JPH0137790Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、板状材料を加工位置、たとえば、
プレス装置の加工位置へ供給するための材料供給
装置におけるリヤストツパ機構に関するものであ
る。

従来の材料供給装置の一例を説明する。材料供
給装置のステーシヨン部位を略示した第１図およ
び第２図において、板状材料１が図示しない移送
装置により後方よりステーシヨンへ送入されてく
ると、材料１の前端１ａがフロントストツパ２に
当たり、その反動による材料１の戻りが、同材料
の送入軌跡下に待機していたリヤストツパ３の突
出により規制され、材料１がフロントストツパ２
とリヤストツパ３との間にて位置決めされる。な
お、材料１の左右方向はサイドストツパ４〜４に
より位置決めされる。上記両ストツパ２，３にて
材料１が位置決めされると、フロントストツパ２
が上動されて前方が開放されるとともに、待機位
置にあつたグリツプジヨー５が上動と前動との複
合動作により移動して、材料１の後端１ｂを握持
し、このグリツプジヨー５の前進により材料１が
送りローラ６〜６を介して前方の加工装置７の所
定の加工位置へ送出される。しかして、上記した
従来装置では、グリツプジヨー５とリヤストツパ
３とが個別に配設されているため、材料１の大き
さの設定変更に対応すべく、リヤストツパ３ある
いはグリツプジヨー５を前後方向に位置調整する
ためのネジ機構などによる位置調整装置および同
調整装置を駆動するためのモータなどによる駆動
装置からなる付帯装置が個々に配設されていた。
したがつて、リヤストツパ３とグリツプジヨー５
の位置調整に係り、同一機能を果たす付帯装置が
重複することにより、材料供給装置の構造が複雑
となるとともに、リヤストツパ３およびグリツプ
ジヨー５の位置調整作業も繋雑となつていた。

そこで、この考案が目的とすることは、材料供
給装置の構造を簡素化するとともに、材料の大き
さの設定変更に対応するリヤストツパの位置調整
作業を簡略化することのできるリヤストツパ機構
を提供することである。

上記した目的を達成するためのこの考案は、ス
テーシヨンへ送入される板状材料の前端をフロン
トストツパに当てて、材料をフロントストツパと
リヤストツパとの間に位置決めしたのち、フロン
トストツパが開放されかつ待機位置より作動した
グリツプジヨーにて材料の後端を握持し、グリツ
プジヨーの前進により材料を前方の供給位置へ送
出する形式の材料供給装置において、前記グリツ
プジヨーの固定側ジヨーの前端部にストツパ片を
ピンにて回転可能に取付け、ストツパ片の前端部
にはそのストツパ片のウエイトバランスによつて
前記材料の送入軌跡上に突出するストツパ部を設
け、ストツパ部には前方に向つて高くなる傾斜面
とその傾斜面の頂端より下方へほぼ垂下したスト
ツパ面を形成したものである。

前記した構成において、板状材料がステーシヨ
ンの送入されると、その材料によつてストツパ片
の傾斜面を介してそのストツパ片がウエイトバラ
ンスに抗してピンを支点として回動されることに
より、前記材料の送入がなされる。そして、材料
の後端がストツパ片を通過すると、ウエイトバラ
ンスによつてそのストツパ片が原状に戻る。そし
て、前記挿入された材料がフロントストツパに当
たつた反動で戻ろうとすると、その材料の後端が
ストツパ片のストツパ面に当たることにより、前
記反動による材料の戻りが規制される。この後、
フロントストツパが開放されかつ待機位置より作
動したグリツプジヨーにて材料の後端が握持さ
れ、グリツプジヨーの前進により材料が前方の供
給位置へ送出される。

また材料の大きさの設定変更の際には、グリツ
プジヨーが位置調整される。すると、その位置調
整に伴つて、グリツプジヨーの固定側ジヨーに付
設されたストツパ片も同時に位置調整される。

以下、この考案の一実施例を第３図〜第５図に
したがつて説明する。第３図は待機状態のグリツ
プジヨー５０を示し、第４図および第５図は材料
１を握持した状態のグリツプジヨー５０を示して
いる。まず、グリツプジヨー５０を作動動作にし
たがつて簡単に述べると、第３図の状態におい
て、ステーシヨンへの材料１の送入が検知される
ことにより、移動台５１上の第１のシリンダ５２
が伸長され、可動台５３が水平状態となるように
ピン５４を支点に上動される。次いで、可動台５
３に設置の第２のシリンダ５５が伸長され、固定
側ジヨー５６が可動台５３上のガイドレール５７
に沿つて前動される。すると、固定側ジヨー５６
の後端にピン５８で取付けられた可動側ジヨー５
９の後端の突片６０がガイドレール５７前端のス
トツパ６１に衝合することにより、可動側ジヨー
５９がピン５８を支点に閉動され、固定側ジヨー
５６と可動側ジヨー５９との相互の前端部間に材
料１の後端１ｂが握持される（第４図および第５
図参照）。この後、移動台５１が図示しないモー
タなどの駆動手段により前進されることにより、
材料１が前方の加工位置へ送出される。材料１の
送出後は、まず、第２のシリンダ５５が短縮さ
れ、固定側ジヨー５６が後動される。すると、ガ
イドレール５７のストツパ６１に対する可動側ジ
ヨー５９の突片６０の衝合が解除されることによ
り、可動側ジヨー５９がその突片６０と固定側ジ
ヨー５６との間に介装されたスプリング６２によ
り開放されながら固定側ジヨー５６が原状に戻
る。続いて、第１のシリンダ５２が短縮されると
ともに、モータなどの駆動手段により移動台５１
が原状に戻される。

次に、リヤストツパ機構３０について第３図を
もとに述べると、固定側ジヨー５６の前端部に
は、ストツパ片３１がピン３２にて回転可能に取
付けられている。ストツパ片３１はそのバランス
ウエイトをもつてピン３２を支点として図示左回
り方向に付勢されている。すなわちストツパ片３
１は、前部側モーメントより後部側モーメントが
大きくなるように形成されている。ストツパ片３
１は、固定側ジヨー５６に突設した固定ピン３３
にストツパ片３１の後端が当接することにより所
定位置に停止されている。このストツパ片３１の
前端には、材料１の送入軌跡Ｌ上に突出するスト
ツパ部３４が形成されている。このストツパ部３
４は前方に向かつて高くなる傾斜面３５とその頂
端より垂下するストツパ面３６とで山形状に形出
されている。なお、ストツパ部３４の下部はグリ
ツプジヨー５０が握持するときに材料１の後端１
ｂと干渉しないようになつている。

上記したリヤストツパ機構３０において、材料
１がステーシヨンへ送入されるときには、材料１
の前端１ａにて送入軌跡上に突出するストツパ部
３４が傾斜面３５を介して押圧される。すると、
ストツパ片３１がそのバランスウエイトによる付
勢に抗してピン３１を支点として回動される（第
３図の二点鎖線３１参照）。このため、材料１は
直線状にその前端１ａがフロントストツパに当た
るまで前進する。フロントストツパに材料１の前
端１ａが当たると、その後端１ｂはストツパ片３
１のストツパ部３４を通過する。すると、材料１
の押圧が解除されたストツパ片３１はそのバラン
スウエイトによりピン３１を支点として前記と反
対方向へ回動され原状に戻る。これにより、反動
する材料１の後端１ｂがストツパ部３４のストツ
パ面３６に当たることになり、材料１の反動によ
る戻りが規制される。なお、材料１が位置決めさ
れたのちは、グリツプジヨー５０が前述の如く、
材料１の送り動作を行うことになる。

上記したリヤストツパ機構によると、材料１の
大きさの設定変更に対応してグリツプジヨー５０
を位置調整すれば、そのグリツプジヨー５０に付
設のストツパ片３１もその位置調整に伴なつて同
時に位置調整されることになるのである。

すなわちこの考案の材料供給装置におけるリヤ
ストツパ機構によれば、グリツプジヨーの固定側
ジヨーにストツパ片を設けたことにより、材料の
大きさの設定変更の際のグリツプジヨーの位置調
整に伴つて同時に位置調整されることになる。こ
のため、従来のもののリヤストツパの位置調整に
係わる付帯装置を排除し、材料供給装置の構造の
簡素化及びリヤストツパ機構の位置調整作業を簡
略化することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は従来例を示すもので、第
１図は材料供給装置の略示左側面図、第２図は同
じく略示平面図、第３図〜第５図はこの考案の一
実施例を示すもので、第３図は待機状態のグリツ
プジヨーの左側面図、第４図は作動状態のグリツ
プジヨーの左側面図、第５図は第４図の平面図で
ある。 １……材料、１ａ……前端、１ｂ……後端、３
０……リヤストツパ、５０……グリツプジヨー、
５６……固定側ジヨー、５９……可動側ジヨー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ステーシヨンへ送入される板状材料の前端をフ
   ロントストツパに当てて、材料をフロントストツ
   パとリヤストツパとの間に位置決めしたのち、フ
   ロントストツパが開放されかつ待機位置より作動
   したグリツプジヨーにて材料の後端を握持し、グ
   リツプジヨーの前進により材料を前方の供給位置
   へ送出する形式の材料供給装置において、前記グ
   リツプジヨーの固定側ジヨーの前端部にストツパ
   片をピンにて回転可能に取付け、ストツパ片の前
   端部にはそのストツパ片のウエイトバランスによ
   つて前記材料の送入軌跡上に突出するストツパ部
   を設け、ストツパ部には前方に向つて高くなる傾
   斜面とその傾斜面の頂端より下方へほぼ垂下した
   ストツパ面を形成したことを特徴とする材料供給
   装置におけるリヤストツパ機構。