JPH0132626Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は車輛、特にオートバイ等の二輪車に取
付けて使用される方向指示灯に関するものであ
る。

（従来技術） 一般にこの種の灯具は、灯具本体と車体への取
付用のステーとが別々に形成され、両者を連結さ
せて使用する構成になつている。このような構成
のものは例えば実公昭57−30202号公報に開示さ
れ、公知になつている。この公知の技術におい
て、電球が取付けられるソケツトはベース板に固
定され、該ベース板がハウジングに対して複数個
のビスにより固定される構成になつている。又灯
具本体とステーとの連結においては、ステーの頭
部に切欠部と首部とを介して翼部を形成し、ハウ
ジングの連結部には翼部の形状に合つた連結孔が
設けられ、該連結孔に翼部を首部まで挿着し、略
90゜回転させてからレンズを固定するためのビス
の先端を切欠部にまで螺合して回転が戻らないよ
うに構成されている。

しかしながらこのような構造であると、例えば
ソケツトをベース板に固定する作業及びベース板
をハウジングに取付ける際に所定の位置に支持し
ながらビス止め作業をしなければならず、いづれ
も作業性が悪いばかりでなく多くのビスを必要と
し、部品点数が多くなる欠点がある。

又、ハウジングとステーとの取付けにあつては
首部を引掛けてレンズ固定用のビスが切欠部に嵌
つて回転を防止しているだけであるため、首部と
連結孔との寸法精度が良くないとガタツキが生
じ、安定性に欠ける欠点がある。

（考案が解決しようとする問題点） 従来例における問題点であつた部品点数を減す
と共に取付作業を容易にし、更に灯具本体とステ
ーとの取付状態を安定させた二輪車用方向指示灯
を提供しようとするものである。

（問題点を解決するための手段） 本考案における従来例の問題点及び欠点を解決
する具体的手段は、灯具本体を構成するハウジン
グと、電球を保持するプレート状ソケツトと、ハ
ウジングに連結されるステーとからなり、前記ハ
ウジングの内部に電球用の挿着凹部を設けると共
に側面にステーの連結凹部を設け、前記挿着凹部
を挾んでスリツトと前記連結凹部に連通する貫通
孔とを設け、前記連結凹部内には前記貫通孔に対
面させてリブを設け、前記プレートソケツトは一
端を略直角に折曲げて係合用突起を形成すると共
に他端には前記貫通孔に対応する固定孔を設け、
前記ステーは連結端側に連結ステーが一体的に設
けられると共に該連結ステーにタツプ立てしたね
じ孔を設け、前記プレートソケツトを前記挿着凹
部に施蓋するようにして前記係合用突起をスリツ
トに圧入して仮止めし、前記プレートソケツトの
固定孔及び前記貫通孔を介して前記連結凹部に挿
着した連結ステーのねじ孔にビスを螺着させて固
定することを特徴とする二輪車用方向指示灯であ
つて、プレートソケツトの係合用突起をスリツト
に圧入することで仮止めできるので、取付作業に
おいて支持しながらねじ止めする厄介な作業が不
要となり、又１本のビスによりプレートソケツト
とステーとを同時に固定できるために余分なビス
を必要とせず部品点数を減すことができるのであ
る。

（実施例） 次に本考案を図示の実施例により更に詳しく説
明すると、１は灯具本体であり、該灯具本体はハ
ウジング２とレンズ３とから構成されている。こ
のハウジング２とレンズ３との組立ては、レンズ
に設けた爪部２ａをハウジング３に設けた係合孔
３ａに係合させ、ボス部２ｂ，３ｂを突合せ状態
にしてビス４により一体化するように構成されて
いる。

前記ハウジング２の内側略中央部に電球５の口
金部６が挿着される挿着凹部７が形成されると共
に、一側面に後述するステーが取付けられる連結
凹部８が形成されている。前記挿着凹部７に近接
してスリツト９が設けられると共に、該スリツト
に対向し、且つ挿着凹部を挾んで前記連結凹部８
に連通する貫通孔１０を設け、連結凹部８内には
前記貫通孔１０に対面するようにしてリブ１１が
突出形成されている。

前記挿着凹部７の開口部側にはプレート状ソケ
ツト１２が配設されるが、該プレート状ソケツト
は電球５が保持されるための挿着孔１３が設けら
れると共に一端が略直角に折り曲げられて係合用
突起１４とし、他端には前記貫通孔１０に対応す
る固定孔１５が形成されている。

前記連結凹部８に嵌め込んで連結されるステー
１６はゴム等の弾性材で形成され、一端に車体へ
の取付ボルト１７が一体に設けられ、他端即ち連
結端部側には連結ステー１８が一体的に形成され
ている。この場合の連結ステー１８は略Ｌ字状を
呈する金具であり、ステー１６に埋設した状態で
一体的に形成される。この連結ステー１８には前
記貫通孔１０に対応するタツプ立てしたねじ孔１
９が設けられている。尚、図中１６ａは連結凹部
８に嵌る段部、２０はビス、２１はコードグロメ
ツト、２２はコード、２３はコードの先端に取付
けられたボタン端子、２４は絶縁体、２５はコイ
ルスプリングである。

（作用） 前記構成を有する本考案の方向指示灯にあつて
は、プレート状ソケツト１２を挿着凹部７に施蓋
するように配設し、該プレート状ソケツト１２の
係合用突起１４をスリツト９に圧入して仮固定す
る。このように仮固定することによつて取付の位
置が正常位置に来ると共にプレート状ソケツト１
２を完全に固定するまで押えている必要がなくな
る。

続いて、連結凹部８にステー１６の連結端部を
嵌め、連結ステー１８のねじ孔１９を貫通孔１０
に対応させ、ハウジング側からプレート状ソケツ
ト１２の固定孔１５及び貫通孔１０を介してビス
２０をねじ孔１９に螺合させ、プレート状ソケツ
ト１２とステー１６とを一本のビス２０で同時に
固定してしまう。尚、使用されるビス２０は専用
のものであつて、該ビス２０が所定長さ以上に長
いものであると、その端部がリブ１１により進入
を阻害されて、それ以上の螺合ができないように
し、ビス２０の無理な進入によるコードの損傷を
防止している。

（考案の効果） 以上説明したように本考案に係る二輪車用方向
指示灯は、電球を保持するプレート状ソケツトが
係合用突起をスリツトに圧入して仮固定されるた
めに完全な固定作業が行われる間でも押えたまま
でいる必要がなく、又ハウジングと連結されるス
テーは連結ステーにタツプ立てしたねじ孔が設け
てあり、前記プレート状ソケツトと一緒に一本の
ビスで固定した構成であるため、組立の作業性が
極めて良好になると共に部品点数を減らすことが
でき安価に提供できるという優れた効果を奏す
る。

又、連結ステーのねじ孔はタツプ立てしてある
ため、ビスでの締付固定が繰返し行われても螺合
部においてネジバカになる心配が全く生じないと
いう優れた効果も奏する。

更に、連結凹部内にリブを設けて所定長さ以上
のビスで締め付けができないようにし、それによ
つてコードを損傷させることがないという優れた
効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本考案の一実施例に係る二輪車用方
向指示灯の断面図である。 １……灯具本体、２……ハウジング、３……レ
ンズ、４，２０……ビス、５……電球、６……口
金、７……挿着凹部、８……連結凹部、９……ス
リツト、１０……貫通孔、１１……リブ、１２…
…プレート状ソケツト、１３……挿着孔、１４…
…係合用突起、１５……固定孔、１６……ステ
ー、１７……ボルト、１８……連結ステー、１９
……ねじ孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 灯具本体を構成するハウジングと、電球を保持
   するプレート状ソケツトと、ハウジングに連結さ
   れるステーとからなり、前記ハウジングの内部に
   電球用の挿着凹部を設けると共に側面にステーの
   連結凹部を設け、前記挿着凹部を挾んでスリツト
   と前記連結凹部に連通する貫通孔とを設け、前記
   連結凹部内には前記貫通孔に対面させてリブを設
   け、前記プレートソケツトは一端を略直角に折曲
   げて係合用突起を形成すると共に他端には前記貫
   通孔に対応する固定孔を設け、前記ステーは連結
   端側に連結ステーが一体的に設けられると共に該
   連結ステーにタツプ立てしたねじ孔を設け、前記
   プレートソケツトを前記挿着凹部に施蓋するよう
   にして前記係合用突起をスリツトに圧入して仮止
   めし、前記プレートソケツトの固定孔及び前記貫
   通孔を介して前記連結凹部に挿着した連結ステー
   のねじ孔にビスを螺着させて固定することを特徴
   とする二輪車用方向指示灯。