JPH0131408Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、主としてロータリ式のフライス盤そ
の他の工作機械に適用されるワーク押圧装置に関
する。

（従来の技術） 従来この種工作機械として、ロータリ盤上に、
治具台を適宜間隔の複数個と、各治具台上に基準
座とを備えて各治具台上の該基準座上に車両用の
エンジンケースその他の加工すべきワークを載置
してクランプその他で固定させると共に、該ワー
クに、その回動軌跡上に臨むその上側の加工ユニ
ツトによりフライス加工その他の加工を施すよう
にした式のものは知られる。

（考案が解決しようとする問題点） 然し乍ら、かゝるものでは、該ワークは、鋳造
時のバリその他により、該基準座上に載置したと
き、それから多少とも浮上つた状態のまゝ固定さ
れて引続く該加工に備えられ勝ちであり、かくて
これを防止すべく該ワークを該基準座上に固定し
た状態から次でこれをプラスチツクハンマで叩い
て該座面上に安定に着座させることが行われる。
然し乍ら、かゝるハンマリング作業は必ずしも該
ワークを安定させるべく有効でないと共に、その
作業に手数を要する等の不都合を伴う。

（問題点を解決するための手段） 本考案はかゝる不都合のない装置、即ち該ハン
マリング作業に代る有効な手段を提供することを
その目的としたもので、ロータリ盤上に、治具台
を介して基準座を備えて、その上面に加工すべき
ワークを載置して固定させると共に、ワークに、
その回転軌跡上に臨むその上側の加工ユニツトに
よりフライス加工その他の加工を施すようにした
式のものにおいて、該回動軌跡上に該ユニツトの
上流側に位置して、固定機枠を備えると共に、ワ
ークをその上面から押圧すべき回転自在の押圧ロ
ーラを該機枠に支承させてばねに杭して上動自在
に設けて成る。

（実施例） 本考案実施の１例を別紙図面に付説明する。図
面はロータリ式フライス盤に適用した場合を示す
もので１は下側の機台、２はその上側の矢示方向
に駆動回転されるロータリ盤を示し、その上側に
その回転方向に沿つて荒加工ユニツト３と、仕上
加工ユニツト４とを順次に配設する。該ロータリ
盤２上には治具台５を適宜間隔の複数個に備える
と共に各治具台５上に少くとも３個の基準座６，
６，６を備え、加工すべきワークａを該基準座
６，６，６上に載置すると共にこれを各クランプ
７で固定させるようにした。図面で８は該ワーク
ａを下面から支承するナチユラルロツクを示す。
該ワークａは例えば第６図及び第７図に明示する
ようにアルミ鋳造製の車両用のエンジンケースか
ら成る。かくて、各治具台５上の各ワークａは該
ロータリ盤２の回転に伴われて回動して各加工ユ
ニツト３，４による順次の加工を施されるもの
で、以上は従来のものと特に異ならない。

本考案によれば、該ワークａを該荒加工ユニツ
ト３による加工に先立ちその上面から押圧して、
該基準座６，６，６上に圧接させバリによる浮上
り等を補正すべく構成するもので、即ち該加工ユ
ニツト３の上流側に位置して固定機枠９を設ける
と共に、該ワークａをその上面から押圧すべき回
転自在の押圧ローラ１０を該機枠９に支承させて
ばね１１に杭して上動自在に設ける。

これを詳述するに、該ローラ１０はウレタンゴ
ムその他の弾性体から成り、これをその中心の軸
１２上に焼付その他で固定させると共に該軸１２
をその両端の軸受部材１３，１３を介してその上
端の昇降枠１４に固定とし、更に該昇降枠１４を
その上面の左右１対のガイドロツド１５，１５に
おいてその上側のガイドブツシユ１６，１６に挿
通させると伴に各外周の該ばね１１で下方に連発
させ、更にその各上端に沿うナツト１７，１７で
該機枠９上に支承させるようにした。

図面で１８は該ナツト１７を適宜の回動位置に
固定するピンを示す。

（作用） その作動を説明するに、各治具台５上に該基準
座６，６，６を介して載置されると共に各クラン
プ７で固定されるワークａは、ロータリ盤２の回
転によればこれに伴われて回動して各加工ユニツ
ト３，４に順次導かれるが、これに先立ち押圧ロ
ーラ１０の下面に導かればね１１に抗してこれを
上方に押圧しつゝその下側を通過し、かくてその
反力により該基準座６，６，６上に押圧されて浮
上り等の不安定性が除去される。即ち該基準座
６，６，６の上端で形成される基準座面上に浮上
り等のない状態に安定に着座した状態となり、か
くて引続く加工に備えられる。

（考案の効果） このように本考案によるときは、ワーク回転軌
跡上に、加工ユニツトの上流側に位置して、該ワ
ークを上面から押圧すべき回転自在の押圧ローラ
をばねに杭して上動自在に設けるもので、各ワー
クは該加工ユニツトによる加工に先立ち該ローラ
による押圧を上面から作用されて各基準座面上に
当接されることが自動的に行われ、かくて該座面
上に安定した加工状態に得ることが出来、従来の
人手によるハンマリング作業の前記した不都合を
無くし得られ、その構造は簡単で廉価に得られる
等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案装置を備えた工作機械の１例の正
面図、第２図はその平面図、第３図はその要部の
拡大した正面図、第４図はその一部の平面図、第
５図はその−線截断面図、第６図はワークの
１例の平面図、第７図はその側面図である。 ２……ロータリ盤、３，４……加工ユニツト、
５……治具台、６，６，６……基準座、ａ……ワ
ーク、９……固定機枠、１０……押圧ローラ、１
１……ばね。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ロータリ盤上に、治具台を介して基準座を備え
   て、その上面に加工すべきワークを載置して固定
   させると共に、該ワークにその回転軌跡上に臨む
   その上側の加工ユニツトによりフライス加工その
   他の加工を施すようにした式のものにおいて、該
   回動軌跡上に該ユニツトの上流側に位置して、固
   定機枠を備えると共に、ワークをその上面から押
   圧すべき回転自在の押圧ローラを該機枠に支承さ
   せてばねに杭して上動自在に設けて成るワーク押
   圧装置。