JPH0140011B2 - - Google Patents

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JPH0140011B2
JPH0140011B2 JP59280617A JP28061784A JPH0140011B2 JP H0140011 B2 JPH0140011 B2 JP H0140011B2 JP 59280617 A JP59280617 A JP 59280617A JP 28061784 A JP28061784 A JP 28061784A JP H0140011 B2 JPH0140011 B2 JP H0140011B2
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JP
Japan
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tryptophan
phase separation
fatty acid
acid ester
sucrose fatty
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JP59280617A
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Yoshihiro Chikamatsu
Yutaka Ando
Kohei Hasebe
Kyoko Hayashi
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Ichimaru Pharcos Co Ltd
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Ichimaru Pharcos Co Ltd
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  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Formation And Processing Of Food Products (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
(イ) 発明の目的 本発明は、必須アミノ酸の一つである、トリプ
トフアンの有する、強力な苦味を遮へいし、高圧
直接打錠しても、その得られた錠剤が苦味を有し
ないようにした、トリプトフアンのマイクロカプ
セルに関する。 〔産業上の利用分野〕 本発明による、トリプトフアンのマイクロカプ
セルは、そのまま経口投与(服用)しても、まつ
たく苦味を呈さず、また、経口投与において、こ
れを打錠して錠剤の形態で製剤化し、その錠剤を
服用しても、まつたく苦味を呈さない、トリプト
フアンのマイクロカプセルにある。 よつて、トリプトフアンの経口投与を必要とな
す、各種の医薬品、食品(健康食品)の加工分野
において貢献できる。 トリプトフアンは、神経伝達物質の一つであ
る、セロトニンの前駆物質として、又、必須アミ
ノ酸の一つであり、その生体内での欠乏は、これ
によつて、体重の減少をはじめ、筋弛緩、抵抗力
の減退、白内障、硝子体の変性、禿頭、貧毛、貧
血などの症状を呈することが知られ、とくに最近
では、ストレス解消のためのアミノ酸として、医
薬又は保健薬、健康食品として注目されている。 ところが、従来、製剤化上の欠点は、苦味が強
いこと。嵩が大きいために、その両面で、これを
解決した安価な製剤化法はなく、その結果、まず
は苦味を有した状態のまま造粒し、次にゼラチン
カプセル(ハードカプセル)に充填するか、高圧
打錠後に、その錠剤を糖衣などのコーテングを行
つてきたが、本発明によるトリプトフアンのマイ
クロカプセルであれば、これをそのまま服用して
も苦味がなく、もちろん、即、ゼラチンカプセル
に充填することも、高圧打錠することも出来、し
かも苦味が完全に遮へい出来ているために、トリ
プトフアンの経口投与に当つて、大きく貢献でき
るものである。 又、本発明におけるマイクロカプセル(以下
MCと略記)化法は、芯物質となすトリプトフア
ンのかわりに、他の物質(粉末物質)で、苦味、
味、匂いなどの点で、経口投与が困難であつた様
なものについても、以下の実施例に準拠して行う
ことにより、MC化が出来るので、医薬や食品の
他、香料その他の分野で、広く応用が可能であ
る。 〔従来の技術〕 トリプトフアンの苦味を完全に遮へいし、高圧
下で直接打錠しても、苦味を呈しないようにした
MCは、本発明以外に見当らなかつた。 MC化法自体は、古くから公知であり、大別す
れば、次のA〜Dで示す方法が知られている。 A法:相分離法によるMC化 B法:噴霧乾燥造粒法によるMC化 C法:コアセルベーシヨン法によるMC化 D法:液中乾燥法によるMC化 本発明は、上記したなかから、その基本的操作
は、すべて相分離法(A法)を採用して得られる
ものである。相分離法によるMC化には、例えば
次のごとくの方法が公知である。 1 特許公報 昭42―528 2 〃 昭44―11399 3 公開特許公報 昭49―55817 (特許公報 昭50―30136) 4 公開特許公報 昭54―32614 5 〃 昭56―65821 6 〃 昭56―77224 7 〃 昭56―152739 8 〃 昭57―140641 9 〃 昭57―150612 10 〃 昭57―197214 11 〃 昭58―49433 12 〃 昭58―58145 13 〃 昭58―58146 14 〃 昭58―67616 15 〃 昭58―196842 16 〃 昭59―10512 17 〃 昭59―16821 上記の公知なMC化法は、シクロヘキサン中に
芯物質と膜物質(エチルセルロース)を加え、撹
拌下でMC化することが、その基本的操作であ
る。 しかし、撹拌下で膜物質が凝集したり凝固した
りして、容器内や撹拌機に附着するために、実験
的な小規模では、MC化が可能であつても、大量
生産のためには、MCの回収率が悪く、これを解
決する方法として、相分離誘起剤を用いる方法が
次々に見出されている。 その代表的な分離誘起剤としては、次の様な物
質が知られている。 (a) ポリエチレン(b) ブチレンゴム (c) ポリブタジエン(d) ポリイソブチレン (e) シリコンオイル(ポリシロキサン化合物) (f) シリコンオイルと界面活性剤との併用 (ロ) 発明の構成 本発明は、相分離法によるMC化を応用して、
その系における相分離誘起剤として、シヨ等脂肪
酸エステルを添加し、撹拌下で形成される、芯物
質がトリプトフアン、膜物質がエチルセルロース
からなる、トリプトフアンのMCが、その構成要
件である。 〔問題点を解決するための手段〕 トリプトフアンのMC化自体は、公知なMC化
法である、A〜Dで示される、そのいずれの方法
でも可能である。しかし、高圧下で、これらの
MC物を直接打錠してなる錠剤は、そのほとんど
が苦味を呈することである。 第1表は、本発明を完成するに当り、公知な
MC化法をもとに、トリプトフアンのMC化を行
い、その苦味の状態を調べたものであるが、基本
的な操作としては、本法で採用したA法以外の場
合は、これが高圧下の打錠に対して適合しなかつ
たことを示す。
【表】 第1表中、苦味の判定は、それぞれの公知なA
〜D法によるMC化法物について服用し、舌で味
を評価し、苦味の強いもの+++、苦味を呈する
もの++、苦味の呈しないもの−で示した。又、
打錠後の苦味の判定は、それぞれのA〜Dの公知
な方法でトリプトフアンをMC化し、これを800
Kg/cm2の打錠圧で、崩壊剤としてコンスターチ
200mgを加えて、トリプトフアンのMC化物が処
方中に500mgを含む様になした錠剤を、打錠機に
かけて作り、これによつて得られた錠剤を、口中
で噛みくだいて、舌で判定する方法を採用し、苦
味が強いもの+++、苦味を呈するもの++、苦
味の呈しないもの−で示した。 トリプトフアンのMC化法について、これを高
圧下で直接打錠機にかけ、得られた錠剤が苦味を
ていしないMC化物を製造した例は、他に見られ
ない。もちろん、本発明による相分離法による
MC化において、相分離誘起剤として、シヨ糖脂
肪酸エステルを単独で用い、成功したとの例は他
に見当らない。 すなわち、本発明は、その目的であるトリプト
フアンの強力な苦味をMC化法を採用して、遮へ
いするという難問を解決するために、各種の公知
なMC化法をもとに、試作を続けた結果、相分離
法で示される基本的手段を改良して、高率的に、
安価に、均一な粒子径で、大量生産化を可能とな
すための手段として、相分離誘起剤をシヨ糖脂肪
酸エステルに限定して用いることによつて成功し
た。以下に、実施例等々により具体的に述べる。 「実施例 1」 撹拌機と還流冷却器を付帯した1の三つ口の
コルベンに、400mlのシクロヘキサンを入れ、
HLBが5付近にあるシヨ糖脂肪酸エステルのそ
のエステル組成が、モノエステル:ジ・トリエス
テル=30:70(第一工業製薬製 DKエステルF
―50)を、2gを加えて溶解させ、500rpm程度
の回転速度で撹拌しながら、系の温度を上昇させ
る。60℃附近において、エチルセルロースとし
て、例えば、ダウケミカル社製のエトセル(プレ
ミアムNo.45:粘度45cps)を、次表「第2表」に
示すごとく、Xgを添加し、系の温度を75℃附近
まで昇温させて、溶解する。 次に、この系に対して主薬物であるトリプトフ
アンを、予め、少量の温シクロヘキサンに分散さ
せておき、トリプトフアンとして20gを加え、暫
くの間、均一に分散するまで撹拌し、分散後、降
温条件としては、1℃を下げるに要する時間は、
1〜2分間程度が良い。これによつて、芯物質が
トリプトフアンである均一な粒子径を有したMC
が形成される。 形成されたMCは、これを容器内から取り、シ
クロヘキサンで1〜2回洗浄し、減圧下で乾燥さ
せれば、そのすべての操作を完了する。 尚、実施例1で用いた膜物質であるエチルセル
ロースの粘度の測定条件は、トルエンとエタノー
ルの混合割合が80:20にある混合溶媒中に5%の
濃度で添加したとき、45cps附近の数値にあるも
のを用いた。 第2表は、主薬物質(芯物質)であるトリプト
フアンと膜物質であるエチルセルロースの系にお
ける使用量と、最終的に乾燥したMCの状態が、
打錠するための造粒物(顆粒)として適合する粒
子径にあるものが回収出来たかを示すと共に、得
られたMC化物の苦味の状態を示し、+は苦味を
呈する、±はほとんど感じない、−はまつたく苦味
を呈しないことを現わす。
【表】 「実施例 2」 主薬物質(芯物質)としてトリプトフアン20
g、膜物質としてエチルセルロースを用い、実施
例1と同様のシクロヘキサンの溶媒中に、エチル
セルロースの添加量が、8.6%となるようにして、
相分離誘起剤として、HLBが2附近にあるシヨ
糖脂肪酸エステル(第一工業製薬製、DKエステ
ルF―20)の使用量を増減(変化)させる他は、
すべて実施例1に示す方法に準拠してMCを得
た。 相分離法によるMC化における、技術的手段に
おける主要部は、反応系における相分離誘起剤
を、いかなる物質を用いるかと言うことにかかつ
ている。 本発明者らは、相分離誘起剤として公知なもの
のなかから、前記したa〜fで示されるそれぞれ
の高分子な物質又は、fのごとくのシリコンオイ
ルと、各種界面活性剤との併用による添加を試
み、前述の実施例1〜2に準拠してトリプトフア
ンのMC化を行つた。 その結果は、次表「第3表」に示すごとくとな
り、相分離誘起剤を用いないで、MC化したもの
以外では、そのいずれもが、高圧下で直接打錠用
に適合する粒子径の範囲で、MC化が出来ること
がわかつた。しかも、その直接打錠用に適合する
粒子径にあるMCの収率と言つた点で、これを従
来の公知なa〜fで示される、相分離誘起剤と対
比をしてみると、本法によれば、系のシヨ糖脂肪
酸エステルの添加量を増減することにより、例え
ば、ポリイソブチレンや、シリコンオイルと界面
活性剤の併用による方法によつて得られるMCの
収率と同等であることがわかつた。 ところが、公知な相分離誘起剤としてa〜fで
示される、そのすべてが高分子な物質であり、と
くにa〜dにおけるポリエチレン、ブチレンゴ
ム、ポリブタジエン、ポリイソブチレンといつた
相分離誘起剤の反応系での使用は、もともとシク
ロヘキサンには溶解性が悪く、又、溶解すると系
中の粘度が上昇し、その結果は、最終工程である
MC化後のエチルセルロース膜上への付着という
欠点を有し、その膜から付着した高分子な物質の
除去操作である洗浄工程において、大量のシクロ
ヘキサン等の溶媒を必要となし、何回となく洗浄
操作を繰り返す必要があつた。したがつて、コル
ベンワークで小規模の実験的生産は可能であつて
も、これを工業的に安価に、高率的に製造すると
なると、溶媒の使用量及び時間的ロスが大きい。 一方、前記したeで示されるシリコンオイルの
単独や、fで示されるシリコンオイルに界面活性
剤を用いる方法では、確かにMC形成能は良好で
あるも、最終工程における洗浄工程において、e
の単独では欠点として、MC化後、出来る限り素
早く系中よりMCを洗浄に回さなければその結果
は、エチルセルロース膜上に、a〜dと同様にシ
リコンオイルが付着し、これまた洗浄が大変困難
となる。したがつて、これを防ぐために、シリコ
ンオイルと界面活性剤の各種を用いて、この欠点
を少なくするために、fのような併用が見出され
たと言える。しかし、fのシリコンオイルと界面
活性剤との併用でも、洗浄には、シリコンオイル
の完全除去は困難であつた。 尚、第2表中には、トリプトフアンの相分離法
によるMC化を実施例1又は2に準拠し、その得
られたMC化物に対する最終工程において、シク
ロヘキサン又はn―ヘキサンなどを用いて、MC
膜上の相分離誘起剤の付着に対し、これを洗浄
し、その完全除去にいたるまでの難易度を、洗浄
回数と、洗浄のために要する有機溶媒の使用量か
らみて評価してみたが、トリプトフアンの相分離
法によるMC化と言う点で、これを限定してみれ
ば、もつとも高率的で工業的生産が可能な方法と
なれば、本発明によるシヨ糖脂肪酸エステルを相
分離誘起剤として用いることが、他の方法に比較
して、特に優れていることがわかつた。 相分離誘起剤として、本発明によるシヨ糖脂肪
酸エステルに限定し、これを単独で用いた例は、
他にまつたく見当らないが、公知刊行物中、前記
した7(公開特許公報昭56―152739)、11(公開特
許公報昭58―49433)においては、相分離誘起剤
としてシリコンオイルを必須要件となし、これと
シヨ糖脂肪酸エステルなどの界面活性剤を、併用
して用いることが見出されている。しかし、本発
明のごとく、シヨ糖脂肪酸エステルによる単独の
使用により、問題点を解決したとの記述はない。 つまり、本発明によるシヨ糖脂肪酸エステルの
使用は、MCの形成を単独で良好となすことを見
出し、しかも従来の公知な分離誘起剤(壁膜形成
助剤)が、形成されたMC化物の膜上に附着し、
結果的には、どんなに良好なMC化物が出来て
も、その最終工程において、付着する分離誘起剤
を除去するために、すなわち、従来法において
は、残留する分離誘起剤のMC膜上のからの洗浄
操作に、大変な量の有機溶媒を必要とし、しか
も、何回となく繰り返して洗浄を行い、このため
に、時間的ロスが大きかつたが、本発明によるト
リプトフアンのMCは、例えばシクロヘキサン中
に1〜2回洗浄すれば、完全にMC膜上から容易
に除去されると共に、シクロヘキサンの使用量
が、従来のいかなる相分離誘起剤を用いる方法よ
りも、きわめて少ない量で洗浄が出来ることであ
る。この優れた点は、今後、他の粉体物質のMC
化においても、充分に利用出来るものと考えられ
る。
【表】 (第3表の評価に当つての注解) 第3表は、トリプトフアンのMC化について限
定して評価したものである。評価については、そ
れぞれ次のごとくの設定基準より行つた。 (イ) …苦味:MC化された後、直接打錠したもの
が、苦味を呈しないものを「無」、苦味を有す
るものを「有」として現わす。 (ロ) …洗浄:MC形成を完了後、捕集されたMC
から、相分離誘起剤が完全に除去し、残留しな
くなるまでに要する、操作時間を主体に評価
し、もつとも短時間であつたものを「優」、1
〜2回の洗浄でパスしたものを「良」、3〜6
回を必要とするものを「不良」とした。 (ハ) …溶剤使用量:洗浄操作に優れたものは、当
然に溶剤の使用量も少なくなるが、本試験では
シクロヘキサンを用い、もつともすくなくて済
む、相分離誘起剤無添加のものを「最少」と示
し、6回以上の洗浄によつても(洗浄に当つて
は、少なくとも、MC化の系で用いた等量が、
1回に必要となる。)、今だ残留したものを「最
大」で現わし、以下、順に「大」、「中」、「小」
で示した。 (ニ) …総合評価は、打錠に適合するMCの出来た
割合(%)と共に、上述の(イ)〜(ハ)を総合しても
つとも優れたものを「優」で現わし、もつとも
悪いものを「不良」、良好なものを「良」で示
した。 「実施例 3」 実施例1に準拠した装置と方法により、相分離
誘起剤として、HLBが2附近にあるシヨ糖脂肪
酸エステル(エステル組成がモノエステル10、
ジ・トリエステル90の割合にある、DKエステル
F―20:第一工業製薬製)を、4.0g使用し、膜
物質としては、粘度100cpsにあるエチルセルロー
ス(ダウケミカル社製:エトセル スタンダード
プレミアムNo.100)を20gを用い、芯物質として
トリプトフアン20gを用い、シクロヘキサン中で
トリプトフアンのMCを製造し、粒径が210〜
590μの粒度分布にあるもの38gを得た。 ここで得られたトリプトフアンのMCは、「日
局」に定める人工腸液(PH7.2)、人工胃液(PH
1.2)により、その溶出試験を行うと、第4表に
示すごとくの溶出率(%)であつた。
【表】 実施例1〜3で示す、トリプトフアンのMC化
において、当初、相分離誘起剤となしたシヨ糖脂
肪酸エステルの採用に当り、その有するHLB値
と反応系及びMC化への影響に対して、何らかの
限定が必要と考えていたが、市販中のHLBが1
〜16附近のものであればいずれでもよく、あえて
限定すれば2〜5程度のものでよいこと。又シヨ
糖脂肪酸エステルの反応系に対する添加量として
の目安は、芯物質又は、膜物質の液中の濃度に対
して、0.01%〜等量の範囲で使用することで、い
ずれも良好にして高率的なMC化が出来ことがわ
かつた。 又、反応系におけるシヨ糖脂肪酸エステルの添
加量(濃度)は、これを増減変化させることによ
つて、MCの粒子の径を自由に調整出来ることで
ある。 (ハ) 発明の効果 本発明は、相分離法によるMC化法をもとに、
その最大のポイントである相分離誘起剤として、
シヨ糖脂肪酸エステルを反応系に用いることに限
定し、芯物質であるトリプトフアンをMC化させ
て、これを高圧下で直接打錠して得られた錠剤が
まつたく苦味を呈しない様になしたことにある。 トリプトフアンの苦味を遮へいする製剤化とな
れば、従来は種々の造粒を行い、次いで、その造
粒物の表面にコーテングする方法や、又は、造粒
物を高圧下で打錠後、コーテングする方法が採用
されてきた。 又、MC化法として、始めに示したように、本
法で採用したA法の他、B〜D法があり、これら
の公知なMC化法をもとに、トリプトフアンを
MC化しても直接打錠後の錠剤は、A法(相分離
法によるMC化法)以外は、そのすべてが苦味を
呈し目的を達成することが出来ずにいた。 そして、A法による従来のMC化法における相
分離剤である、a〜fで示す、そのいずれを用い
ても、MC化形成は良好であつても、洗浄という
難易性は解決出来ないままであつた。その結果と
して、トリプトフアンの製剤化は、従来の苦味の
ある状態の造粒物を得て、これに対してその表面
に、例えば、糖衣コーテングするなどの方法がコ
スト的にも操作性においても容易とされ、MC化
による直接打錠後の錠剤が、苦味を呈さないよう
にしたトリプトフアンは、市場に存在していなか
つたわけである。 すなわち、相分離法におけるMC化法は、反応
系において、いかなる相分離誘起剤を用いるか
が、工業的な規模で、大量生産を可能となし、最
終工程における洗浄操作をスムースとなし、同時
に任意なMCの粒子径が得られるかにかかつてお
り、このために、いくつかの相分離誘起剤が開発
されてきたが、これまでに知られている相分離誘
起剤では、そのいずれもがMC形成後、又は形成
時において、付着がともない、その洗浄を完壁と
なすためには、何回となく大量のシクロヘクサン
又はn―ヘキサンを必要となしてきた。 その原因がMC膜であるエチルセルロースに対
し、さらに高分子で、その反応系に対して、溶解
性の悪いものを、相分離誘起剤として選び出して
きたことにある。 したがつて、これらの従来の相分離誘起剤を用
いれば、なるほどそのいずれを採用しても、トリ
プトフアンの苦味を遮へいする目的自体は達成さ
れていても、MC膜上の付着物の洗浄のためには
大変な時間的ロスと溶媒を必要となしていたが、
この洗浄操作をスムーズに行うことが出来たこと
は大きな効果である。 つまり、これまで相分離法によるいくつかの
MC化法が知られてきたが、その工程上のポイン
トは、いかに最終工程における洗浄操作の良い相
分離誘起剤を選び出すかにかかつていたわけであ
るが、従来の公知な相分離誘起剤の開発の主眼
が、むしろ、系中におけるMC形成を良好となす
ことにあつたわけで、用いた反応系での相分離誘
起剤のMC膜への残留については、その除去洗浄
と言つた、もつとも製造原価に要する点が、無視
されていたことである。 本発明は、トリプトフアンのMC化において、
シヨ糖脂肪酸エステルを反応系に用いることによ
り、洗浄に要する時間と、洗浄のために用いる溶
媒を大幅に低減させること。よつて、人件費の低
減となり、製造原価を大幅にダウンさせることが
可能となつたのである。 つまり、トリプトフアンは苦味と共に嵩が大き
いことから、例えば、従来のMC化によらない造
粒においても、嵩ばることは、その造粒において
大きな難点とされていたのであるが、本法の様
に、その系でシヨ糖脂肪酸エステルを用いれば、
他の相分離誘起剤として知られるa〜fのいずれ
よりも良好にして、直接打錠にたえるMC化が出
来、用いた相分離誘起剤も容易に洗浄出来る点
は、MC化における大きなメリツトである。 トリプトフアンに限らず、とくに嵩が大きな粉
体になればなるほど、公知な相分離誘起剤であ
る、例えばa〜fを用いてMC化したとき、これ
に係る洗浄工程が困難となる傾向は、さらに増大
してくるも、本発明におけるシヨ糖脂肪酸エステ
ルに限定すれば、まつたく嵩に影響することなく
MC形成がスムースになり、洗浄も容易となる、
大きなメリツトがある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 シクロヘキサン中に、トリプトフアン、エチ
    ルセルロース、相分離誘起剤としてシヨ糖脂肪酸
    エステルを添加し、撹拌下で形成されるトリプト
    フアンのマイクロカプセル。
JP59280617A 1984-12-26 1984-12-26 トリプトフアンのマイクロカプセル Granted JPS61152623A (ja)

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CN1233954A (zh) * 1996-10-01 1999-11-03 西马实验室股份有限公司 掩盖味道的微胶囊组合物及其制备方法

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