JPH0476939B2 - - Google Patents

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JPH0476939B2
JPH0476939B2 JP60027318A JP2731885A JPH0476939B2 JP H0476939 B2 JPH0476939 B2 JP H0476939B2 JP 60027318 A JP60027318 A JP 60027318A JP 2731885 A JP2731885 A JP 2731885A JP H0476939 B2 JPH0476939 B2 JP H0476939B2
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JP
Japan
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weight
cao
glass
specific gravity
crystallization
Prior art date
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JP60027318A
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English (en)
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JPS61186247A (ja
Inventor
Akira Watanabe
Yoshimitsu Takeuchi
Seiji Kihara
Makoto Koto
Shigeo Nanba
Yukio Imada
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Krosaki Harima Corp
Original Assignee
Kyushu Refractories Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kyushu Refractories Co Ltd filed Critical Kyushu Refractories Co Ltd
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  • Materials For Medical Uses (AREA)
  • Dental Preparations (AREA)
  • Dental Prosthetics (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は歯科材料や人工骨材料等として最適で
あるリン酸カルシウム結晶を含有する医用材料に
関するものである。
〔従来の技術〕
近年セラミツクの応用範囲の拡大は目ざましく
医用分野にまで適用が及んでおり、従来は金属、
プラスチツクが主に使用されて来た医用材料、例
えば人工歯根等へもセラミツクの応用が試みられ
ている。
本発明者らは生体に対する親和性を有するセラ
ミツク材料を探し出し、それを任意の形状に自由
にかつ高精度に成形して高強度セラミツクを製造
する方法に関して研究を重ねた結果、リン酸カル
シウム系材料を素材として選択することにより、
それが可能であることを見出し、それについて鋭
意研究を重ねている。
リン酸カルシウム結晶化ガラス質からなる生体
材料は公知であり、ガラス化を容易にする補助成
分としてAl2O3、SiO2あるいはB2O3などを添加
することも、特公昭55−11625号に記載されてい
る。しかし、一般にこれら補助成分の10重量%以
上過度の添加は組成上好ましくないことが知られ
ている。
〔発明が解決しようとする問題〕
この優れた特徴を有するリン酸カルシウム系材
料も、一旦ガラス化し結晶化させた際に、ガラス
と結晶との比重差に基づく内部欠陥が発生し、そ
のため機械的強度が低下したり、細菌などが侵入
しやすくなる。
例えば、カルシウムとリンとの原子比Ca/P
が0.48のリン酸カルシウムガラスの比重は2.63で
あり、これを熱処理して結晶化するとCaO・
P2O5が生成する。このCaO・P2O5結晶の真比重
は2.85であり、ガラスの比重よりかなり大きい。
ところが結晶化は表面失透機構で進行するため、
結晶化に伴なう体積減少はほとんどないので、結
晶化による比重の増加によつて、結晶内部には比
重の増加に相当する空隙が発生し、クラツクやポ
アのような内部欠陥となる。この内部欠陥のため
結晶体の強度は欠陥のないものに比べて低下して
しまうのである。また、ポアなどの発生の様子は
ガラスのカルシウムとリンの原子比、結晶化温
度、結晶化時間などの種々の要因に左右されるた
め、機械的強度のバラツキも大きくなることも避
けられない。
この内部欠陥は、添加物を加えたり、結晶化の
方法に工夫を加えたバルク・クリスタリゼーシヨ
ン機構による結晶化でも結晶化の体積収縮が表面
失透機構による場合よりやゝ大きいので内部欠陥
の発生する程度は小さいけれども、やはり同様に
起こるのである。
〔問題点を解決するための手段〕
上述の欠点を解消するためには、結晶化前後の
比重差をなくすればよいわけで、本発明者らはリ
ン酸カルシウムの生体親和性と結晶化の際の体積
収縮の無いという特徴を損なわずに内部欠陥を生
じないような方法について種々検討した結果、
CaO−Al2O3−P2O53成分系結晶化ガラスを採用
することによつて、上記問題を解決することに成
功し、本発明を完成するに至つたものである。
〔作用〕
CaO−Al2O3−P2O53成分系の組成において
CaO10〜60重量%、Al2O39.2〜25重量%、
P2O525〜85重量%の範囲とする。
このガラスを結晶化した場合生成する結晶は、
一例をあげれば、CaO・P2O5と2CaO・P2O5およ
びAl2O3・P2O5であり、その真比重はそれぞれ順
に2.85、3.09、および2.59となつており、Al2O3
P2O5の比重が他のリン酸カルシウム結晶よりか
なり低いため、他のリン酸カルシウム結晶と混在
すれば結晶中にポアなどの内部欠陥が生じないの
である。
例えば、CaO21.8重量%、Al2O393重量%、
P2O568.9重量%の組成のガラスの比重は2.64であ
り、このガラスを結晶化させるとその比重は2.67
となるが、結晶化の際体積収縮が約0.5%あるの
で、ポアの体積は約0.6%となり、内部欠陥はほ
とんど無視できる程度に減少する。
上記Al2O3・P2O5結晶生成による効果は上述し
たリン酸カルシウム系結晶以外のリン酸カルシウ
ム系結晶が生ずる場合においても同様の効果を生
ずる。
〔発明の構成〕
本発明の出発原料は酸化カルシウムあるいは水
酸化カルシウム、炭酸カルシウム、修酸カルシウ
ムなど焼成によつてCaOを生成するカルシウム含
有化合物と、リン酸、ポリリン酸など同じく焼成
によつてリンの酸化物を生成するリン含有化合物
およびアルミナ、水酸化アルミニウムなど焼成し
て酸化アルミニウムとなるようなアルミニウム含
有化合物が用いられる。またリン酸カルシウム、
アパタイト類、リン酸アルミニウム、アルミン酸
カルシウムなども使用出来る。
カルシウム含有化合物、リン含有化合物及びア
ルミニウム含有化合物のそれぞれ1種あるいは2
種以上を選び、ガラスの組成をCaO10〜60重量
%、Al2O39.2〜25重量%、P2O525〜85重量%の
範囲なるようにする。
CaO60重量%以上あるいはP2O525重量%未満
では溶融温度が高くなり、かつガラス化しない。
逆にCaO10重量%未満またはP2O585重量%以上
では溶融温度が低下すると同時にガラス化も容易
になるが、結晶化処理が難しくなり、かつ過剰の
リン酸が遊離して化学的に不安定となり好ましく
ない。一方アルミナの含有量が25重量%を越える
と溶融温度が高くなり、また9.2重量%未満とす
るとAl2O3・P2O5の結晶が生成しないか生成量が
少なく、ポアなどの内部欠陥の発生が防げないの
で、これも好ましくない。
本発明のリン酸カルシウム系ガラス生体材料は
基本的にはCa、Al及びPの3成分から構成され
るが、本発明の方法により製造された結晶化ガラ
スを歯科材料として使用する場合は、天然の歯牙
と全く同じ色沢とするために着色剤成分を加える
ことも出来る。この着色剤成分はリン酸カルシウ
ム成分と作用して発色し、その色調は着色剤成分
の種類や組合せ、添加量を変えることによつて微
妙に調整することが出来る。着色剤成分を加える
場合にはZn、Fe、Mn、W、Ce、Ti、Ni、Co、
Cr、Vの酸化物の中から選ばれた1種あるいは
2種以上であり、特に2種以上を組合せることが
好ましい。その添加量はCaO−Al2O3−P2O53成
分系酸化物100重量部に対して0.01〜15重量部と
する。
原料配合は秤量後よく混合し、容器に入れ900
℃以上、好ましくは1000〜1700℃に加熱して溶融
する。溶融は1800℃以上となるとリン成分の蒸発
が始まるので注意が必要である。
溶融終了後冷却ガラス化する。続いて再度溶融
して鋳造するのであるが、最初の溶融物を一旦冷
却ガラス化せず、直接鋳造してもよい。本発明の
CaO−Al2O3−P2O53成分系材料の場合には、溶
融物の粘性を十分低く保つことが出来るので、鋳
造成形は金属の歯科材料において行なわれるロス
トワツクス法が適している。鋳造型の予熱温度は
800℃以下、好ましくは200〜800℃の範囲で鋳造
型の材質、ガラス質の組成により適宜選択され
る。
このようにして鋳造された鋳造物はガラス質で
ある。このガラス質の材料に適切な熱処理を加え
て結晶化ガラス質とすることにより一段と特性を
向上させることができる。本発明による3成分系
結晶化ガラス生体材料の結晶化方法は次の通りで
ある。ロストワツクス法等により成形された成形
体は電気炉などの適当な加熱装置中で加熱され
る。この際の加熱温度は融点以下の温度で、好ま
しくは600〜1100℃である。
〔実施例〕
実施例 1 炭酸カルシウム粉末、アルミナ粉末および正リ
ン酸を最終組成がCaO21.8重量%、Al2O39.3重量
%、P2O568.9重量%となるように秤量し、よく混
練した後白金ルツボ中1400℃で1hr溶融して、
3x4x300mmに鋳造、冷却ガラス化した。得られた
リン酸カルシウムガラスを電気炉中で710℃、
180min保持し結晶化した。
得られた結晶化ガラスは白色半透明で、その3
点曲げ強さは1850〜2000Kg/cm2の範囲で平均1900
Kg/cm2であつた。結晶体のX線回折の結果による
と、結晶体中にはCaO・P2O5とAl2O3・P2O5
存在した。またガラスの比重は2.64、結晶体の比
重は2.67とその差は小さく、結晶体の微細組織を
顕微鏡により観察したところポアなどの内部欠陥
はみられなかつた。
比較例 1 炭酸カルシウム粉末、アルニマ粉末および正リ
ン酸を最終組成がCaO26.5重量%、Al2O32.9重量
%、P2O570.6重量%となるように秤量し実施例1
と同様に溶融、鋳造、結晶化した。
得られた結晶化ガラスも白色半透明ではあつた
が、その3点曲げ強さは500〜1200Kg/cm2とバラ
ツキ、その値も実施例1に比較して小さかつた。
結晶体のX線回折の結果によると、結晶体中には
CaO・P2O5のみが観測されて、Al2O3・P2O5
存在しなかつた。そしてガラスの比重は2.67、結
晶体を粉砕して測定した比重は2.80であつて、結
晶体中には約4〜5%のポアが存在した。
〔発明の効果〕
実施例にみられるように、本発明のCaO−
Al2O3−P2O5系結晶化ガラス生成材料において
は、結晶化に伴なうAl2O3・P2O5の生成によつて
リン酸カルシウム系結晶の結晶化の際の体積収縮
を補なうため、結晶化前後の比重差が小さいの
で、ポアなどの内部欠陥はみられず、機械的強度
は非常に大きくなり、人工歯冠や人工骨などの生
体材料として最適である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 CaO10〜60重量%、Al2O39.2〜25重量%、
    P2O525〜85重量%よりなることを特徴とする
    CaO−Al2O3−P2O5系結晶化ガラス生体材料。
JP60027318A 1985-02-13 1985-02-13 CaO―Al2O3―P2O5系結晶化ガラス生体材料 Granted JPS61186247A (ja)

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JP60027318A JPS61186247A (ja) 1985-02-13 1985-02-13 CaO―Al2O3―P2O5系結晶化ガラス生体材料

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JPS61186247A JPS61186247A (ja) 1986-08-19
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5511625A (en) * 1978-07-12 1980-01-26 Hitachi Ltd Multiplying device
JPS5651574A (en) * 1979-10-03 1981-05-09 Ngk Spark Plug Co Ltd Enameled steel sheet
JPS6172652A (ja) * 1984-09-14 1986-04-14 Asahi Glass Co Ltd 歯科材料用リン酸カルシウム系結晶性ガラス

Patent Citations (3)

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JPS61186247A (ja) 1986-08-19

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