JPH01298113A

JPH01298113A - レーザー光による加工用の塗布剤

Info

Publication number: JPH01298113A
Application number: JP63128892A
Authority: JP
Inventors: Hajime Watanabe; 元渡辺
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1988-05-26
Filing date: 1988-05-26
Publication date: 1989-12-01

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、レーザー光による被加工物の劣化、変色等を
防止するための塗布剤、特にレーザー光による切断、穴
あけ、溶接、焼入の際に生ずる被加工物へのドロスの付
着、加工部周辺の変色、レーザー光の反射による各種障
害を防止するために被加工物に予め塗布する塗布剤に関
する。

〔従来の技術〕

近年、レーザー光は金属材料、高分子材料等の切断、穴
あけ、溶接、焼入その他種々の加工に用いられている。

レーザー光による加工では、レーザー光により熔融され
た被加工物の一部が加工部周辺に付着する所謂ドロスの
付着、熱による加工部周辺の変色およびレーザー光の反
射による加工効率の低下等といった問題が生じる。この
ため、加工精度が低下したり、変色により製品の品質の
低下を来たしたり、ドロス付着が多いために後続加工に
時間を要したり、あるいは、レーザー光が反射されて必
要な焼入れを行ない得ない等種々の問題が生じている。

このため、熱硬化性樹脂を用いて保護膜を形成したり、
シリコンオイル等の耐熱高粘稠剤をドロス付着防止に用
いたり、溶剤中にカーボンブラックを含有した塗布液を
塗布してレーザー光の反射を防止することが行われてい
る。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかし、従来の塗布剤は、レーザー光による高熱発生に
よって塗膜の焼付が生じて塗膜を剥離することが困難と
なり、カーボンブラックを用いた場合には反射防止には
有効であるが、加工部以外の汚染が生じ、また、シリコ
ンオイル等の耐熱高粘稠剤のみを塗布した場合には、ド
ロス付着防止には有効であるが、反射防止効果が不充分
であるという問題がある。

本発明は上述した問題点に鑑み創案されたものであり、
レーザー光による加工に際してドロス付着防止、変色防
止およびレーザー光の反射防止を同時に可能とし、かつ
塗膜の離型性に優れた塗布剤を提供することを目的とす
る。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は、有機溶剤中に耐熱高粘稠剤として有機ポリシ
ロキサン、変性シリコンオイル、ポリエチレンおよびそ
の誘導体、ロウ、ステアリン酸、ステアリン酸アルキル
、ステアリン酸エステル、ステアリン酸金属塩、ポリブ
テンの少なくともいずれか１種と、ｉｔ熱耳高熱伝導性
粉体して平均粒子径が０．０５〜３０μｍの二酸化ケイ
素、炭化ケイ素、窒化ホウ素、二酸化ジルコニウム、二
酸化亜鉛、二酸化チタン、アルミナ、カーボンブラック
、雲母、タルクの少なくともいずれか１種とを含有する
、という手段により」−記課題を解決した。

〔作　　用〕

耐熱高粘稠剤と耐熱高熱伝導性粉体とを有する塗布剤を
、レーザー光による加工前に被加工物に予め塗布するこ
とにより形成された塗膜は、耐熱高粘稠剤により高い離
型性を示し、同時に耐熱高熱伝導性粉体により塗膜内部
の流動が抑制されて、一定の膜厚が維持され、さらに塗
膜中の耐熱高熱伝導性粉体により塗膜に照射されたレー
ザー光は塗膜内で熱エネルギーに変換されて拡散し、レ
ーザー光の吸収効率を高めて反射を防止する。

このような離型可能な塗膜の形成により、被加工物表面
への熔融したドロスの付着を防止し、加工に際して生じ
た熱を拡散冷却して加工部周辺の変色を防止し、さらに
レーザー光の反射を防止し、加工部へのレーザー光の有
効な吸収を可能となし得る。

〔実施例〕

以下、本発明の実施例について詳細に説明する。

本発明のレーザー光による加工用の塗布剤は、有機溶剤
中に耐熱高粘稠剤と１Ｉｉｒ４熱高熱伝導性粉体とを含
をする。

本発明で用いる耐熱高粘稠剤としては、ジメヂルボリシ
ロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等の有機ポリ
シロキナン；アミノ変性シリコンオイル、エポキシ変性
シリコンオイル、アルキル変性シリコンオイル、フッ素
変性シリコンオイル等の変性シリコンオイル；ポリエチ
レンおよびポリエチレングリコール、ポリ四フッ化エチ
レン等のポリエチレン誘導体；パラフィンロウ、モノク
ンロウ、密ロウ等のロウ；ステアリン酸；ステアリン酸
ブチル、ステアリン酸セチル、ステアリン酸オクチル等
のステアリン酸アルキル；エチレングリコールモノステ
アレート、メチルヒドロキシステアレート等のステアリ
ン酸エステル；ステアリン酸鉛、ステアリン酸バリウム
等のステアリン酸金属塩；ポリブテン等が好ましい。

上記の耐熱高粘稠剤は少なくともいずれか１種が塗布剤
中に５〜４０ｗｔ％含有されていることが好ましい。含
有量が５４％未満であると形成された塗膜の離型性が不
充分であり、また、４０ｗｔ％を超えると必要な塗膜強
度が得られない。

本発明で用いる耐熱高熱伝導性粉体としては、平均粒子
径が０４０５〜３０μｍの二酸化ケイ素（ＳｉＯ□）、
炭化ケイ素（ＳｉＣ）　、窒化ホウ素（ＢＮ）、二酸化
ジルコニウム（ＺｒＯｚ）　、二酸化亜鉛（ＺｎＯ２）
、二酸化チタン（Ｔｉ（ｈ）　、アルミナ（八１ｚ（ｈ
）、カーボンブラック、雲母、タルク等が好ましい。上
記の耐熱高熱伝導性粉体の平均粒子径が０・０５μｍ未
満であると、塗膜に照射されたレーザー光による熱ある
いは熔融ドロスによる熱の伝導拡散が不充分となり、ま
た３０μｍを超えると塗膜のレベリングが低下する。ま
た、上記の耐熱高熱伝導性１′５）体は少なくともいず
れか１種が塗布剤に５〜４０−１％含有されていること
が好ましい。含有量が５４％未満であると塗膜強度とｒ
（５伝導性が不充分となり、また４（１ｗｔ％を超える
離型性が不充分なものとなる。

本発明の塗布剤には、上記の耐熱高粘稠剤と耐熱高熱伝
導性粉体の他に、脂肪酸の金属石ケン等の公知の分散剤
や、フッ素系界面活性剤等の公知のレベリング剤を含有
させてもよい。

また、本発明の塗布剤に用いる有ｔａ溶剤は、公知の有
機溶剤の内、比較的低沸点の四塩化炭素、ジフロロジフ
ルオルメタン、ジクロロエチレン、１−１−１　　）リ
クロルエタン、トリクロルエチレン、エタノール、イソ
プロピルアルコール、塩化メチレン、ｎ−ヘキサン、イ
ソパラフィン等の溶剤であれば特に制限はない。低沸点
溶剤を用いることにより、塗布後の塗膜形成が迅速に行
われ、作業性が向上することになる。

本発明の塗布剤による被加工物への塗膜形成はスプレ一
方式、ハケ等による塗布方式、浸漬方式等いずれであっ
てもよい。

本発明の塗布剤により形成された塗膜は、含有する耐熱
高粘稠剤により高い離型性を示し、また、耐熱高熱伝導
性粉体により塗膜内部の流動が抑制されて一定膜厚が維
持されるため、レーザー光による加工によって熔融され
たドロスが付着しても、容易に被加工物表面から除去す
ることができる。さらに、照射されたレーザー光が耐熱
高熱伝導性粉体により熱エネルギーに変換されるため、
レーザー光の吸収効率が高まり、レーザー光の反射が防
止されるとともに、その、ｒ「い熱拡散性により、加工
部周辺が熱によって変色することも防止される。さらに
カーポンプフックを単体で用いたり、Ｅ１１硬化性樹脂
を用いることがないため、加工部周辺が黒く汚れること
がなく、。また塗膜の焼付けが生じて離型が困Ｖ（ｌに
なることもない。

次に、実験例を示して本発明の塗布剤をさらに詳細に説
明する。

夾荻凱先ず、表１に示される含有率（ｗｔ％）を有する塗布剤
を調整した。

表　　　１次に被加工剤であるステンレス板、アルミニウム板、ポ
リカーボネート板について、表１に示される塗布剤を両
面塗布した試料、裏面にのみ塗布した試料および塗布な
しの試料をそれぞれ作製し、表２に示されるし・−ブー
光による加工条件で切断実験を行なった。

表　　　２表２に示される加工条件による切断実験の結果、塗布剤
を全く塗布していない場合（ブランク）に比べ、塗布剤
阻１〜４を裏面にのみ塗布した場合では塗布面側ではド
ロスの付着が減少し、また、切断面周辺の焼付けによる
変色も若干減少しでいる。また、塗布剤点１〜４を両面
に塗布した場合は、ドロス付着、切断面周辺の焼付けに
よる変色とも大幅な減少がみられた。

これに対して塗布前駆５では、両面塗布でもドロス付着
がブランクと同様にみられ、また塗布剤隘６では同じく
両面塗布でも切断面周辺の焼付けによる変色がブランク
と同程度に発生した。

なお、塗布剤隘１〜４を両面塗布した場合、レーザー光
の反射が有効に防止された。したがって、金属の焼入れ
加工においても、本発明の塗布前駆１〜４はその効果を
有効に発揮し得るものである。

以上の結果より本発明の塗布剤の効果は明らかである。

〔発明の効果〕

本発明のレーザー光による加工用の塗布剤によれば、被
加工物表面への熔融したドロスの付着を防止し、加工に
際して生じた熱を拡散冷却して加工部周辺の変色を防止
し、さらにレーザー光の反射を防止して加工部へのレー
ザー光の有効な吸収を可能とするといった効果が得られ
る。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）有機溶剤中に耐熱高粘稠剤として有機ポリシロキ
サン、変性シリコンオイル、ポリエチレンおよびその誘
導体、ロウ、ステアリン酸、ステアリン酸アルキル、ス
テアリン酸エステル、ステアリン酸金属塩、ポリブテン
の少なくともいずれか１種と、耐熱高熱伝導性粉体とし
て平均粒子径が０．０５〜３０μｍの二酸化ケイ素、炭
化ケイ素、窒化ホウ素、二酸化ジルコニウム、二酸化亜
鉛、二酸化チタン、アルミナ、カーボンブラック、雲母
、タルクの少なくともいずれか１種とを含有することを
特徴とするレーザー光による加工用の塗布剤。
（２）前記耐熱高粘稠剤を５〜４０ｗｔ％含有し、前記
耐熱高熱伝導性粉体を５〜４０ｗｔ％含有することを特
徴とする請求項１記載のレーザー光による加工用の塗布
剤。