JPH0141407B2 - - Google Patents
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- JPH0141407B2 JPH0141407B2 JP58156044A JP15604483A JPH0141407B2 JP H0141407 B2 JPH0141407 B2 JP H0141407B2 JP 58156044 A JP58156044 A JP 58156044A JP 15604483 A JP15604483 A JP 15604483A JP H0141407 B2 JPH0141407 B2 JP H0141407B2
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- Japan
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- rolled
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- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 8
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- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B37/00—Control devices or methods specially adapted for metal-rolling mills or the work produced thereby
- B21B37/16—Control of thickness, width, diameter or other transverse dimensions
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Control Of Metal Rolling (AREA)
Description
本発明は、連続圧延機における通板時の板厚制
御方法に関する。 熱間連続仕上げ圧延機等の通板時において、コ
イルの先端から良好な板厚を得るためには、予め
各スタンドの圧下位置を適正な値に設定(セツト
アツプ)する必要がある。 従来、各スタンドの圧下位置の設定は、過去の
圧延データからの類推、作業者の経験等から行わ
れていたが、最近では圧延理論式(圧延荷重式、
変形抵抗式、材料温度式など)を駆使して、計算
機により行われることが多くなつてきた。しかし
ながら、理論計算により各スタンドの圧下位置の
設定を行つたとしても、実際にそれらが最適値と
なつているとはいい難く、良好な板厚がコイルの
先端から得られるとは限らなかつた。それは、セ
ツトアツプ計算に用いる理論式自体に精度上の問
題が存在すること、及び計算の入力条件として必
要な、放射温度計等により検出される仕上げ圧延
機入側の被圧延材の温度、或いはゲージメータ式
等により算出される板厚等に検出誤差が存在する
からである。前者の理論式については、圧延実績
データの集積により改善され得るが、後者の被圧
延材の温度或いは板厚等に関しては高精度に測定
することは現状では困難である。特に、温度測定
にあつては、被圧延材の表面性状、或いは水乗り
等の問題により、測定値と実際値とが食い違うこ
とが多々あるだけでなく、セツトアツプ計算に必
要なのは板厚方向の平均温度であり、これは実測
表面温度から推定するより仕方がない。 以上の点から、良好な板厚をコイル先端から得
るためには、通板中に各スタンドの圧下位置を適
正値に修正する必要がある。この対策としては、
板厚検出にほとんど遅れのないゲージメータ
AGC〔Automatic Gain Control〕を通板時から
採用することが考えられるが、フイードバツク制
御であるため、圧下装置の応答が問題となり、コ
イル先端から良好な板厚を得るのは困難である。
又、その他の手段として、前段スタンドの圧延荷
重偏差を検出し、これより変形抵抗偏差を算出
し、変形抵抗偏差が後段スタンドにおいても同一
となると仮定して、後段スタンドの圧下位置を短
時間内に修正する方法(特公昭51−2061)が提案
されている。しかしながら、変形抵抗は、材料温
度、圧下率、化学成分の複雑な関数であり、前段
スタンドの変形抵抗から後段スタンドの変形抵抗
を予測することは困難である。 本発明は、このような従来の問題点に鑑みて為
されたものであつて、例えば温度情報のような信
頼性の乏しい情報を入力情報とせず、応答が速
く、計算結果に信頼性があり、圧下修正を確実に
行うことができる連続圧延機における通板時の板
厚制御方法を提供し、通板時に前方張力の働かな
いコイルの先端から正確な板厚が得るようにする
ことを目的としている。 本発明は、連続圧延機に通板する際に、被圧延
材の先端が上流からi番目のスタンドに噛み込ま
れた時点で、当該i番目のスタンドの圧延荷重の
基準値、及び圧下位置の基準値からの夫々の偏差
量を検出し、この検出した圧延荷重の偏差量及び
圧下位置の偏差量に基づいて、次スタンドである
i+1番目のスタンドでの被圧延材温度偏差及び
入側板厚偏差をそれぞれ予測し、これらの予測値
に基づいて該i+1番目のスタンドの圧下位置の
修正量を算出し、被圧延材の先端がi+1番目の
スタンドに噛み込まれる前に、該i+1番目のス
タンドの圧下位置の修正を行うこととして上記目
的を達成したものである。 本発明は、例えば熱間連続仕上げ圧延(ホツト
ストリツプミル仕上げ圧延)にあつては、板厚変
動の主たる原因は温度変動であり、該温度変動は
荷重変動として認識できることに着目し、上記構
成を想到しものである。 以下図面を用いて本発明を詳細に説明する。 第1図に示すように、本発明法は、被圧延材1
の先端1aが上流からi番目のスタンド(以下、
単にiスタンドと称す)に噛み込まれた時点で設
定基準値からの圧延荷重偏差ΔPi、圧下位置偏差
ΔSiを、夫々ロードセル2、圧下位置制御装置3
より検出し、これら圧延荷重偏差ΔPi、圧下位置
偏差ΔSiから、演算機4に於いて所定の演算を行
うことにより、次スタンドであるi+1スタンド
の被圧延材温度偏差及び入側板厚偏差を予測し、
この予測値により該i+1番目のスタンドの圧下
位置修正量ΔSi+1′を算出し、被圧延材1の先端1
aが次スタンドに噛み込まれる前に、i+1スタ
ンドの圧下位置の修正を行うものである。図にお
いて、5は張力測定用のルーパーである。 前記圧延荷重偏差ΔPi、及び圧下位置偏差ΔSi
から圧下位置修正量ΔSi+1′を算出する方法につい
て以下に説明する。 先端1aがiスタンドに噛み込まれた時の圧延
荷重Piがその予測値と異なり同偏差ΔPiが生ずる
原因は、圧延理論式が正しいとすると、その時の
入側板厚Hi、被圧延材温度Ti、後方張力tbi及び
圧下位置Siが、セツトアツプ計算で使用した値か
ら変動しているためである。従つて、その時の圧
延荷重偏差ΔPiは次式で表現される。 ΔPi=(∂P/∂H)i・ΔHi +(∂P/∂T)i・ΔTi +(∂P/∂tb)i・Δtbi +(∂P/∂S)i・ΔSi ……(1) ここで、ΔHi、ΔTi、Δtbi、ΔSiは、夫々の基
準値(セツトアツプ値)からの偏差、添字iはス
タンド番号、(∂P/∂H)、(∂P/∂T)、(∂P/
∂tb)、(∂P/∂S)は、夫々荷重に及ぼす入側板
厚、被圧延材温度、後方張力、圧下位置の影響係
数である。この影響係数は、理論式或いは工程実
験により求めることができる。 (1)式を被圧延材温度偏差ΔTiについて解くと次
式が導かれる。 ΔTi=ΔPi−{(∂P/∂H)i・ΔHi+(
∂P/∂tb)i・Δtbi+(∂P/∂S)i・ΔSi}/(∂P
/∂T)i………(2) 従つて、被圧延材温度偏差ΔTiは、圧延荷重偏
差量ΔPi、入側板厚偏差ΔHi、Δ後方張力偏差
Δtbi、圧下位置偏差ΔSiが検出できれば(2)式より
求まる。ここで圧延荷重偏差ΔPi、圧下位置偏差
ΔSiは直接検出できる。又、入側板厚偏差ΔHiは
上流スタンド(i−1スタンド)の出側板厚偏差
(ゲージメータ板厚偏差)Δhi-1に等しく、次式で
表わされる。 ΔHi=Δhi-1=ΔSi-1+ΔPi-1/Mi-1 ……(3) ここで、Mi-1は、i−1スタンドでのミル定
数である。 ところで、後方張力偏差Δtbiだけは、通板時に
検出することが非常に困難である。なぜなら、後
方張力tbiはルーパー5の軸に取り付けたテンシ
ヨンメータ或いはルーパー発生トルクから検出で
きるが、コイル先端1aがiスタンド通過直後
は、i−1スタンドのルーパー5は上昇中で、ス
トリツプと接触していないか、接触していても非
常に不安定な状態にあるからである。しかしなが
ら、後方張力偏差Δtbiの荷重に及ぼす影響は小さ
いと考えられるので、実際にはこの後方張力偏差
Δtbiは無視して被圧延材温度偏差ΔTiを計算して
もよい。従つて、(2)式は(4)式のようになる。 ΔTi=ΔPi−{(∂P/∂H)i・ΔHi+(∂P/∂S)i・
ΔSi}/(∂P/∂T)i ……(4) 一方、先端がi+1スタンドに噛み込まれる時
の入側板厚偏差ΔHi+1、被圧延材温度偏差ΔTi+1
は圧延荷重偏差ΔPi、圧下位置偏差ΔSi、被圧延
材温度偏差ΔTiを用いて、次式により計算され
る。 ΔHi+1=Δhi=Δsi+ΔPi/Mi ……(5) ΔTi+1=FTi・ΔTi ……(6) ここで、FTiは、圧延スケジユールによつて決
まる定数である。 よつて、前記入側板厚偏差ΔHi+1、被圧延材温
度偏差ΔTi+1によつて発生すると予想されるi+
1スタンドでの出側板厚偏差Δhi+1′は、次式で計
算される。 Δhi+1′=(∂P/∂H)i+1・ΔHi+1+(∂P/∂T)i+1
・ΔTi+1/Mi+1 ……(7) 又、i+1スタンドの出側板厚Δhi+1を目標通
り(Δhi+1=0)にするための圧下位置の修正量
ΔSi+1′は、(7)式の出側板厚偏差Δhi+1′を使つて次
式で計算される。 ΔSi+1′=−{Mi+1−(∂P/∂h)i+1/Mi+1}Δhi+1
′ ……(8) 以上の手順を整理すると、被圧延材1の先端1
aがiスタンドに噛み込まれた時点で、(A)圧延荷
重偏差ΔPi、圧下位置偏差ΔSiを直接的に求め、
又、入側板厚偏差ΔHiを上流のi−1スタンドで
の出側板厚偏差Δhi-1として(3)式により求める;
(B)この求めたΔPi、ΔSi、ΔHiを用いて、(2)式、具
体的には後方張力偏差Δtbiを無視した(4)式にてi
スタンドでの被圧延材温度偏差ΔTiを求める;(C)
この求めたΔTiを用いて、被圧延材温度偏差
ΔTi+1を(6)式により求め、又、i+1スタンドで
の入側板厚偏差ΔHi+1を(5)式より求める;(D)この
求めたΔTi+1、ΔHi+1を用いて、発生すると予想
されるi+1スタンドでの出側板厚偏差Δhi+1′を
(7)式より求める;(E)この求めたΔhi+1′を用いて、
i+1スタンドでの出側板厚Δhi+1を目標通り
(Δhi+1=0)にするための圧下位置の修正量
ΔSi+1′を(8)式により求める;ものである。 そしてこの求められた圧下位置の修正量
ΔSi+1′を基に、被圧延材1の先端1aがi+1ス
タンドに噛み込まれる前に、該i+1スタンドの
圧下位置の修正を行うものである。 この結果、被圧延材は各スタンドを通過するご
とに、常に上流スタンドでの検出値を基にして所
定の板厚となるよう圧下位置修正されることにな
り、被圧延材は、その先端から所定の板厚に仕上
げられることになる。 第1表は、7スタンド熱間連続仕上げ圧延機に
おいて、本発明を実施した場合のコイル先端の板
厚精度(最終出側板厚偏差の標準偏差)を従来法
(無制御)のそれと比較した結果を示す。表より
明らかなように、先端の厚み不良が大幅に改善さ
れていることが確認できる。
御方法に関する。 熱間連続仕上げ圧延機等の通板時において、コ
イルの先端から良好な板厚を得るためには、予め
各スタンドの圧下位置を適正な値に設定(セツト
アツプ)する必要がある。 従来、各スタンドの圧下位置の設定は、過去の
圧延データからの類推、作業者の経験等から行わ
れていたが、最近では圧延理論式(圧延荷重式、
変形抵抗式、材料温度式など)を駆使して、計算
機により行われることが多くなつてきた。しかし
ながら、理論計算により各スタンドの圧下位置の
設定を行つたとしても、実際にそれらが最適値と
なつているとはいい難く、良好な板厚がコイルの
先端から得られるとは限らなかつた。それは、セ
ツトアツプ計算に用いる理論式自体に精度上の問
題が存在すること、及び計算の入力条件として必
要な、放射温度計等により検出される仕上げ圧延
機入側の被圧延材の温度、或いはゲージメータ式
等により算出される板厚等に検出誤差が存在する
からである。前者の理論式については、圧延実績
データの集積により改善され得るが、後者の被圧
延材の温度或いは板厚等に関しては高精度に測定
することは現状では困難である。特に、温度測定
にあつては、被圧延材の表面性状、或いは水乗り
等の問題により、測定値と実際値とが食い違うこ
とが多々あるだけでなく、セツトアツプ計算に必
要なのは板厚方向の平均温度であり、これは実測
表面温度から推定するより仕方がない。 以上の点から、良好な板厚をコイル先端から得
るためには、通板中に各スタンドの圧下位置を適
正値に修正する必要がある。この対策としては、
板厚検出にほとんど遅れのないゲージメータ
AGC〔Automatic Gain Control〕を通板時から
採用することが考えられるが、フイードバツク制
御であるため、圧下装置の応答が問題となり、コ
イル先端から良好な板厚を得るのは困難である。
又、その他の手段として、前段スタンドの圧延荷
重偏差を検出し、これより変形抵抗偏差を算出
し、変形抵抗偏差が後段スタンドにおいても同一
となると仮定して、後段スタンドの圧下位置を短
時間内に修正する方法(特公昭51−2061)が提案
されている。しかしながら、変形抵抗は、材料温
度、圧下率、化学成分の複雑な関数であり、前段
スタンドの変形抵抗から後段スタンドの変形抵抗
を予測することは困難である。 本発明は、このような従来の問題点に鑑みて為
されたものであつて、例えば温度情報のような信
頼性の乏しい情報を入力情報とせず、応答が速
く、計算結果に信頼性があり、圧下修正を確実に
行うことができる連続圧延機における通板時の板
厚制御方法を提供し、通板時に前方張力の働かな
いコイルの先端から正確な板厚が得るようにする
ことを目的としている。 本発明は、連続圧延機に通板する際に、被圧延
材の先端が上流からi番目のスタンドに噛み込ま
れた時点で、当該i番目のスタンドの圧延荷重の
基準値、及び圧下位置の基準値からの夫々の偏差
量を検出し、この検出した圧延荷重の偏差量及び
圧下位置の偏差量に基づいて、次スタンドである
i+1番目のスタンドでの被圧延材温度偏差及び
入側板厚偏差をそれぞれ予測し、これらの予測値
に基づいて該i+1番目のスタンドの圧下位置の
修正量を算出し、被圧延材の先端がi+1番目の
スタンドに噛み込まれる前に、該i+1番目のス
タンドの圧下位置の修正を行うこととして上記目
的を達成したものである。 本発明は、例えば熱間連続仕上げ圧延(ホツト
ストリツプミル仕上げ圧延)にあつては、板厚変
動の主たる原因は温度変動であり、該温度変動は
荷重変動として認識できることに着目し、上記構
成を想到しものである。 以下図面を用いて本発明を詳細に説明する。 第1図に示すように、本発明法は、被圧延材1
の先端1aが上流からi番目のスタンド(以下、
単にiスタンドと称す)に噛み込まれた時点で設
定基準値からの圧延荷重偏差ΔPi、圧下位置偏差
ΔSiを、夫々ロードセル2、圧下位置制御装置3
より検出し、これら圧延荷重偏差ΔPi、圧下位置
偏差ΔSiから、演算機4に於いて所定の演算を行
うことにより、次スタンドであるi+1スタンド
の被圧延材温度偏差及び入側板厚偏差を予測し、
この予測値により該i+1番目のスタンドの圧下
位置修正量ΔSi+1′を算出し、被圧延材1の先端1
aが次スタンドに噛み込まれる前に、i+1スタ
ンドの圧下位置の修正を行うものである。図にお
いて、5は張力測定用のルーパーである。 前記圧延荷重偏差ΔPi、及び圧下位置偏差ΔSi
から圧下位置修正量ΔSi+1′を算出する方法につい
て以下に説明する。 先端1aがiスタンドに噛み込まれた時の圧延
荷重Piがその予測値と異なり同偏差ΔPiが生ずる
原因は、圧延理論式が正しいとすると、その時の
入側板厚Hi、被圧延材温度Ti、後方張力tbi及び
圧下位置Siが、セツトアツプ計算で使用した値か
ら変動しているためである。従つて、その時の圧
延荷重偏差ΔPiは次式で表現される。 ΔPi=(∂P/∂H)i・ΔHi +(∂P/∂T)i・ΔTi +(∂P/∂tb)i・Δtbi +(∂P/∂S)i・ΔSi ……(1) ここで、ΔHi、ΔTi、Δtbi、ΔSiは、夫々の基
準値(セツトアツプ値)からの偏差、添字iはス
タンド番号、(∂P/∂H)、(∂P/∂T)、(∂P/
∂tb)、(∂P/∂S)は、夫々荷重に及ぼす入側板
厚、被圧延材温度、後方張力、圧下位置の影響係
数である。この影響係数は、理論式或いは工程実
験により求めることができる。 (1)式を被圧延材温度偏差ΔTiについて解くと次
式が導かれる。 ΔTi=ΔPi−{(∂P/∂H)i・ΔHi+(
∂P/∂tb)i・Δtbi+(∂P/∂S)i・ΔSi}/(∂P
/∂T)i………(2) 従つて、被圧延材温度偏差ΔTiは、圧延荷重偏
差量ΔPi、入側板厚偏差ΔHi、Δ後方張力偏差
Δtbi、圧下位置偏差ΔSiが検出できれば(2)式より
求まる。ここで圧延荷重偏差ΔPi、圧下位置偏差
ΔSiは直接検出できる。又、入側板厚偏差ΔHiは
上流スタンド(i−1スタンド)の出側板厚偏差
(ゲージメータ板厚偏差)Δhi-1に等しく、次式で
表わされる。 ΔHi=Δhi-1=ΔSi-1+ΔPi-1/Mi-1 ……(3) ここで、Mi-1は、i−1スタンドでのミル定
数である。 ところで、後方張力偏差Δtbiだけは、通板時に
検出することが非常に困難である。なぜなら、後
方張力tbiはルーパー5の軸に取り付けたテンシ
ヨンメータ或いはルーパー発生トルクから検出で
きるが、コイル先端1aがiスタンド通過直後
は、i−1スタンドのルーパー5は上昇中で、ス
トリツプと接触していないか、接触していても非
常に不安定な状態にあるからである。しかしなが
ら、後方張力偏差Δtbiの荷重に及ぼす影響は小さ
いと考えられるので、実際にはこの後方張力偏差
Δtbiは無視して被圧延材温度偏差ΔTiを計算して
もよい。従つて、(2)式は(4)式のようになる。 ΔTi=ΔPi−{(∂P/∂H)i・ΔHi+(∂P/∂S)i・
ΔSi}/(∂P/∂T)i ……(4) 一方、先端がi+1スタンドに噛み込まれる時
の入側板厚偏差ΔHi+1、被圧延材温度偏差ΔTi+1
は圧延荷重偏差ΔPi、圧下位置偏差ΔSi、被圧延
材温度偏差ΔTiを用いて、次式により計算され
る。 ΔHi+1=Δhi=Δsi+ΔPi/Mi ……(5) ΔTi+1=FTi・ΔTi ……(6) ここで、FTiは、圧延スケジユールによつて決
まる定数である。 よつて、前記入側板厚偏差ΔHi+1、被圧延材温
度偏差ΔTi+1によつて発生すると予想されるi+
1スタンドでの出側板厚偏差Δhi+1′は、次式で計
算される。 Δhi+1′=(∂P/∂H)i+1・ΔHi+1+(∂P/∂T)i+1
・ΔTi+1/Mi+1 ……(7) 又、i+1スタンドの出側板厚Δhi+1を目標通
り(Δhi+1=0)にするための圧下位置の修正量
ΔSi+1′は、(7)式の出側板厚偏差Δhi+1′を使つて次
式で計算される。 ΔSi+1′=−{Mi+1−(∂P/∂h)i+1/Mi+1}Δhi+1
′ ……(8) 以上の手順を整理すると、被圧延材1の先端1
aがiスタンドに噛み込まれた時点で、(A)圧延荷
重偏差ΔPi、圧下位置偏差ΔSiを直接的に求め、
又、入側板厚偏差ΔHiを上流のi−1スタンドで
の出側板厚偏差Δhi-1として(3)式により求める;
(B)この求めたΔPi、ΔSi、ΔHiを用いて、(2)式、具
体的には後方張力偏差Δtbiを無視した(4)式にてi
スタンドでの被圧延材温度偏差ΔTiを求める;(C)
この求めたΔTiを用いて、被圧延材温度偏差
ΔTi+1を(6)式により求め、又、i+1スタンドで
の入側板厚偏差ΔHi+1を(5)式より求める;(D)この
求めたΔTi+1、ΔHi+1を用いて、発生すると予想
されるi+1スタンドでの出側板厚偏差Δhi+1′を
(7)式より求める;(E)この求めたΔhi+1′を用いて、
i+1スタンドでの出側板厚Δhi+1を目標通り
(Δhi+1=0)にするための圧下位置の修正量
ΔSi+1′を(8)式により求める;ものである。 そしてこの求められた圧下位置の修正量
ΔSi+1′を基に、被圧延材1の先端1aがi+1ス
タンドに噛み込まれる前に、該i+1スタンドの
圧下位置の修正を行うものである。 この結果、被圧延材は各スタンドを通過するご
とに、常に上流スタンドでの検出値を基にして所
定の板厚となるよう圧下位置修正されることにな
り、被圧延材は、その先端から所定の板厚に仕上
げられることになる。 第1表は、7スタンド熱間連続仕上げ圧延機に
おいて、本発明を実施した場合のコイル先端の板
厚精度(最終出側板厚偏差の標準偏差)を従来法
(無制御)のそれと比較した結果を示す。表より
明らかなように、先端の厚み不良が大幅に改善さ
れていることが確認できる。
【表】
以上説明した通り、本発明によれば、通板時に
前方張力の働かない被圧延材の先端部分から所定
板厚を確実に確保することができ、歩留りの良好
な圧延を実施することが可能となる。
前方張力の働かない被圧延材の先端部分から所定
板厚を確実に確保することができ、歩留りの良好
な圧延を実施することが可能となる。
第1図は、本発明に係る連続圧延機における通
板時の板厚制御方法が採用された連続圧延機の一
実施例を示す制御ブロツク図である。 ΔPi……圧延荷重偏差、ΔSi……圧下位置偏差、
ΔSi+1′……圧下修正量、ΔTi……被圧延材温度偏
差、ΔHi……入側板厚偏差。
板時の板厚制御方法が採用された連続圧延機の一
実施例を示す制御ブロツク図である。 ΔPi……圧延荷重偏差、ΔSi……圧下位置偏差、
ΔSi+1′……圧下修正量、ΔTi……被圧延材温度偏
差、ΔHi……入側板厚偏差。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 連続圧延機に通板する際に、被圧延材の先端
が上流からi番目のスタンドに噛み込まれた時点
で、 当該i番目のスタンドの圧延荷重の基準値、及
び圧下位置の基準値からの夫々の偏差量を検出
し、 この検出した圧延荷重の偏差量及び圧下位置の
偏差量に基づいて、次スタンドであるi+1番目
のスタンドでの被圧延材温度偏差及び入側板厚偏
差をそれぞれ予測し、 これらの予測値に基づいて該i+1番目のスタ
ンドの圧下位置の修正量を算出し、 被圧延材の先端がi+1番目のスタンドに噛み
込まれる前に、該i+1番目のスタンドの圧下位
置の修正を行うことを特徴とする連続圧延機にお
ける通板時の板厚制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58156044A JPS6049810A (ja) | 1983-08-26 | 1983-08-26 | 連続圧延機における通板時の板厚制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58156044A JPS6049810A (ja) | 1983-08-26 | 1983-08-26 | 連続圧延機における通板時の板厚制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6049810A JPS6049810A (ja) | 1985-03-19 |
JPH0141407B2 true JPH0141407B2 (ja) | 1989-09-05 |
Family
ID=15619089
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58156044A Granted JPS6049810A (ja) | 1983-08-26 | 1983-08-26 | 連続圧延機における通板時の板厚制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6049810A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0816495B2 (ja) * | 1991-10-30 | 1996-02-21 | 鬼怒川ゴム工業株式会社 | 防振ゴムブッシュ |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS52142650A (en) * | 1976-05-24 | 1977-11-28 | Kawasaki Steel Co | Automatic thickness control device of rolling mill |
JPS537391A (en) * | 1976-07-09 | 1978-01-23 | Hitachi Ltd | Measuring apparatus for reflection factor |
-
1983
- 1983-08-26 JP JP58156044A patent/JPS6049810A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS52142650A (en) * | 1976-05-24 | 1977-11-28 | Kawasaki Steel Co | Automatic thickness control device of rolling mill |
JPS537391A (en) * | 1976-07-09 | 1978-01-23 | Hitachi Ltd | Measuring apparatus for reflection factor |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6049810A (ja) | 1985-03-19 |
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