JPH0756194B2 - ビルの出入口管理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明はビル内の各テナントを含むビル全体の合理的管
理が可能なビルの出入口管理装置に関する。

（従来の技術） ビルの出入口管理装置は、ビル通用口の通行管理や各テ
ナントの鍵の無人管理などを行う装置であり、磁気カー
ドを使用して通用口の電気錠の解錠や各テナントの鍵が
保管されているキーボックスの開閉などを行う。

通用口電気錠解錠機能は、通用口に設置された磁気カー
ドリーダに外部から磁気カードを挿入すると登録されて
いるカードに対してのみ解錠指令を出力する。

キーボックスの開閉機能は、キーボックスに取付られた
磁気カードリーダに磁気カードを挿入すると、登録され
ているカードに対応するテナントの鍵が保管されている
キーボックスに開指令を出力する。

従ってビルの居住者は、出退勤時のテナントの鍵の取出
しおよび返却を磁気カードを使用して自動的に行うこと
ができる。

最近のテナントビルには空調，照明、エレベータなどの
設備があり、省力，省エネルギのために専用のコントロ
ーラが設置されることが多いが、このようなテナントで
は、テナントの鍵の管理と空調，照明などの設備管理の
両方が要求される。

従来は、テナントの鍵の管理と、空調，照明などの設備
管理とはそれぞれ専用のコントローラを設けて行ってお
り、従って設備が二重投資になるばかりでなく、操作お
よび保守の点でも面倒であった。

（発明が解決しようとする問題点） 本発明は、ビル居住者の出退勤時間と空調，照明，エレ
ベータなどの起動停止時間との間に一定の関係があるこ
とに着目し、出入口管理の中に空調，照明，エレベータ
などの自動制御を組込んだ合理的なビルの出入口管理装
置を提供することを目的としている。

〔発明の構成〕

（問題点を解決するための手段と作用） 本発明によるビルの出入口管理装置は、ビル内の各テナ
ントの鍵が保管されているキーボックスと、磁気カード
からの信号を入力する手段と、磁気カードの信号に応じ
て該当するキーボックスに開指令を出力する手段と、キ
ーボックス内に取付けられたキースイッチの状態を入力
する手段と、キースイッチの状態（キーの取出し、返却
状態）に関連して外部制御信号を出力する手段を備え、
これによってテナントの鍵の取出し、返却のタイミング
と連動して、各テナントに対応する空調器，照明，エレ
ベータの起動停止やエレベータの停止階制御などを自動
的に行うようにしたものである。

（実施例） 本発明の一実施例を第１図に示す。

第１図において、10は出入口管理装置のコントローラで
あり、中央演算装置（以下CPUと呼ぶ）11,3チャンネル
のシリアルインタフェース装置（以下SIFと呼ぶ）12A,1
2B,12C、ディジタル入力装置（以下DIと呼ぶ）13、およ
びリレー出力装置（以下ROと呼ぶ）14から構成されてい
る。

SIF 12Aはプリンタ22用のインタフェースとして動作
し、12B,12Cはそれぞれ磁気カードリーダ15A,15Bのイン
タフェースとして動作する。

磁気カードリーダ15A,15Bはそれぞれ通用口20とキーボ
ックス16に設置され、磁気カードリーダ15Aからのデー
タはSIF 12Bを介してCPU 11に入力され登録カードの正
否を判断する。

キーボックス16はそれぞれ各テナントの鍵が保管された
ボックスの集まりであり、各ボックスの中にはキースイ
ッチおよびマグネットコイルが取付けられている。

キースイッチの状態はDI 13を介してCPU 11に入力さ
れ、CPU 11で各テナントの鍵の取出し、返却状態が判断
される。

一方、マグネットコイルはCPU 11からの指令によってRO
14を介して動作し、キーボックスのロックを解いてキー
ボックスを開放状態とし、鍵の取出しまたは返却を可能
とする。

17は空調器、18は照明、19はエレベータであり、それぞ
れCPU 11からの指令によってRO14を介して制御されると
共に、各運転状態はDI13を介してCPU 11に入力される。

22はキーボックス16の各ボックス内のキースイッチおよ
び空調器17、照明18、エレベータ19の状態を記録するプ
リンタであり、SIF12Aを介してCPU 11により駆動され
る。また21は通用口20に設けられた電気錠であり、CPU
11からの指令によりRO14を介して動作する。

次に本発明による入館時の動作を第２図に示すフローチ
ャートを参照して説明する。

ビルの居住者はビルに入館するときは通用口に取付けら
れた磁気カードリーダ15に自分のカードを入力し、カー
ド照合が一致するとコントローラ10からの指令によって
通用口の電気錠21のロックが解除されて入館が可能とな
る。

次にキーボックスに取付けられた磁気カードリーダ15に
同じ自分のカードを入力し、カード照合が一致するとコ
ントローラ10により当該居住者に対応するキーボックス
16に開指令が出力され、キーボックス16内に入っている
自分テナントの鍵の取出しが可能となる。

キーボックスが開くと、キーボックス16内に取付けられ
ているキースイッチが動作し、コントローラ10は鍵が取
出されたと判断して該当するテナントの空調器17を起動
させると共に照明18を点灯させ、最初の入館者の場合に
はエレベータ19を起動させると共に該当する階の停止ロ
ックを解除させる。

なお、最初の入館者以外の場合には、該当する階の停止
ロック解除のみを行う。また入館時およびテナントの鍵
の取出し時に磁気カードの照合が一致しなったときは、
警報を発すると共にプリンタ22へ印字してエラー処理を
行う。

第３図は退館時の動作を示すフローチャートであり、ビ
ルの居住者は、退館時は先ずキーボックス16に取付けら
れた磁気カードリーダ15に自分のカードを入力する。

カード照合が一致するとコントローラ10は該当するキー
ボックス16に開指令を出力し、従ってキーボックス16内
へのテナントの鍵の返却が可能となる。

この時、キーボックス16内に取付けられているキースイ
ッチは返却状態になり、コントローラ10は鍵が返却され
たと判断して該当する空調器17を停止させると共に、照
明18を消灯させ、またある階の全テナントの鍵が返却さ
れている場合には当該階へのエベータ19の停止を禁止す
る。

また、最終退出で、ビルの全テナントの鍵が返却された
場合には、エレべータ19を全停止させる。また磁気カー
ドの照合不一致の場合のエラー処理は入館時の場合と同
様に行われる。

上述したように、本実施例によると、各テナントの省エ
ネルギ及び防犯管理は勿論のことビル内の同一階及びビ
ル全体の省エネルギ及び防犯管理を行うことができると
共に個別ビルの出入口管理装置からの情報をビル集中管
理室へ集めることにより個別ビル管理の無人化が可能に
なるので、夜間および休日におけるビル管理に適用でき
る。また、出退勤時のビルの空調、照明、エレベータな
どの自動制御が可能となるので、操作および保守性にも
優れている。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によれば、磁気カードを使用
したビル通用口の入館管理およびテナントの鍵の無人管
理を行う出入口管理装置に、各テナントの鍵の取出し、
返却状態を入力する手段と、ビル内の空調，照明、エレ
ベータなどを制御する手段とを組込むことによって、ビ
ルの各テナントの鍵の無人管理並に各テナントの省エネ
ルギ及び防犯管理は勿論のことビル内の同一階及びビル
全体の省エネルギ及び防犯管理を行うことができると共
に個別ビルの出入口管理装置からの情報をビル集中管理
室へ集めることにより個別ビル管理の無人化が可能にな
るので、夜間および休日におけるビル管理に適用でき
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明によるビルの出入口管理装置の一実施例
を示す系統図、第２図は入館時の動作を示すフローチャ
ート、第３図は退館時の動作を示すフローチャートであ
る。 10……コントローラ 11……中央演算処理装置（CPU） 12A,12B,12C……シリアルインタフェース装置（SIF） 13……ディジタル入力装置（DI） 14……リレー出力装置（RO） 15A,15B……磁気カードリーダ 16……キーボックス 17……空調器 18……照明 19……エレベータ 20……通用口 21……電気錠 22……プリンタ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ビル内の各テナントごとに固有の磁気カー
   ドを入力することによって該当するテナントの鍵が保管
   されているキーボックスを開放して当該テナントの鍵の
   持ち出しまたは返却を可能とするビルの出入口管理装置
   において、入館時に前記磁気カードの照合により当該テ
   ナントの空調機器および照明機器が動作し，前記磁気カ
   ードの照合が最初であればエレベータを起動させるとと
   もに当該テナントのエレベータ停止階ロックを解除し、
   また退館時に前記磁気カードの照合により当該テナント
   の空調機器および照明機器が不動作となり、同一階の全
   テナントの前記磁気カードの照合により当該テナント階
   のエレベータ停止階ロックとなり、さらに当該ビル全テ
   ナントの前記磁気カードの照合によりエレベータ停止と
   なるように自動制御する制御装置を設けたことを特徴と
   するビルの出入口管理装置。