JPH0154270B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 この発明は、不停止階切り替え装置が設けられ
たエレベータの運転装置に関する。

〔従来技術〕

たとえば、特開昭56−30303号公報に示された
ごとく、エレベータのサービス階に対応して任意
の階床を不停止階に切り替えるための不停止階切
り替え用スイツチを設けたエレベータの運転装置
がある。

この特開昭56−30303号公報に記載されたエレ
ベータの運転装置は乗場呼びを登録無効にするも
のであるが、かご呼びも同時に登録無効とするも
のもある。

これらの従来のエレベータの運転装置におい
て、不停止階切り替え用スイツチは係員室あるい
はかご操作盤などに設けられる。不停止階とする
要因はビル用途などによつて種々異なるが、一般
的には外部者の不必要な侵入防止である。

エレベータは呼びに答え終わつて用済みになる
と、その階で待機する。したがつて、用済みで待
機中にその階が不停止階に切り替えられることが
ある。

このような場合に、不停止とした階にかごが待
機していることになり、ビル管理上不都合とな
る。この場合、係員などが他階で乗り場呼びを登
録して呼び寄せるなどの処置が考えられるが、複
数台数の群管理方式では、なかなか思うにまかせ
ず、非常な手間を要する。

〔発明の概要〕

この発明は、かかる欠点を改善する目的でなさ
れたもので、不停止階に切り替えられた階にいつ
までもエレベータが待機したままとならないエレ
ベータの運転装置を提供するものである。

〔発明の実施例〕

以下、この発明のエレベータの運転装置の実施
例について図面に基づき説明する。第１図および
第２図はその一実施例の回路図である。この図示
の実施例は５階建ての建物で２階〜５階が任意に
切り替えられる例を示している。

この第１図、第２図の両図のＬ１，Ｌ２は電源
ラインであり、それぞれ（＋），（−）の直流電圧
が印加されている。２CUT〜５CUTは２階〜５
階用の不停止階切り替え用スイツチであり、２
CR〜５CRは不停止階切り替え用スイツチ２
CUT〜５CUTがオンのとき付勢する不停止階切
り替え用リレー、２CRa〜５CRaは不停止階切り
替え用リレー２CR〜５CRの常開接点である。

１Ｆ〜５Ｆは１階〜５階に対応したかご位置検
出リレー（図示せず）であり、２Fa〜５Faはか
ご位置検出リレー２Ｆ〜５Ｆの常開接点であり、
１Fb〜５Fbはかご位置検出リレー１Ｆ〜５Ｆの
常開接点である。

さらに、１Fc〜５Fc，１Fd〜５Fdはかご位置
検出リレー１Ｆ〜５Ｆの常閉接点、１Feはかご
位置検出リレー１Ｆの常閉接点である。

３０１〜３０５は１階〜５階に対応したかご呼
び登録リレー（図示せず）であつて、この３０１
〜３０５の符号に添字「ａ」および「ｂ」を付し
た、３０１ａ〜３０５ａ，３０１ｂ〜３０５ｂは
それぞれこのかご呼び登録リレー３０１〜３０５
の常開接点である。

１０はかごが待機している階が不停止階に切り
替えられたことを検出し、特定階（この実施例で
は１階）の仮想呼びを登録する１階仮想呼びリレ
ーであり、１０ａ〜１０ｃはこの１階仮想呼びリ
レー１０の常開接点である。

１１は走行指令リレー、１２は昇り方向設定リ
レー、１２ａはこの昇り方向設定リレー１２の常
開接点であり、１２ｂはその常閉接点である。

１３は降り方向設定リレーであり、１３ａはそ
の常開接点、１３ｂはその常閉接点である。

１４はかご呼びによる停止指令リレーであり、
１４ａはその常開接点である。

１５は走行リレー（図示せず）で、かごが走行
している間付勢するもので、１５ａは走行リレー
１５の常開接点、１５ｂはその常閉接点である。

１６ａは戸閉完了確認リレー（図示せず）の常
開接点であり、１７ａは安全確認リレー（図示せ
ず）の常開接点、１８ａは停止可能位置検出リレ
ー（図示せず）の常開接点であり、各階の手前一
定距離にかごが到達すると、一定時間だけ付勢す
るものである。

１９は乗場呼びなどでの昇り方向を設定する条
件、２０は乗場呼びなどでの降り方向を設定する
条件である。

次に、第１図の回路構成について説明する。電
源ラインＬ１とＬ２間には、２階用ないし５階用
の不停止階切り替え用スイツチ２CUT〜５CUT
と不停止階切り替え用リレー２CR〜５CRとの直
列回路がそれぞれ接続されている。

電源ラインＬ１とＬ２間には、５階のかご位置
検出リレー５Ｆの常開接点５Fa、５階の不停止
階切り替え用リレー５CRの常開接点５CRa、走
行リレー１５の常閉接点１５ｂ、１階仮想呼びリ
レー１０の直列回路が接続されている。

常開接点５Faと５CRaとの直列回路に並列に、
２階〜４階用のかご位置検出リレー２Ｆ〜４Ｆの
常開接点２Fa〜４Faと２階〜４階の不停止階切
り替え用リレー２CR〜４CRの常開接点との直列
回路がそれぞれ接続されている。

常閉接点１５ｂと１階仮想呼びリレー１０との
接続点Ｐ１と、電源ラインＬ１との間には、１階
仮想呼びリレー１０の常開接点１０ａと１階のか
ご位置検出リレー１Ｆの常閉接点１Feが接続さ
れている。

電源ラインＬ１とＬ２間には、昇り方向設定リ
レー１２の常開接点１２ａ、戸閉完了確認リレー
の常開接点１６ａ、安全確認リレー１７ａの常開
接点１７ａ、走行指令リレー１１の直列回路が接
続されている。常開接点１２ａに並列に、降り方
向設定リレー１３の常開接点１３ａが接続されて
いる。

次に、第２図の回路構成について説明する。電
源ラインＬ１とＬ２間には、昇り方向設定条件１
９、降り方向設定リレー１３の常閉接点１３ｂ、
昇り方向設定リレー１２の直列回路が接続されて
いる。

同様にして、電源ラインＬ１とＬ２間には、降
り方向設定条件２０、昇り方向設定リレー１２の
常閉接点１２ｂ、昇り方向設定リレー１２の直列
回路が接続されている。

昇り方向設定条件１９と常閉接点１３ｂとの接
続点Ｐ２と、降り方向設定条件２０と常閉接点１
２ｂとの接続点Ｐ３間には、常閉接点５Fd，５
Fc，４Fd，４Fc，３Fd，３Fc，２Fd，２Fc，
１Fd，１Fcの直列回路が接続されている。

常閉接点５Fdと５Fcとの接続点Ｐ４と電源ラ
インＬ１との間には、５階のかご呼び登録リレー
３０５の常開接点３０５ａが接続されている。

常閉接点４Fdと４Fcとの接続点Ｐ５と電源ラ
インＬ１との間には、４階のかご呼び登録リレー
３０４の常開接点３０４ａが接続されている。

常閉接点３Fdと３Fcとの接続点Ｐ６と電源ラ
インＬ１との間には、３階のかご呼び登録リレー
３０３の常開接点３０３ａが接続されている。

常閉接点２Fdと２Fcとの接続点Ｐ７と電源ラ
インＬ１との間には、２階のかご呼び登録リレー
３０２の常開接点３０２ａが接続されている。

常閉接点１Fdと１Fcとの接続点Ｐ８と電源ラ
インＬ１との間には、１階のかご呼び登録リレー
３０１の常開接点３０１ａが接続されている。こ
の常開接点３０１ａに並列に、１階の仮想呼びリ
レー１０の常開接点１０ｂが接続されている。

電源ラインＬ１とＬ２間には、１階のかご呼び
登録リレー３０１の常開接点３０１ｂ、１階のか
ご位置検出リレー１Ｆの常開接点１Fd、停止可
能検出リレーの常開接点１８ａ、かご呼びによる
停指令リレー１４の直列回路が接続されている。
停止可能位置検出リレー１８は各階の手前一定距
離にかごが到達すると、一定時間だけ付勢するも
のである。

常開接点３０１ｂに並列に、１階仮想呼びリレ
ー１０の常開接点１０ｃが接続されている。

常開接点１８ａとかご呼びによる停止指令リレ
ー１４との接続点Ｐ９と電源ラインＬ１との間に
は、停止指令リレー１４の常開接点１４ａと走行
リレー１５の常開接点１５ａとの直列回路が接続
されている。

常開接点３０１ｂと１Fbとの直列回路に並列
に、２階〜５階のかご呼び登録リレー３０２〜３
０５の常開接点３０２ｂ〜３０５ｂと２階〜５階
のかご位置検出リレー２Ｆ〜５Ｆの常開接点２
Fb〜５Fbとの直列回路が接続されている。

次に、以上のように構成されたこの発明のエレ
ベータの運転装置の動作について説明する。４階
にかごが待機しているとき、常開接点４Fa，４
Fb閉成され、常閉接点４Fc，４Fdが開放されて
おり、このとき、４階の不停止階切り替え用スイ
ツチ４CUTが投入されたとする。

これにより、電源ラインＬ１−４階の不停止階
切り替え用スイツチ４CUT−４階の不停止階切
り替え用リレー４CR−電源ラインＬ２の閉回路
が形成され、この不停止階切り替え用リレー４
CRが付勢され、その常開接点４CRaが閉成され
る。

常開接点４CRaが閉成されることにより、電源
ラインＬ１−常開接点４Fa−常開接点４CRa−
常閉接点１５ｂ−接続点Ｐ１−１階仮想呼びリレ
ー１０−電源ラインＬ２の閉回路が形成される。
したがつて、１階仮想呼びリレー１０が付勢さ
れ、その常開接点１０ａ〜１０ｃが閉成される。

この常開接点１０ａが閉成されることにより、
電源ラインＬ１−常開接点１０ａ−常閉接点１
Fe−接続点Ｐ１−１階仮想呼びリレー１０−電
源ラインＬ２の閉回路が形成され、この１階仮想
呼びリレー１０が自己保持される。

また、常開接点１０ｂの閉成により、第２図に
おいて、電源ラインＬ１−接続点Ｐ８−常閉接点
１Fc−接続点Ｐ３−常閉接点１２ｂ−降り方向
設定リレー１３−電源ラインＬ２の閉回路が形成
され、この降り方向設定リレー１３が付勢され
る。

この降り方向設定リレー１３が付勢されること
により、その常開接点１３ａ（第１図）が閉成さ
れ、常閉接点１３ｂ（第２図）が開放される。

この状態で、かご（図示せず）が戸閉完了を確
認していれば、戸閉完了確認リレーが付勢されて
その常開接点１６ａが閉成されるとともに、安全
検出確認リレーが安全を確認していれば、その常
開接点１７ａが閉される。

その結果、電源ラインＬ１−常開接点１３ａ−
常開接点１６ａ−常開接点１７ａ−走行指令リレ
ー１１−電源ラインＬ２の閉回路が形成され、走
行指令リレー１１が付勢される。

この走行指令リレー１１の付勢により、かごが
走行を開始し、４階から１階の手前一定距離に達
すると、停止可能位置検出リレーが付勢され、そ
の常開接点１８ａが閉成される。

これにより、電源ラインＬ１−常開接点１０ｃ
−常開接点１Fb−常開接点１８ａ−接続点Ｐ９
−停止指令リレー１４−電源ラインＬ２の閉回路
が形成される。

したがつて、この停止指令リレー１４が付勢さ
れ、かごが停止する。

なお、上記実施例では、４階にあるかごを特定
階として、１階に走行させる場合を例に挙げた
が、特定階はエレベータの出発階としてもよくあ
るいはビル管理室がある階としてもよい。

〔発明の効果〕

以上説明したとおり、この発明はかごが用済み
で待機している階が不停止階に切り替えられたと
き予め定められた特定階へ自動的に走行させるよ
うにしたので、すみやかに不停止階切り替えが完
了し、ビル管理が容易になる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はそれぞれこの発明のエレ
ベータの運転装置の回路図である。 ２CUT〜５CUT……不停止階切り替え用スイ
ツチ、２CR〜５CR……不停止階切り替え用リレ
ー、２Fa〜５Fa，１Fb〜５Fb，３０１ａ〜３０
５ａ，３０１ｂ〜３０５ｂ，１０ａ〜１０ｃ，１
２ａ，１３ａ，１４ａ，１５ａ，１６ａ〜１８ａ
……常開接点、１Fc〜５Fc，１Fd〜５Fd，１
Fe，１２ｂ，１３ｂ，１５ｂ……常閉接点、１
０……１階仮想呼びリレー、１１……走行指令リ
レー、１２……昇り方向設定リレー、１３……降
り方向設定リレー、１４……停止指令リレー、１
５……走行リレー。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数階床のうちの任意の階床を不停止階とす
   るための不停止階切り替え用スイツチ、かごが停
   止している階の前記不停止階切り替え用スイツチ
   が投入されたときかごを予め定めた特定階へ一旦
   走行させる手段を備えてなるエレベータの運転装
   置。 ２ 特定階はエレベータの出発階とすることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項記載のエレベータ
   の運転装置。 ３ 特定階はビル管理室がある階とすることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項記載のエレベータ
   の運転装置。