JPH0885819A - レーザ加工における被加工物の前処理方法 - Google Patents
レーザ加工における被加工物の前処理方法Info
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- JPH0885819A JPH0885819A JP6222875A JP22287594A JPH0885819A JP H0885819 A JPH0885819 A JP H0885819A JP 6222875 A JP6222875 A JP 6222875A JP 22287594 A JP22287594 A JP 22287594A JP H0885819 A JPH0885819 A JP H0885819A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 レーザ加工後に前処理剤の除去作業が不要
で、更に炭酸ガスレーザのみならず、YAGレーザの吸
収率の向上を目的としたレーザ加工における被加工物の
前処理方法を提供する。 【構成】 被加工物のレーザ加工に際し、レーザ波長近
傍で吸収を示しかつ可視光の透過能の大きい透明皮膜を
形成する、酸化物、窒化物の無機物,有機物,有機金属化
合物の一種又は二種以上の混合物でゾル−ゲル法による
コーティング、またはイオンプレーティング,スパッタ
リング,化学蒸着法等の気相成膜法で予め被加工物の表
面を被覆することを特徴とするレーザ加工における被加
工物の前処理方法である。
で、更に炭酸ガスレーザのみならず、YAGレーザの吸
収率の向上を目的としたレーザ加工における被加工物の
前処理方法を提供する。 【構成】 被加工物のレーザ加工に際し、レーザ波長近
傍で吸収を示しかつ可視光の透過能の大きい透明皮膜を
形成する、酸化物、窒化物の無機物,有機物,有機金属化
合物の一種又は二種以上の混合物でゾル−ゲル法による
コーティング、またはイオンプレーティング,スパッタ
リング,化学蒸着法等の気相成膜法で予め被加工物の表
面を被覆することを特徴とするレーザ加工における被加
工物の前処理方法である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザを利用して被加
工材の溶融加工、熱処理、表面改質等の加工を行なう際
に酸化物などレーザ波長を吸収する透明物質の被覆を形
成して、レーザ光のエネルギーを有効に利用することを
可能にする被加工物の前処理方法に関するものである。
工材の溶融加工、熱処理、表面改質等の加工を行なう際
に酸化物などレーザ波長を吸収する透明物質の被覆を形
成して、レーザ光のエネルギーを有効に利用することを
可能にする被加工物の前処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、金属材料、例えばアルミニウ
ム、アルミニウム合金、鉄鋼材料、銅等はレーザ光に対
する吸収率が低く、炭酸ガスレーザにおいては、数%か
ら十数%程度であり、加工のためのエネルギー効率は非
常に小さい。また、YAGレーザは炭酸ガスレーザに比
べ吸収率は大きいものの、やはり照射したエネルギーの
大部分は反射される。このため、レーザを熱源として利
用する各種の熱加工において、レーザ光の吸収能を高め
ることは、加工効率やエネルギー効率の向上につなが
り、技術的に大きな意味を持つ。
ム、アルミニウム合金、鉄鋼材料、銅等はレーザ光に対
する吸収率が低く、炭酸ガスレーザにおいては、数%か
ら十数%程度であり、加工のためのエネルギー効率は非
常に小さい。また、YAGレーザは炭酸ガスレーザに比
べ吸収率は大きいものの、やはり照射したエネルギーの
大部分は反射される。このため、レーザを熱源として利
用する各種の熱加工において、レーザ光の吸収能を高め
ることは、加工効率やエネルギー効率の向上につなが
り、技術的に大きな意味を持つ。
【0003】レーザ光の吸収率を高める方法として、従
来一般的に黒鉛やりん酸塩などを主体とした吸収剤をコ
ーティングする方法が用いられていた。しかし、これら
の吸収剤は黒色であり作業環境を悪化するとともに、加
工終了後の除去作業に困難性を有している。また、レー
ザ照射部からりんが材料中に侵入し、割れの原因になる
ことも指摘されている。
来一般的に黒鉛やりん酸塩などを主体とした吸収剤をコ
ーティングする方法が用いられていた。しかし、これら
の吸収剤は黒色であり作業環境を悪化するとともに、加
工終了後の除去作業に困難性を有している。また、レー
ザ照射部からりんが材料中に侵入し、割れの原因になる
ことも指摘されている。
【0004】黒鉛やりん酸塩に代わるものとして、黒鉛
と無機酸化物の混合物を有機バインダで被加工物表面に
固着させる方法(例えば特公昭62-54166号)、固体潤滑剤
である窒化ほう素、炭化珪素粉末を塗布する方法(例え
ば特開平1-191738号)、あるいは窒化ホウ素をスプレイ
コーティングする方法(特開平2-18420号)などが開発さ
れている。しかし、これらの皮膜は有色であったり有色
でなくても粉体の被覆であるため、程度の差はあれ加工
後の除去が必要であったり、散乱等によるレーザ吸収率
の向上に限界があって加工能力に問題があった。また、
水ガラスの被覆によるレーザ吸収率の向上が提案されて
いるが(特公昭63-9004号)、この場合被覆剤がアルカリ
であるため被加工材の材質によっては問題になる。
と無機酸化物の混合物を有機バインダで被加工物表面に
固着させる方法(例えば特公昭62-54166号)、固体潤滑剤
である窒化ほう素、炭化珪素粉末を塗布する方法(例え
ば特開平1-191738号)、あるいは窒化ホウ素をスプレイ
コーティングする方法(特開平2-18420号)などが開発さ
れている。しかし、これらの皮膜は有色であったり有色
でなくても粉体の被覆であるため、程度の差はあれ加工
後の除去が必要であったり、散乱等によるレーザ吸収率
の向上に限界があって加工能力に問題があった。また、
水ガラスの被覆によるレーザ吸収率の向上が提案されて
いるが(特公昭63-9004号)、この場合被覆剤がアルカリ
であるため被加工材の材質によっては問題になる。
【0005】更に、従来吸収率の向上を意図したレーザ
光は、いずれも炭酸ガスレーザであり、YAGレーザの
吸収率の向上を目的とした処理剤は見当らない。
光は、いずれも炭酸ガスレーザであり、YAGレーザの
吸収率の向上を目的とした処理剤は見当らない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従
来のレーザ加工における前処理剤が有色であり、レーザ
加工後は除去作業が必要であったり、粉体を含むのでレ
ーザ吸収率に限界があって加工が充分に行なえないと
か、被加工剤によっては前処理ができない等の問題点に
検討を加え、更に炭酸ガスレーザのみならず、YAGレ
ーザの吸収率の向上を目的としたレーザ加工における被
加工物の前処理方法を提供しようとするものである。
来のレーザ加工における前処理剤が有色であり、レーザ
加工後は除去作業が必要であったり、粉体を含むのでレ
ーザ吸収率に限界があって加工が充分に行なえないと
か、被加工剤によっては前処理ができない等の問題点に
検討を加え、更に炭酸ガスレーザのみならず、YAGレ
ーザの吸収率の向上を目的としたレーザ加工における被
加工物の前処理方法を提供しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、レーザ加工
を施す前に、予め被加工材(アルミニウム、アルミニウ
ム合金、鉄鋼、銅等の材料)の表面に、レーザ波長域で
吸収を示すが、可視光の透過率が大きい、すなわち透明
な、粉体を含まない皮膜を形成させることで前述の問題
点を一挙に解決させた。
を施す前に、予め被加工材(アルミニウム、アルミニウ
ム合金、鉄鋼、銅等の材料)の表面に、レーザ波長域で
吸収を示すが、可視光の透過率が大きい、すなわち透明
な、粉体を含まない皮膜を形成させることで前述の問題
点を一挙に解決させた。
【0008】すなわち、被加工物のレーザ加工(溶融加
工、溶接、熱処理、表面改質など)に際し、レーザ波長
近傍で吸収を示しかつ可視光の透過能の大きい透明皮膜
を形成する、酸化物、窒化物の無機物,有機物,有機金属
化合物の一種又は二種以上の混合物で予め被加工物の表
面を被覆することを特徴とするレーザ加工における被加
工物の前処理方法である。なお、ここにいう透明皮膜と
は、無色であるだけでなく、粉体(粒体)を含まない全体
が均質な被覆層をいう。
工、溶接、熱処理、表面改質など)に際し、レーザ波長
近傍で吸収を示しかつ可視光の透過能の大きい透明皮膜
を形成する、酸化物、窒化物の無機物,有機物,有機金属
化合物の一種又は二種以上の混合物で予め被加工物の表
面を被覆することを特徴とするレーザ加工における被加
工物の前処理方法である。なお、ここにいう透明皮膜と
は、無色であるだけでなく、粉体(粒体)を含まない全体
が均質な被覆層をいう。
【0009】この方法に用いられる透明皮膜を形成する
物質は、レーザ波長近傍で吸収を示し、かつ可視光の透
過能の大きい酸化物,窒化物の無機物,有機物,有機金属
化合物又は二種以上の混合物を主体とする。なお、レー
ザ波長近傍で吸収を示すとは、透明皮膜を形成する物
質からなる被覆層自身がレーザ波長域の吸収を有する場
合のみならず、同被覆層が加熱されて生じた酸化物、
窒化物等がレーザ波長域の吸収を有す場合も含む。
物質は、レーザ波長近傍で吸収を示し、かつ可視光の透
過能の大きい酸化物,窒化物の無機物,有機物,有機金属
化合物又は二種以上の混合物を主体とする。なお、レー
ザ波長近傍で吸収を示すとは、透明皮膜を形成する物
質からなる被覆層自身がレーザ波長域の吸収を有する場
合のみならず、同被覆層が加熱されて生じた酸化物、
窒化物等がレーザ波長域の吸収を有す場合も含む。
【0010】各種の有機、無機の化合物は赤外・紫外領
域で化学構造に由来する特定波長領域の吸収を示す。こ
のことから、対象とするレーザ光に適した皮膜の選定
は、赤外・紫外の分光分析の結果からも判断することが
可能である。
域で化学構造に由来する特定波長領域の吸収を示す。こ
のことから、対象とするレーザ光に適した皮膜の選定
は、赤外・紫外の分光分析の結果からも判断することが
可能である。
【0011】例えば炭酸ガスレーザの波長(10.6μm)近
傍で大きな吸収を示す材料として、酸化物ではSiO2,
Ta2O5等、Li2SiO3,CoSiO4等の複酸化物で可視
光の透過能の大きい物質等、窒化物の無機質ではSi3N
4,AlN,BN等、有機金属化合物ではSi(OCH3)4,S
i(OC2H5)4,Si(OC3H7)4,Si(OC4H9)4等のテト
ラアルコキシシラン,フエニルトリエトキシシラン,ポリ
シラザン(SiHaNb)n等のセラミック前駆躯体ポリマー
(焼成によりセラミックに転化するポリマー),ヘキサメ
チルジシラザン(NH(Si(CH3)3)2),ビニルトリエト
キシシラン(CH2=CHSi(OC2H5)3)、有機物では
ポリエチレングリコール、トランスポリブタジエン等を
挙げることができる。
傍で大きな吸収を示す材料として、酸化物ではSiO2,
Ta2O5等、Li2SiO3,CoSiO4等の複酸化物で可視
光の透過能の大きい物質等、窒化物の無機質ではSi3N
4,AlN,BN等、有機金属化合物ではSi(OCH3)4,S
i(OC2H5)4,Si(OC3H7)4,Si(OC4H9)4等のテト
ラアルコキシシラン,フエニルトリエトキシシラン,ポリ
シラザン(SiHaNb)n等のセラミック前駆躯体ポリマー
(焼成によりセラミックに転化するポリマー),ヘキサメ
チルジシラザン(NH(Si(CH3)3)2),ビニルトリエト
キシシラン(CH2=CHSi(OC2H5)3)、有機物では
ポリエチレングリコール、トランスポリブタジエン等を
挙げることができる。
【0012】YAGレーザ波長域(1.06μm)での、分光
分析結果の既存データは非常に少ないが、本発明では鋭
意検討の結果、ZrO2,Zr(OCH3)4,Zr(OC2H5)
4,Zr(OC3H7)4,Zr(OC4H9)4等のテトラアルコ
キシジルコニウム,SiO2,TiO2が効果的であることが
判明した。
分析結果の既存データは非常に少ないが、本発明では鋭
意検討の結果、ZrO2,Zr(OCH3)4,Zr(OC2H5)
4,Zr(OC3H7)4,Zr(OC4H9)4等のテトラアルコ
キシジルコニウム,SiO2,TiO2が効果的であることが
判明した。
【0013】透明皮膜を形成するためのこれらの材料の
被覆方法としては、低コストで大面積の被覆が可能なゾ
ル−ゲル法によるコーティングがある。またイオンプレ
ーティング、スパッタリング、CVD(化学蒸着法)等の
気相成膜法の適用もできる。もちろん、被覆剤の材質に
よっては、塗布、スプレーコーティングも実施可能であ
る。皮膜の膜厚は皮膜のレーザ光に対する吸収率によっ
て変わる。すなわち、吸収率の小さい被覆剤では厚膜が
必要となるが、吸収率の大きい材料では、必要とする膜
厚は小さい。通常1nm〜100μm、好ましくは5nm〜10μ
mである。
被覆方法としては、低コストで大面積の被覆が可能なゾ
ル−ゲル法によるコーティングがある。またイオンプレ
ーティング、スパッタリング、CVD(化学蒸着法)等の
気相成膜法の適用もできる。もちろん、被覆剤の材質に
よっては、塗布、スプレーコーティングも実施可能であ
る。皮膜の膜厚は皮膜のレーザ光に対する吸収率によっ
て変わる。すなわち、吸収率の小さい被覆剤では厚膜が
必要となるが、吸収率の大きい材料では、必要とする膜
厚は小さい。通常1nm〜100μm、好ましくは5nm〜10μ
mである。
【0014】
【作用】本発明によって前処理が行なわれると、処理剤
が粉体を含まないので、使用するレーザ光の波長近傍で
レーザ光を効率良く吸収して、反射率の大な金属表面の
レーザ光による溶融加工、切断、溶接、熱処理、表面改
質などのレーザ加工効率が上がる。また、皮膜は可視光
の透過率が大きいので透明性が大で被加工物の外観を損
なうことがなく、また表面の保護層としても作用する。
が粉体を含まないので、使用するレーザ光の波長近傍で
レーザ光を効率良く吸収して、反射率の大な金属表面の
レーザ光による溶融加工、切断、溶接、熱処理、表面改
質などのレーザ加工効率が上がる。また、皮膜は可視光
の透過率が大きいので透明性が大で被加工物の外観を損
なうことがなく、また表面の保護層としても作用する。
【0015】処理方法も一般的なコーティング方式が利
用できるので、特に大がかりな装置を必要としないし、
作業もさして困難でもない。皮膜も1μm以下で極めて
薄くても有効である。
用できるので、特に大がかりな装置を必要としないし、
作業もさして困難でもない。皮膜も1μm以下で極めて
薄くても有効である。
【0016】
実施例1 レーザ反射率の大きい被加工材料としてアルミニウム板
(A1100P、2mm厚)をとりあげ、ゾル−ゲル法により表面
にSiO2コーティングを行なった。表1に示す組成の溶
液中からアルミニウム板を30mm/分の速度で引き上げ、
大気中200℃で2時間焼成した。一回の浸漬・引き上げ
・焼成の操作で約66nmの透明皮膜が形成された。厚膜の
形成は一連の操作を繰り返すことで行なった。形成した
皮膜の赤外分光分析の結果、有機物の残存は認められる
もののSiO2の形成が確認された。
(A1100P、2mm厚)をとりあげ、ゾル−ゲル法により表面
にSiO2コーティングを行なった。表1に示す組成の溶
液中からアルミニウム板を30mm/分の速度で引き上げ、
大気中200℃で2時間焼成した。一回の浸漬・引き上げ
・焼成の操作で約66nmの透明皮膜が形成された。厚膜の
形成は一連の操作を繰り返すことで行なった。形成した
皮膜の赤外分光分析の結果、有機物の残存は認められる
もののSiO2の形成が確認された。
【0017】
【表1】
【0018】SiO2透明被覆処理を施した試料及び未処
理のアルミニウム板に炭酸ガスレーザ(出力780W(cw),
アシストガスO2,送り速度600mm/分)を照射した結果を
図1に示す。未処理及び浸漬回数2回までの試料では、
レーザ照射部にはなんの変化もみられず、痕跡も認めら
れない。しかし、浸漬回数が4回の試料ではレーザ照射
部に皮膜が変化したと思われる形跡がみられ、浸漬回数
8回の試料では明瞭なアルミニウム板の溶融がみられ
る。このようにアルミニウム板に約530nmのSiO2の皮
膜を被覆することにより炭酸ガスレーザの吸収率を明瞭
に向上させ得ることが確認された。
理のアルミニウム板に炭酸ガスレーザ(出力780W(cw),
アシストガスO2,送り速度600mm/分)を照射した結果を
図1に示す。未処理及び浸漬回数2回までの試料では、
レーザ照射部にはなんの変化もみられず、痕跡も認めら
れない。しかし、浸漬回数が4回の試料ではレーザ照射
部に皮膜が変化したと思われる形跡がみられ、浸漬回数
8回の試料では明瞭なアルミニウム板の溶融がみられ
る。このようにアルミニウム板に約530nmのSiO2の皮
膜を被覆することにより炭酸ガスレーザの吸収率を明瞭
に向上させ得ることが確認された。
【0019】透明なSiO2皮膜の形成には、必ずしも上
記条件のみでなく、異なった液組成や他のアルコキシド
をもとにした溶液でもよく、引き上げ速度、焼成温度等
を選ぶことにより、一回の浸漬操作で得られる皮膜厚、
皮膜構造などをも変化させ得る。また、浸漬後の焼成に
代わり、レーザ照射で直接酸化物に変化させ得ることも
可能である。
記条件のみでなく、異なった液組成や他のアルコキシド
をもとにした溶液でもよく、引き上げ速度、焼成温度等
を選ぶことにより、一回の浸漬操作で得られる皮膜厚、
皮膜構造などをも変化させ得る。また、浸漬後の焼成に
代わり、レーザ照射で直接酸化物に変化させ得ることも
可能である。
【0020】実施例2 実施例1と同様にアルミニウム板(A1100P、2mm厚)にゾ
ル−ゲル法でZrO2を被覆した。表2に示す組成の溶液
中からアルミニウム板を30mm/分の速度で引き上げ、大
気中200℃で2時間焼成した。一回の浸漬・引き上げ・
焼成の操作で約8nmの透明な皮膜が形成された。厚膜の
形成は一連の操作を繰り返すことで行なった。形成した
透明皮膜の赤外分光分析の結果、有機物の残存は認めら
れるもののZrO2の形成が確認された。
ル−ゲル法でZrO2を被覆した。表2に示す組成の溶液
中からアルミニウム板を30mm/分の速度で引き上げ、大
気中200℃で2時間焼成した。一回の浸漬・引き上げ・
焼成の操作で約8nmの透明な皮膜が形成された。厚膜の
形成は一連の操作を繰り返すことで行なった。形成した
透明皮膜の赤外分光分析の結果、有機物の残存は認めら
れるもののZrO2の形成が確認された。
【0021】
【表2】
【0022】ZrO2透明被覆処理を施した試料及び未処
理のアルミニウム板にYAGレーザ(出力500W(cw),ア
シストガスN2,送り速度600mm/分)を照射した結果を図
2に示す。YAGレーザの吸収率は炭酸ガスレーザに比
べ大きいため、未処理の試料でも溶融が生じているが、
被覆のための浸漬回数の増加によって溶融域の明瞭な増
加がみられる。
理のアルミニウム板にYAGレーザ(出力500W(cw),ア
シストガスN2,送り速度600mm/分)を照射した結果を図
2に示す。YAGレーザの吸収率は炭酸ガスレーザに比
べ大きいため、未処理の試料でも溶融が生じているが、
被覆のための浸漬回数の増加によって溶融域の明瞭な増
加がみられる。
【0023】このように、アルミニウム板に約8nm以上
のZrO2透明皮膜をすることによりYAGレーザの吸収
率を明瞭に向上させ得ることが確認された。
のZrO2透明皮膜をすることによりYAGレーザの吸収
率を明瞭に向上させ得ることが確認された。
【0024】透明なZrO2皮膜の形成には必ずしも上記
条件のみでなく、異なった液組成、他のアルコキシドを
もとにした溶液でもよく、引き上げ速度、焼成温度等を
選ぶことにより、一回の浸漬操作で得られる皮膜厚、皮
膜構造などを変化させ得る。また、浸漬後の焼成に代わ
り、レーザ照射で直接酸化物に変化させ得ることも可能
である。
条件のみでなく、異なった液組成、他のアルコキシドを
もとにした溶液でもよく、引き上げ速度、焼成温度等を
選ぶことにより、一回の浸漬操作で得られる皮膜厚、皮
膜構造などを変化させ得る。また、浸漬後の焼成に代わ
り、レーザ照射で直接酸化物に変化させ得ることも可能
である。
【0025】実施例3 アルミニウム合金板(1mm厚)に、高周波イオンプレーテ
ィングにて厚さ2.5及び1.0μmの透明なSiO2膜を被覆
し、炭酸ガスレーザ(出力300W(cw),アシストガスAir)
を照射し切断を行なった。結果を表3に示す。
ィングにて厚さ2.5及び1.0μmの透明なSiO2膜を被覆
し、炭酸ガスレーザ(出力300W(cw),アシストガスAir)
を照射し切断を行なった。結果を表3に示す。
【0026】未処理の試料では安定した切断が可能な送
り速度の最大は1000mm/分であったが、SiO2透明膜を
被覆した試料では1200〜1500mm/分の送り速度でも安定
した切断が可能であった。このように、SiO2透明膜の
被覆により未処理試料に比較し約1.5倍の切断効率の向
上が図れた。ダイナミック硬さの測定結果(測定方法:
島津製作所製,ダイナミック微小硬度計使用,測定荷重1
gf,頂角115°三角圧子)においても、未処理材が97であ
るのに対して、SiO2を被覆した試料では、347と202と
いった表面硬度の増加がみられた。細かいデータは省略
するが、これらは5点測定の平均値である。
り速度の最大は1000mm/分であったが、SiO2透明膜を
被覆した試料では1200〜1500mm/分の送り速度でも安定
した切断が可能であった。このように、SiO2透明膜の
被覆により未処理試料に比較し約1.5倍の切断効率の向
上が図れた。ダイナミック硬さの測定結果(測定方法:
島津製作所製,ダイナミック微小硬度計使用,測定荷重1
gf,頂角115°三角圧子)においても、未処理材が97であ
るのに対して、SiO2を被覆した試料では、347と202と
いった表面硬度の増加がみられた。細かいデータは省略
するが、これらは5点測定の平均値である。
【0027】
【表3】
【0028】実施例4 実施例3と同じアルミニウム合金板に、高周波イオンプ
レーティングにより厚さ0.7μmのZrO2透明膜を被覆
し、YAGレーザ(パルスレーザ,平均出力80w,アシス
トガスAir)を照射し切断を行なった。結果を表4に示
す。
レーティングにより厚さ0.7μmのZrO2透明膜を被覆
し、YAGレーザ(パルスレーザ,平均出力80w,アシス
トガスAir)を照射し切断を行なった。結果を表4に示
す。
【0029】未処理の試料では、安定した切断が可能な
送り速度の最大は200mm/分であったが、ZrO2膜を被覆
した試料では400〜500mm/分の送り速度でも安定した切
断が可能であった。このように、ZrO2膜の被覆により
未処理試料に比較し2.5倍の切断効率の向上が図れた。
送り速度の最大は200mm/分であったが、ZrO2膜を被覆
した試料では400〜500mm/分の送り速度でも安定した切
断が可能であった。このように、ZrO2膜の被覆により
未処理試料に比較し2.5倍の切断効率の向上が図れた。
【0030】
【表4】
【0031】実施例5 炭素鋼(S55C:焼きならし処理済、6mm厚)に、高周波イ
オンプレーティングにより厚さ1.2μmのSiO2膜を被覆
し、炭酸ガスレーザ(出力890W(cw)、送り速度1m/
分、アシストガスO2)を照射した。照射位置は焦点位置
より30mm上方に設定し照射ビーム径を大きくし、表面焼
き入れを試みた。照射後の試料断面の光学顕微鏡による
組織写真を図3に示す。
オンプレーティングにより厚さ1.2μmのSiO2膜を被覆
し、炭酸ガスレーザ(出力890W(cw)、送り速度1m/
分、アシストガスO2)を照射した。照射位置は焦点位置
より30mm上方に設定し照射ビーム径を大きくし、表面焼
き入れを試みた。照射後の試料断面の光学顕微鏡による
組織写真を図3に示す。
【0032】未処理材ではレーザ照射によっても表面外
観上なんの変化も認められず、断面組織も焼きならし組
織のままを呈している。しかし、被覆材はレーザ照射に
よる変化が生じ、断面組織に明瞭な焼き入れ組織が観察
された。このように、SiO2被覆によって表面焼き入れ
時のレーザ吸収能の顕著な向上が図れることが確認され
た。
観上なんの変化も認められず、断面組織も焼きならし組
織のままを呈している。しかし、被覆材はレーザ照射に
よる変化が生じ、断面組織に明瞭な焼き入れ組織が観察
された。このように、SiO2被覆によって表面焼き入れ
時のレーザ吸収能の顕著な向上が図れることが確認され
た。
【0033】実施例6 アルミニウム板(A1100P、2mm厚)に、ポリシラザン(Si
HaNb)nをキシレンで希釈した被覆剤(ポリシラザン濃
度20.3%)をディッピング法で被覆し、溶剤を飛散させ
る目的で150℃、30分加熱し被覆材とした。引き上げ速
度の異なるポリシラザン被覆アルミニウム板に、炭酸ガ
スレーザを照射(出力780W(cw)、送り速度300mm/分、ア
シストガスO2)した。結果のマクロ写真を図4に示す。
HaNb)nをキシレンで希釈した被覆剤(ポリシラザン濃
度20.3%)をディッピング法で被覆し、溶剤を飛散させ
る目的で150℃、30分加熱し被覆材とした。引き上げ速
度の異なるポリシラザン被覆アルミニウム板に、炭酸ガ
スレーザを照射(出力780W(cw)、送り速度300mm/分、ア
シストガスO2)した。結果のマクロ写真を図4に示す。
【0034】未処理材では、レーザ照射によって溶融等
の変化はなんら認められない。しかし、ポリシラザン被
覆により溶融が認められるようになる。引き上げ速度30
mm/分の試料では部分的な痕跡が認められ、60mm/分の試
料では照射位置に連続的な照射痕がみられる。さらに、
150mm/分、600mm/分の試料では溶融したアルミニウムの
飛散と溶融溝が明瞭に観察される。以上のように、引き
上げ速度の増加(すなわち被覆厚さの増加)に伴い明らか
なレーザ光吸収能の向上が認められた。
の変化はなんら認められない。しかし、ポリシラザン被
覆により溶融が認められるようになる。引き上げ速度30
mm/分の試料では部分的な痕跡が認められ、60mm/分の試
料では照射位置に連続的な照射痕がみられる。さらに、
150mm/分、600mm/分の試料では溶融したアルミニウムの
飛散と溶融溝が明瞭に観察される。以上のように、引き
上げ速度の増加(すなわち被覆厚さの増加)に伴い明らか
なレーザ光吸収能の向上が認められた。
【0035】ポリシラザンの希釈に用いる溶剤の種類、
濃度は本例の濃度、種類に限定される必要はなく、必要
に応じてセラミック粉末等の添加も可能である。被覆方
法もディッピング法に限らず、スピンコート、塗布、ス
プレーコート等いずれの手段も採用可能である。また、
被覆後の熱処理は必ずしも必要としない。
濃度は本例の濃度、種類に限定される必要はなく、必要
に応じてセラミック粉末等の添加も可能である。被覆方
法もディッピング法に限らず、スピンコート、塗布、ス
プレーコート等いずれの手段も採用可能である。また、
被覆後の熱処理は必ずしも必要としない。
【0036】本剤が炭酸ガスレーザの波長域で吸収を示
す原因はポリシラザン中のSi−N結合に起因するもの
であり、ポリシラザンの代わりにPVD法や、CVD法
等で窒化珪素(例えばSi3N4)を被覆しても同様の効果
が得られる。
す原因はポリシラザン中のSi−N結合に起因するもの
であり、ポリシラザンの代わりにPVD法や、CVD法
等で窒化珪素(例えばSi3N4)を被覆しても同様の効果
が得られる。
【0037】実施例7 炭素鋼(S55C:焼きならし処理済、6mm厚)に、実施例6
と同様組成のポリシラザン溶液を引き上げ速度300mm/
分、加熱処理150℃、30分で被覆し、炭酸ガスレーザを
照射(出力890W(cw)、送り速度1m/分、照射位置は焦
点位置より30mm上方、アシストガスO2)した。結果を図
5に示す。
と同様組成のポリシラザン溶液を引き上げ速度300mm/
分、加熱処理150℃、30分で被覆し、炭酸ガスレーザを
照射(出力890W(cw)、送り速度1m/分、照射位置は焦
点位置より30mm上方、アシストガスO2)した。結果を図
5に示す。
【0038】未処理材では、レーザ照射によっても表面
外観上なんの変化も認められず、断面組織も焼きならし
組織のままを呈している。しかし、被覆材はレーザ照射
による変化が生じ、断面組織に明瞭な焼き入れ組織が観
察された。このように、ポリシラザン被覆によって表面
焼き入れ時のレーザ吸収能の顕著な向上が図れることが
確認された。なお、溶剤、被覆方法、熱処理に関する条
件が本実施例に限定されないことや、セラミックの窒化
珪素被覆でも同様の効果が得られることは実施例6と同
じである。
外観上なんの変化も認められず、断面組織も焼きならし
組織のままを呈している。しかし、被覆材はレーザ照射
による変化が生じ、断面組織に明瞭な焼き入れ組織が観
察された。このように、ポリシラザン被覆によって表面
焼き入れ時のレーザ吸収能の顕著な向上が図れることが
確認された。なお、溶剤、被覆方法、熱処理に関する条
件が本実施例に限定されないことや、セラミックの窒化
珪素被覆でも同様の効果が得られることは実施例6と同
じである。
【0039】実施例8 鏡面仕上したSUS304板(2mm厚)に、高周波イオンプレー
ティングによるSiO2皮膜(1.2μm厚)、実施例7と同条
件のポリシラザン皮膜、及び市販の炭化珪素系のレーザ
加工用塗布剤をそれぞれ被覆処理し、炭酸ガスレーザを
照射(パルスレーザ、平均出力10w、アシストガスN2)
した。結果を図6に示す。
ティングによるSiO2皮膜(1.2μm厚)、実施例7と同条
件のポリシラザン皮膜、及び市販の炭化珪素系のレーザ
加工用塗布剤をそれぞれ被覆処理し、炭酸ガスレーザを
照射(パルスレーザ、平均出力10w、アシストガスN2)
した。結果を図6に示す。
【0040】SiO2、ポリシラザン、市販塗布剤いずれ
の被覆材とも、未処理材に比べレーザ照射による溶融痕
が大きくなっており、被覆により吸収能が増大している
ことが確認される。また、本発明による被覆処理材のレ
ーザ痕は比較的形状がそろっているのに対し、比較に用
いた市販塗布剤による処理材のレーザ痕の形状は不均一
である。これは、本発明のレーザ吸収効果の位置的な均
一性が優れていることを示している。
の被覆材とも、未処理材に比べレーザ照射による溶融痕
が大きくなっており、被覆により吸収能が増大している
ことが確認される。また、本発明による被覆処理材のレ
ーザ痕は比較的形状がそろっているのに対し、比較に用
いた市販塗布剤による処理材のレーザ痕の形状は不均一
である。これは、本発明のレーザ吸収効果の位置的な均
一性が優れていることを示している。
【0041】
【発明の効果】本発明によって溶融加工、切断、溶接、
熱処理、表面改質などのレーザ加工効率が上がることと
なった。また、皮膜が透明であるため被加工物の外観を
損なうことがなく、レーザ加工後も皮膜の除去を必要と
しない。更には、酸化物、窒化物等の無機材料や有機物
を被覆する場合は、被加工材の保護皮膜(防食、耐摩耗
など)としての機能も付与できる。このため、レーザ加
工されることを意図したレーザ加工用金属素材等への表
面前処理として有用である。
熱処理、表面改質などのレーザ加工効率が上がることと
なった。また、皮膜が透明であるため被加工物の外観を
損なうことがなく、レーザ加工後も皮膜の除去を必要と
しない。更には、酸化物、窒化物等の無機材料や有機物
を被覆する場合は、被加工材の保護皮膜(防食、耐摩耗
など)としての機能も付与できる。このため、レーザ加
工されることを意図したレーザ加工用金属素材等への表
面前処理として有用である。
【図1】被加工物表面状態を示す表面図である。
【図2】被加工物表面状態を示す表面図である。
【図3】照射後の試料断面の光学顕微鏡による組織断面
図である。
図である。
【図4】引き上げ速度の異なるポリシラザン被覆アルミ
ニウム板に炭酸ガスレーザを照射した結果のマクロ表面
図である。
ニウム板に炭酸ガスレーザを照射した結果のマクロ表面
図である。
【図5】炭素鋼にポリシラザン処理し炭酸ガスレーザを
照射した結果の表面図である。
照射した結果の表面図である。
【図6】SUS304板にSiO2、ポリシラザン皮膜、及び市
販の非黒色系のレーザ加工用塗布剤をそれぞれ被覆処理
し、炭酸ガスレーザを照射した結果の表面図である。
販の非黒色系のレーザ加工用塗布剤をそれぞれ被覆処理
し、炭酸ガスレーザを照射した結果の表面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 14/10 8939−4K 16/30 26/00 E (72)発明者 平松 実 岡山県岡山市伊福町4丁目3番18号 岡山 県工業技術センター内
Claims (2)
- 【請求項1】 被加工物のレーザ加工に際し、レーザ波
長近傍で吸収を示しかつ可視光の透過能の大きい透明皮
膜を形成する、酸化物、窒化物の無機物,有機物,有機金
属化合物の一種又は二種以上の混合物で予め被加工物の
表面を被覆することを特徴とするレーザ加工における被
加工物の前処理方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の被加工物の表面の被覆手
段がゾル−ゲル法によるコーティング、またはイオンプ
レーティング,スパッタリング,化学蒸着法等の気相成
膜法であるレーザ加工における被加工物の前処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22287594A JP3397904B2 (ja) | 1994-09-19 | 1994-09-19 | レーザ加工における金属材料被加工物の前処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22287594A JP3397904B2 (ja) | 1994-09-19 | 1994-09-19 | レーザ加工における金属材料被加工物の前処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0885819A true JPH0885819A (ja) | 1996-04-02 |
JP3397904B2 JP3397904B2 (ja) | 2003-04-21 |
Family
ID=16789263
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22287594A Expired - Fee Related JP3397904B2 (ja) | 1994-09-19 | 1994-09-19 | レーザ加工における金属材料被加工物の前処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3397904B2 (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0919328A2 (en) * | 1997-11-26 | 1999-06-02 | Eastman Kodak Company | Process for generating precision polished non-planar aspherical surfaces |
US5968441A (en) * | 1997-10-21 | 1999-10-19 | Nec Corporation | Laser processing method |
JP2007169753A (ja) * | 2005-12-26 | 2007-07-05 | Muneharu Kutsuna | レーザピーニング処理方法及びレーザ吸収粉体層シート |
JP2007169754A (ja) * | 2005-12-26 | 2007-07-05 | Muneharu Kutsuna | 表面処理方法、レーザ吸収粉体層シート及びレーザピーニング用粉体スプレー |
US20210178479A1 (en) * | 2019-11-13 | 2021-06-17 | Rolex Sa | Timepiece component |
WO2022053415A1 (en) * | 2020-09-12 | 2022-03-17 | Wysokinski Karol | A method of modifying metals with laser |
JP2022530352A (ja) * | 2019-04-17 | 2022-06-29 | アルセロールミタル | レーザ金属堆積によるコーティングされた金属基材の製造方法 |
JP2022530353A (ja) * | 2019-04-17 | 2022-06-29 | アルセロールミタル | レーザ溶接によるアセンブリの製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109136923A (zh) * | 2018-10-25 | 2019-01-04 | 中信戴卡股份有限公司 | 一种铝合金的表面激光重熔处理方法 |
-
1994
- 1994-09-19 JP JP22287594A patent/JP3397904B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US5968441A (en) * | 1997-10-21 | 1999-10-19 | Nec Corporation | Laser processing method |
EP0919328A2 (en) * | 1997-11-26 | 1999-06-02 | Eastman Kodak Company | Process for generating precision polished non-planar aspherical surfaces |
EP0919328A3 (en) * | 1997-11-26 | 2001-03-07 | Eastman Kodak Company | Process for generating precision polished non-planar aspherical surfaces |
JP2007169753A (ja) * | 2005-12-26 | 2007-07-05 | Muneharu Kutsuna | レーザピーニング処理方法及びレーザ吸収粉体層シート |
JP2007169754A (ja) * | 2005-12-26 | 2007-07-05 | Muneharu Kutsuna | 表面処理方法、レーザ吸収粉体層シート及びレーザピーニング用粉体スプレー |
JP2022530352A (ja) * | 2019-04-17 | 2022-06-29 | アルセロールミタル | レーザ金属堆積によるコーティングされた金属基材の製造方法 |
JP2022530353A (ja) * | 2019-04-17 | 2022-06-29 | アルセロールミタル | レーザ溶接によるアセンブリの製造方法 |
US20210178479A1 (en) * | 2019-11-13 | 2021-06-17 | Rolex Sa | Timepiece component |
WO2022053415A1 (en) * | 2020-09-12 | 2022-03-17 | Wysokinski Karol | A method of modifying metals with laser |
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