JPH0636929B2 - 被圧延材の板幅制御方法 - Google Patents

被圧延材の板幅制御方法

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JPH0636929B2
JPH0636929B2 JP61155668A JP15566886A JPH0636929B2 JP H0636929 B2 JPH0636929 B2 JP H0636929B2 JP 61155668 A JP61155668 A JP 61155668A JP 15566886 A JP15566886 A JP 15566886A JP H0636929 B2 JPH0636929 B2 JP H0636929B2
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一哉 浅野
幹夫 近藤
博 吉田
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川崎製鉄株式会社
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B37/00Control devices or methods specially adapted for metal-rolling mills or the work produced thereby
    • B21B37/16Control of thickness, width, diameter or other transverse dimensions
    • B21B37/22Lateral spread control; Width control, e.g. by edge rolling

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Control Of Metal Rolling (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は被圧延材の板幅制御方法に係り、特に、複数ス
タンドを備えた熱間仕上圧延機にて圧延される被圧延材
の板幅変動を小さくするよう板幅制御する際に採用して
好適な、被圧延材の板幅制御方法の改良に関する。
【従来の技術】
熱間仕上圧延設備(ホツトストリツプミル)において
は、加熱したスラブを粗ミル、仕上ミルの順に圧延し、
仕上ミル出側において被圧延材が所定の寸法になるよう
に操業している。この操業において、被圧延材の板幅に
関しては、需要者あるいは次工程からの要求幅Wdに適
当な余幅ΔWeを加えたWp(=Wd+ΔWe)という
幅を目標に圧延するようにしている。 このように要求幅Wdに余幅ΔWeを加えた幅Wpを目
標幅として圧延するようにしているのは、以下のような
理由により仕上ミル出側の板幅が変動するためである。
即ち、加熱炉での加熱過程で生じたスキツドマークのよ
うな温度の変動により変形抵抗が被圧延材の長手方向で
変動するため、粗ミルにおいてエツジング効果が変動す
ること、及びこの変形抵抗の変動により仕上ミル内のス
タンド間張力に起因する幅縮みに関しても長手方向でそ
の量が変動するからである。 従つて、板幅を一定にするような板幅制御を行い、その
幅変動量を減少させることができれば、余幅ΔWeを小
さくすることができる。これにより、目標幅Wpを要求
幅Wdに近付けることができるため、歩留りを大幅に向
上することができる。 このため、熱間圧延設備の粗ミルにおいては、エツジャ
ーロールの開度制御により粗ミル出側の板幅を一定に維
持する制御が採用されている。 しかしながら、粗ミル出側幅を一定にするようにしたと
しても、前述したように仕上ミル内においても幅変動が
生じるという問題点がある。 これに対して、特公昭50−24905、特公昭58−
39002において、仕上ミル内のスタンド間張力を制
御して板幅制御を行う方法が提案されている。 前記特公昭50−24905で提案される板幅制御方法
は、仕上圧延機入側において被圧延材の板幅、板厚、鋼
種、温度等で予め定められた関係法則に従つて板幅偏差
に対応する必要張力を算出し、スタンド間張力を予測的
に制御するものである。 又、前記特公昭58−39002で提案される板幅制御
方法は、前記特公昭50−24905で提案される板幅
制御方法にスタンド間通過時間の影響も考慮したもの
で、スタンド間通過時間の変動を実測板厚及び実測ロー
ル速度から算出し、このスタンド間通過時間の変動によ
り張力を修正しようとするものである。
【発明が解決しようとする問題点】
しかしながら、上記両提案においては、制御スタンド間
に存在する被圧延材のどの部分に対応する張力を出力す
べきかについて考慮がなされていないという問題点があ
る。 即ち、スタンド間の被圧延材には前述したような温度変
動が存在し、これにより、制御に必要な張力は常に変動
するため、張力目標値を出力するタイミングが非常に重
要となる。従つて、被圧延材がスタンド間のどの場所で
板幅方向に縮むかという認識なしには板幅を一定とする
制御を行うことはできないという問題点がある。 上記問題点を更に詳細に説明すると、以下のようにな
る。 前記特公昭58−39002で提案される板幅制御方法
によつては、幅縮みについてはスタンド間張力によるク
リープ変形のみを考慮するものとし、従つて、幅縮みは
スタンド間通過時間に依存するとしている。 一方、特公昭58−51769や特開昭51−5026
5で提案される板幅制御方法にあつては、張力による幅
縮みについてはロールバイト内で後方張力によつて生じ
る変形が支配的であるとして、被圧延材がロールバイト
に到達した時点で後方張力を調整する制御装置を提案し
ている。 しかしながら、本発明者らの観測によれば、熱間連続仕
上圧延機における幅縮みは、後方張力によつてロールバ
イト入側近傍(通常の圧延条件ではロールバイト入側直
近から1mの範囲)で生じていることが判明している。
従つて、特公昭58−39002のように、熱間連続仕
上圧延機における幅縮みがスタンド間通過時間に依存す
るとして板幅制御するものや、特公昭58−51769
や特開昭51−50265のように、熱間連続仕上圧延
機における幅縮みがロールバイト内で生じているとして
板幅制御するものにあつては、板幅制御精度を効率良く
向上することがきないという問題点がある。 又、従来の張力による板幅制御方法にあつては、張力を
調整する適正なタイミングについて充分に考慮されてい
ない。例えば、特公昭58−39002においては、前
記張力調整タイミングについては全く述べられていな
い。又、特公昭58−51769や特開昭51−502
65の場合には、ロールバイト到達時に後方張力を調整
するようにされている。しかしながら、前述したように
熱間連続仕上圧延機における幅縮みは後方張力によりロ
ールバイト入側近傍で生じていることからすれば、上記
調整タイミングで後方張力を調整したのでは遅すぎてし
まうという問題点がある。従つて、従来の張力による板
幅制御方法によつては、板幅制御のための張力を調整す
るタイミングは適切なものとなつておらず、適正な板幅
制御が困難であるという問題点がある。
【発明の目的】
本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされたものであつ
て、ロールバイト噛み込み前の適切なタイミングで張力
を調整して、仕上圧延機側における被圧延材の板幅変動
を小さく押えることができ、余幅を削減して製品歩留り
を向上させることのできる被圧延材の板幅制御方法を提
供することを目的とする。
【問題点を解決するための手段】
本発明は、複数のスタンドを備えた熱間仕上圧延機にて
圧延される被圧延材の板幅変動を小さくするよう板幅制
御する被圧延材の板幅制御方法において、第1図にその
要旨を示す如く、被圧延材の長手方向の各点の板幅及び
温度を仕上圧延機入側で検出する検出工程と、この検出
工程における検出値及び圧延条件から、被圧延材の長手
方向の各点の仕上圧延機出側における板幅の予測値と目
標板幅との偏差を予測演算する板幅偏差予測演算工程
と、この板幅偏差予測演算工程における予測偏差を解消
するスタンド間張力を演算するスタンド間張力演算工程
と、前記被圧延材の長手方向の各点が、張力制御を行う
スタンド間の下流側スタンドのロールバイト噛み込み前
のロールバイト入側近傍に到達た時点で、該被圧延材の
長手方向の各点に対応した張力目標値を付与する張力目
標値付与工程と、を含むことにより、上記目的を達成す
るものである。
【作用】
本発明者らは、実際の熱間連続仕上圧延機において、以
下に述べる実験を行い、被圧延材の幅縮みは、後方張力
によりロールバイト入側近傍で生じている部分が支配的
であり、スタンド間におけるクリープ変形の影響は無視
できることを見い出した。 前記実験は、スタンド間の張力を圧延中にステツプ状に
変更し、その時の板幅の変動の応答性を調査することで
行つた。具体的には、前記実験は、被圧延材を長手方向
に分割し、この分割した各部分が張力変更を行ったスタ
ンド間の各位置で受けた張力を測定し、この張力測定結
果の板幅と変化とを対応させることにより、被圧延材の
幅縮みがどの位置で発生しているのかを調べることによ
り行つた。 この実験を、スタンド間通過時間が長く、前記分割した
各部分の位置の同定が精度良く行える第1番目及び第2
番目スタンドの間で行つたところ、第2図に示されるよ
うな結果が得られた。この第2図は、被圧延材が第1ス
タンドロールバイト内にあるときに受けた張力変動(同
図(C)で示される)、被圧延材が第2スタンドロール
バイト入側直近で受けた張力変動(同図(B)で示され
る)、被圧延材が第2スタンドロールバイト内にあると
きに受けた張力変動(同図(A)で示される)を被圧延
材の仕上出側板幅変動(同図(D)で示される)に対応
させて示したものである。 この第2図からも明らかなように、被圧延材の板幅変動
は、ロールバイト内ではなくロールバイト入側近傍で受
けた張力と対応していることが判明した。 ところで、一般に仕上圧延機においては、待機による被
圧延材の温度低下を補償するため、圧延中にロール回転
速度を全スタンド同時に上昇させることが行なわれてい
る。これにより、スタンド間通過時間が変動することに
なる。従つて、被圧延材の幅縮みがスタンド間通過時間
に依存するとするならば、ロール回転速度の加速の前後
で幅縮みの傾向が変化するはずである。しかしながら、
本発明者らは仕上圧延機において数多く行つた観察によ
ると、被圧延材の幅縮みがスタンド間通過時間に依存す
るというような現象は現われなかつた。 上記知見により、第3図に示されるように、熱間連続仕
上圧延機においては、被圧延材10の幅縮みは、ロール
バイトの入側近傍で生じており、しかも、この幅縮みは
スタンド間通過時間に依存していないことが判明した。
なお、図中符号Vはロールバイト領域を示す。本発明は
この結果に基づきなされたものである。 以下、具体的に本発明の原理を説明する。 熱間連続仕上圧延機のスタンド間において、隣接する2
スタンドのうち下流側スタンドのロールバイト入側近傍
で生じる幅縮み量ΔWは、板幅W、スタンド間張力σ、
板温度Tの関数として、次式で表わされる ΔW=f(W、σ、T) …(1) 実際の関数形は、発明者らの実際の熱間仕上圧延機にお
ける実験から、次式として求められている。 ΔW=AWσexp(−B/T) …(1′) ここでA、n、Bは定数である。 一方、各スタンドのロールバイト内では、圧下により幅
広がりが生じており、この幅広がり量dは、圧下率r、
ロールと被圧延材の接触弧長ldの関数として表され
る。 d=g(r、ld) …(2) 実際の関数形は、発明者らの実際の熱間仕上圧延機にお
ける実験から、次式として求められている。 d=Cldr …(2′) ここで、Cは定数である。 各スタンド間における幅縮み量、各スタンドにおける幅
広がり量は、スタンドによつて異なるが、それはW、
σ、T、ld、rの変数の違いによるもので、現象的に
は同一であるから、(1′)、(2′)式の定数は、各
スタンド間、各スタンドで共通である。そこで、仕上圧
延機内における幅縮み量の総和ΔWは、次式のように表
わされる。 ここで、添字は、第i番目のスタンド(第iスタン
ド)に関する値を表す。即ち、ΔWは、第iスタンド
ロールバイト入側近傍における幅縮み量、σは、第
−1番目のスタンドと第iスタンド間における張力、T
は、第iスタンドにおける被圧延材温度、Nはスタン
ド数、をそれぞれを表す。 ここで、スタンド間張力σを初期設定張力σ とす
れば、次式が得られる。 この(3″)を一般化すると、次式が得られる。 ここで、ΔW は、第iスタンドロールバイト入側近
傍における、初期設定張力σ による幅縮み量を示
す。 又、ロールバイト内での幅広がり量の総和dは、次式の
ように表わされる。 ここで、dは、第iスタンドにおける幅広がり量、r
は、第iスタンドでの圧下率、ldは、第iスタン
ドにおける接触弧長、をそれぞれ示す。 この(4)式も、(2′)式を用いて具体的に表わせ
ば、次式のようになる。 発明者らは、(3′)、(4′)式の係数を決定するた
めに、次のような実験を行つた。被圧延材の長手方向に
適当な間隔で観測点を設定し、仕上圧延機の入側及び出
側で各観測点の板幅、板温度を測定する。入側と出側で
測定した板幅の差より、後出(4″)式のΔWを求め
る。入側と出側で測定した板温度より、板温度のモデル
を用いて各観測点の各スタンドにおける板温度を推定す
る。又、各観測点が各スタンドのロールバイト入側近傍
に達したときの張力を測定する。。各スタンドにおける
板幅は測定できないが、係数を同定する際は、板幅の絶
対値は板幅変動量に比べてはるかに大きいとしてよい
(変動量は絶対値の1%以下である)から、入出力の2
点で測定した板幅の平均値を用いる。又、圧下率、ロー
ル接触弧長の変動は、被圧延材の長手方向でほぼ一定と
してよいから、初期設定値の値を用いる。これで、
(4″)式の全ての変数が揃ったので、数多くの被圧延
材に対して測定を行い、測定データから(4″)の式の
左辺及び右辺の値を求め、それがよく一致するような係
数A、n、B、Cを求めた。被圧延材の温度は、スキツ
ドマークのために長手方向で変動しているが、張力は長
手方向でそれほど変化しない。そこで係数の同定精度を
高めるため、圧延中にスタンド間張張力をステツプ状に
変更する実験を行つたときのデータを用いている。その
結果として、A=5.37×10、n=1.8、B=275
00、C=0.047が得られた。但し、板幅の単位はmm、
板温はK、張力はMPaである。 (3′)、(4′)式を用いれば、仕上圧延機内におけ
る幅変動量の総和ΔWは、次式となる。 ΔW=−ΔW+d …(4″) 又、初期設定張力の場合の仕上圧延機内における幅変動
量の総和ΔW は、次式となる。 ΔW =−ΔW+d …(4) 従つて、仕上圧延機入側での板幅をW、初期設定張力
の場合の仕上圧延機出側での板幅をWとすれば、この
仕上圧延機出側での板幅Wは次式のように求めること
ができる。 W=W+ΔW =W−ΔW+d …(5) 又、仕上圧延機出側の幅目標値をW とすると、仕上
圧延機内で張力修正によつて除去すべき幅偏差ΔW
は、幅を縮める方向を正にとると、次式のように表わ
される。 ΔW=W−W =W−ΔW+d−W …(6) この偏差を、例えば第m−1番目のスタンド(第m−1
スタンド)〜第m番目のスタンド(第mスタンド)間で
制御するとすれば、同スタンド間では初期設定張力にお
ける幅縮み量ΔWmに加えて、更にΔWだけ余計に
幅を縮めなければならない。従って、同スタンドで縮め
るべき幅がΔWm+ΔWとなるように第m−1〜第
1スタンド間の張力目標値σmを求めればよい。そのよ
うな張力は、(1′)式を逆算することにより、次式の
ように表わされる。 ここで、Wmは、初期設定張力で圧延した場合の第m
スタンドにおける板幅であるが、仕上圧延機入側におけ
る板幅Wで代替できる。代替したことによる誤差は、
通常の圧延において1%以下である。 前出(7′)式を一般化すると、次式が得られる。 σm=hm(W、Tm、ΔWm+ΔW)…(7) 上記(7)式で求められる第m−1〜第mスタンド間の
張力目標値σmを、対応するセグメントが第mスタンド
のロールバイト入側近傍に到達したときに出力すること
によつて、そのセグメントの板幅を仕上圧延機の出側に
おいて目標どおりに制御することができる。 以上説明したような原理に基づき、本発明は、複数スタ
ンドを備えた熱間仕上圧延機にて圧延される被圧延材の
板幅変動を小さくするよう板幅制御する際に、第1図に
示した如く、まず、ステツプ100で、被圧延材の長手
方向の各点の板幅及び温度を仕上圧延機入側で検出す
る。具体的には、モデル同定の時と同様に、モデルの入
力となる変数を測定する。但し、オフライン的な解析が
行えたモデル同定時と異なり、実際の制御では入側での
測定しか行えないので、以下のステツプでは入側での測
定値のみを用いる。 次いで、ステツプ200で、前記検出値(検出板幅、検
出温度)及び圧延条件から、被圧延材の長手方向の各点
の仕上げ圧延機出側における板幅の予測値と目標板幅と
の偏差を予測演算する。具体的には、例えば前出
(1′)、(2′)式により、初期設定の張力で圧延し
たときの各スタンドにおける幅縮み量ΔW 、幅広が
り量dを予測する。なお、板幅Wは入側スタンドの板
幅、板温度Tは入側板温度から温度モデルで推定した
値、圧下率rとロール接触弧長ldは被圧延材全長に亘
り初期設定値を適用する。更に、例えば(3′)、
(4′)式により、各スタンドの幅縮み量、幅広がり量
の和を求めめ、それらと入側板幅から、(5)式により
仕上圧延機出側での板幅の推定値Wを求める。 次いでステツプ300で、前記予測偏差を解消するのに
必要なスタンド間張力を演算する。具体的には、例えば
仕上圧延機出側での板幅推定値Wと、仕上圧延機出側
での板幅目標値W とから、仕上圧延機内で張力修正
によつて除去すべき幅偏差ΔWを、例えば(6)式で
求める。この偏差を例えば第m−1〜第mスタンド間で
制御するとすれば、第m−1〜第mスタンド間の張力目
標値σmは、えば(7′)式で求められる。この
(7′)式で、ΔWmは、初期設定張力で圧延した場
合の第mスタンドのロールバイト入側近傍における幅縮
み量推定値で、ステツプ200で既に計算済みである。 次いでステツプ400で、被圧延材の長手方向の各点
が、制御を行うスタンド間の下流側スタンドのロールバ
イト噛み込み前のロールバイト入側近傍に到達した時点
で、該被圧延材の長手方向の各点に対応した張力目標値
を付与する。即ち、被圧延材の各点が第mスタンドのロ
ールバイト噛み込み前のロールバイト入側近傍に到達し
たときに、第m−1〜第mスタンド間の張力目標値σm
を出力することによつて、張力修正によつて除去すべき
幅偏差ΔWは解消され、目標通りの板幅に制御するこ
とができる。 従つて、板幅制御を行うための張力目標値を出力するタ
イミングを、ロールバイト噛み込み前の適正なものとす
ることができる。これにより、板幅制御精度を大幅に向
上することができる。従つて、仕上圧延機出側における
被圧延材の板幅変動を小さく押えて、製品歩留りを向上
することができる。
【実施例】
以下、第4図を参照して本発明の実施例を詳細に説明す
る。 第4図において、11〜17は、それぞれ第1番目スタ
ンド〜第7番目スタンド、21〜26は被圧延材10に
張力を付与するためのルーパー、31〜36は前記ルー
パー21〜26のルーパー制御装置、41〜47は前記
各スタンド11〜17の圧延ロールの回転速度を検出す
るためのパルスゼネレーターをそれぞれ示す。 又、図中の符号50は仕上圧延機入側の板幅計、52は
仕上圧延機入側の温度計をそれぞれ示す。これら板幅計
50、温度計52は被圧延材10の長手方向の各セグメ
ントそれぞれについて板幅及び板温度を測定するもので
ある。 又、図中の符号54は、前記各セグメントの通過の判定
を行うための測長ロールを示す。又、符号56は、最終
スタンド17の出側に設置される温度計、58は、同じ
く最終スタンド17の出側に設置される板幅計を示す。 本実施例の板幅制御装置は、前記第1スタンド11の入
側に設置される板幅計50、温度計52、測長ロール5
4からの各検出信号と、鋼種、基準圧延スケジユール等
の圧延条件とから前出(6)式を用いて除去すべき幅偏
差量を予測し、前出(7)式により張力目標値を演算す
る張力演算装置60と、この張力演算装置60から出力
される張力目標値を、各セグメントが制御対象であるス
タンドの入側近傍に到達した時に前記ルーパー制御装置
31〜36に出力する張力遅延装置62と、出側板幅を
予測する時に用いる各スタンド入側板温度予測モデル、
スタンド間幅縮みモデルである前出(1)式、及びロー
ルバイト内幅広がりモデルである前出(2)式の学習を
前記最終スタンド17の出側に設置された温度計56、
板幅計58の検出信号に基づき行う学習装置64とを備
えている。 前記張力遅延装置62は、各スタンド11〜17のパル
スゼネレーター41〜47により、各スタンド11〜1
7の通板時からの被圧延材長さを測定することにより、
前記各セグメントが現在仕上圧延機内のどの位置にある
のかをトラツキングし、板幅制御を行うスタンド間の後
方側スタンドのロールバイトより前のロールバイト入側
近傍に到達したセグメントに対し、そのセグメントに対
応した張力目標値を取出して、各ルーパー21〜26の
ルーパー制御装置31〜36に出力するように構成され
ている。 次に、本実施例の作用を説明する。 まず、第1スタンド11の入側に設置された板幅計50
及び温度計52により、被圧延材10の各セグメントの
板幅及び温度を測定する。この板幅測定及び温度測定
は、前記測長ロール54の検出信号に基づきある一定間
隔毎に行われる。 検出された各セグメントの板幅及び温度は張力演算装置
60に出力され、張力演算装置60は前出(6))式を
用いて除去すべき幅偏差量を予測し、前出(7)式に基
づいて出力すべき張力目標値を演算する。 張力演算装置60により演算された目標張力値は、張力
遅延装置62に出力され、張力遅延装置62は、前記目
標張力値を各セグメントのトラツキング結果に基づき前
記ルーパー制御装置31〜36に出力する。 従つて、本実施によれば、板幅制御を行うための張力目
標値を出力するタイミングを適正なものとすることがで
き、これにより、板幅制御の精度を向上することができ
る。 特に、本実施例においては、板幅制御装置に、各スタン
ド入側の被圧延材の温度を予測する予測モデル、スタン
ド間幅縮みモデル{前出(1)式}及びロールバイト内
幅広がりモデル{前出(2)式}の学習を行う学習装置
64を設けることにより、更に一層板幅制御精度をを向
上することができる。 次に、本発明の効果を確認するために、7スタンド仕上
圧延機にてホツトストリツプを圧延した結果を説明す
る。 第5図に圧延結果を示す。この第5図は、(A)で示さ
れる本発明の板幅制御を実施した場合、(B)で示され
る各セグメントが制御を行うスタンド間の後方側スタン
ドのロールバイトに到達したときに張力目標値を出力し
た場合、及び(C)で示される無制御の場合それぞれに
ついて比較したものである。この第5図からも明らかな
ように、本発明に基づく板幅制御を実施した場合には、
スキツドマークによる板幅変動が除去されていることが
わかる。これに対して、各セグメントがロールバイトに
到達したときに張力目標値を出力した場合には、張力目
標値の出力タイミングが不適切であるため、板幅変動が
残つていることがわかる。又、板幅制御を行わない無制
御の場合には、上記2つの場合の結果に比較して更に大
きな板幅変動が生じていることがわかる。これにより、
本発明の有効性を確認することができる。 なお、前記実施例において、第1番目スタンドの入側の
被圧延材の板幅及び温度は、第1番目スタンドの入側に
設けられた板幅計50、温度計52、及び測長ロール5
4によつて検出するものとされたが、本発明はこれに限
定されることなく、粗圧延機出側に設置された板幅計及
び温度計を用い、且つ、粗圧延機の圧延ロールに取付け
られたパルスゼネレーターを利用して、前記第1番目ス
タンドの入側の各セグメントの板幅及び温度を測定する
ようにしたものであつてもよい。
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、熱間連続仕上圧延
機においてスタンド間張力の変更により板幅制御を行う
際に、被圧延材の各部分に対応する張力目標値を出力す
るタイミングを適正に行うことができ、板幅精度の向上
を図ることができる。これにより、余幅を削減すること
ができ、製品歩留りを大幅に向上することができるとい
う優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る被圧延材の板幅制御方法の要旨
を示す流れ図、第2図は、圧延中に張力を変更した場合
の張力と板幅の変動の対応を示す線図、第3図は、本発
明の原理を説明するための、ロールバイト領域付近にお
ける板幅の挙動を示す線図、第4図は、本発明の被圧延
材の板幅制御方法を実施する熱間連続仕上圧延機の装置
構成を示す、一部ブロツク線図を含む側面図、第5図
は、本発明の効果を従来のものと比較して示す線図であ
る。 10……被圧延材、 11〜17……スタンド、 21〜26……ルーパー、 31〜36……ルーパー制御装置、 41〜47……パルスゼネレーター、 50、58……板幅計、 52、56……温度計、 54……測長ロール、 60……張力演算装置、 62……張力遅延装置、 64……学習装置。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数のスタンドを備えた熱間仕上圧延機に
    て圧延される被圧延材の板幅変動を小さくするよう板幅
    制御する被圧延材の板幅制御方法において、 被圧延材の長手方向の各点の板幅及び温度を仕上圧延機
    入側で検出する検出工程と、 この検出工程における検出値及び圧延条件から、被圧延
    材の長手方向の各点の仕上圧延機出側における板幅の予
    測値と目標板幅との偏差を予測演算する板幅偏差予測演
    算工程と、 この板幅偏差予測演算工程における予測偏差を解消する
    スタンド間張力を演算するスタンド間張力演算工程と、 前記被圧延材の長手方向の各点が、張力制御を行うスタ
    ンド間の下流側スタンドのロールバイト噛み込み前のロ
    ールバイト入側近傍に到達した時点で、該被圧延材の長
    手方向の各点に対応した張力目標値を付与する張力目標
    値付与工程と、 を含むことを特徴とする被圧延材の板幅制御方法。
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