JPH0143108B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は、玄関ポーチにおける収納庫や１階
バルコニー等の付属構築物の外周部の構造に関す
るものである。

〔背景技術〕

従来のプレハブ住宅において、玄関ポーチの収
納庫を形成するときは、収納庫壁パネルを基礎に
植設したアンカーボルトへ直接固定している。そ
のため、壁パネルの取付けが困難となり、またア
ンカーボルトの植込み精度が出ないため、壁パネ
ル相互を精度良く接続できないという問題を有し
ていた。

〔発明の目的〕

この発明の目的は、施工を容易かつ精度良く行
なえる付属構築物外周部の構造を提供することで
ある。

〔発明の開示〕

この発明の付属構築物外周部の構造は、出隅コ
ーナ部を形成して互いに直交する縦片と横片とを
有した土台と、水平断面Ｌ字形金具でその出隅コ
ーナを前記土台の出隅コーナと反対向きにして前
記土台の出隅コーナ部上面に立設した取付金具
と、前記土台の前記縦片と横片に沿つてそれぞれ
載置してそれぞれの側端面下部を前記取付金具の
各出隅外面へそれぞれ固定した第１および第２の
壁パネルとを備えたものである。

この発明の一実施例を第１図ないし第９図を用
いて説明する。第１図は、この実施列の収納庫Ａ
を組込んだ玄関ポーチＢの斜視図を示し、その特
徴とするところは、第４図に示すように、土台１
の出隅コーナ部上面１ｅ，１ｆに、水平断面Ｌ字
形の取付金具Ｃ，C′を立設する。この取付金具
Ｃ，C′は、その出隅コーナを土台の出隅コーナと
反対向きにして土台１の出隅コーナ部上面１ｅ，
１ｆに立設する。そして、これらの取付金具Ｃ，
C′の各固定片２〜５に収納庫壁パネル６〜８の側
端面下部を固定する。

施工手順に従つて詳説するとつぎのとおりであ
る。まず、第２図に示すように、コの字形の収納
庫基礎部９をもつ玄関ポーチ基礎１０を形成す
る。この場合、収納庫基礎部９の四隅には、アン
カーボルト１１を植設する。

ついで、第２図に示す土台１を、第３図に示す
ように収納庫基礎部９に取付ける。この土台１は
第４図に示すように、溝形鋼からなる一対の縦片
１ａ，１ｂと一対の横片１ｃ，１ｄを矩形に枠組
形成したもので、縦片１ａと横片１ｃ，１ｄが交
差する出隅コーナ部上面１ｅ，１ｆにおいて、取
付金具Ｃ，C′をそれぞれ立設する。この土台１の
取付けは、両横片１ｃ，１ｄと縦片１ａを収納庫
基礎部９上に載置して、両横片１ｃ，１ｄの下部
フランジに設けたボルト挿通穴（図示省略）にア
ンカーボルト１１を通し、ナツト１２を締結す
る。

その後、第３図に示す第１の壁パネルとなる前
面壁パネル７と、第２の壁パネルとなる両側面壁
パネル６，８を土台１へ固定する。すなわち、側
面壁パネル６はドア取付用開口６ａを有し、その
取付けは下端面を土台１の横片１ｃ上に載置した
状態で、ボルト１３を横片１ｃの上部フランジに
設けたボルト挿通穴１４に通して、側面壁パネル
６の下枠材内面側に溶接したナツト１５へ締結す
るとともに、他のボルト１６を固定片２に設けた
ボルト挿通穴２ａに通して、側面パネル６の側枠
材内面側に溶接したナツト１７へ締結する。他の
側面壁パネル８も、同様にしてその下端面を横片
１ｄ上に載置してボルト１８により固定するとと
もに、側端面下部を固定片５へボルト１９により
固定する。前面壁パネル７の取付けは、その下端
面を縦片１ａ上に載置した状態で、ボルト２０，
２１を固定片３，４に設けたボルト挿通穴３ａ，
４ａに通して、前面壁パネル７の側枠材内面側に
溶接したナツト２２，２３へ締結する。

壁の上部においては、第５図に示すように、前
面壁パネル７の側端面上部と側面壁パネル６の側
端面上部とをＬ字形金具２４により連結する。２
５はＬ字形金具２４を前面壁パネル７へ固定する
ためのボルトであり、２６はＬ字形金具２４を側
面壁パネル６へ固定するためのボルトである。他
の側面壁パネル８と前面壁パネル７の上部の連結
もＬ字形金具（図示省略）を用いて上記と同様に
して行なう。

つぎに、第４図に示す化粧カバー２７を、第６
図に示すように、側面壁パネル６，８と建物本体
外周面２８間に取付ける。

その後、第７図に示す屋根パネル２９を両側面
壁パネル６，８と側壁パネル３０上に載架して、
それらの上端面に立設したボルト３１へナツト
（図示省略）を用いて固定する。３２は外壁面２
８へ固定した屋根パネル取付金具である。

なお、両側面壁パネル６，８の後部上端間に
は、振れ止め金具３３をタツピングねじ３４を用
いて橋架固定し、また側面壁パネル８および前面
壁パネル７と屋根パネル２９間には、第７，８図
に示す天井隙間かくし材３５を配してタツピング
ねじ３６により固定する。また、側面壁パネル
６，８と前面壁パネル７の接続部には第９図に示
す化粧カバー３７を第１図に示すように取付け
る。さらに、第２図に示す玄関ポーチ基礎１０に
コンクリートを打設して、第１図に示す玄関ポー
チ床３８を形成する。

このように、前面壁パネル７および側面壁パネ
ル６，８を、収納庫基礎部９ではなく、土台１上
に立設した取付金具Ｃ，C′へボルト固定するよう
にしたため、ボルト締結作業を取付金具Ｃ，C′の
外側方から行なえて、壁パネル７〜８の取付けが
容易となる。しかも、各壁パネル６〜８が取付金
具Ｃ，C′の固定片２〜５によりそれぞれ位置決め
されるため、前面壁パネル７と側面壁パネル６，
８相互の接続精度も向上する。さらに、収納庫Ａ
の後壁面を建物本体の外周面２８で構成したた
め、収納庫Ａ専用の後面壁パネルを省略できて、
部材点数を低減できる。

なお、土台が一対の縦片と横片とからなるＬ字
形状であつて、縦片と横片に載置する２枚の第１
および第２の壁パネルからなる収納庫であつても
よい。この場合、収納庫を構成する残りの２壁面
は、建物本体の外壁等で構成する。

この発明は、玄関ポーチの収納庫以外に、１階
バルコニー等にも適用可能である。

〔発明の効果〕

この発明の付属構築物外周部の構造によれば、
容易かつ精度良く施工できるという効果が得られ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例を組込んだ玄関ポ
ーチの斜視図、第２図は土台を基礎へ取付ける途
中を示す斜視図、第３図は壁パネルを土台へ取付
ける途中を示す斜視図、第４図はその拡大斜視
図、第５図は壁パネル上部の連結途中を示す斜視
図、第６図は収納庫の水平断面図、第７図は屋根
パネルの取付け途中を示す斜視図、第８図は天井
隙間かくし材の取付け途中を示す断面図、第９図
は化粧カバーの斜視図である。 １……土台、２〜５……固定片、６，８……側
面壁パネル、７……前面壁パネル、Ｃ，C′……取
付金具。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 出隅コーナ部を形成して互いに直交する縦片
   と横片とを有した土台と、水平断面Ｌ字形金具で
   その出隅コーナを前記土台の出隅コーナと反対向
   きにして前記土台の出隅コーナ部上面に立設した
   取付金具と、前記土台の前記縦片と横片に沿つて
   それぞれ載置してそれぞれの側端面下部を前記取
   付金具の各出隅外面へそれぞれ固定した第１およ
   び第２の壁パネルとを備えた付属構築物外周部の
   構造。