JPH01306424A - 硬化可能な樹脂組成物 - Google Patents

硬化可能な樹脂組成物

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JPH01306424A
JPH01306424A JP63136554A JP13655488A JPH01306424A JP H01306424 A JPH01306424 A JP H01306424A JP 63136554 A JP63136554 A JP 63136554A JP 13655488 A JP13655488 A JP 13655488A JP H01306424 A JPH01306424 A JP H01306424A
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栄一郎 滝山
Tateshi Ogura
小倉 立士
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針谷 憲璋
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    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F290/00Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers modified by introduction of aliphatic unsaturated end or side groups
    • C08F290/08Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to polymers modified by introduction of aliphatic unsaturated end or side groups on to polymers modified by introduction of unsaturated side groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は各種用途に有用なポリエン−チオール型の硬化
可能な樹脂組成物に係わり、主として塗料、コーティン
グ、接若剤の分野に有用な樹脂組成物に関する。
[従来の技術] ポリエン成分とポリチオール成分とを組合せ、光反応開
始剤を加えて硬化させることは公知である(1例をあげ
れば、特公昭58−2H59号公報)。
また前記公報以外のポリエン成分として、例えば、ジア
リリデンペンタエリスリット(次式)%式%) 然し、ポリエン−ポリチオール型樹脂の最も大きな欠点
は、ポリチオールから発生するメルカプタン臭であって
、現段階では致命的ともいえる実用上の障碍をなしてい
る。
そのために、物性面特に接着性の方面ではみるべきもの
がありながら、はとんど実用に供されていないのが実情
である。
その他に、前述したポリエン−ポリチオール型では、硬
化後の結合が脂肪族のチオエーテル構造であるために、
比較的耐熱性に乏しいことも挙げられる。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、前記のポリエン−ポリチオール型光硬化性樹
脂の欠点即ちメルカプタン臭を無くしてこの種樹脂の実
用上の障碍を取除くと共に併せてその耐熱性、接着性及
び機械的強度の向上をはかるを課題とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、上記課題を解決するために種々検討した
結果、分子Ek1000以上のポリエン成分と、分子中
に少くとも2個の不飽和結合を有しており、その中の少
くとも1個は環中にある不飽和脂環式化合物と、分子中
に少くとも2個のチオール基を有するポリチオール化合
物とを、チオール基の全数が不飽和結合の全数より多い
割合で反応させて得られる分子中にチオール基と脂環式
構造を有する脂環式化合物をチオール成分として併用す
ることにより、臭と耐熱性などの問題を解決できる二と
見出し、本発明を完成することができた。
[作  用コ 本発明の理解を助けるために、不飽和脂環式化合物とし
て、ジシクロペンタジェン及びポリチオール化合物とし
てテトラチオール化合物を用いて説明すると、本発明チ
オール成分は次のようにモデル的に示される。
(以下余白) H H H 即ち、ジシクロペンタジェンの2個の不飽和結合は、反
応性が異なり、一方のエンドメチレン構造をもった不飽
和環状型の不飽和結合はチオール基との反応が速やかで
あるが、5員環の方の不飽和結合はより低反応性であっ
て、反応條件を選ぶことによりチオール基を残存させる
ことは容易である。
本来、エン−チオール基の反応はチオール基の水素が不
飽和結合に付加する形式であることから、〜HC−CH
2+H3−〜 → 〜CH2−C)I2−3−〜 の如く反応が進行する、従って高分子化するためには、
チオール基は1分子中に少くとも2個なければならず、
これは不飽和結合も同様である。
然し本発明のチオール成分の場合、チオール基が2個で
なくとも不飽和結合が存在しているため、相手になるポ
リエン成分の不飽和結合がラジカル硬化可能好適には(
メタ)アクリロイル基であれば利用可能である。
この場合不飽和結合とチオール基、又は不飽和結合同志
の競争反応となる。ポリエン成分の不飽和結合がラジカ
ル硬化性に乏しい場合には、相手となる本発明のチオー
ル成分中のチオール基は、1分子中に少くとも2個が必
要となる。
本発明のチオール成分はポリチオール化合物と、例えば
ジシクロペンタジェンとを付加させると、チオール基が
残存していても、チオール化合物のメルカプタン臭は完
全に消失する。
この場合、ポリチオール化合物の相手方であるジシクロ
ペンタジェンも強烈な持具を有しており、オーブン状態
では扱えないが、両者を混合、部分的にでも反応させる
と両方の臭気が消失することは劇的ですらある。
分子中に少くとも2個の不飽和結合を宵しており、その
中の少くとも1個は環中にある不飽和脂環式化合物は、
入手可能なタイプは皆、持具を有しジシクロペンタジェ
ンと同様に扱うことができる。
これに対し、臭気の乏しいポリエン化合物、例えば次の
一般式で現わされる各種の不飽和結合を2個以上有する
ものは、ポリチオール化合物と併用反応してもポリチオ
ール化合物のメルカプタン臭は消失しない。
−o−e−c=c−R。
HI+ −N−C−C−C−R。
−c−c (R) 2゜ 但しRは水素原子、フェニル基または、1〜9個の炭素
原子をもつアルキル基を示す。
本発明のチオール成分を形成するためのポリチオール化
合物としては、次の種類があげられる。
即ち、約50以上の分子量をもち、一般式%式%) 〔R:多価の有機基、nは2以上〕 又は、 (R,R’  : C,〜C4のアルキレン基〕をもつ
ポリチオールである。
ポリチオール化合物としては種々のものが挙げられるが
、臭及び最終製品の物性の面からチオグリコール酸又は
メルカプトプロピオン酸とポリオールとのエステル化生
成物が好適である。その1例をあげれば、ペンタエリス
リットテトラチオグリコレート、ペンタエリスリットテ
トラチオプロピオネート、トリメチロールプロバントリ
チオグリコレート、トリメチロールプロバントリチオプ
ロピオネート、ヘキサンジオールジチオプロピオネート
などである。その中で3価以上のポリチオール化合物が
チオール基を残存させるのに最適である。その他、チオ
ビスフェノールA1シアヌール構造またはイソシアヌー
ル構造を有する多価チオール類も使用可能である。
これらポリチオール化合物と併用してチオール成分を形
成させるための不飽和脂環式化合物は、分子中に少くと
も2個の不飽和結合を有しており、その中の少くとも1
個は環中にある化合物であり、最も代表的にはジシクロ
ペンタジェンがあり、コストも安く本発明の目的には最
適である。この他には例えば次の種類が挙げられ十分に
使用可能である。
文献上にはシクロペンタジェン、シクロドデカトリエン
など幾多の化合物もあるが、ジシクロペンタジェンに次
で利用価値のあるものは、前述した(−r) 5−エチ
リデンビシクロ[:2,2.1]ヘプト−2−エン(エ
チリデンノルボルネン)である。
ポリチオール化合物と不飽和脂環式化合物との反応は、
チオール成分中にチオール基を残存させなければならな
い関係上、ポリチオール化合物のチオール基の全数が不
飽和脂環式化合物の不飽和結合の全数よりも多い割合で
反応させる必要がある。その使用割合は、不飽和結合1
個に対してチオール2個又はそれ以上が望ましい。
しかし前述したように、ポリエン成分によっても相違す
る。
チオール成分の合成は単にポリチオール化合物と不飽和
脂環式化合物とを混合し、必要な付加を得る迄加温、或
は冷却して行われる。
本発明の一方の成分であるポリエン成分は、分子量10
00以上であり、分子中に少くとも2個の反応性炭素−
炭素二重結合を有するか又は少くとも1個の反応性炭素
−炭素三重結合を有するオリゴマー又はポリマー(以下
単にポリマーという)である。ここで反応性とは付加重
合又はチオール基との付加反応が可能な炭素−炭素不飽
和結合を意味するものである。これら反応性の不飽和結
合の好適な例としてはアリル基、(メタ)アクリロイル
基、ビニル基、イソプロペニル基などの炭素−炭素二重
結合、プロパギル基、などの炭素−炭素三重結合が挙げ
られる(以下まとめて不飽和結合という)。
本発明で用いられるポリエン成分は、分子量は1000
以上であるため、耐熱性、接着性及び機械的強度などの
硬化物の物性をレベルアップすることができる。また、
ポリマーの骨格構造を変化させることによって、硬化物
の物性に多様化を与えることも可能である。
本発明のポリエン成分には幾つかの合成方法があるが、
一般的には、官能基を有するポリマーと該官能基と反応
する不飽和化合物とを反応させることによって得られる
。その際、ポリマー及び不飽和化合物の種類を変えるこ
とにより、硬化物の物性の多様化を図ることができる。
しかし、反応の容易さを考慮すると、前記反応はウレタ
ン化またはエステル化反応が好適である。
従って、代表的には、活性水素、例えばヒドロキシ基を
有するポリマーとイソシアナート基を有する不飽和化合
物とのウレタン化反応、或いは逆にイソシアナート基を
有するポリマーと不飽和モノアルコールとのウレタン化
反応が挙げられる。同様に、エステル化反応を起こす′
ヒドロキシ基又はエポキシ基とカルボキシ基又は酸無水
物基との何れか一方をそれぞれ有するポリマー及び不飽
和化合物をエステル化反応させてポリエン成分を合成す
ることもできる。
本発明のポリエン成分を合成するためのポリマーとして
は、前記したようなウレタン化又はエステル化反応を起
す分子中にイソシアネート基、酸無水物基、カルボキシ
基、ヒドロキシ基又はエポキシ基などの官能基を有する
ものであり、具体的にはフェノキシ樹脂、飽和又は不飽
和のアルキッド、エポキシアクリレート、ポリエステル
ポリオール、ポリエーテルポリオール、エチレン、酢酸
ビニル共重合体のけん化物などが挙げられる。
その他に、炭素−炭素二重結合を有する重合性七ツマ−
(1)と該モノマーと重合し得る重合性二重結合および
前記官能基を有する重合性モノマー(11)とを共重合
して得られる共重合体(a)が挙げられる。
共重合体(a)のポリマー主鎖を形成するモノマー(1
)としては、炭素−炭素二重結合を有する重合性モノマ
ーであれば、特に制限を加える必要はないが、例えばス
チレン、ビニルトルエン、クロロスチレン、アクリル酸
エステル類、メタクリル酸エステル類、アクリロニトリ
ル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ビニルピロリドン、
酢酸ビニルなどが代表的であり、それぞれ単独または混
合して用いることができる。
共重合体(a)の他の成分である前記官能基を有するモ
ノマー(11)は、ウレタン化またはエステル化反応を
起こすイソシアナート基、酸無水物基、カルボキシ基、
ヒドロキシ基、エポキシ基などの官能基を有する重合性
モノマーである。このうちイソシアナート基を有する七
ツマ−としてはイソシアナートエチルメタクリレート、
酸無水物基を有するモノマーとしては例えば無水マレイ
ン酸、無水イタコン酸があり、カルボキシ基を有するモ
ノマーとしては例えばアクリル酸、メタクリル酸があり
、ヒドロキシ基を有する七ツマ−としては例えば不飽和
モノアルコール類、例えば2−ヒドロキシエチルアクリ
レート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ルメタクリレート、メチロールアクリルアミドがあり、
エポキシ基を有するモノマーとしてはグリシジル(メタ
)アクリレートおよびエポキシ樹脂のモノ(メタ)アク
リレートなどが代表例として挙げられる。
また、前記官能基を有するポリマー(a)に不飽和結合
を導入する不飽和化合物(b)は、ポリマー(a)中に
存在する官能基とウレタン化またはエステル化反応を起
こすヒドロキシル基、エポキシ基、イソシアナート基、
カルボキシル基などの反応性基および不飽和結合を存す
る化合物である。この化合物(b)は、ポリマー(a)
中の官能基の柾順に従って下記の化合物が使用される。
例えば、ポリマー(a)中の酸無水物基とエステル化反
応してする化合物(b)としては、上記した例えば2−
ヒドロキシエチルアクリレート、プロパギルアルコール
などの不飽和モノアルコール類があり、ポリマー(a)
のカルボキシ基とエステル化反応する化合物(b)とし
ては、不飽和モノエポキシ化合物、例えばグリシジル(
メタ)アクリレート、特にグリシジルメタクリレート、
エポキシ樹脂のモノ(メタ)アクリレ−トなどがあり、
ポリマー(a)のヒドロキシ基とウレタン化反応する化
合物(b)としては、イソシアナートエチルメタクリレ
ート、前述の不飽和モノアルコール例えば2〜ヒドロキ
シエチルアクリレートなどと多価イソシアナートとの反
応により得られる不飽和インシアナートなどがあり、ポ
リマー(a)中のエポキシ基とエステル化反応する化合
物(b)としては、アクリル酸、メタクリル酸などを挙
げることができる。
上記の(メタンアクリロイル基を有する不飽和イソシア
ナートは、分子中に(メタ)アクリロイル基とインシア
ナート基を各1個ずつ共に有することが理想的であるが
、反応中のゲル化防止の見地から、多価イソシアナート
1モル当り不飽和モノアルコール1モル以上を反応させ
て不飽和イソシアナート中のイソシアナート基の残存割
合を0.2〜0.9(モル比)にする必要がある。例え
ばジイソシアナート1モルに対して不飽和アルコール1
.1モルから1.8モルの範囲で反応させ、イソシアナ
ート基を残存させることが必要であり、この残存イソシ
アナート基は、モノマー(1)と(11)で得られた共
重合体(a)主鎖のヒドロキシ基との反応に利用される
このように、ポリエン成分として用いるポリマーには踵
々の鍾類があるが、その中でも、側鎖にウレタン結合ま
たはエステル結合を介して(メタ)アクリロイル基を有
する側鎖不飽和ポリマーが特に好適な例として挙げられ
る。
以下に、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する本願発
明のポリマー(A)の代表的な具体例および製造方法を
説明する。
(1)側鎖にウレタン結合を介して(メタ)アクリロイ
ル基を有する側鎖不飽和ポリマー 0)特開昭59−230019号公報、同60−384
03号公報、同62−109815号公報に記載されて
いるもので、次のようなものである。
側鎖にヒドロキシ基を含む共重合体(a)と、多価イン
シアカートと(メタ)アクリロイル基を有する不飽和モ
ノアルコールとの付加物で遊離のイソシアナート基を有
する不飽和イソシアナート(b)とを、重合性単量体中
で(a)のヒドロキシ基と(b)のイソシアナート基と
を反応させることにより硬化可能な側鎖不飽和ポリマー
(A)が得られる。
具体的には、側鎖にヒドロキシル基を含むポリマーとし
てフェノキシ樹脂並びに2−ヒドロキシエチル(メタ)
アクリレートまたは2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレートとスチレンとの共重合体(a)を用い、それ
に不飽和イソシアナート(b)としてトリレンジイソシ
アナートと2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート
または2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートの
付加物を反応させて得られるものが最適である。
(ロ)前記の側鎖にヒドロキシ基を含む共重合体(a)
と、イソシアナートエチルメタクリレート(b)とを反
応させることよりなる硬化可能な側鎖不飽和ポリマー(
A)も用いられる。
(ハ)イソシアナートエチルメタクリレートと、スチレ
ン、メチルメタクリレート等ビニルモノマーとの共重合
によって得られる、側鎖にイソシアナートを含む共重合
体(a)と、(メタ)アクリロイル基を有する不飽和ア
ルコール(b)とを反応させることにより得られる側鎖
不飽和ポリマー<h>も用いられる。
(2)側鎖にエステル結合を介して(メタ)アクリロイ
ル基を有する側鎖不飽和ポリマー、(ニ)側鎖にグリシ
ジル基を含む共重合体(a)と、(メタ)アクリル酸(
b)とを反応させることより得られる側鎖不飽和ポリマ
ー(A)である。
具体的には、スチレンとグリシジル(メタ)アクリレー
トとの共重合体に、(メタ)アクリル酸をエステル化反
応させて得られるものが好適である。また、グリシジル
(メタ)アクリレートの1部に代えてアリルグリシジル
エーテルを用いたものも好適に使用される。
(ホ)側鎖にカルボキシ基を含む共重合体(a)と、不
飽和エポキシ化合物(b)とを反応させて得られるポリ
マーが挙げられる。具体的には、スチレンと(メタ)ア
クリル酸との共重合体に、グリシジル(メタ)アクリレ
ートを反応させて得られるものが好適である。
(へ)特開昭61−258817号に記載の方法で得ら
れるポリマー。
〔工程A)(メタ)アクリル酸1モルに対してエポキシ
樹脂1モル以上とを反応させて得られる、分子中に(メ
タ)アクリロイル基とエポキシ基とを仔する不飽和エポ
キシ樹脂を少なくとも一成分として含む成分と、ビニル
モノマーとを、ラジカル重合触媒を用いて共重合させる
ことにより、生成ポリマーの側鎖にエポキシ基を有する
共重合体(a)をつくり、次いで、 〔工程B〕工程[A)から得られた反応混合物中に残存
するエポキシ基と実質的に等モルの(メタ)アクリル酸
(b)を加えて、エポキシ基とカルボキシル基の反応を
行わせることによって、側鎖不飽和ポリマー(^)が得
られる。
エポキシ樹脂としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂
、ノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂が好
適に使用される。
(l−)ビニルモノマーと(メタ)アクリル酸との共重
合によって得られる側鎖にカルボキシル基を含む共重合
体(a)に、(メタ)アクリル酸とエポキシ樹脂との反
応によって得られるエポキシ基と(メタ)アクリロイル
基とを共に有する上記不飽和エポキシ樹脂(b)を反応
させて得られる、一般式(m)で表される側鎖不飽和ポ
リマーが挙げられる。
使用されるエポキシ樹脂は上記と同様である。
(力側鎖に酸無水物基を含む共重合体(a)に、(メタ
)アクリロイル基を有する不飽和アルコール(b)を反
応させて得られる側鎖不飽和ポリマー(A)が挙げられ
る。
具体的には、酸無水物基を有するポリマーとしてスチレ
ンと無水マレイン酸との共重合体を用い、それに2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレートまたは2−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレートを反応させて得られ
るものが最適である。
更に、エステル化の結果生じた遊離カルボキシ基をエポ
キシ基またはヒドロキシ基および(メタ)アクリロイル
基とを共有しているモノマーと反応させることによって
得られる遊離のカルボキシ基のないポリマーも本発明に
おいて使用可能である。
本発明のポリマー(A)を合成するために使用される共
重合反応、ウレタン化反応およびエステル化反応には、
慣用の手段が採用される。例えば、共重合反応には、有
機過酸化物、アゾ化合物などのラジカル重合触媒が、エ
ステル化反応には、第3級アミン、アミン塩、第4級ア
ンモニウム塩、金属塩などの反応触媒が反応促進のため
に使用される。
以上述べたポリマー(A)即ちポリエン成分は、分子f
f11000以上望ましくは5000以上lO万以下が
望ましい。■000以下の分子量では硬化性、物性が必
ずしも十分ではなく、1部万以上では粘度が高くなって
作業性が悪くなる。
ポリマー(A)中の不飽和結合基の比率は、1モル%以
上30モル%以下が望ましい。最も適当な範囲は5モル
%以上20モル%以下である。
この他にはイタコン酸を一成分とする不飽和ポリエステ
ル、側鎖にエポキシ基を有するポリマーに、(メタ)ア
クリル酸、クロトン酸のような不飽和−塩基酸を反応さ
せる、などの方法が利用可能なものとなる。
これらポリマー、オリゴマーは多官能モノマーに溶解し
て利用することもできる。
また必要に応じてエポキシ樹脂の併用も可能である。
本発明のポリエン成分とチオール成分とは、不飽和結合
とチオール基との割合が1 :0.8〜1.2(当量比
)で配合して使用される。
本発明による組成物を硬化させるには、それぞれ開始剤
を併用した光、又は加熱が必要である。
一般には光硬化が中心となるが、有機過酸化物を使用し
た加熱硬化も特に接着分野では有用なものとなる。
このために用いられる光開始剤は一般に市販されている
もので十分であるが、それらの1例は次のように挙げら
れる。
ベンゾインエーテル類、ベンジルケタール類、アセトフ
ェノン誘導体、芳香族ケトン−アミンの組合せ、チオキ
サントン−アミンの組合せ、また加熱硬化に利用される
有m過酸化物は、ケトンパーオキシド、ジアシルパーオ
キシド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキシド、
パーオキシエステル、パーオキシカーボネート、などで
ある。
またアゾ化合物も利用できる。開始剤は樹脂組成物10
0重量部当り 0.1〜10重量部、好適には0.5〜
5重量部で使用される。
本発明による組成物は、他の成分、例えばフィラー、補
強材、染顔料、ポリマー、などを必要に応じ併用可能な
ことは勿論である。
[実 施 例] 次に本発明の理解を助けるために、以下に実施例を示す
実施例 1 ジシクロペンタジェン−チオール付加物(^)の製造 撹拌機、滴下ロート、還流コンデンサー、温度計を付し
た1gセパラブルフラスコに、ペンタエリスリットテト
ラチオプロピオネート490g、メチルバラベンゾキノ
ン0,2gを仕込み、ジシクロペンタジェン132gを
滴下した。滴下と同時に発熱するので、60℃以上に昇
温させないように冷却した。
滴下終了後、温度を80℃に上昇させ、2時間反応した
ガスクロマトグラフ測定の結果、遊離のジシクロペンタ
ジェンは残存していないことが確認された。
粘度約100ポイズ、ハーゼン色数100の付加物(A
)が得られた。
尚、付加物(A)はチオールの持具も、ジシクロペンタ
ジェンの悪臭もまったく感ぜられず、事実上無臭であっ
た。
側鎖不飽和結合型ポリマー(B)の合成撹拌機、還流コ
ンデンサー、温度計、ガス導入管を付した1gセパラブ
ルフラスコに、フェノキシ樹脂(分子量的25000)
を200 g 、メチルエチルケトン400 g 、を
仕込み、60〜70℃に撹拌”して均一に溶解させた。
次でイソシアナートエチルメタクリレ−)30g。
ジブチル錫ジラウレート0.5i、メチルバラベンゾキ
ノンO,12gを仕込み、70℃に4時間反応すると、
赤外分析の結果遊離のイソシアナート基は消失したこと
が認められた。淡黄褐色液状の側鎖不飽和結合型ポリマ
ー(B)(メチルエチルケトン溶液)が得られた。
付加物(A)を50部(重量部、以下同じ)、ポリマー
(B)450部、光開始剤としてメルク社のダロキュア
1173を2部加え、35μの銅箔上に50μ厚に塗装
、[io 〜70℃で1時間風乾した後、L20W/c
mの出力をもつ紫外線ランプ3灯下、10cmを2m/
分の速度で通過させた。
硬化塗膜の硬度はH1塗塗膜前性はtoo/ 100、
1 cantoφの3600折曲げテストに合格した。
また260℃のハンダ浴上60秒でも、ふくれ、剥離の
発生は認められなかった。
実施例 2 側鎖不飽和結合型ポリマー(C)の合成撹拌機、還流コ
ンデンサー、温度計、ガス導入管を付した3gセパラブ
ルフラスコに、アクリル酸ブチル888 f 、アクリ
ロニトリル108に、イソシアナートエチルメタクリレ
ート155i、酢酸エチル893g、アゾビスイソブチ
ロニトリル11gを仕込み、昇温させて窒素気流中、酢
酸エチルを還流させながら6時間重合した後、更にアゾ
ビスイソブチロニトリル6gを追加し、尚6時間重合を
行った。
重合率は96(%)となった。平均分子量は約95.0
00であった。メチルバラベンゾキノン0.6g加えて
重合を停止した後、アリルアルコール58g1ジブチル
錫ジラウレート6gを加えて70℃に6時間反応すると
、赤外分析の結果遊離のイソシアナート基、ヒドロキシ
ル基は消失したものと判断され、アリルアルコールの刺
激臭も認められなくなって、側鎖にアリルウレタン型不
飽和結合を有するポリマー(C)が淡黄色液状で得られ
た。
ポリマー(C)を210g、実施例1で使用したジシク
ロペンタジェン−ペンタエリスリットテトラチオプロピ
オネート付加物(A)を65g、光開始剤としてチバ社
製イルガキュア#651を3g加え、20m/mX20
i/mX 5 ttr/mのガラス板10m/m中に塗
布、100℃−10分風乾した後樹脂塗布面を重ね合せ
接着した後、実施例1と同様な条件で光硬化させた。
圧縮による接着強度測定では約70kg/cdでガラス
同志が破断した。
実施例 3 ジシクロペンタジェン−チオール付加物(D)の合成 撹拌機、還流コンデンサー、温度計、を付した1gセパ
ラブルフラスコに、次式で示されるイソシアヌールトリ
チオプロピオネート〔四国ファイン■製〕 を400g、ジシクロペンタジェン132g、メチルバ
ラベンゾキノン0.1gを仕込み、当初40℃以下で2
時間、更に60〜65℃に2時間反応した所、チオール
の悪臭もジシクロペンタジェンの特異臭は消失したこと
が認められた。
GPC測定の結果、約90%は平均分子1約580の所
にピークがあり、ジシクロペンタジェンとチオールとが
1=1のモル比で付加した化合物であることが推定され
た。
淡黄色、粘度113ボイズの付加体(0)が得られた。
側鎖に三重結合を有する不飽和ポリマー(E)の合成 実施例1で製造したフェノキシ樹脂のメチルエチルケト
ン溶液(フェノキシ樹脂200g、メチルエチルケトン
400gを均一に溶解したもの)を600g中に、イソ
ホロンジイソシアナート222g。
にプロパギルアルコール87gを反応させて得られる不
飽和イソシアナート(50%メチルエチルケトン溶液)
を120gジブチル錫ジラウレート1gを加え、65〜
70℃で赤外分析でイソシアナート基の吸収が消失する
迄反応した。
側鎖に三重結合を有するポリマー(E)が黄褐色、粘度
34ボイズで得られた。
次の組成で光硬化型ソルダーレジストインキを製造した
不飽和ポリマー(E) (メチルエチルケトン溶液)   720g。
エン−チオール付加物(D)     155 g。
硫酸バリウム    200g。
フタロシアニングリーン      2g。
エロジル      10g。
プロキュア”1173        10 g。
t−ブチルパーベンゾエート    5g。
これを紙−フェノール基材銅張積層板上に100μ厚に
なるようにバーコーターで塗装し、80〜90℃10分
間風乾した後、120W/cmの出力をもつ紫外線照射
ランプ3灯下10CDIを1.5m/分で通過させた。
得られたレジスト塗膜の物性は次の通りであった。
塗膜密着性(ゴバン目テスト)  100/100塗膜
硬度   2H〜3H 260℃ハンダ耐熱性     60秒0.K。
260℃耐フラツクスハンダ性 30秒0.K。
塗膜絶縁性    1013Ω以上 実施例 4 撹拌機、還流コンデンサー、温度計、ガス導入管を付し
た1gセパラブルフラスコに、トリメチロールプロバン
トリチオグリコレート712g、エチリデンノルボルネ
ン120g、を仕込み、均一に撹拌すると直ちに発熱し
て反応が開始された。
40℃以上に昇温させぬように冷却し、発熱が終ったな
らば、60〜65℃に2時間反応すると、チオールの特
異臭もエチリデンノルボルネンの臭気も完全に消失した
NMR分析の結果不飽和結合の残存は実質的にないもの
と判断された。
メチルバラベンゾキノン0.2gを加え、淡黄色粘度膜
134ボイズの付加物(F)が得られた。
イタコン酸使用ポリエステル樹脂(G)の合成撹拌機、
分溜コンデンサー、温度計、ガス導入管を付した2gセ
パラブルフラスコに、イタコン酸130g5アジピン酸
146 g 、エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル
酸218g、ジエチレングリコール320に、 トリメ
チロールプロパン40g1ハイドロキノン0.4gを仕
込み、窒素ガス気流中170〜180℃にエステル化を
行い、酸価39.1.水酸価50.8のポリエステルが
得られた。更に無水アジピン酸8gを加え、170〜1
75℃に1時間反応すると、水酸価は実質的に消失し、
酸価97.4の不飽和ポリエステル(G)が黄褐色シラ
ツブ状で得られた。分子全豹2000゜ 付  加  物 ()’)            5
0部ポリエステル樹脂(に)        50部エ
ポキシ樹脂 (三菱ガス化学■テトラドーX) 30部t−ブチルパ
ーベンゾエート  3部 2エチル−4メチルイミダゾール  3部を均一に混練
し、35μ厚みの銅箔と50μ厚みのポリイミドフィル
ム間に30μ厚みに塗布接着し、初め120℃2時間、
次で150℃6時間加熱硬化させた。
室温迄冷却させてtso’引剥し接着強度を測定した所
、 1.8〜2.1g/amを示し、260℃の/”%
シダ耐熱性も60秒0.に、であった。
実施例 5 ポリエステルルアクリレート(11)の合成撹拌機、還
流コンデンサー、温度計、ガス導入管を付した1gセパ
ラブルフラスコに、無水フタル酸148g、グリシジル
メタクリレート 140 i 。
エチレングリコール3g1 トリフェニルホスフィン1
.5g、ハイドロキノン0.12に、を仕込み、130
〜135℃に蒸気を吹込みながら激しく撹拌しつつ3時
間反応すると、酸価は21,8となったので、エチレン
グリコールジメタクリレート 110gを加え更に11
0〜120℃で2時間反応した。
最終酸価は固型分換算で14.0となった。GPCによ
る分子量のピークは約2400であった。
更にエチレングリコールジメタクリレート100gを追
加し、ポリエステルアクリレート(II)が淡黄色、粘
度28.1ボイズで得られた。
ポリエステルルアクリレート(H)100部に、実施例
1で用いた付加体(A)を130部、プロキュア#11
73を3.5部、化薬ヌーリー■パー力ドックス#16
を2.5部均一に溶解し、離型剤処理した3tn/+a
間隙のガラス板間に注入、出力250Wのサンランブズ
ガラス板の両側から1時間照射後、70℃2時間後硬化
を行った。
注型樹脂は硬化し、ロックウェル硬度−M−95、曲げ
強さ12.1−13.7g/−であった。
[発明の効果] 本発明の硬化可能な樹脂組成物は、従来のポリエン−ポ
リチオール型の樹脂に比べ、無臭であり且つ耐熱性、接
着性及び機械的強度も優れているので、塗料、コーティ
ング、接着剤などの用途に極めて有用である。
特許出願人 昭和高分子株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)(A)分子中に、少くとも2個の反応性炭素−炭素
    二重結合を有するか又は少くとも1個の反応性炭素−炭
    素三重結合を有する分子量1000以上のオリゴマー又
    はポリマーからなるポリエン成分と (B)分子中に少くとも2個の不飽和結合を有しており
    、その中の少くとも1個は環中にある不飽和脂環式化合
    物と、分子中に少くとも2個のチオール基を有するポリ
    チオール化合物とを、ポリチオール化合物のチオール基
    の全数が不飽和脂環式化合物の不飽和結合の全数より多
    い割合で反応させて得られる、分子中にチオール基を有
    する脂環式化合物からなるチオール成分とからなる硬化
    可能な樹脂組成物。 2)不飽和脂環式化合物がジシクロペンタジエンである
    特許請求の範囲第1項に記載の硬化可能な樹脂組成物。
JP63136554A 1988-06-02 1988-06-02 硬化可能な樹脂組成物 Expired - Lifetime JPH0645697B2 (ja)

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