JPS6228024Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は押釦スイツチ、特に一端部で回転自在
に支持されたキートツプを他端部の押下でスイツ
チングさせる形式のピアノ式押釦スイツチに適用
して有利なものである。

この種従来スイツチはスイツチ素子を作動させ
るアクチエータの自由端が直接キートツプ下面に
当接した構造であるため、キートツプをちよつと
押下げただけでもスイツチ素子が作動してしまう
ので押下感触が少なく操作者にスイツチONに対
する不安感を与える欠点があつた。

本考案はこの従来欠点を解決し、キートツプの
押下げ距離が同じでもスイツチ素子の作動ストロ
ークが大きくとれる押釦スイツチを提供したもの
である。

以下、本考案の一実施例を第１図〜第６図を参
照しながら詳細に説明する。

第１図と第２図は本考案に係るピアノ式押釦ス
イツチの２つの例を示す外観斜視図で、１はキー
トツプ、２はハウジング、３は支点部、４はスト
ツパ部を示す。

支点部３はキートツプ１の一端部に丸穴３ａを
設けると共にハウジング１に突起３ｂを設け、該
突起３ｂと丸穴３ａを係合させることにより形成
されており、該支点部３によりキートツプ１はハ
ウジング２に回転自在に装着されている。

ストツパ部４はキートツプ１の他端部に長穴４
ａを設けると共にハウジング２に突起４ｂを設
け、該突起３ｂと長穴４ａを係合させることによ
り形成されており、長穴４ａの範囲内でキートツ
プ１は上下動可能になつている。

尚、第１図と第２図の押釦スイツチはキートツ
プ１の押圧部５の突出長が異なるだけである。

第３図は第１図の側面断面図であり、ハウジン
グ１は基板部６の両側に一体の壁７を備えたコ字
形断面からなり、該壁７の外面に突起３ｂ，４ｂ
が形成されている。そして、該図から理解される
ように、キートツプ１はハウジング２の上部開口
を塞いで壁７を覆うように装着されている。又、
ハウジング２の壁７間の基板部６上にはスイツチ
素子８が実装されている。スイツチ素子８は第３
図の断面図および第６図の分解斜視図に示す如
く、円形ドーム状の皿型ばね９を収容すると共に
該ばね９が接触する固定接点１０ａ，１０ｂを備
えた端子板１１と、皿型ばね９を上下に反転動作
させる接点動作用の板状ばね材からなるアクチエ
ータ１２を有する。

端子板１１は板状端子部材１３，１４をインサ
ートモールドして形成され、端子部材１３は外側
導体１５と一体でそこに突起により形成した固定
接点１０ｂが設けられている。

又、端子部材１４は内側導体１６と一体でそこ
に固定接点１０ａが設けられている。更に、該内
側導体１６および外側導体１５は凹状のガイドホ
ール１７内に設けられており、平担面には突起１
８が形成されている。そして、端子板１１のガイ
ドホール１７内に皿型ばね９を収容し、接点部へ
の塵埃の侵入を防ぐ密封シート１９を被着させた
上で、突起１８に穴２０を挿入した後該突起１８
を熱カシメすることによりアクチエータ１２を端
子板１１に装着してスイツチ素子８が組立てられ
ている。

支点３により上下動自在に取付けられているキ
ートツプ１は、第３図の如き断面形状からなり押
圧部５が上方に突出している。そして、該キート
ツプ１の下面には端部が該キートツプに固定され
且つ他端部の自由端がアクチエータ１２の自由端
に結合する板ばね２４が取付けられている。

又、該板ばね２４の固定はキートツプ１の下面
に突起２５を形成し、板ばね２４の端部には穴を
設け、該穴を突起２５に挿入後該突起２５の熱カ
シメにより行なわれており、該板ばね２４の固定
部は自由端に対しアクチエータ１２の固定部と同
じ側に設けてある。更に、アクチエータ１２と板
ばね２４の結合部（自由端）はキートツプ１より
離隔した状態で位置している。

そして、スイツチ素子８は端子部材１３，１４
を直角に折曲げて基板部６の図示せぬ穴を通し挿
入して基板部上に設置され、キートツプ１は板ば
ね２４の自由端部をアクチエータ１２の自由端部
に当接するようにしてハウジング２に対し上下動
自在に装着されて本押釦スイツチが組立てられて
いる。

本押釦スイツチの動作は第３図の状態からキー
トツプ１を押下すると板ばね２４が撓みそれに伴
なつてアクチエータ１２が徐々に撓み、該アクチ
エータ１２の撓み量により皿ばね９に対する押圧
力が一定値以上になつた時該皿ばね９は反転して
固定接点１０ａ，１０ｂ間を短絡してスイツチン
グが果され、押圧力を解除すると皿型ばね９、ア
クチエータ１２および板ばね２４のばね力でキー
トツプ１は復帰し固定接点１０ａ，１０ｂ間が開
放される。尚、キートツプ１の押圧部５により形
成される空間２６はアクチエータ１２および板ば
ね２６の自由端がキートツプ１に接触しないよう
にするための逃げ部として作用する。

第４図と第５図は第１図、第２図の本考案に係
る押釦スイツチを実装した状態を示す部分的な断
面図であり、２１はプリント基板、２２は化粧パ
ネル、２３は押釦の機能表示が施工された文字シ
ートである。

第４図はキートツプ１の全面が化粧パネル２２
より露出して設置され、第５図ではキートツプ１
の押圧部のみが化粧パネル２２より露出して設置
されている。

尚、上述したキートツプ１、ハウジング２、端
子板１１はモールドにより成形されている。

以上述べたように、本考案の押釦スイツチでは
アクチエータが板ばねを介して押圧されるためキ
ートツプ１の押下量をアクチエータと板ばねの両
者がそれの撓み量として吸収し、その結果アクチ
エータの撓み速度が小さくなりキートツプ１を押
下してからスイツチ素子が作動するまでのストロ
ークを大きくすることができる。

従つて、本考案によれば操作者に与える押下感
触が多くなりスイツチONに対する不安感を解消
でき、その効果は著しいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図と第２図は本考案に係る押釦スイツチの
２つの実施例を示す外観斜視図、第３図は第１図
の側面断面図、第４図と第５図は第１図と第２図
の押釦スイツチの実装状態を示す断面図、第６図
は本考案に係るスイツチ素子を示す分解斜視図で
ある。 符号の説明、１……キートツプ、２……ハウジ
ング、８……スイツチ素子、９……皿型ばね、１
２……アクチエータ、２４……板ばね。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 円形ドーム状の皿型ばねを収容すると共に該
   ばねが接触する固定接点を備えた端子板と前記
   皿型ばねを上下に反転動作させる接点動作用の
   ばね材からなるアクチエータとを有するスイツ
   チ素子、該スイツチ素子を搭載するハウジン
   グ、該ハウジングに上下動自在に装着され前記
   アクチエータの自由端を押圧するキートツプと
   を具備した押釦スイツチにおいて、前記キート
   ツプの下面に端部が該キートツプに固定され他
   端部の自由端が前記アクチエータの自由端に結
   合する板ばねを設け、前記キートツプの前記ア
   クチエータに対する押圧が前記板ばねを介して
   行なわれることを特徴とした押釦スイツチ。 (2) 前記板ばねの固定端と前記アクチエータの固
   定端とが前記自由端に対し同じ側に位置してい
   ることを特徴とした実用新案登録請求の範囲第
   (1)項記載の押釦スイツチ。 (3) 前記押釦スイツチは前記キートツプが端部に
   支点をもつピアノ式であることを特徴とした実
   用新案登録請求の範囲第(1)項記載の押釦スイツ
   チ。