JPH0136687Y2 - - Google Patents

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JPH0136687Y2
JPH0136687Y2 JP13328783U JP13328783U JPH0136687Y2 JP H0136687 Y2 JPH0136687 Y2 JP H0136687Y2 JP 13328783 U JP13328783 U JP 13328783U JP 13328783 U JP13328783 U JP 13328783U JP H0136687 Y2 JPH0136687 Y2 JP H0136687Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は車両用テイルトステアリング装置に関
し、特に、運転者がステアリングホイールを一度
任意の最適角度に調整すれば、乗降時の便のため
ステアリングホイールを跳上げても再乗車時等に
ステアリングホイールを引下げるだけで元の位置
に復帰する、所謂記憶機構付きのテイルトステア
リング装置に関する。
〔従来技術〕
一般に、テイルトステアリング装置はその調整
方法により無段階調整の可能なタイプと、有段調
整を特徴とするタイプとに大別される。。これら
両タイプのうち、前者は原理的にステアリングホ
イールの微調整が可能であるが、実際には調整の
ためにロツクを解除するとステアリングホイール
は初期の位置から即座に移動してしまい、或る設
定位置から一定量だけ上または下へ調整したいと
思つても事実上微調整が困難である。これに対し
て、後者は各段階に節度感をもたせ調整操作を容
易にしたもので、その使い勝手の良さから長い間
使用されてきた。
ところで、運転者の多くはかかるテイルトステ
アリング装置において、車両乗降時にステアリン
グホイールの握り部下端と運転者の膝とが干渉す
るという煩しさを避けるため、またこれら両者が
干渉しないように注意を払つて乗降する煩しさを
避けるため、手動レバーの操作によりステアリン
グホイールを跳上げ(テイルトアウエイ)におい
て降車し、再度乗車後運転者が好む任意の位置へ
調整するといつた使い方をしている。
従つて、かかるテイルトステアリング装置にお
いては、同一運転者がステアリングホイールを異
なる位置へ頻繁に位置調整するという使い方では
なく、同一の調整位置を探すために頻繁に位置調
整するという使い方がなされている。
このため、運転者が一度所定の位置にステアリ
ングホイールを調整すれば、たとえ運転者が降車
時にステアリングホイールを跳上げて乗降の便を
図つたとしても再乗車時にステアリングホイール
を引下げるのみでそれが自動的に復帰し、同時に
ステアリングホイールが確実にロツクされるよう
な所謂記憶機構付のテイルトステアリング装置の
出現が要望されていた。
本出願人は、かかる要望を満すべく、上記機能
を備えた記憶機構付のテイルトステアリング装置
について、その一例を実願昭56−126940号(実開
昭58−30570号)にて提案している。当該テイル
トステアリング装置は、車体の一部に固定した固
定ブラケツトと、傾動可能なステアリングシヤフ
トおよびステアリングホイールを回転自在に軸支
するコラムチユーブに固着されかつ前記固定ブラ
ケツトに上下方向へ所定角度回動自在に連結した
回動ブラケツトと、この回動ブラケツトと前記固
定ブラケツトまたは車体との間に介装されて前記
回動ブラケツトを上方へ跳上げるべく付勢する第
1のばね手段と、前記両ブラケツトにおける一方
のブラケツトの一側にて上下方向へ回動可能に組
付けられて前記両ブラケツトにおける他方のブラ
ケツトに設けた円弧状歯部に解離可能に噛合する
ポールと、このポールの背部に解離可能に係合し
同ポールの揺動を規制してその歯部と前記円弧状
歯部との噛合を保持するストツパを備え前記一方
のブラケツトに上下方向へ回動可能に組付けた第
1の手動レバーと、前記ストツパを前記ポールの
背部に係合すべく前記第1の手動レバーを付勢す
る第2のばね手段と、前記第1の手動レバーとポ
ール間に設けられ前記第1の手動レバーを前記第
2のばね手段に抗して所定角揺動操作したとき前
記ポールを揺動してその歯部と前記円弧状歯部と
の噛合を解除させる第1のカム手段を具備して、
前記第1の手動レバーを揺動操作したとき前記回
動ブラケツトが前記第1のばね手段の作用にて上
方へ跳上げられるようにした車両用テイルトステ
アリング装置において、前記円弧状歯部の一部に
解離可能に係合する係止爪と円弧状歯部の一部を
覆う円弧状の遮蔽部を備えた第2の手動レバーを
前記両ブラケツトの枢軸に上下方向へ回動可能に
かつ枢軸に対して直角方向へ摺動可能に組付け
て、この第2の手動レバーをその係止爪が前記円
弧状歯部の一部に係合すべくばね付勢したことを
特徴とするものである。
しかして、当該テイルトステアリング装置にお
いては、第1の手動レバーの揺動操作により回動
ブラケツトおよびこれと一体のステアリングホイ
ールを上方へ跳上げて同第1の手動レバーの操作
を解除したときには、第2の手動レバーの遮蔽部
の作用によりポールと円弧状歯部とは噛合せず、
またこの状態にてステアリングホイールを下方へ
引下げると遮蔽部の作用にてポールと円弧状歯部
とは元位置にて噛合する。従つて、当該テイルト
ステアリング装置においては、運転者が第1の手
動レバーの揺動操作によりステアリングホイール
を上方へ跳上げ(テイルトアウエイ)ても、運転
者が再乗車時にステアリングホイールを引下げる
のみで元位置に固定することができる利点があ
る。
しかしながら、当該テイルトステアリング装置
においてステアリングホイールの位置調整を行う
場合には、先づ第2の手動レバーを押動してその
係止爪と円弧状歯部の一部との係合を解除すると
ともにこれを所望角揺動操作して再び係止爪と円
弧状歯部の他の一部とを係合させた後、第1の手
動レバーを揺動してポールと円弧状歯部との噛合
を解除しなければならない。従つて、当該テイル
トステアリング装置は機能的には極めて優れてい
るものの、その操作性においてはかならずしも十
分に満足し得るものとはいえない。
そこで、本出願人はかかる問題に対処すべく、
特願昭58−52897号(特開昭59−179451号)等に
て次のごときテイルトステアリング装置を案出し
ている。当該テイルトステアリング装置は上記し
た車両用テイルトステアリング装置において、前
記円弧状歯部の一部に解離可能に係合する係止爪
と同円弧状歯部の一部を覆う円弧状の遮蔽部を備
えた作動プレートを前記回動ブラケツトと固定ブ
ラケツトの枢軸に上下方向へ回動可能かつ枢軸に
対して直角方向へ摺動可能に組付けて同作動プレ
ートをばね付勢してその係止爪を前記円弧状歯部
の一部に係合させるとともに、前記第1の手動レ
バーの揺動操作方向へ所定角揺動操作したとき、
同第1の手動レバーに係合してこれを一体的に揺
動させる係合部を備えた第2の手動レバーを前記
一方のブラケツトに上下方向へ回動可能に組付け
て同第2の手動レバーをばね付勢して前記第1の
手動レバーに対して所定角離間させ、かつ前記第
2の手動レバーと前記作動プレート間に同第2の
手動レバーを所定角揺動操作したとき前記作動プ
レートを摺動してその係止爪と前記円弧状歯部と
の噛合を解除させる第2のカム手段を設けるとと
もに、前記一方のブラケツトの一側には前記作動
プレートの遮蔽部の外周に設けた係合突起が同作
動プレートの摺動時に嵌入して同作動プレートの
上下方向への回動を規制する係合凹所とこの係合
凹所の上部に設けられ前記係合突起に当接して常
に同係合突起上方への相対的回動を規制する係合
段部を備えたガイドプレートを設けて前記作動プ
レートに対する前記他方のブラケツトの相対回動
を可能とし、前記第2の手動レバーの揺動操作に
より前記作動プレートを摺動させるとともに前記
第1の手動レバーを揺動させて、前記固定ブラケ
ツトに対する前記回動ブラケツトの傾角を調整し
得るようにしたものである。
これにより、当該テイルトステアリング装置に
おいては、第1の手動レバーを揺動操作すれば、
円弧状歯部の一部を作動プレートの遮蔽部で覆つ
た状態にてポールと円弧状歯部との噛合を解除さ
せることができるとともに、その後第1の手動レ
バーの揺動操作を解除しても作動プレートの遮蔽
部による円弧状歯部の一部の覆蓋を保持すること
ができる。このため、第1の手動レバーの揺動操
作により回動ブラケツトと一体のステアリングホ
イールを上方へ跳上げることができ、かつステア
リングホイールを下方へ引下げることにより元位
置に固定することができる。また、第2の手動レ
バーを揺動操作すれば、先づ作動プレートを摺動
させてその遮蔽部の係止爪と円弧状歯部の一部と
の係合を解除して作動プレートに対する円弧状歯
部の上下方向の回動を可能にし、次いで第1の手
動レバーを一体的に揺動させることができてポー
ルと円弧状歯部との噛合を解除させることができ
る。この結果、第2の手動レバーの揺動操作によ
り第1の手動レバーを揺動させて、回動ブラケツ
トおよびこれと一体のステアリングホイールを位
置調整することができ、このためステアリングホ
イールの位置調整時の操作性を向上させることが
できる。
このように、当該テイルトステアリング装置は
極めて操作性に優れているが、当該テイルトステ
アリング装置においては下記のごとく誤操作した
場合の補償機能を付与することが望ましい。すな
わち、当該テイルトステアリング装置において
は、第1のの手動レバーを揺動操作してポールと
円弧状歯部との噛合を解除した状態にてステアリ
ングホイールを引下げた場合には、作動プレート
がガイドプレートに対して上方へ相対的に回動し
てその係合突起がガイドプレートの係合段部に衝
突し、円弧状歯部に対する作動プレートの係止爪
の係合が無理に解除される。この際、係止爪およ
びこれと係合する円弧状歯部の1つの歯部間に大
きな力が加り摩耗・損傷等が生じるおそれがあ
る。このため、かかる誤操作が繰り返し行われた
場合には作動プレート、円弧状歯部の機能が損な
われるおそれがある。
〔考案の目的〕
本考案は、かかる問題に対処すべくなされたも
ので、その主たる目的は、上記した誤操作時に作
動プレートの係止爪に加わる力を軽減させること
により、同係止爪の摩耗・損傷等の発生を抑制し
て作動プレートの機能を確保することにある。
〔考案の構成〕
かかる目的を達成すべく、本考案は本出願人の
上記したテイルトステアリング装置において、前
記作動プレートの係止爪における前記ガイドプレ
ートの係合段部とは反対側の傾斜部の傾斜角を前
記係合段部側の傾斜部の傾斜角に比し大きくした
ことにその構成上の特徴がある。
〔考案の作用・効果〕
これにより、本考案においては、当該テイルト
ステアリング装置の上記した誤操作により作動プ
レートがガイドプレートに対して上方へ相対的に
回動してその係合突起がガイドプレートの係合段
部に衝突した場合、作動プレートの係止爪におけ
る前記係合段部とは反対側の傾斜部の傾斜角が大
きいため、係止爪の円弧状歯部に対する係合が解
除されやすい。従つて、本考案によれば、かかる
誤操作時作動プレートの係止爪およびこれと係合
する円弧状歯部の1つの歯間にはさほど大きな力
が加わることがなく、これら両者の摩耗・損傷等
が抑制される。このため、かかる誤操作が繰り返
し行われても、これら両者の機能が損なわれるお
それはない。なお、本考案においては、ステアリ
ングホイールを上方へ跳上げるべく第1手動レバ
ーを揺動操作してボールの歯部をラチエツトの歯
部から離間させた直後、第1テンシヨンスプリン
グの作用にて作動プレートの遮蔽部の下端部がポ
ールの上端部に圧接される。このため、ラチエツ
トの歯部と作動プレートの係止爪間に大きな力が
作用するが、係止爪におけるガイドプレートの係
合段部側の傾斜部の傾斜角が小さいため、係止爪
とラチエツトの歯部との係合が解除されることは
なく、作動プレートは設定された機能を保持す
る。
〔実施例〕
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
するに、第1図には本考案に係るテイルトステア
リング装置が示されている。この実施例は、ステ
アリングホイールがステアリングシヤフトの軸方
向へ位置調整可能なテレスコピツク型のテイルト
ステアリング装置に実施した例である。従つて、
このテイルトステアリング装置においては、後述
するテイルト機構の手動レバーの揺動操作により
ステアリングホイールの傾角を調整し得るととも
に(第1図の2点鎖線参照)、手動レバーLによ
つて図示しないテレスコピツク機構のロツクを解
除することによりステアリングホイールの軸方向
の位置を調整し得るように構成されている(第1
図の1点鎖線参照)。
このテイルトステアリング装置において、ステ
アリングシヤフトは第1図〜第3図に示すように
第1ステアリングシヤフト11、第2ステアリン
グシヤフト12および第3ステアリングシヤフト
13とによつて構成されている。第1ステアリン
グシヤフト11は、その下端部にてフレキシブル
カツプリング14を介して図示しないステアリン
グギヤに連結され、またその上端部にて第2ステ
アリングシヤフト12の下端部とトルク伝達可能
かつ軸方向へ摺動可能に連結されている。この第
2ステアリングシヤフト12は、自在継手15を
介して第3ステアリングシヤフト13に連結され
ている。第3ステアリングシヤフト13は、自在
継手15の上端部に固着した筒体16の内孔内に
トルク伝達可能かつ軸方向へ摺動可能に挿入され
ていて、図示しないテレスコピツク機構における
ロツク装置により筒体16に対して解除可能にロ
ツクされている。なお、上記ロツク装置は、手動
レバーLの回動操作によりそのロツクが解除され
るようになつている。また、この第3ステアリン
グシヤフト13の上端部には、ステアリングホイ
ール17が固着されている。
コラムチユーブは、第1コラムチユーブ21、
第2コラムチユーブ22および第3コラムチユー
ブ23(アツパブラケツト)により構成されてい
る。第1コラムチユーブ21は、その内部に第1
ステアリングシヤフト11を収容していて、その
下端部にてトーボードB1に固着され、かつその
上方部にて図示しない公知のエネルギー吸収部材
を介して第2コラムチユーブ22に連結さてい
る。第2コラムチユーブ22は、その上部外周に
固定ブラケツト31がボルトにより固着されてい
て、この固定ブラケツト31によりインストルメ
ントパネルB2の下方にてトーボードB1に固着
したペダルブラケツトB3に組付けられている。
第3コラムチユーブ23は、固定ブラケツト31
に連結した回動ブラケツト32の基部と一体的に
形成されている。この第3コラムチユーブ23
は、軸受を介して筒体16を回転自在に軸支して
いる。
固定ブラケツト31は、回動ブラケツト32と
ともにテイルト機構の主要構成部材の一つであ
り、U字形状の主体部から上方へ延出した左右一
対の腕部31a,31bを備えており、この主体
部の上端に設けた両フランジ部にはカプセル3
3,33が固定されている。固定ブラケツト31
は、カプセル33,33部にてペダルブラケツト
B3に前方へのみ離脱可能に組付けられており、
その主体部にて第2コラムチユーブ22を支承し
ている。この固定ブラケツト31の左方腕部31
aには、後述するロツク装置40の一構成部材で
ある円弧状のポール41が上下方向へ回動可能に
軸支され、また腕部31bには後述する円形状の
長孔31cが設けられている。
回動ブラケツト32は、左右一対の腕部32
a,32bを備えたもので、その基部には係止孔
32c,32cが設けられている。回動ブラケツ
ト32の左方腕部32aにはロツク装置40の構
成部材であるラチエツト42が固着されている。
また、回動ブラケツト32の右方腕部32bに
は、固定ブラケツト31の腕部31bに設けた円
形状長孔31cに挿通されるストツパボルト34
が固着されている。このストツパボルト34は、
第4図に示すように円形状長孔31cの上下両端
部に係合して回動ブラケツト32の傾動角度を所
要角度に規制するもので、回動ブラケツト32が
固定ブラケツト31に組付けられた後にナツト3
4a等により固着される。なお、ストツパボルト
34の先端部にはクツシヨンゴム34bが取付け
られており、ストツパボルト34と円形状長孔3
1cの両端部との当接時における衝撃の緩和と異
音の発生の防止が図られている。
かかる回動ブラケツト32は、固定ブラケツト
31にその両腕部31a,31bの外側から重合
して左右一対のボルト35a,35b、ナツト3
6a,36b等により両腕部31a,31bに上
下方向へ回動可能に連結され、後述するロツク装
置40により固定ブラケツト31に対してロツク
されている。また、固定ブラケツト31と回動ブ
ラケツト32との間には、左右一対の第1テンシ
ヨンスプリング37,37が介装されている。こ
れら両第1テンシヨンスプリング37,37にお
いては、それらの一端が固定ブラケツト31に固
着したスプリングリナーナ38に係止され、、か
つそれらの他端に連結したワイヤ37a,37a
が回動ブラケツト32の係止孔32c,32cに
係止されている。これにより、両第1テンシヨン
スプリング37,37は回動ブラケツト32を上
方へ回動すべく第1図および第2図の図示反時計
方向へ付勢している。なお、両ワイヤ37a,3
7aは固定ブラケツト31に固着したワイヤガイ
ド39,39によつてガイドされる。
ロツク装置40は後述の記憶機構50と協同す
るもので、ポール41、ラチエツト42、第1手
動レバー43、第2テンシヨンスプリング44お
よび第1カム手段を構成する第1レリーズピン4
5を主要構成部材としている。
ポール41は、固定ブラケツト31の左方腕部
31aに上下方向へ回動可能に軸支されていて、
その歯部41aが回動ブラケツト32と一体のラ
チエツト42に設けた円弧状の歯部42aに対向
してその一部に解離可能に噛合するようになつて
いる。このポール41の下端部外側には、第1手
動レバー43に設けたカム穴43aに挿入されて
これと係合する第1レリーズピン45が植設され
ている。
第1手動レバー43は、第5図に示すように屈
曲状に形成されていて、その前側腕部の中間部に
はカム穴43aが形成され、かつその前端部43
bが第2テンシヨンスプリング44の係止部に形
成されている。また、第1手動レバー43の前端
部43bの近傍の内側にはローラ43cが回転可
能に軸支され、かつその後側腕部の後端部には操
作ノブ43dが設けられている。かかる第1手動
レバー43は、その略中央部にて両ブラケツト3
1,32を連結するボルト35a、ナツト36a
により両ブラケツト31,32に対して上下方向
へ回動可能に組付けられている。また、第1手動
レバー43の前端部43bには、一端を固定ブラ
ケツト31に係止した第2テンシヨンスプリング
44の他端が係止されている。これにより、第2
テンシヨンスプリング44は第1手動レバー43
を第2図の図示時計方向へ付勢し、ローラ43c
をポール41の背部に弾撥的に圧接させてポール
41の歯部41aとラチエツト42の歯部42a
との噛合を保持し、かつ第1手動レバー43の操
作ノブ43dをコラムカバー24の長穴24aか
ら下方へ突出させている。。また、第1手動レバ
ー43のカム穴43aは第1レリーズピン45と
ともに第1カム手段を構成するもので、第1手動
レバー43が所定角揺動操作されたときそのカム
面43a1にて第1レリーズピン45と係合して
ポール41を第2図の図示時計方向へ回動させ、
ポール41の歯部41aをラチエツト42の歯部
42aから離脱させる。これにより、ラチエツト
42およびこれと一体の回動ブラケツト32が固
定ブラケツト31に対して回動可能になる。
本実施例において、記憶機構50は作動プレー
ト51、板ばね52、第2手動レバー53、第3
テンシヨンスプリング54、ガイドプレート55
および第2カム手段を構成する第2レリーズピン
56を主要構成部材としている。
作動プレート51は、第6図に示すように前後
一対の腕部を備え、その略中央部に前後に長い組
付用の長穴51aが形成されている。この作動プ
レート51には、その前側腕部の前端部にラチエ
ツト42の歯部42aの一部を外周から覆う円弧
状の遮蔽部51bが形成され、かつこの遮蔽部5
1bの内周に歯部42aの1つと解離可能に係合
する係止爪51cが形成され、さらに遮蔽部51
bの外周に係合突起51dが前方へ突設されてい
る。また、作動プレート51の後側腕部には、そ
の中間部に第2レリーズピン56が外側へ突設さ
れ、かつその後端に円弧状の板ばね52がリベツ
トにより固着されている。かかる作動プレート5
1は、ラチエツト42の外側にてボルト35a、
ナツト36aにより両ブラケツト31,32に対
して上下方向へ回動可能にかつ枢軸に対して直角
方向へ所定量摺動可能に組付けられている。この
状態で、板ばね52の両端部52a,52bはラ
チエツト42の円弧状背面に弾撥的かつ摺動可能
に当接している。これにより、作動プレート51
の遮蔽部51bに設けた係止爪51cが板ばね5
2の付勢力にてラチエツト42の歯部42aの1
つに係合し、第2図に示すように同歯部42aの
上部が遮蔽部51bにより覆われている。また、
第2図に示す状態においては、遮蔽部51bの下
端とポール41の歯部41aの上端が当接してい
る。
第2手動レバー53は、第7図に示すように、
上下に延びる腕部にて構成されていて、その中間
前部に組付用の円形穴53aが形成され、かつそ
の後部に第2レリーズピン56が挿入されるカム
穴53bが形成されている。。また、第2手動レ
バー53の下方中間部には係合ピン53cが外側
へ突設され、かつその下端部に操作ノブ53dが
設けられている。かかる第2手動レバー53は、
作動プレート51の外側にてボルト35a、ナツ
ト36aにより両ブラケツト31,32に対して
上下方向に回動可能に組付けられている。また、
第2手動レバー53は、第1手動レバー43の外
側に配設したプレート状のリテーナ25の後端部
に一端を係止した第3テンシヨンスプリング54
により第2図の図示時計方向へ付勢されていて、
リテーナ25の取付けボルト25aに当接してそ
れ以上の時計方向への回動を規制されている。こ
れにより、第2手動レバー53の操作ノブ53d
は第1手動レバー43の操作ノブ43dより所定
量前方に位置して、コラムカバー24の長穴24
aから下方へ突出しており、第2手動レバー53
を所定角揺動操作すると係合ピン53cが第1手
動レバー43に係合して、その後第1手動レバー
43を一体的に揺動させる。また、第2手動レバ
ー53のカム孔53bは第2レリーズピン56と
ともに第2カム手段を構成するもので、第2手動
レバー53が所定角揺動操作されたときそのカム
面53b1にて第2レリーズピン56と係合して
作動プレート51を前方へ摺動させて、作動プレ
ート51の遮蔽部51bの係止爪51cをラチエ
ツト42の歯部42aから解離させる。これによ
り、ラチエツト42は作動プレート51から解放
され、作動プレート51に対して相対回転が可能
となる。このラチエツト42には、その後部外側
に係合ピン57が突設されている。係合ピン57
は、作動プレート51の後側腕部の中間部上縁に
設けた係合段部51eに係合可能に突設されてい
て、ステアリングホイール17が上下方向の中立
位置に調整されているときには、係合段部51e
に対して第2図および第10図の実線で示す位置
にあり、ステアリングホイール17が最下部に位
置調整されると第10図の仮想線で示す部位に位
置する。これにより、ラチエツト42およびこれ
と一体の回動ブラケツト32が作動プレート51
に対して相対回転する場合、これら両者42,3
2の図示時計方向への相対回転が所定角に達する
と係合ピン57が係合段部51eに係合し、ラチ
エツト42および回動ブラケツト32のそれ以上
の相対回転を規制して作動プレート51を一体的
に回動可能とする。
ガイドプレート55は、第8図に示すように、
作動プレート51の係合突起51dが出入可能な
係合凹所55aと、その下端からラチエツト42
の歯部42aの外周に沿つて下方へ延びる円弧状
突出部55bと、係合凹所55aの上部にてラチ
エツト42側へ突出し係合突起51dに当接して
その上動を規制する係合段部55cを備えてい
る。かかるガイドプレート55は、ポール41の
内側にて固定ブラケツト31の外側に、ラチエツ
ト42および作動プレート51に対して前後に所
定間隔を保つて固着されていて、その係合凹所5
5aが作動プレート51の係合突起51dに所定
間隔を保つて対向し、かつその円弧状突出部55
bがラチエツト42の歯部42aの下方部分に所
定間隔を保つて対向している。これにより、作動
プレート51が前方へ摺動するとその係合突起5
1dがガイドプレート55の係合段部55cに案
内されて係合凹所55aに係合して、作動プレー
ト51の上下方向の回動が規制される。また、作
動プレート51がラチエツト42と一体的に回動
する際、作動プレート51の係合突起51dはガ
イドプレート55の円弧状突出部55bの内周に
沿つてその範囲内を回動する。
なお、、本実施例においては、第1手動レバー
43と第2手動レバー53とを感触で判別できる
ように、これらの操作ノブ43d,53dの外形
を第9図a,bに示すように変えている。すなわ
ち、第1手動レバー43の操作ノブ43dにおい
ては、前後両面に左右方向へ延びる多数の突条4
3d1を設け、また、第2手動レバー53の操作
ノブ53dにおいては、前面に上下方向へ延びる
多数の突条53d1を設けている。
しかして、作動プレート51における係止爪5
1cは第10図及び第11図に示すように、ラチ
エツト42の歯部42aにおける隣合う2つの歯
部42a2,42a3間の谷部42bに嵌入する
山形状に形成されている。また、この係止爪51
cにおいては、第11図に示す基線lに対して両
傾斜部51c1,51c2を備えているが、ガイ
ドプレート55の係合段部55cとは反対側の傾
斜部51c1の傾斜角αが係合段部55c側の傾
斜部51c2の傾斜角βに比し大きく形成されて
いる。
このように構成した本実施例においては、両手
動レバー43,53が第2図に示す位置にあつて
ロツク装置40がロツク状態になつているときに
は、第1手動レバー43が第2テンシヨンスプリ
ング44により図示時計方向へ付勢されているた
め、ローラ43cがポール41の背部に圧接して
ポール41の歯部41aとラチエツト42の歯部
42aとの噛合状態を確実に保持する。これによ
り、回動ブラケツト32がその位置にて固定さ
れ、回動ブラケツト32に固着した第3コラムチ
ユーブ23に軸支した第3ステアリングシヤフト
13が所定の傾斜角に保持される。このため、ス
テアリングホイール17が所定の傾角にて位置決
め固定される。
ところで、運転者が降車時に便利なようにステ
アリングホイール17を上方へ跳上げるには、ロ
ツク装置40の第1手動レバー43をその操作ノ
ブ43dを把持して第2図に示す位置から図示反
時計方向へ揺動操作する。これにより、第1手動
レバー43のローラ43cがポール41の背部か
ら離脱し、その後第1手動レバー43のカム面4
3a1がポール41の第1レリーズピン45に係
合し、第1レリーズピン45を介してポール41
を図示時計方向へ回動させる。このため、ポール
41の歯部41aとラチエツト42の歯部42a
との噛合が解除され、固定ブラケツト31と回動
ブラケツト32間に介装した一対のテンシヨンス
プリング37,37の作用により、回動ブラケツ
ト32はラチエツト42および作動プレート51
と一体的にその右側腕部32bに設けたストツパ
ボルト34が固定ブラケツト31の長穴31cの
下端に当接するまで回動する。この結果、回動ブ
ラケツト32は第12図に示すように上方へ跳上
げられ、これと一体のステアリングホイール17
が完全に上方へ跳上げられる。その後、第1手動
レバー43を解放すると、第1手動レバー43は
第2テンシヨンスプリング44の作用により図示
時計方向へ回動され、そのローラ43cをポール
41の背部に圧接させる。この場合、ラチエツト
42の歯部42aにおけるポール41の歯部41
aに対向する部位は、第12図に示すように作動
プレート51の遮蔽部51bにて覆蓋されている
ため、ポール41の歯部41aは遮蔽部51bの
外周面に当接するのみで、ラチエツト42の歯部
42aと噛合することはない。なお、回動ブラケ
ツト32の回動途中に第1手動レバー43を解放
した場合には第2テンシヨンスプリング44の作
用にてローラ43cがポール41の背部に圧接し
てこれを反時計方向へ回動させ、ポール41の歯
部41aをラチエツト42の歯部42aに噛合さ
せようとする。しかしながら、この状態において
は、作動プレート51の係止爪51cがラチエツ
ト42の歯部42aの1つと係合していて、その
遮蔽部51bがラチエツト42の歯部42aの一
部を覆つているため、ポール41の歯部41aは
遮蔽部51bの外周面に摺接するのみで、ラチエ
ツト42の歯部42aに噛合することはない。こ
のように、運転者は第1手動レバー43の揺動操
作のみで、ステアリングホイール17を極めて容
易に上方へ跳上げることができる。
ステアリングホイール17が上方へ跳上げられ
ている状態においては、第12図に示すようにポ
ール41の歯部41aとラチエツト42の歯部4
2とは解離したままとなり、回動ブラケツト32
およびこれと一体に連結されたステアリングホイ
ール17は下方へ回動可能な状態にある。従つ
て、運転者が再乗車時等にステアリングホイール
17を第1テンシヨンスプリング37,37に抗
して引下げれば、ステアリングホイール17は下
方へ容易に回動される。この場合、ステアリング
ホイール17が跳上げ時に傾動した角度と全く同
じ角度だけ回動した位置にきたとき、ラチエツト
42と一体的に回動している作動プレート51の
遮蔽部51bの外周面とポール41の歯部41a
との係合(摺接)が外れる。このため、ポール4
1は第2テンシヨンスプリング44の作用にて図
示反時計方向へ押動され、その歯部41aとラチ
エツト42の歯部42aとが噛合する。この場
合、ステアリングホイール17を下方へ回動させ
た角度は跳上げた角度と等しいため、ポール41
の歯部41aとラチエツト42の歯部42aとは
以前と全く同じ山、谷同士で噛合することにな
る。従つて、ステアリングホイール17を単に引
下げるという操作のみで跳上げる以前の所定の位
置に復帰させ、これを当該位置に確実に固定する
ことができる。
運転者が自分の体格に合わせてステアリングホ
イール17を位置調整する場合には、例えば第2
図に示す状態にある記憶機構50の第2手動レバ
ー53をその操作ノブ53dを把持して図示反時
計方向へ揺動操作する。これにより、第2手動レ
バー53のカム穴53bのカム面53b1が作動
プレート51に設けた第2レリーズピン56と係
合し、第2レリーズピン56を介して作動プレー
ト51を板ばね52に抗して前方へ摺動させる。
同時に、第2手動レバー53の係合ピン53cが
第1手動レバー43に係合し、第1手動レバー4
3を第2手動レバー53と一体的に揺動させる。
このため、作動プレート51においては、その係
止爪51cがラチエツト42の歯部42aから解
離するとともに、その係合突起51dがガイドプ
レート55の係合凹所55aに突入してこれと係
合する。この結果、作動プレート51はラチエツ
ト42を解放した状態にてその上下方向の回動を
規制され、作動プレート51に対するラチエツト
42の相対的回動を許容する。また、第1手動レ
バー43においては、ステアリングホイール17
の跳上げ操作時におけると同様に、カム穴43a
のカム面43a1がポール41の第1レリーズピ
ン45に係合してポール41を図示時計方向へ回
動させ、ポール41の歯部41aをラチエツト4
2の歯部42aから解離させる。この結果、ラチ
エツト42およびこれと一体の回動ブラケツト3
2とこれに連結されたステアリングホイール17
は、第13図に示すように固定ブラケツト31お
よび作動プレート51に対して上下方向へ回動可
能となる。従つて、第2手動レバー53の揺動操
作状態を保持してステアリングホイール17を上
下動させれば、ステアリングホイール17を所望
の傾角の位置に移動することができる。この移動
後第2手動レバー53を解放すると、まず第1手
動レバー43が第2テンシヨンスプリング44の
作用にて非操作位置に復帰し、ローラ43cを介
してポール41を押圧してその歯部41aをラチ
エツト42の歯部42aに噛合させる。これによ
り、ラチエツト42およびこれと一体の回動ブラ
ケツト32は固定ブラケツト31に対してロツク
され、回動ブラケツト32に連結されたステアリ
ングホイール17は所望の傾角の位置に位置調整
される。その後、第2手動レバー53が第3テン
シヨンスプリング54の作用にて非操作位置に復
帰するとともに作動プレート51が非操作位置に
復帰し、作動プレート51の係止爪51cが板ば
ね52の作用にてラチエツト42の歯部42aの
1つに係合する。この場合、係止爪51cはステ
アリングホイール17の位置調整以前に係合して
いたラチエツト42の歯部42aからステアリン
グホイール17の調整角分だけずれた歯部42a
に係合する。このことは、記憶機構50がステア
リングホイール17の位置調整後の傾角位置に設
定されたことを意味する。なお、ステアリングホ
イール17の位置調整後における跳上げ操作、位
置調整操作については、上記した手順と全く同様
にしてなされる。このように、本実施例において
は、第2手動レバー53の揺動操作により第1手
動レバー43をも一体的に揺動させてステアリン
グホイール17の位置調整を可能にしているの
で、2つの手動レバーをそれぞれ独立的に揺動操
作する場合に比し操作性が著しく向上する。
ところで、本実施例においては、ステアリング
ホイール17を上方へ跳上げるべく第1手動レバ
ー43の揺動操作時、ポール41の歯部41aが
ラチエツト42の歯部42aから離れた瞬間作動
プレート51における遮蔽部51bの下端部が第
1テンシヨンスプリング37,37の作用にてラ
チエツト42を介してポール41の歯部41aの
上端部に圧接される。このため、作動プレート5
1にはポールから上方への大きな力が瞬時付与さ
れる。しかしながら、本実施例においては、作動
プレート51における係止爪51cの他方の傾斜
部51c2の傾斜角βを小さく形成しているの
で、ポール41から瞬時に受ける大きな力によつ
ても係止爪51cとラチエツト42の歯部42a
との係合が解除されることはなく、作動プレート
51は設定された機能を保持する。
また、本実施例において、第1手動レバー43
を揺動操作してポール41の歯部41aとラチエ
ツト42の歯部42aとの噛合を解除した状態に
てステアリングホイール17を引下げるという誤
操作をした場合には、ラチエツト42と一体の作
動プレート51が時計方向へ回動して作動プレー
ト51の係合突起51dがガイドプレート55の
係合段部55cに衝突する。しかしながら、本実
施例においては、作動プレート51における係止
爪51cの一方の傾斜部51c1の傾斜角αを大
きく形成しているので、ラチエツト42の歯部4
2aに対する作動プレート51の係止爪51cの
係合が容易に解除される。このため、係止爪51
cおよびラチエツト42の歯部42aにはさほど
大きな力が加わることがなく、これら両者51
c,42aの摩耗、損傷が抑制される。従つて、
かかる誤操作が繰り返し行われても、これら両者
51c,42aの機能が損なわれるおそれはな
い。
なお、本実施例においては、特にラチエツト4
2の外側に係合ピン57を突設して、ラチエツト
42が作動プレート51に対して図示時計方向へ
所定角相対回動したとき係合ピン57を作動プレ
ート51の中間部上縁に設けた係合段部51eに
係合させ、ラチエツト42の同方向へのそれ以上
の相対回動を規制するようにしている。このた
め、係合ピン57は次のように機能する。すなわ
ち、本実施例のテイルトステアリング装置におい
て、ステアリングホイール17を第12図に示す
ように上方へ跳上げた状態にて、誤つて第2手動
レバー53を図示反時計方向へ揺動操作してステ
アリングホイール17を下方へ押動すると、作動
プレート51の係止爪51cとラチエツト42の
歯部42aとの係合が解除され、ラチエツト42
およびこれと一体の回動ブラケツト32が作動プ
レート51に対して図示時計方向へ相対回動す
る。このため、係合ピン57がない場合には、そ
の後第2手動レバー53を解放すると、作動プレ
ート51の係止爪51cはラチエツト42の歯部
42aにおける最下部42a1またはその近傍に
て係合して当該部が作動プレート51の遮蔽部5
1bにより覆蓋され、ラチエツト42の歯部42
aに対してポール41の歯部41aを噛合不能に
させるおそれがあり、また、作動プレート51を
その係合突起51dがガイドプレート55の係合
凹所55aに対向する正規の位置へ回動復帰させ
ることができなくなるおそれがある。しかしなが
ら、本実施例においては、ラチエツト42が作動
プレート51に対して図示時計方向へ所定角相対
回動すると、係合ピン57が作動プレート51の
中間部上縁の係合段部51eに係合する。このた
め、その後ラチエツト42は係合ピン57を介し
て作動プレート51を図示時計方向へ一体的に回
動させ、ガイドプレート55の係合凹所55aの
係合段部55cに当接させて作動プレート51を
その係合突起51dが係合凹所55aに対向する
正規の位置へ回動復帰させる。従つて、係合ピン
57は誤操作時におけるロツク装置40、記憶機
構50の機能を適確に補償する。
また、本実施例においては、特にガイドプレー
ト55の係合凹所55aの下端部にラチエツト4
2の歯部42aの外周に沿つて下方へ所定長さ延
びる円弧状突出部55bを設けている。このた
め、ステアリングホイール17の跳上げ時第2手
動レバー53を誤つて図示反時計方向へ揺動操作
した場合には、作動プレート51の係合突起51
dの外周が円弧状突出部55bの内周に当接し、
作動プレート51のそれ以上の摺動が規制され
る。また、この状態でステアリングホイール17
を下方へ押動させた場合には、作動プレート51
は係合ピン57に係合してラチエツト42と一体
的に回動して、係合突起51dがガイドプレート
55の係合凹所55aに対向する正規の位置へ復
帰する。この復帰時、作動プレート51はその係
合突起51dの外周をガイドプレート55の円弧
状突出部55bの内周に摺接させつつ復帰するた
め、作動プレート51がガイドプレート55の下
端部等に引掛つてこれら両者51,55が損傷す
ることはない。
さらにまた、本実施例においては、特に両手動
レバー43,53における操作ノブ43d,53
dの形状を第9図a,bに示すように異ならしめ
ている。このため、運転者は指の感触で両手動レ
バー43,53を判別することができ、各手動レ
バー43,53の選択に極めて便利である。
なお、本実施例においては、本考案をステアリ
ングホイールがステアリングシヤフトの軸方向へ
位置調整可能なテレスコピツク型ステアリング装
置に実施した例について示したが、本考案はかか
るテイルトステアリング装置に限らず、車体の一
部に固定した固定ブラケツトと、傾動可能なステ
アリングシヤフトおよびステアリングホイールを
回転自在に軸支するコラムチユーブに固着されか
つ前記固定ブラケツトに上下方向へ所要角度回転
自在に連結した回動ブラケツトと、この回動ブラ
ケツトと前記固定ブラケツトまたは車体との間に
介装されて前記回動ブラケツトを上方へ跳上げる
べく付勢する第1のばね手段と、前記両ブラケツ
トにおける一方のブラケツトの一側にて上下方向
へ回動可能に組付けられて前記両ブラケツトにお
ける他方のブラケツトに設けた円弧状歯部に解離
可能に噛合するポールと、このポールの背部に解
離可能に係合し同ポールの揺動を規制してその歯
部と前記円弧状歯部との噛合を保持するストツパ
を備え前記一方のブラケツトに上下方向へ回動可
能に組付けた第1の手動レバーと、前記ストツパ
を前記ポールの背部に係合すべく前記第1の手動
レバーを付勢する第2のばね手段と、前記第1の
手動レバーとポール間に設けられ前記第1の手動
レバーを前記第2のばね手段に抗して所定角揺動
操作したとき前記ポールを揺動してその歯部と前
記円弧状歯部との噛合を解除させる第1のカム手
段を具備して、前記第1の手動レバーを揺動操作
したとき前記回動ブラケツトが前記第1のばね手
段の作用にて上方へ跳上げられるようにした各種
形式のテイルトステアリング装置に実施し得る。
また、本考案をこれら各種形式のテイルトステア
リング装置に実施するに当つては、上記実施例の
ラチエツト42の歯部42aに相当する円弧状歯
部を回動ブラケツトの自由端部に直接設けるよう
にしてもよい。さらにまた、本考案を実施するに
当つては、上記実施例における 第1テンシヨンスプリング37の一端を車体
の一部に係止する ポール41を回動ブラケツト32側に軸支す
るとともに、円弧状歯部を固定ブラ ケツト3
1側に設ける。
両手動レバー43,53、ガイドプレート5
5をポール41が軸支されるブラケツト側に軸
支する 等、適宜変更することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係るテイルトステアリング装
置の1実施例を示す側面図、第2図は同装置の要
部拡大側面図、第3図は同要部拡大一部破断平面
図、第4図は両ブラケツトの右方腕部を示す側面
図、第5図は第1手動レバーの側面図、第6図は
作動プレートの側面図、第7図は第2手動レバー
の側面図、第8図はガイドプレートの側面図、第
9図aは第1手動レバーの操作ノブの拡大斜視
図、第9図bは第2手動レバーの操作ノブの拡大
斜視図、第10図は同装置におけるラチエツトと
作動プレートの係止爪との係合状態を示す拡大部
分縦断端面図、第11図は第10図に示した係止
爪の拡大部分縦断面図、第12図はテイルトアウ
エイ時における同装置の要部拡大側面図、第13
図はテイルト調整時における同装置の要部拡大側
面図である。 符号の説明、13……第3ステアリングシヤフ
ト、17……ステアリングホイール、31……固
定ブラケツト、32……回動ブラケツト、37…
…第1テンシヨンスプリング、40……ロツク装
置、41……ポール、42……ラチエツト、43
……第1手動レバー、43a……カム穴、43c
……ローラ、43d……操作ノブ、44……第2
テンシヨンスプリング、45……第1レリーズピ
ン、50……記憶機構、51……作動プレート、
51b……遮蔽部、51c……係止爪、51c
1,51c2……傾斜部、51d……係合突起、
51e……係合段部、52……板ばね、53……
第2手動レバー、53b……カム穴、53c……
係合ピン、53d……操作ノブ、54……第3テ
ンシヨンスプリング、55……ガイドプレート、
55a……係合凹所、55b……円弧状突出部、
55c……係合段部、56……係合ピン、57…
…係合ピン。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 車体の一部に固定した固定ブラケツトと、傾動
    可能なステアリングシヤフトおよびステアリング
    ホイールを回転自在に軸支するコラムチユーブに
    固着されかつ前記固定ブラケツトに上下方向へ所
    定角度回動自在に連結した回動ブラケツトと、こ
    の回動ブラケツトと前記固定ブラケツトまたは車
    体との間に介装されて前記回動ブラケツトを上方
    へ跳上げるべく付勢する第1のばね手段と、前記
    両ブラケツトにおける一方のブラケツトの一側に
    て上下方向へ回動可能に組付けられて前記両ブラ
    ケツトにおける他方のブラケツトに設けた円弧状
    歯部に解離可能に噛合するポールと、このポール
    の背部に解離可能に係合し同ポールの揺動を規制
    してその歯部と前記円弧状歯部との噛合を保持す
    るストツパを備え前記一方のブラケツトに上下方
    向へ回動可能に組付けた第1の手動レバーと、前
    記ストツパを前記ポールの背部に係合すべく前記
    第1の手動レバーを付勢する第2のばね手段と、
    前記第1の手動レバーとポール間に設けられ前記
    第1の手動レバーを前記第2のばね手段に抗して
    所定角揺動操作したとき前記ポールを揺動してそ
    の歯部と前記円弧状歯部との噛合を解除させる第
    1のカム手段を具備して、前記第1の手動レバー
    を揺動操作したとき前記回動ブラケツトが前記第
    1のばね手段の作用にて上方へ跳上げられるよう
    にした車両用テイルトステアリング装置におい
    て、前記円弧状歯部の一部に解離可能に係合する
    係止爪と同円弧状歯部の一部を覆う円弧状の遮蔽
    部を備えた作動プレートを前記両ブラケツトの枢
    軸に上下方向へ回動可能にかつ枢軸に対して直角
    方向へ摺動可能に組付けて同作動プレートをばね
    付勢してその係止爪を前記円弧状歯部の一部に係
    合させるとともに、前記第1の手動レバーの揺動
    操作方向へ所定角揺動操作したとき同第1の手動
    レバーに係合してこれを一体的に揺動させる係合
    部を備えた第2の手動レバーを前記一方のブラケ
    ツトに上下方向へ回動可能に組付けて同第2の手
    動レバーをばね付勢して前記第1の手動レバーに
    対して所定角離間させ、かつ前記第2の手動レバ
    ーと前記作動プレート間に同第2の手動レバーを
    所定角揺動操作したとき前記作動プレートを摺動
    してその係止爪と前記円弧状歯部との噛合を解除
    させる第2のカム手段を設けるとともに、前記一
    方のブラケツトの一側には前記作動プレートの遮
    蔽部の外周に設けた係合突起が同作動プレートの
    摺動時に嵌入して同作動プレートの上下方向への
    回動を規制する係合凹所とこの係合凹所の上部に
    設けられ前記係合突起に当接して常に同係合突起
    の上方への相対的回動を規制する係合段部を備え
    たガイドプレートを設けて前記作動プレートに対
    する前記他方のブラケツトの相対回動を可能と
    し、前記第2の手動レバーの揺動操作により前記
    作動プレートを摺動させるとともに前記第1の手
    動レバーを揺動させて、前記固定ブラケツトに対
    する前記回動ブラケツトの傾角を調整し得るよう
    にし、かつ前記作動プレートの係止爪における前
    記ガイドプレートの係合段部とは反対側の傾斜部
    の傾斜角を前記係合段部側の傾斜部の傾斜角に比
    し大きくしたことを特徴とする車両用テイルトス
    テアリング装置。
JP13328783U 1983-08-29 1983-08-29 車両用ティルトステアリング装置 Granted JPS6043470U (ja)

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JP13328783U JPS6043470U (ja) 1983-08-29 1983-08-29 車両用ティルトステアリング装置

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JPH0641905Y2 (ja) * 1988-01-28 1994-11-02 富士機工株式会社 チルト式ステアリング装置

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