JPH0338739Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、クリツクドームを使用してクリツク
感を得るようにした押ボタン式スイツチの改良に
関するものである。

〔従来技術〕

第５図乃至第７図は、従来の押ボタン式スイツ
チを示したものである。

この押ボタン式スイツチ１は、印刷配線板２上
にスペーサ３を介して接点シート４が配置され、
該接点シート４の上にケーシング５が配置された
ものである。そして、この押ボタン式スイツチ１
では、ケーシング５の孔５ａ内にクリツクドーム
６およびキートツプ７の下部が収容されている。

この押ボタン式スイツチ１では、キートツプ７
を第５図に示した状態から押下すると、クリツク
ドーム６が第６図に示したように変形され、さら
にキートツプ７を押下すると、第７図に示したよ
うに、接点シート４上の可動接点８が印刷配線板
２上の固定接点９ａ，９ｂに接触し、接点９ａ，
９ｂ間の導通がはかられる。その間、即ちクリツ
クドーム６が変位し始めてから可動接点８が固定
接点９ａ，９ｂに接触するまでの間に、クリツク
ドーム６のクリツク動作が行われる。

ところで、上記した押ボタン式スイツチ１は、
印刷配線板２、スペーサ３、接点シート４等から
なる回路部の接点シート４の上面にクリツクドー
ム６を搭載し、その上にキートツプ７を載置した
後に、それらを覆うようにしてケーシング５を被
せ、該ケーシング５を上記回路部に固定すること
によつて組立てがなされたり、ケーシング５を上
下逆向きにして置き、その孔５ａ内にキートツプ
７、続いてクリツクドーム６を収容させ、次いで
上記回路部をケーシング５の孔５ａを塞ぐように
被せて載置し、回路部とケーシング５とを互に係
合することによつて組立てがなされている。

したがつて、上記した押ボタン式スイツチ１は
その組立作業が煩雑であり、特に電卓等のよう
に、スイツチ１が機器ケース上に多数配設される
場合には、クリツクドーム６がケーシング５から
脱落してしまう虞れがある。

〔考案の目的〕

本考案の目的は、上記問題点に鑑みて、組立作
業が容易な押ボタン式スイツチを提供することに
ある。

〔考案の構成〕

そこで本考案では、クリツクドームおよびキー
トツプをケーシング内に拘束収容させることによ
つて上記目的を達成している。

即ち、本考案では、ケーシングの孔内にフラン
ジ状部分を形成し、クリツクドームをフランジ状
部分とキートツプとの間に収容させている。

〔実施例〕

以下図面に示した実施例を参照しながら本考案
を説明する。

第１図は、本考案に係る押ボタン式スイツチ
（以下単にスイツチと言う）を示している。

このスイツチ１０では、印刷配線板１１上にス
ペーサ１２を介して接点シート１３が配設され、
上記印刷配線板１１、スペーサ１２および接点シ
ート１３によつて回路部１４が構成されている。
そして、この回路部１４には孔１４ａ，１４ａが
貫設されており、それらの孔１４ａ，１４ａ間に
位置する印刷配線板１１上には固定接点１１ａ，
１１ａが形成され、また、接点シート１３の下面
には可動接点１３ａが貼着されている。

また、このスイツチの操作部１５は、ケーシン
グ１６、クリツクドーム１７、キートツプ１８お
よび蓋体２０から構成されている。

ケーシング１６は、合成樹脂によつて成型さ
れ、中央部に孔１６ａを有している。この孔１６
ａ内には、フランジ状部１６ｂが形成され、さら
に該フランジ状部１６ｂ内には渦巻状リブ１６ｃ
が形成されている。そして、この渦巻状リブ１６
ｃの中央には、上下方向に延びるロツド１６ｄが
形成されている。また、このケーシング１６は、
外周面に凸部１６ｅ，１６ｅを有し、孔１６ａの
内周面に上下方向に延びる溝１６ｆ，１６ｆを有
している。さらに、ケーシング１６は底面に爪１
６ｇ，１６ｇを有している。

キートツプ１８は、下端外周にフランジ状部１
８ａを有し、該フランジ状部１８ａの周面には凸
部１８ｂ，１８ｂが形成されている。また、この
キートツプ１８の下面には凹部１８Ｃ（第２図参
照）が形成され、その中央にはプツシユロツド１
８ｄが立設されている。

蓋体１９は、中央に孔１９ａが形成されてお
り、また両側部に下方に延びる舌片１９ｂ，１９
ｂが形成されている。そして、それらの舌片１９
ｂ，１９ｂには、孔１９ｃ，１９ｃがそれぞれ形
成されている。

このような操作部１５の構成要素は、以下のよ
うにして組立てられる。まず、ケーシング１６の
孔１６ａ内にクリツクドーム１７を収容し、次い
で凸部１８ｂをケーシング１６の溝１６ｆに合致
させてキートツプ１８をケーシング１６の孔１６
ａの内に落し込み、その後、蓋体１９をケーシン
グ１６の上面に被せる。すると、蓋体１９は、そ
の舌片１９ｂ，１９ｂの孔１９ｃ，１９ｃがケー
シング１６の凸部１６ｅ，１６ｅに嵌合してケー
シング１６に係止される。

このようにして組立てられた操作部１５は、ケ
ーシング１６の爪１６ｇ，１６ｇを回路部１４の
孔１４ａ，１４ａに挿入させることによつて回路
部１５に組付けられる。

以下に上記したスイツチ１０の作用を説明す
る。このスイツチ１０は通常において、第２図に
示した状態に維持される。この状態にあるスイツ
チ１０のキートツプ１８を押下すると、該キート
ツプ１８のプツシユロツド１８ｄによつてクリツ
クドーム１７が押下される。そして、このクリツ
クドーム１７は、変形しながらケーシング１６の
ロツド１６ｄを押下し、接点シート１３を第３図
に示したように撓め、逐には、第４図に示したよ
うに可動接点１３ａを固定接点１１ａに接触させ
る。その間、即ちスイツチ１０が第２図に示した
状態から第４図に示した状態に至る間にクリツク
ドーム１７はクリツク作動がなされる。

また、このスイツチ１０において、キートツプ
１８の押下力を解除すると、キートツプ１８はク
リツクドーム１７の復元力によつて上方へ押上げ
られ、その間にクリツク動作がなされる。クリツ
クドーム１７が復元されるに伴つて、接点シート
１３も自信の復元力によつて元の状態に戻り、可
動接点１３ａを固定接点から離反させる。

なお、上記実施例では、ケーシング１６に１組
の操作部１５が構成されるように１つの孔１６ａ
を形成しているが、多数組の操作部１５を構成す
るべく、ケーシング１６を広い面積を有するもの
にし、そこにクリツクドーム１７等の要素を多数
組込めるように多数の孔１６ａを形成するように
してもよいことは勿論である。

〔考案の効果〕

上記したように本考案に係る押ボタン式スイツ
チは、クリツクドーム等がケーシング内に拘束保
持されるため、組立作業が極めて容易となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る押ボタン式スイツチの分
解斜視図、第２図乃至第４図はその押ボタン式ス
イツチの動作態様を示した縦断面図、第５図乃至
第７図は従来の押ボタン式スイツチの動作態様を
示した縦断面図である。 １０…押ボタン式スイツチ、１１…印刷配線
板、１１ａ…固定接点、１２…スペーサ、１３…
接点シート、１３ａ…可動接点、１４…回路部、
１４ａ…孔、１５…操作部、１６…ケーシング、
１６ａ…孔、１６ｂ…フランジ状部、１６ｃ…渦
巻状リブ、１６ｄ…ロツド、１６ｇ…爪、１７…
クリツクドーム、１８…キートツプ、１８ａ…フ
ランジ状部、１９…蓋体、１９ａ…孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケーシングの孔にクリツクドームおよびキート
   ツプの下部を収容するとともに、ケーシングの下
   方に可動接点および固定接点を配設し、上記キー
   トツプの変位を上位クリツクドームを介して上記
   可動接点に伝達し、該可動接点を上記固定接点に
   圧接させてスイツチング動作を行わせるようにし
   た押ボタン式スイツチにおいて、上記ケーシング
   の孔内にフランジ状部を形成し、該フランジ状部
   の内部にリブを形成するとともに、該リブの中心
   部に軸方向に延びるロツドを形成し、上記クリツ
   クドームを上記フランジ状部と上記キートツプと
   の間に位置させたことを特徴とする押ボタン式ス
   イツチ。