JPH0142905B2 - - Google Patents

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JPH0142905B2
JPH0142905B2 JP57007180A JP718082A JPH0142905B2 JP H0142905 B2 JPH0142905 B2 JP H0142905B2 JP 57007180 A JP57007180 A JP 57007180A JP 718082 A JP718082 A JP 718082A JP H0142905 B2 JPH0142905 B2 JP H0142905B2
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cooling
clinker
crushing
primary
crushing process
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JP57007180A
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Tetsuo Fujisawa
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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  • Crushing And Grinding (AREA)
  • Disintegrating Or Milling (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はセメントクリンカの冷却および粉砕方
法に係り、特に冷却工程と粉砕工程との間に新た
にローラミルを配設し、その特性を生かしてセメ
ントクリンカの効果的な2次冷却および1次粉砕
を行い、以つて冷却・粉砕工程における冷却効
率、粉砕動力原単位、製品品質、操業、保守等の
面での改善を計つたものである。
セメントは、焼成工程において生成したクリン
カを冷却したのち、石膏等の添加物を配合の上粉
砕することにより製造される。第1図はこの様な
セメント製造工程中の従来方法での一例における
冷却および粉砕工程を示す線図的系統図で、焼成
工程1に続く冷却工程2と粉砕工程3とが互いに
独立して構成される。
ロータリーキルン11に代表される焼成炉の下
端は焼成口覆12を介して冷却機21と連通して
おり、焼成口覆12に設置した燃焼装置13より
キルン11内へ燃料が供給され、セメント原料は
高温雰囲気の下に焼成されてセメントクリンカに
形成され、キルン11の出口端から1350乃至1450
℃の温度で焼成口覆12を通して冷却機21に排
出される。冷却機21としては種々の型式のもの
が実用されているが、本例では所謂揺動格子型冷
却機が示されており、格子面により上方の加熱空
気通路23と下方の風箱24とに区割されてい
る。キルン11から格子22上に排出された高温
クリンカは、格子22の前後方向の揺動運動によ
り層状を成して出口側へ移送される間に押込送風
機25から風箱24内に圧送された冷却用空気が
格子22上のクリンカー層を直交流状に通過する
ことにより、一般に70乃至120℃程度まで冷却さ
れるようになつている。クリンカとの熱交換によ
り加熱された空気の一部は通路23から焼成口覆
12を通してキルン11へ燃焼用空気として回収
され、残余の空気は通風機29に誘引されて集塵
機28を通して系外へ排出される。冷却機21で
冷却されたクリンカは集塵機28で捕集された細
粉と共にコンベヤ30によりクリンカ貯蔵ビン3
1へ運ばれる。尚、冷却機21における加熱空気
は、図示していないセメント原料用仮焼炉への燃
焼用空気、セメント原料または石炭乾燥用熱源、
或いは廃熱発電ボイラ用熱源として使用される場
合もある。
次いで、セメントクリンカは粉砕工程3におい
て貯蔵ビン31から連続定量的に切出され、同様
に貯蔵ビン32,33から切出される石膏および
スラグ等の添加物と配合されて、コンベヤ34に
より供給口36から粉砕機35に供給される。セ
メントクリンカ用粉砕機としても種々の方式およ
び型式のものが実用されているが、本例では中仕
切板38により区割された2室型の所謂開回路方
式ボールミルで、ミル内部には被粉砕物の冷却と
過粉砕防止のために、通風機41により空気が誘
引されるようになつている。被粉砕物はミル35
内各室を通過する間にボールの落下衝撃力と摩壊
作用を受け、粉砕されて取出口37から排出さ
れ、ミル内通気に伴われて集塵機40で捕集され
た細粉と共に製品セメント42として取出され
る。尚、冷却工程2と粉砕工程3との間には一般
にヤードまたはサイロを設置し、クリンカを貯蔵
することが多いが、図では省略されている。
この様な冷却・粉砕工程において、先ずクリン
カ冷却機21では特に低温部における冷却効率が
充分でない。即ち、冷却機21での熱交換メカニ
ズムは前述の如く層状のクリンカとこれを貫流す
る冷却用空気との直交流式熱交換にもとづくもの
であり、冷却機21の入口側においては高温クリ
ンカと冷却用空気との大きな温度差により比較的
効率良く冷却されるが、低温部へ移行するにつれ
てクリンカと冷却用空気との温度差が小さくな
り、特に出口端の直前では冷却速度が極端に低下
している。更に、これらの冷却状態はクリンカの
粒径によつても相違し、大塊と細粒については冷
却状態がとりわけ良くない。即ち、キルン11か
ら排出されるクリンカは一般に粒径が不揃いで、
大塊から細粒まで含まれており、この内大塊クリ
ンカは表面が冷却されても中心部は高温のまゝで
あり、これらは冷却機21の出口端においてグリ
ズリ26により篩い分けして大塊破砕機27へ導
入し、小割りにすると同時に破砕時の衝撃力によ
り格子22上に投げ返して再冷却する様に計られ
ているが、冷却が不充分なまゝ排出されるものが
ある。他方、クリンカ中の細粒は、キルンから落
下時の偏析現象および格子22の下方から吹上げ
る冷却用空気の影響を受けて冷却機21側壁近く
のクリンカ層上部に偏在する傾向があり、冷却空
気の通気抵抗が増すため充分に冷却されないまゝ
排出される。
冷却機低温部でのこの様な冷却効率の低下およ
び粒径による冷却状態の相違のために、後続の運
搬・貯蔵・粉砕工程に大きな支障を生じない程度
にクリンカを冷却しようとすれば、寸法的に大き
な冷却機を採用せねばならないと同時に、押込送
風機25から大量の冷却空気を送風する必要が生
じ、これに伴い集塵機28、誘引通風機29等の
排気処理設備も容量を大きくする必要があるが、
尚且つ粒径の相違にもとづく不均一な冷却を避け
ることの出来ないのが現状である。
次に、セメントクリンカの粉砕機として古来使
用されてきたボールミルは製品セメントの粒度分
布が比較的広いため、この面でのコンクリート特
性に優れているという長所があるが、粉砕所要動
力が大きく、また粉砕に際して製品温度が上昇し
て製品特性に悪影響を及ぼし、温度上昇抑制のた
めの散水手段は保守が煩わしいという問題があ
る。即ち、ボールミルへは最大粒径が40mm前後の
塊状のものを含むクリンカが冷却工程から供給さ
れ、またボールミル内での粉砕メカニズムに起因
して粉砕効率が悪く、所定粒度に粉砕するための
動力原単位が大きい。また、ボールミルへの供給
クリンカは一般に70乃至100℃の温度があり、且
つ粉砕消費動力の大部分がミル本体内での発熱に
転換されるため、粉砕過程において被粉砕物の温
度が著るしく上昇する。この温度上昇を抑制する
ためにボールミル35の取出口37のケーシグ等
に散水装置39を設けてミル内に散水する手段も
広く採用されているが、尚且つ充分な温度低下が
得られておらず、散水に伴う製品セメント品質へ
の悪影響があると同時に、充分に冷却されない製
品セメントは単にその取扱いに困難を伴うだけで
なく、添加した石膏の品質を劣化させたり、生コ
ンクリートの品質にも悪影響を及ぼす。更に散水
装置はその保守が容易でないばかりでなく、多量
に散水を行う場合には排気中に水滴が残るため、
排気集塵機40として高価な電気集塵機を採用し
なければならない。
これに対して、近年セメントクリンカーの粉砕
に試用されているローラミルは粉砕システムとし
ての動力原単位が低く、またミル内通過空気量が
多いためにミル内での温度上昇が少なく比較的低
温の製品セメントが得られるという利点をもつ
が、一方製品セメントが比較的狭い粒度構成とな
るためコンクリートの初期強度、混練水の所要量
およびコンクリート打設時のワーカビリテイ等の
面でのコンクリート特性に問題があるため、未だ
普及するに至つていないのが現状であり、特に前
述の如き塊状物を含む粒度範囲の広い被粉砕物を
一挙に微粉まで粉砕するメカニズムとなつている
ため、粒度が細かく、従つて比表面積の大きな製
品を得るには適しておらず、その用途が限定され
ている。
本発明はこれらの事情に着目してなされたもの
であつて、従来の冷却工程と粉砕工程との間に新
たにローラミルを配設しその優れた熱交換特性と
粉砕特性を生かしてセメントクリンカの冷却およ
び粉砕の両工程に、同時に且つ多面的な効果のあ
る冷却および粉砕方法を提供しようとするもので
ある。しかしてこの様な本発明とは、セメントク
リンカの冷却および粉砕工程をクリンカの流れの
方向に見て、1次冷却工程、2次冷却兼1次粉砕
工程および2次粉砕工程により構成し、2次冷却
兼1次粉砕工程にはローラミルを、また2次粉砕
工程にはボールミルを夫々適用し、1次冷却工程
において1次冷却したクリンカを当該2次冷却兼
1次粉砕工程においてローラミル内通過空気によ
り2次冷却を行うと同時に1次粉砕を行い、然る
後前記ボールミルにおいて2次粉砕を行うべく構
成した点にその要旨がある。
以下図面に基づいて本発明を詳細に説明する
が、図は具体的な実施の一例を示すもので、本発
明はこれらの図示例に限定されず、前・後記の趣
旨に沿つて他の構成としたり、或いは一部の設計
を変更しても同様に実施することができる。
第2図および第3図は本発明方法による実施例
におけるセメントクリンカの冷却および粉砕工程
を示す線図的系統図で、同様な機能をもつ機器は
同一符号で示す。第2図においてセメントクリン
カの冷却および粉砕工程は、クリンカの流れの方
向に見て、1次冷却工程2、2次冷却兼1次粉砕
工程4および2次粉砕工程3により構成されてお
り、2次冷却兼1次粉砕工程4にはローラミル5
1を適用する他、2次粉砕工程3にはボールミル
35を使用しており、2次冷却兼1次粉砕工程4
へのクリンカ供給温度が比較的高い場合に適した
構成を示す。1次冷却工程2において、冷却機2
1は同一能力に対して従来方法による場合に較べ
寸法的に小さく選定されており、冷却機21から
比較的高温のまゝ排出されるクリンカはコンベヤ
30により2次冷却兼1次粉砕工程4のローラミ
ル51に送られる。ローラミル51は、下方に押
込送風機52に接続した冷却兼搬送空気の取入口
53を、側部に被粉砕物の供給口54を、また頂
部には粉砕成品と排気の取出口55を備えてお
り、更に取出口55は直列に配置したサイクロン
等の捕集機56およびバツグ式または電気式の集
塵機57を介して適宜配置した誘引通風機58に
接続されている。コンベヤ30により供給口54
を通じてロールミル51に供給されたクリンカは
該ローラミル51内で単味にて1次粉砕され、こ
の粉砕製品は空気取入口53から押込送風機52
により送給される冷却兼搬送空気に随伴して取出
口55から排出され、この間に粉砕成品は空気と
の間の熱交換により2次冷却され、誘引通風機5
8に吸引されて捕集機56および集塵機57によ
り搬送空気から分離され、一旦貯蔵ビン31に貯
えられる。捕集機56からの排気の一部は押込送
風機63を通してクリンカ冷却機21の冷却用空
気の一部として使用され、排気の他の一部は集塵
機57を通して系外に排出される。2次冷却兼1
次粉砕工程4からのクリンカは2次粉砕工程3に
おいて貯蔵ビン31から連続定量的に切出され、
貯蔵ビン32,33からの石膏およびスラグ等添
加物と配合されてボールミル35にて2次粉砕さ
れ、製品セメント42として取出される。尚、2
次冷却兼1次粉砕用ローラミル51からの粉砕成
品の温度は、ローラミル51と捕集機56の間の
搬送ダクトに設置した温度検出器59の信号を用
いて、押込送風機52の冷風吸入口60に設けた
ダンパ61に付属する駆動機62を操作すること
により、常に一定となるよう制御される。
この様な本発明の構成によれば、2次冷却兼1
次粉砕工程4におけるローラミル51が冷却工程
2における冷却機21とコンベヤ30を介して一
体的に連接されており、冷却機21から排出され
た高温クリンカはローラミル51内で細かく1次
粉砕され、押込送風機52により送風されて該ミ
ル51内を上昇する大量の搬送空気中に高濃度に
浮遊した状態で熱交換されるので、極めて迅速且
つ均一に粒子内部まで効率良く冷却される。この
ため、1次冷却工程2における冷却機21にて冷
却性能の劣る低温部を排除することができ、冷却
機21の寸法および集塵機28、誘引通風機29
等の排気処理設備の容量を大巾に削減することが
できる。この際、ローラミル51から排出する温
風を冷却機21での冷却用空気の一部として使用
することにより、冷却工程2としての熱回収効率
が向上すると共に、2次冷却兼1次粉砕工程4で
の集塵機57ではローラミル51からの排気の全
量を処理する必要がなく、集塵機57の容量が小
さくて済む。また、ローラミル51は粉砕消費動
力が少ない設備であるので、2次粉砕用ボールミ
ル35に対するローラミル51での粉砕仕事比率
に相当して粉砕工程全体としての動力消費量が低
減される。尚、この際にもローラミル51での粉
砕成品はボールミル35により2次粉砕されるの
で、製品セメントの粒度構成面でコンクリート特
性に問題を生じることはない。更に、ローラミル
51での粉砕仕事比率を比較的小さく選ぶ場合に
は、ボールミル35に散水装置39が設置される
が、2次粉砕工程3へは粒度および温度の揃つた
クリンカが供給されるので、散水装置39を使用
する場合にも粉砕成品の温度管理が極めて容易と
なり、比較的低温のセメントを容易に製造するこ
とができ、製品セメントの品質面での悪影響を廻
避できる。逆に、ローラミル51ではクリンカが
高温であり、散水されたクリンカは直ちに搬送空
気中に浮遊されて水分の蒸発が促進されるので、
ローラミル51内に散水しても製品々質に及ぼす
影響が少なく、ローラミル51でのクリンカの冷
却或いはローラミル51の機械的振動防止に効果
的である。
次に、この様な構成にもとづいた本実施例での
主として冷却工程面への効果につき説明する。
尚、以下の説明において空気量はクリンカ1Kg
当りで示す。冷却機21へは従来法での約70%に
当る1.7Nm3の冷却用空気が送り込まれ、この内
0.7Nm3は押込送風機25からの常温空気が使用
され、また1.0Nm3は85℃の温度をもつローラミ
ル51からの排出温風が押込送風機63に導入さ
れて利用される。この冷却用空気により、キルン
11から供給されたクリンカは約250℃まで1次
冷却され、冷却機21から高温のまゝ排出され
る。このため、冷却機21の寸法は約60%に短縮
され、集塵機28、誘引通風機29等の排気処理
設備は約65%の容量で済む。しかも、冷却機21
からは従来法による場合に較べて約140℃高温の
370℃程度の余剰排気が得られるのでその熱利用
価値が高められる。冷却機21から排出された
250℃の高温クリンカは引続いてローラミル51
に供給されて1次粉砕されながら、吸込口60よ
り押込送風機52により導入される約1.9Nm3
常温空気により、温度調整手段59,62による
制御の下で95℃まで2次冷却される。ローラミル
51内でのクリンカの冷却により加熱された搬送
空気の内、1.0Nm3は前述の如く冷却機21に回
収されて再利用され、また、0.9Nm3が集塵機5
7を通して系外へ排出され、この様にして2次冷
却と同時に1次粉砕されたクリンカは2次粉砕工
程3へ送られる。
第3図は本発明方法による他の実施例における
セメントクリンカの冷却および粉砕工程を示す線
図的系統図で、2次冷却兼1次粉砕工程4へのク
リンカ供給温度が比較的低い場合に適した構成を
示し、以下に第2図と相違する点のみを説明す
る。冷却工程2にはキルン11の胴体の周囲に装
着された所謂遊星型冷却機64が適用されてお
り、該冷却機64で冷却されたクリンカは一旦貯
蔵ビン31に貯えられる。この型式の冷却機では
第1図で説示の揺動格子型冷却機21よりも経済
的に冷却可能な温度が高く、一般に150℃前後の
クリンカが排出される。2次冷却兼1次粉砕工程
4におけるローラミル51は2次粉砕工程3にお
けるボールミル35と一体的に連接している。即
ち、貯蔵ビン31,32からのクリンカおよび石
膏はローラミル51内へ供給されて2次冷却と同
時に1次粉砕され、捕集機56により分離されて
直ちにボールミル35へ供給され、所定粒度に粉
砕された後ローラミル51用集塵機57からの微
粉と共に製品セメント42として取出される。
尚、2次冷却兼1次粉砕工程4へ供給される被粉
砕物の温度が比較的低く、従つてローラミル51
内での冷却仕事量が少ないので、ローラミル51
からの排気の一部は捕集機56と集塵機57との
間の空気導管から押込送風機52へ循環され、再
使用される。
本実施例においては、ローラミル51での1次
粉砕仕事量がボールミル35での2次粉砕仕事量
よりも多くなる様選定されており、ローラミル5
1からのセメント成品は既に相当細かくなつてい
るため、ボールミル35は単室型とし、細粒の粉
砕に適した小径ボールを採用することにより粉砕
効率を向上させることができ、またボールミル3
5内での発熱量が少ないため散水装置を使用しな
くても被粉砕物の温度を低く維持することができ
る。即ち、製品セメントの種類、2次粉砕工程3
へ供給する被粉砕物の温度および周囲温度等にも
依るが、一般に2次粉砕工程3として図示しない
別置型の風力式分級機を組合せた所謂閉回路方式
によるボールミルを採用する場合には、2次粉砕
工程3での粉砕仕事量を全粉砕仕事量の1/2程度
以下に、また図示の如き開回路方式によるボール
ミルを採用する場合には同じく全粉砕仕事量の1/
3程度以下に選ぶことにより、従来は不可欠であ
つた開回路方式においてもボールミル内への散水
を排除することができる。尚、粉砕工程での粉砕
仕事量は(1/√−1/√)に比例した値と
して定義され、ここにFおよびPは夫々粉砕工程
への供給物および成品の代表粒径である。2次粉
砕用ボールミル35内への散水を不要とすること
により製品セメントの品質を低下させることがな
く、また散水装置の保守に煩わされることがな
く、更にボールミル35からの排気中には水滴を
含むことがないので、集塵機40として設備費の
安価なバツク式集塵機を支障なく使用することが
できる。
この様な構成にもとづいた本実施例での主とし
て粉砕工程面への効果につき説明する。尚、以下
の説明において空気量は被粉砕物1Kg当りで示
し、また代表粒径は80%通過粒径で示す。クリン
カに石膏の配合された被粉砕物はローラミル51
へ150℃で供給されて1次粉砕されながら、押込
送風機52が導入する2.1Nm3の冷却兼搬送空気
により、温度を制御されて85℃まで冷却される。
この際、本実施例ではローラミル51とボールミ
ル35での粉砕仕事比が70:30程度に選定されて
おり、ローラミル51へ供給される15乃至20mmの
被粉砕物は該ミル51で80乃至90μまで1次粉砕
される。ローラミル51からの80℃の排気2.1N
m3の内、1.0Nm3が捕集機56を介して該ミル5
1で循環使用され、従つて1.1Nm3の常温空気が
吸入口60から補給され、1.1Nm3の排気が集塵
機57を通して系外へ排出される。2次粉砕工程
3では上述の1次粉砕成品を受けて40乃至45μま
で2次粉砕するが、被粉砕物の冷却が困難な開回
路方式を採用し且つ、全所要動力を従来のボール
ミルのみを使用した装置に対して20〜25%減少さ
せているにも拘らず、ボールミル35では散水装
置を使用しなくとも製品セメントの温度を100℃
程度以下に抑えることができる(従来のボールミ
ルのみを使用した装置の場合、供給クリンカの温
度が70〜100℃で、散水装置を使用しても製品セ
メントの温度は一般に120〜150℃にしかならな
い)。
これらの方法において、2次粉砕用ボールミル
での粉砕仕事量を増す場合には、2次冷却兼1次
粉砕用ローラミルの内蔵型分級機(図示せず)を
省略することができる。また、クリンカ冷却機お
よび2次粉砕用ボールミルの方式或いは型式、ク
リンカの中間貯蔵の方式或いは位置、更には添加
物の種類或いは配合位置等について全く制限され
ないことは勿論である。また、2次冷却兼1次粉
砕工程における2次冷却或いは1次粉砕の程度
や、ローラミルの型式或いは構造についても全く
制限されない。更に、既設の冷却機或いは粉砕機
に付帯してローラミルを追加設置することによ
り、本発明方法を容易に実施することができ、当
該冷却機或いは粉砕機の処理能力を増すこともで
きる。
本発明は以上の如く構成されており、冷却工程
と粉砕工程との間に設置したローラミルにてセメ
ントクリンカの2次冷却と1次粉砕とを同時に且
つ効果的に行うことができるので、冷却工程にお
ける設備費、冷却効率および粉砕工程における動
力原単位、製品々質、操業、保守等の面で極めて
好都合である。
【図面の簡単な説明】
第1図はセメント製造工程中の従来方法による
セメントクリンカの冷却および粉砕工程を示す線
図的な系統図、第2図および3図は本発明方法に
よる実施例の同様系統図で、第2図は2次冷却兼
1次粉砕用ローラミルへのクリンカ供給温度が比
較的高い場合、第3図は同温度が比較的低い場合
に適した構成を示す。 1……焼成工程、2……冷却工程または1次冷
却工程、3……粉砕工程または2次粉砕工程、4
……2次冷却兼1次粉砕工程、11……ロータリ
ーキルン、13……燃焼装置、21……冷却機、
22……格子、25,52,63……押込送風
機、26……グリズリ、27……大塊破砕機、2
8,40,57……集塵機、29,41,58…
…誘引通風機、30,34……コンベヤ、31…
…クリンカ貯蔵ビン、32……石膏貯蔵ビン、3
3……添加物貯蔵ビン、35……ボールミル、3
9……散水装置、42……製品セメント、51…
…2次冷却兼1次粉砕用ローラミル、56……捕
集機、59……温度検出器、60……冷風吸込
口、61……ダンパ、62……駆動機、64……
遊星型冷却機。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 セメントクリンカの冷却および粉砕工程をク
    リンカの流れ方向に見て、1次冷却工程、2次冷
    却兼1次粉砕工程および2次粉砕工程により構成
    し、2次冷却兼1次粉砕工程にはローラミルを、
    また2次粉砕工程にはボールミルを夫々適用し、
    1次冷却工程において1次冷却したクリンカを当
    該ローラミル内通過空気により2次冷却を行うと
    同時に1次粉砕を行い、然る後前記ボールミルに
    おいて2次粉砕を行うことを特徴とするセメント
    クリンカの冷却および粉砕方法。 2 2次冷却兼1次粉砕工程には、当該工程にお
    ける成品クリンカの温度調整手段を備え、以つて
    2次粉砕工程における温度管理を容易とした特許
    請求の範囲第1項に記載したセメントクリンカの
    冷却および粉砕方法。 3 2次粉砕工程に閉回路方式によるボールミル
    を適用し、2次粉砕工程での粉砕仕事量を全粉砕
    仕事量の1/2程度以下とするようにした特許請求
    の範囲第1項若しくは第2項に記載したセメント
    クリンカの冷却および粉砕方法。 4 2次粉砕工程に開回路方式によるボールミル
    を適用し、2次粉砕工程での粉砕仕事量を全粉砕
    仕事量の1/3程度以下とするようにした特許請求
    の範囲第1項若しくは第2項に記載したセメント
    クリンカの冷却および粉砕方法。
JP718082A 1982-01-19 1982-01-19 セメントクリンカの冷却および粉砕方法 Granted JPS58125648A (ja)

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