシウム、修酸カルシウ
ムなど焼成によつてCaOを生成するカルシウム含
有化合物と、リン酸、ポリリン酸など同じく焼成
によつてリンの酸化物を生成するリン含有化合物
である。またリン酸カルシウム、アパタイトなど
のリン酸類のカルシウム塩も単独で、あるいは他
のカルシウム含有化合物やリン含有化合物と混合
して使用出来る。
カルシウム含有化合物及びリン含有化合物の出
発原料のそれぞれ1種あるいは2種以上を選び、
カルシウム含有化合物とリン含有化合物が、その
カルシウムのリンに対する原子比Ca/Pとして
0.35〜1.7とする。この原子比が1.7を越えると溶
融温度が高くなり、かつガラス化しない。一方原
子比が0.35を下回ると溶融温度が低下すると同時
にガラス化も容易になるが、逆に結晶化処理が難
しくなり、かつ過剰のリン酸が遊離して化学的に
不安定となり好ましくない。
本発明のリン酸カルシウム系ガラスは基本的に
はCa及びPの2成分から構成されるが、本発明
の方法により製造されたリン酸カルシウム結晶化
ガラスを歯科材料として使用する場合は、天然の
歯牙と全く同じ色沢とするために着色剤成分、及
び必要に応じて着色助剤成分を加えることが出来
る。この着色剤成分はリン酸カルシウム成分と作
用して発色し、その色調は着色剤成分の種類、組
合せ、添加量を変えることによつて微妙に調整す
ることが出来る。着色剤成分を加える場合には
Zn、Fe、Mn、W、Ce、Ti、Ni、Co、Cr、Vの
酸化物の中から選ばれた1種あるいは2種以上で
あり、特に2種以上を組合せることが好ましい。
その添加量はリン酸カルシウム100重量部に対し
て0.01〜15重量部である。添加量が15重量部以上
では混合物の融点が上昇し、融液の粘性が増大し
鋳造が困難となり、0.01重量部以下では着色が不
十分である。本発明の方法では、従来の方法に比
べて、結晶化後の製品の透明感が増すので、着色
剤の添加によつて一層天然の歯に近い色調が出せ
るのである。
更に必要に応じて着色助剤として希土類酸化
物、Al2O3、SiO2の中から選ばれた1種あるいは
2種以上を10重量部以下含有させて発色を微妙に
調節することもできる。上述の着色剤、着色助剤
共原料に添加する際には酸化物の他アンモニウム
塩、炭酸塩、酢酸塩、塩化物、硝酸塩等、溶融過
程で酸化物となり得る化合物が用いられる。な
お、上記着色助剤成分は、着色助剤としての働き
のみではなく、後の結晶化に際し結晶の粒成長を
妨げ、結晶を微細化し、製品の強度を向上させる
効果も有するので、着色剤を添加しない場合でも
加えてもよい。
原料配合は秤量後よく混合し、容器に入れ900
℃以上、好ましくは1000〜1600℃に加熱して溶融
する。溶融は1700℃以上となるリン成分の蒸発が
始まるので注意が必要である。
溶融終了後冷却ガラス化する。続いて再度溶融
して鋳造するのであるが、最初の溶融物を一旦冷
却ガラス化せず、直接鋳造してもよい。リン酸カ
ルシウム系材料の場合には、溶融物の粘性を十分
低く保つことが出来るので、鋳造成形は金属の歯
科材料において行なわれるロストワツクス法によ
ることが適している。鋳造型の予熱温度は800℃
以下、好ましくは200〜800℃の範囲で鋳造型の材
質、ガラス質の組成により適宜選択される。
このようにして鋳造された鋳造物はガラス質で
ある。このガラス質の材料に適切な熱処理を加え
て結晶化ガラス質とすることにより一段と特性を
向上させることができる。通常は結晶化に伴なう
体積変化による亀裂などの発生を防ぐため、結晶
化に際しては非常にゆつくりした昇温速度で行な
うのであるが、リン酸カルシウム系材料では結晶
化に伴なう体積変化が非常に少ないので、本発明
においては、昇温速度を大きくして、前述の欠点
を除き、非常に透明感に富んだ審美性のある製品
とすることに特徴を有するのである。
本発明によるリン酸カルシウム系結晶化ガラス
の結晶化方法は次の通りである。ロストワツクス
法等により成形された成形体は電気炉などの適当
な加熱装置中で加熱される。この際の昇温速度は
300℃/hr以上、好ましくは600〜3000℃/hr、加
熱温度は融点以下の温度で、好ましくは600〜900
℃である。
〔発明の効果〕
本発明においては300℃/hr以上の昇温速度の
採用によつて最適な温度での結晶化が正確に出来
るようになり、リン酸カルシウム結晶化ガラスの
結晶組織を意図した通りに制御することが可能と
なり、極めて微細な結晶から成る半透明性を示す
結晶体から、焼結の高度に進行した不透明な領域
まで自在に得ることが出来るようになつた。
本発明においてはリン酸カルシウムガラスの結
晶化に伴なう収縮が少なく、しかもガラスの軟化
域と結晶化域の兼合いがうまく働き、収縮に伴な
う応力を緩和するため、急速な結晶化を行なつて
も亀裂などの欠陥が発生し難いのである。
〔実施例〕
実施例 1 カルシウムのリンに対する原子比Ca/Pが0.55
となるように秤量した炭酸カルシウム粉末と正リ
ン酸の混合物に、リン酸カルシウムに換算して
100重量部に対してAl2O33重量部を加えよく混練
した後白金ルツボ中1200℃で1hr溶融し、3×4
×30mmに鋳造、冷却ガラス化した。得られたリン
酸カルシウムガラスを電気炉中で900℃/hrの昇
温速度で710℃まで加熱し、180min保持し結晶化
した。得られたリン酸カルシウム系結晶化ガラス
は白色半透明で、その3点曲げ強さは2100Kg/cm2
と高い値を示した。試料の微細組織をSEMによ
り観察したところ0.1〜1μの極めて微細かつ緻密
な結晶体から構成されていた。このことが半透明
性を示す要因であると予測された。
実施例 2 実施例1と同じ原料配合に、さらにリン酸カル
シウムに換算して100重量部に対してCeO240重量
%、TiO240重量%、NiO20重量%の割合の混合
粉末を0.6重量部を加え、溶融、鋳造、ガラス化
した。結晶化は1800℃/hrの昇温速度で780℃ま
で加熱し、20min保持して行なつた。得られたリ
ン酸カルシウム結晶化ガラスは半透明な象牙色
で、天然歯の外観に極めて近く優れた審美性を示
した。SEM観察の結果0.1〜1μの微細結晶体から
構成されていた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 リン酸カルシウム系ガラスを融点以下の温度
    で熱処理して結晶化しリン酸カルシウム系結晶化
    ガラスを製造する方法において、その昇温速度を
    300℃/hr以上とすることを特徴とするリン酸カ
    ルシウム系結晶化ガラスの製造方法。
JP59193477A 1984-09-14 1984-09-14 リン酸カルシウム系結晶化ガラスの製造方法 Granted JPS6172638A (ja)

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JP59193477A JPS6172638A (ja) 1984-09-14 1984-09-14 リン酸カルシウム系結晶化ガラスの製造方法

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JPS6172638A JPS6172638A (ja) 1986-04-14
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JPS60131835A (ja) * 1983-12-16 1985-07-13 Kyushu Refract Co Ltd リン酸カルシウム系鋳造体の製造方法

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