JPH0145298Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、型枠支保工等において使用する仮設
ビームの結合金具に関するものである。

「従来の技術」 鉄筋、鉄骨コンクリート構造物における梁間の
スラブ打設には、従来第４図に示すように梁型枠
１２，１２間に多くのビーム材１１を架設し、そ
れによつてスラブ型枠１３を支持するようにして
いるが、スパン長が長いスラブの打設では、ビー
ムの複数本をその端部を互に重合し、その部分を
大引１４を介してサポート材１５により支持する
ようにしている。また、第５図、第６図のように
ビーム材１１として既製のチヤンネル型材を使用
することもあるが、この場合も第４図の場合と同
様に、各ビーム材１１の端部を受金具１６により
重合連接し、その受金具１６をサポート材１５に
より支持するようにしている。

しかし、従来のこのようなビーム材１１の端部
を重合して支持する方式では、ビーム材１１相互
の結合が行ないにくく、したがつて支持が不安定
になりやすく、作業に熟練を要し手間がかかつて
能率の悪いものであつた。

「考案が解決しようとする問題点」 本考案は、前記従来の欠点にかんがみ、各ビー
ム材の連結にあたつて、ビーム材の端部を重合す
ることなく一直線上に配置連結できるとともに、
ビーム材の支持が安定よく確実にでき、取付け、
支持、解体が容易に行ない得る型枠仮設ビームの
結合金具を提供しようとするものである。

「問題点を解決するための手段」 本考案は、上方を開放したコ字形断面の受金具
の下面に、ビーム支持部材に設けた係合孔に嵌入
される複数の係合ピンを突設し、受金具の中央部
に隔壁を設けるとともに、受金具の内側下部には
その底面と間隔をおいて、上方に係合ピンを突設
したビーム載置板を、その内端と隔壁との間に隙
間を存して固設したことを特徴とするものであ
る。

「実施例」 以下、本考案の実施例について第１図乃至第３
図を参照して説明する。

図において１は上方を開放して断面コ字形に形
成した受金具で、その中央部下面には、本考案金
具を支持する部材である仮設支柱２上端の支持板
３に設けられた係合孔４ａに嵌入される大径の係
合ピン５が突設されているとともに、その係合ピ
ン５の両側方には、同じく支持板３の係合孔４
ｂ，４ｂに嵌入される小径の係合ピン６，６が突
設されている。受金具１の中央部内には隔壁７が
設けられており、その両側には、受金具１の底面
と所要の間隔をおいてビーム載置板８，８が固設
され、このビーム載置板８，８にはそれぞれ上方
に向けて係合ピン９，９が突設されているととも
に、ビーム載置板８と隔壁７との間にはそれぞれ
隙間１０，１０が形成されている。

「作用」 本考案の仮設ビームの結合金具は、主として仮
設ビームを下方より支持するサポート材等の上端
に連結して使用する。第３図はその使用例を示し
たもので、仮設支柱２の上端に設けられた支持板
３の方には、中央部に大径の係合ピン５を嵌入す
る係合孔４ａを、またその両側方には小型の係合
ピン６，６を嵌入する係合孔４ｂ，４ｂを開設し
ておき、図示のように係合ピン５，６，６を係合
孔４ａ，４ｂ，４ｂに嵌入することにより、結合
金具と仮設支柱２との連結がなされる。

本考案の結合金具を用いて仮設ビーム１１，１
１の支持、結合をするにあたつては、仮設ビーム
１１の結合端部に、先端部に下向きの折曲げ片１
２ａを設けた添板１２を固着するとともに、結合
金具の係合ピン９を挿通する係合孔１３を設けて
おく。そして、仮設ビーム１５を、折曲げ片１２
ａを隙間１０に臨ませ、係合ピン９に係合孔１７
を嵌合させてビーム載置板８上に載置するのであ
る。

また、コンクリート打設後仮設ビームを撤去す
るにあたつては、仮設ビーム１１、結合金具、仮
設支柱２の３者をそれぞれ係合ピンと係合孔との
係合をはずしてやれば簡易に分離撤去することが
できる。

「考案の効果」 以上説明したように、本考案の仮設ビーム結合
金具は、上方を開放したコ字形断面の受金具の下
面に、ビーム支持部材に設けた係合孔に嵌入され
る複数の係合ピンを突設し、受金具の中央部に隔
壁を設けるとともに、受金具の内側下部にはその
底面と間隔をおいて、上方に係合ピンを突設した
ビーム載置板を、その内端と隔壁との間に隙間を
存して固設した構造としたので、全体として強度
が高く、結合する各仮設ビームは受金具内に収ま
りかつ係合ピンとの嵌め合せで確実に結合され、
しかも、従来のように重合することなく直線上で
結合されるから、ビーム仮設の精度もよく支持の
安全性が向上されるとともに作業が容易に行ない
得る。また、サポート材とも係合ピンと係合孔と
の嵌め合せで、取付作業が容易、確実にでき、作
業を安全で能率よく行うことができる等、多くの
利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案結合金具の一実施例を示す一部
切截側面図、第２図は同正面図、第３図は同使用
状態を示す側断面図、第４図は従来の仮設ビーム
の支持の一例を示す側断面図、第５図は同他の例
を示す側面図、第６図は同正断面図である。 １……受金具、２……仮設支柱、３……支持
板、４ａ，４ｂ……係合孔、５，６……係合ピ
ン、７……隔壁、８……ビーム載置板、９……係
合ピン、１０……隙間、１１……仮設ビーム。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上方を開放したコ字形断面の受金具の下面に、
   ビーム支持部材に設けた係合孔に嵌入される複数
   の係合ピンを突設し、受金具の中央部に隔壁を設
   けるとともに、受金具の内側下部にはその底面と
   間隔をおいて、上方に係合ピンを突設したビーム
   載置板を、その内端と隔壁との間に隙間を存して
   固設したことを特徴とする型枠支保工等における
   仮設ビームの結合金具。