JPH0143795Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、ケース内に組込まれた電子機能部の
スイツチ群をケース内に支持させた合成樹脂成形
品からなる多連一体型の押釦にて押圧操作する形
式の電子機器の、特に押釦のケースへの支持構造
に関する。

［従来の技術］ 本考案との比較において、好適な従来のこの種
電子機器の押釦支持機構としては、例えば実開昭
55−75925号公報に示す技術が知られている。

［考案が解決しようとする課題］ 上記従来のものは、押釦に設けられているスイ
ツチ押圧杆と、この押圧杆によつて押圧されるス
イツチとの距離を規定する部材がないため、スイ
ツチ押圧杆でスイツチを押圧した状態で組付けら
れてしまう恐れがある。更にまた、この危険を避
けるためには、押釦と回路基板との位置調整が、
押釦の組付け後、新たに必要となる。

そこで、この考案は上記問題点に鑑み、押釦の
後端押込側に必然的に電子機能部（回路基板）が
設けられていることに着目し、この機能部とケー
ス壁面とを利用し、簡単、かつ、安全に押釦をケ
ースに支持させ、押釦のケースに体する組付性の
安易化を図らんとするものである。

［課題を解決するための手段］ 従来技術の課題を解決する本考案の構成は、ケ
ースの窓孔に、ケース内に設けた回路基板を対向
配置させて、該回路基板とこれと対向するケース
壁面との間に弾性連結部と、この連結部に押釦を
一体成形してなる基板を、上記押釦が上記窓孔
に、かつ、押釦の後方に延設したスイツチ押圧杆
が回路基板面のスイツチに夫々臨むように支持す
るようにしたスイツチ構造において、上記基板の
前後端縁間を、上記回路基板とこれと対向するケ
ース壁面との間の距離と略等しい巾に形成し、こ
の基板の前後端縁を上記回路基板と上記ケース壁
面との間に挟持させたことを特徴としてなるもの
である。

［実施例］ 尚、本例では電子機器として車載式電子時計を
例に挙げて述べる。

前ケース部材１と後ケース部材２とを回路基板
３を挟んで突き合わせ結合して本体ケースＡが構
成される。回路基板３には周知のデジタル式の時
計表示部４、この表示部の時間、分の修正やリセ
ツト用の各スイツチ５が設けられ、上記時間表示
部４は前ケース部材１に設けた表示窓６に臨まさ
れ、また、スイツチ５は前ケース部材１の窓孔７
に挿通した押釦８に夫々同一線上に臨まされる。

また、回路基板３は、上記窓孔７に対向してい
る。

押釦８は、ケースの巾方向と平行な直線状前端
縁を有する基板９に、該基板の後端縁から直角に
起立する弾性連結部１０を介して一体に連結成形
されている。つまり、合成樹脂製多連押釦を用い
ている。また、上記各押釦８の後端にはスイツチ
押圧杆１１が夫々一体突設され、このスイツチ押
圧杆１１の後端を上記スイツチ５に押圧自在に臨
ませてある。

そこで本考案の要旨構成は、上記基板９の前後
端縁間を、上記回路基板３とケース壁面１′との
間の距離と略等しい巾に形成し、この基板９の前
後端縁を上記回路基板３と上記ケース壁面１′と
の間に挟持させたものである。

而して上記にいう基板９の巾とは、本例では基
板９に突杆１２を後方に延長一体形成し、従つて
この突杆１２の後端１３を含めた巾をいう。ま
た、この後端１３が上記回路基板３面に当接する
ものである。

また、本例では上記基板９の前端縁側は、ケー
ス壁面１′に設けたケース巾方向に長い溝１４に
差し込み保持されている。１５は押釦の操作時に
開閉操作されるケースに蝶着した蓋である。

よつて、本例で示した電子時計は表示窓６を通
して時間を視知し、また、時間、分などの調整
は、夫々押釦８を押圧することにより弾性連結部
１０が屈撓し、それによる押釦８の後方への一体
移動で押圧杆１１がスイツチ５を押圧し、もつて
調整が行われ、かつ、押圧解除で釦は自ずと復元
するものである。

［考案の効果］ 上述のように本考案によれば、押釦の後端押込
側に、この押釦の窓孔に対向する回路基板がある
ことに着目し、この回路基板と、これに対向する
ケース壁面との間の距離に略等しい巾に押釦の基
板巾を設定し、該基板の前後端を電子機能部を構
成する回路基板と押釦が露出するケース壁面と挟
持させるので、換言すれば、基板がスイツチ押圧
杆とスイツチとの距離を自ずと規定するので、ス
イツチ押圧杆がスイツチを押圧した状態で組付け
られてしまう危険を完全になくすことができる。
また、回路基板と押釦との位置調整か不要とな
る。併せて特別な支持機構が不要となり、構成の
簡易化に加え、組付けの容易化を図ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は斜面図、第２図は同上側断面図、第３
図は押釦の正面図、第４図は同上側面図、第５図
は同上上下面図、第６図は同上一部の斜面図であ
る。 ３……回路基板、５……スイツチ、８……釦、
９……基板、１０……弾性連結部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ケースの窓孔に、ケース内に設けた回路基板を
   対向配置させて、該回路基板とこれと対向するケ
   ース壁面との間に弾性連結部と、この連結部に押
   釦を一体成形してなる基板を、上記押釦が上記窓
   孔に、かつ、押釦の後方に延設したスイツチ押圧
   杆が回路基板面のスイツチに夫々臨むように支持
   するようにしたスイツチ構造において、 上記基板の前後端縁間を、上記回路基板とこれ
   と対向するケース壁面との間の距離と略等しい巾
   に形成し、この基板の前後端縁を上記回路基板と
   上記ケース壁面との間に挟持させたことを特徴と
   してなる電子機器における押釦の支持機構。