JPS60131835A - リン酸カルシウム系鋳造体の製造方法 - Google Patents

リン酸カルシウム系鋳造体の製造方法

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JPS60131835A
JPS60131835A JP58238229A JP23822983A JPS60131835A JP S60131835 A JPS60131835 A JP S60131835A JP 58238229 A JP58238229 A JP 58238229A JP 23822983 A JP23822983 A JP 23822983A JP S60131835 A JPS60131835 A JP S60131835A
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glass
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良弘 阿部
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明 渡辺
Yoshimitsu Takeuchi
武内 祥光
Seiji Kihara
木原 誠治
Keiji Kamegawa
亀川 敬二
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は歯科材料、人工骨材料等生体用セラミック材料
として使用されるリン酸カルシウム系鋳造体の製造方法
に関するものである。
近年セラミックの応用範囲の拡大は目ざましく医用分野
にまで適用が及んでおり、従来は金属、プラスチックが
主に使用されて来た医用材料、例えば人工骨、人工歯根
などへもセラミックの応用が試みられている。その背景
としては以下の理由が挙げられる。即ち、金属、プラス
チック等は何れも医用材料として最も重要な特性の一つ
である生体との親和性に著しく欠け、使用条件によって
は金属イオンあるいはプラスチックモノマー等が生体中
に溶出し為害作用を示すこともあり決して好ましい材料
とは言えない。一方、それらをセラミック化することに
よってこれらの問題を完全に取り払うことが可能である
しかしながら、現在の段階においてはセラミックの医用
分野における適用・は十分とは言えない。
その主因はセラミックが成形性に劣り、多様な形状を要
求される場合の多い・医用材料に柔軟に対応しきれない
からである。つまり、金属、プラスチツク等は鋳造ある
いは射出成形等の方法によって容易に任意の形状に成形
出来るのに反し、セラミックは通常粉末を機械成形した
のち焼結させるかあるいは、単結晶のブロック体を育成
したのち機械加工することによって目的とする材料を形
成するという複雑な方法をとらざるを得す、従っ゛C任
意の形状に精密に成形することは極めて困財であった。
このため例えば人工関節、人工歯冠、・インレー、ブリ
・イジ等複雑でかつ多様な形状を精密に再現する必要の
ある用途に対しては実質的に対応出来ないか、あるいは
可能であるにしても極めて煩雑かつ非能率な作業工程が
要求される結果、著しく高コストとなることが避けられ
ない。このような理由からセラミックが医用材料として
基本的に優れた特性を備えているにもかかわらず必ずし
も一般化していない訳である。
本発明者らはセラミックを任意の形状に自由にかつ高精
度に成形して高強度セラミックを製造する方法に関して
研究を重ねた結果、リン酸カール−シウム系ガラスを素
材として選択することにより、それが可能であることを
見出し゛本発明に至った。
一般にセラミック材料は3次元構造を持つため著しく高
い融点を有し、しかも溶融状態においても融液の粘性は
歯科材料等に用いられる金属に比較して高いので、山林
技工で用いられるロストワックス法を用いる鋳造には適
用出来ない。この融点及び融液の粘性を下げるためにガ
ラス質セラミックを用いることが検討されたが、冷却時
の収縮率が高いため形状再現性が悪く、しかも鋳造体の
機械的強度が不足している。
これに対してリン酸カルシウム系ガラスは1次元的な短
鎖の鎖状措造を有するため比較的低い溶融温度を有し、
また溶融温度を若干越えただけで融液の粘性が著しく低
下するため鋳造成形、に好適であることを見出した。即
ち本発明のリン酸カルシウム系ガラスは900〜160
0° Cの、温度で加熱することにより粘性の低い融液
が得られ、金属材料と一様に外力を加えたロストワック
ス法等によって任意の形状に鋳造出来るのである。
鋳型としては予めワックスで原型を作製し、これを耐火
埋没材中へ埋没した後加熱してワックスを焼却して得た
、いわゆるロストワックス鋳型等が適当であるが、金属
、セラミック等によって鋳型を作製することも可能であ
る。リン酸カルシウム系ガラスの凝固収縮は約1%程度
と少なく、鋳型に膨張性の耐火埋没材を使用するか、金
型を鋳型とする場合には予め収縮分だけオーバーサイズ
としておけば完全に補正することが出来る。従って得ら
れた鋳造体は極めて高い寸法精度、形状再現性のもとに
原型を完壁に再現することが可能である。鋳型の予熱温
度は鋳造性、寸法精度、鋳肌の表面状態に大きく相関す
る。例えば、予熱温度を上げれば鋳型の微細な部分への
融液の回り込みが改善されるが、反面鋳肌の荒れが起こ
り易くなる。一方、予熱温度は鋳型の膨張と直接に相関
するので鋳型材の種類に応じて、適切な予熱温度を選択
することが寸法精度を上げるために重要である。本発明
ではこの予熱温度を900°C以下とすることが必要で
ある。
得られたガラス鋳造体はそのまま本来の目的に使用する
ことが可能であるが、用途に応じては以下に示すように
結晶化ガラス鋳造体として使用することも出来る。
即ち、リン酸カルシウム系ガラスの持つ大きな特、徴の
一つに再加熱に・よる結晶化ガラスへの転移があり、転
移によりガラス鋳造体を、より破壊靭性に優れた結晶化
ガラス鋳造体とすることが可能である。このようにして
得られた結晶化ガラス鋳造体はガラス鋳造体の1.5〜
2倍の機械的強度有し、破壊あるいは摩耗に対する抵抗
性を要求される用途、例えば、人工骨、人工歯根、人工
歯冠、インレー、ブリッジ等に好適な材料と言える。
以下本発明のリン酸カルシウム系鋳造体の製造方法につ
いて詳述する。
本発明の出発原料は酸化カルシウムあるいは水酸化カル
シウム、炭酸カルシウム等焼成によってCa Oを生成
するカルシウム含有化合物とリン酸、ポリリン酸等、同
じ(焼成によりてリンの酸化物を生成するリン含有化合
物である。またリン酸カルシウム、アパタイト等のリン
酸類のカルシウム塩も単独で、あるいは他のカルシラノ
、含有化合物やリン酸含有化合物と混合して利用できる
カルシウム含有化合物及びリン含有化合物の出発原料の
それぞれ1#、あるいは2種以上を選び、固体の場合に
は微粉砕し、カルシウム含有化合物とリン含有化合物が
、そのカルシウムのリンに対する原子比Ca/Pで0.
35〜1.7となるよう秤量する。この原子比が1.7
を越えると溶融温度が高くなり、かつガラス化しない。
一方原子比が0.35を下回ると溶融温度が低下すると
同時にガラス化も容易になるが、逆に結晶化処理が煕し
くなり、かつ過剰のリン酸が遊離して化学的に不安定と
なり好ましくない。
この原料混合物はよく混合し適当な容器に入れて900
〜1600DCに加熱溶融する。溶融温度はカルシウム
とリンの原子比Ca/Pにより変化するが、上述の温度
範囲であれば融液の粘性を十分低く保つことができ、優
れた鋳造物を比較的簡単に得ることができる。溶融温度
が高くなり、特に17006C以上となるとリン成分の
蒸発が始まるので組成がカルシウム過多にかたより融点
が次第に上昇するので注意が必要である。この融液を冷
却しガラス状とする。冷却法は特に問わない。また多量
の原料を溶融し、以下の鋳造に必要な量だけ小分けしな
がら冷却してもよい。
次いでガラス状物はロストワックス法によって鋳造成形
するがこの際の溶融温度も900〜16006Cである
。ここでロストワックス法においては鋳型は耐火材でも
金属でも構わない。鋳造は遠心鋳造法、圧迫鋳造法、真
空圧迫鋳造法など外力を加える鋳造法が好ましい。鋳造
の予熱は900°C以下、好ましくは300〜900”
Cの範囲で鋳造の材質、ガラス質の組成により適宜選択
される。なお前述の原料を一度溶融冷却しガラス化する
操作を省略し、直接原料混合物をロストワックスに基づ
く鋳造装置中で加熱溶融してもよい。
本発明によってロストワックス法に基づいて鋳造された
鋳造物はガラス質である。このガラス質のままでも比較
的高い機械的強度、sJ摩耗性を有し、歯科材料、人工
骨材料等とし°C実川用供することが可能である。しか
し、このガラス質の材21に適切な熱処理を加えて結晶
化ガラス質とすることにより一段と特性を向上させるこ
とができる。
本1発明によるリン酸カルシウム系結晶化ガラスの結晶
化方法は次の通りである。ロストソックス法により鋳造
された材料は鋳型より取り出され、電気炉などの適当な
加熱装置中−で加熱される。昇温速度は50〜6006
C/hr1加熱温度550〜900 ”C,保持時間 
0.5〜l OObrである。
この結晶化操作によって材料中には1〜5μのリン酸カ
ルシウムの微細結晶が多数生成する。結晶化度は高いほ
ど強度、耐摩耗性の点で好ましく、少くとも10%以上
、好ましくは50%以上が必要である。
本発明によるリン酸カルシウム系鋳造体の製造方法は基
本的に天然の歯や骨を構成する主成分と同一のリン酸及
びカルシウムから成ることがら、生体との親和性に本質
的に優れることは言うまでもなく、金属やプラスチック
で懸念される生体への為害作用は皆無である。本発明の
特徴はリン酸カルシウム系ガラスを溶融した後、鋳型中
で外力をもって鋳造して歯科材料、人工骨材料等の生体
用セラミック材料を製造するもので、以下実施例を挙げ
て説明する。
実施例 I カルシウムのリンに対する原子比Ca/Pが0.5とな
るように秤量した炭酸カルシウム粉末に正リン酸を加え
混練し、300’Cで2hr予備焼成して水分を除去し
た後白金ルツボ中1250’Cで溶融した。完全に溶融
した後1300’Cに昇温しlhr保持して清澄化し、
黒鉛板上へ流出急冷してガラス化した。
次いで、該ガラスを1050’Cで再溶融し、クリスト
バライト系耐火埋没材を用いロストワックス法に基づい
て作製した人工歯冠形状の鋳型へ遠心鋳造法により鋳造
した。鋳型の予熱温度は400°Cであった。
得られたリン酸カルシウム系人工歯冠はガラス質であり
、極めて優れた形状再現性を有しており引は巣等の鋳造
欠陥は皆無であった。
実施例 2 実施例1の鋳造品を電気炉中で645”C,12hr熱
処理して結晶化ガラスとした。結晶化度は90%であり
、結晶化に伴なう収縮や変形等は無視できる程度に少な
く、優れた形状再現性はそのまま継承されていた。
比較例 1 長石系の陶材(Sin、26.1%、ALO。
63.0%、Ca0O,3%* K、O+ Nax04
.0%、 B、0. 5.3%)を溶融温度12000
Cでストワックス法に基づく鋳造成形を試みたが融液の
細部への回り込みがなく鋳造出来なかったので、ブロッ
ク体に鋳込み、その試料について物性を測定した。
実施例1,2、比較例1の物性の測定値を第1表に示し
た。
比較例の陶材は歯冠等の複雑な形状の鋳造は不可能であ
り、加工によらねばならないのに対し、第 1 表 本発明の方法は溶融物を鋳込むのみで形状再現性よく製
作出来、その物性はガラス質であっても陶材より優れて
おり、それを結晶化させると強度は飛躍的に向上した。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)カルシウムのリンに対する原子比Ca / Pが
    0.35〜1.7となるようにカルシウム化合物及びリ
    ン化合物を選び、900〜1600°Cの温度で溶融し
    、900°C以下の温度に予熱された鋳型へ鋳造してリ
    ン酸カルシウム系ガラスとすることを特徴とする鋳造体
    の製造方法。
  2. (2)カルシウムのリンに対する原子比Ca / Pが
    0.35〜1.7となるようにカルシウム化合物及びリ
    ン化合物を選び、900〜1600°Cの温度で溶融し
    、900°C以下の温度に予熱された鋳型へ鋳造し、該
    鋳造体を550〜900°Cの温度に加熱して結晶化度
    が10%以」−のリン酸カルシウム系結晶化ガラスへと
    転移させることを特徴とする鋳造体の製造方法。
JP58238229A 1983-12-16 1983-12-16 リン酸カルシウム系鋳造体の製造方法 Granted JPS60131835A (ja)

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