JP2007169754A - 表面処理方法、レーザ吸収粉体層シート及びレーザピーニング用粉体スプレー - Google Patents

表面処理方法、レーザ吸収粉体層シート及びレーザピーニング用粉体スプレー Download PDF

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Abstract

【課題】潤滑油又は減摩剤を被加工面に長時間に亘って保持することが可能な表面処理方法を提供する。
【解決手段】本発明によれば、レーザピーニングの衝撃波により被加工面としてのワーク10の摺動面に、潤滑油61を溜めることが可能な陥没部30が形成されるので、潤滑油61を摺動面に長時間に亘って保持することが可能となる。しかも、レーザピーニングの衝撃波によりワーク10の摺動面の結晶が細分化されかつクラックの進展が抑制され、耐応力腐食割れ性が向上する。また、陥没部30の表面部に金属などの粉体又は皮膜を打ち込んで表面層を硬化させて、耐摩耗性及び耐摺動性を向上させることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、被加工物の被加工面に施される表面処理方法及びその表面処理方法を行うためのレーザ吸収粉体層シートとレーザピーニング用粉体スプレーに関する。
従来の表面処理の一例として、例えば、ピストン、シリンダなどの摺動部品の被加工面としての摺動面に二硫化モリブデンをコーティングする処理が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
東洋ドライループ株式会社、「online」、平成17年12月21日検索、インターネット<http://www.drilube.co.jp/dri/2.html>
しかしながら、上記した表面処理が施された摺動部品では、摺動面に潤滑油又は減摩剤を付着させても、その潤滑油等を長時間に亘って保持することができず、頻繁に潤滑油を供給する必要があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、潤滑油又は減摩剤を被加工面に長時間に亘って保持することが可能な表面処理方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る表面処理方法は、被加工物の被加工面の上をレーザの吸収度を増すためのレーザ吸収増強皮膜で覆い、そのレーザ吸収増強皮膜に短パルス高ピーク出力のレーザを照射し、レーザピーニングの衝撃波により被加工物の被加工面に、潤滑油又は減摩剤を溜めることが可能な陥没部を形成するところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載の表面処理方法において、被加工物の被加工面の上に、金属、金属間化合物、金属炭化物、金属酸化物、セラミックス、樹脂、合金及び/又はガラスなどの粉体からなる固体潤滑材及び/又は硬化材を塗布して粉体皮膜層を形成しておき、この粉体皮膜層を介して被加工物の被加工面の上を覆ったレーザ吸収増強皮膜にレーザを照射し、レーザピーニングの衝撃波により被加工物の被加工面に陥没部を形成すると共に、その陥没部の表面部に固体潤滑材及び/又は硬化材を打ち込むところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の表面処理方法において、レーザ吸収増強皮膜は、被加工物の被加工面又は粉体皮膜層に、グラファイト或いは黒色顔料を塗布し、又は、酸化皮膜処理或いはリン酸皮膜処理を施して形成されるところに特徴を有する。
請求項4の発明は、請求項1に記載の表面処理方法において、フィルム、ガラスシート又は金属薄膜からなるベースシートと、そのベースシートの一方の面にグラファイト或いは黒色顔料を塗布し、又は、酸化皮膜処理或いはリン酸皮膜処理を施して形成されたレーザ吸収増強皮膜と、ベースシートの他方の面に、樹脂、金属、金属間化合物、金属炭化物、金属酸化物、合金、セラミックス、ガラス、酵素及び/又は抗菌剤等の粉体又は皮膜を付着させて形成された粉体皮膜層とを備えたレーザ吸収粉体層シートを形成し、そのレーザ吸収粉体層シートを、被加工物の被加工面に粉体皮膜層を向けて敷設しておき、レーザ吸収増強皮膜にレーザを照射し、レーザピーニングの衝撃波により被加工物の被加工面に陥没部を形成すると共に、その陥没部の表面部に粉体又は皮膜を打ち込むところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項4に記載の表面処理方法において、ベースシートは、レーザを照射した後に被加工物の被加工面から剥離可能であるところに特徴を有する。
請求項6の発明は、請求項5に記載の表面処理方法において、レーザ吸収粉体層シートを被加工物の被加工面に密着させたところに特徴を有する。
請求項7の発明は、請求項1乃至6の何れかに記載の表面処理方法において、レーザ吸収増強皮膜の上にレーザを透過可能な水、油類、溶融塩又はプラスチックからなるレーザ干渉層で覆い、レーザをレーザ干渉層を通してレーザ吸収増強皮膜に照射し、レーザピーニングの衝撃波により被加工物の被加工面を硬化、凹凸化、改質するところに特徴を有する。
請求項8の発明は、請求項1乃至7の何れかに記載の表面処理方法において、レーザ通過孔を備えたマスクを、レーザを照射する前にレーザ吸収増強皮膜又はレーザ干渉層の上に間隔を開けて積層し、レーザ吸収増強皮膜を横切るようにしてマスク上にレーザを照射することで、被加工面を各種パターンで改質するところに特徴を有する。
請求項9の発明は、請求項8に記載の表面処理方法において、マスクを、厚さ0.1[mm]〜5.0[mm]の金属シート又はセラミックスシートで構成するところに特徴を有する。
請求項10の発明は、請求項1乃至9の何れかに記載の表面処理方法において、被加工物の被加工面に、予め、酸化皮膜処理又はリン酸皮膜処理を施しておくところに特徴を有する。
請求項11の発明は、請求項1乃至10の何れかに記載の表面処理方法において、被加工物の被加工面に、略円形又は多角形の窪み又はディンプルを陥没部として形成するところに特徴を有する。
請求項12の発明は、請求項4乃至6の何れかに記載の表面処理方法において、被加工物の被加工面に、金属皮膜又はセラミックスコーティングからなる皮膜層を形成しておき、その皮膜層をレーザ吸収粉体層シートで覆い、レーザを照射してレーザピーニングの衝撃波により被加工物の被加工面に陥没部を形成すると共に、その陥没部の表面部に粉体を打ち込むところに特徴を有する。
請求項13の発明は、請求項1乃至12の何れかに記載の表面処理方法において、被加工物の被加工面にキサゲ模様が形成されるように、線状の溝を複数形成するところに特徴を有する。
請求項14の発明は、請求項1乃至13の何れかに記載の表面処理方法において、被加工物を構成する部材が半凝固状態又はその金属の再結晶温度以上の状態で、レーザ吸収増強皮膜にレーザを照射するところに特徴を有する。
請求項15の発明は、請求項1乃至14の何れかに記載の表面処理方法において、レーザの発振装置から出射されるレーザを被加工物に照射する際に、レーザの照射方向を変更する光偏向装置と、レーザビーム加工光学系とのうち少なくとも一方を数値制御してレーザの照射位置を正確に制御するところに特徴を有する。
請求項16の発明は、請求項1に記載の表面処理方法において、被加工物の被加工面に、金属、合金、金属間化合物、金属炭化物、金属酸化物、樹脂及び/又はセラミックスからなる粉体と揮発性油類とを混合したレーザピーニング用粉体スプレーを塗布して粉体皮膜層を形成しておき、この粉体皮膜層をフィルム、ガラスシート又は金属薄膜からなるベースシートで覆い、そのベースシートのうち粉体皮膜層と反対側の面にグラファイト又は黒色顔料をスプレーで塗布してレーザ吸収増強皮膜を形成し、そのレーザ吸収増強皮膜にレーザを照射し、レーザピーニングの衝撃波により被加工物の被加工面に陥没部を形成すると共に、その陥没部の表面部に粉体を打ち込むところに特徴を有する。
請求項17の発明に係るレーザ吸収粉体層シートは、フィルム、ガラスシート又は金属薄膜からなるベースシートと、そのベースシートの一方の面にグラファイト或いは黒色顔料を塗布し、又は、酸化皮膜処理或いはリン酸皮膜処理を施して形成されたレーザ吸収増強皮膜と、ベースシートの他方の面に樹脂、金属、金属間化合物、金属炭化物、金属酸化物、合金、セラミックス、ガラス、酵素、抗菌剤等の粉体及び/又は皮膜を付着させて形成された粉体皮膜層とを備えたところに特徴を有する。
請求項18の発明に係るレーザピーニング用粉体スプレーは、金属、合金、金属間化合物、金属炭化物、金属酸化物、樹脂及び/又はセラミックスからなる粉体と揮発性油類との混合物を噴射可能な構成であるところに特徴を有する。
請求項1の発明によれば、レーザピーニングの衝撃波により被加工物の被加工面に、潤滑油又は減摩剤を溜めることが可能な陥没部が形成されるので、潤滑油等を被加工面に長時間に亘って保持することが可能となる。さらには、被加工物の被加工面に固体潤滑材及び/又は硬化材を塗布して粉体皮膜層を形成しておき、この粉体皮膜層を介して被加工物の被加工面の上をレーザ吸収増強皮膜で覆い、このレーザ吸収増強皮膜にレーザを照射すると、レーザピーニングの衝撃波により陥没部が形成されると共に、その陥没部の表面部に固体潤滑材及び/又は硬化材が打ち込まれる(請求項2の発明)。ここで、レーザ吸収増強皮膜は、被加工物の被加工面又は粉体皮膜層に、グラファイトを塗布する等して形成してもよい(請求項3の発明)。
粉体皮膜層は、被加工物の被加工面に、金属、合金、金属間化合物、金属炭化物、金属酸化物、樹脂及び/又はセラミックスからなる粉体と揮発性油類とを混合したレーザピーニング用粉体スプレーを塗布して形成することができる(請求項18の発明)。そして、この粉体皮膜層をフィルム、ガラスシート又は金属薄膜からなるベースシートで覆い、そのベースシートの一方の面にグラファイト又は黒色顔料をスプレーで塗布してレーザ吸収増強皮膜を形成し、そのレーザ吸収増強皮膜にレーザを照射してもよい(請求項16の発明)。なお、レーザ吸収増強皮膜をレーザ干渉層で覆い、そのレーザ干渉層を通してレーザ吸収増強皮膜にレーザを照射してもよい。
また、レーザ吸収粉体層シートを被加工物の被加工面に敷設して、レーザ吸収粉体層シートのレーザ吸収増強皮膜にレーザを照射し、レーザピーニングの衝撃波により陥没部を形成すると共に、その陥没部の表面部にレーザ吸収粉体層シートの粉体皮膜層を構成する粉体又は皮膜を打ち込むことができる。このレーザ吸収粉体層シートは、フィルム、テープ、紙、ガラスシート又は金属の薄膜からなるベースシートと、そのベースシートの一方の面にグラファイト或いは黒色顔料を塗布し、又は、酸化皮膜処理或いはリン酸皮膜処理を施してなるレーザ吸収増強皮膜と、前記ベースシートの他方の面に金属、合金、金属間化合物、金属炭化物、金属酸化物、合金、セラミックス、ガラス、酵素及び/又は抗菌剤等の粉体又は皮膜を薄く、例えば粉体であれば粉体の粒径の数倍の厚さに塗布してなる粉体皮膜層とを備えている(請求項4及び請求項17の発明)。なお、レーザ吸収粉体層シートは、レーザを照射する際に、粉体皮膜層側を被加工物の被加工面に密着させておいて、短パルス高ピーク出力のレーザを照射するのが望ましい(請求項6の発明)。ここで、レーザ吸収粉体層シートのベースシートを、レーザを照射した際に分解・分離する構成としてもよい。また、レーザを照射した後にベースシートが被加工物の被加工面に残る場合には、請求項5の発明のように、レーザを照射した後にベースシートを被加工物の被加工面から剥離可能な構成とするのが望ましい。ベースシートは、所定の効果を発揮し得る厚さのものであればよい。具体的には、例えば、比較的厚い、所謂「薄板材」であっても、比較的薄い、所謂「フィルム」であっても、ベースシートの一方の面側にレーザが照射された際に発生するプラズマの衝撃波により、ベースシートの他方の面に形成された粉体皮膜層を構成する粉体又は皮膜が被加工物の被加工面に打ち込まれ得る厚みであれば、厚みに拘わらず何れもレーザ吸収粉体層シートを構成するベースシートに該当する。
請求項7の発明のように、レーザ干渉層を透過させてレーザ吸収増強皮膜にレーザを照射すると、レーザ干渉層の慣性力によりプラズマの膨張が押さえられるので、レーザ吸収増強層にレーザを直接照射した場合よりも、被加工物の被加工面に付与する衝撃波の強度を高めて効率よく陥没部を形成したり、その陥没部の表面部に粉体又は皮膜を打ち込んだりすることができる。このレーザ干渉層は、水、油、溶融塩その他の透明な液体であってもよいし、プラスチックその他の透明なシートであってもよい。なお、レーザ吸収粉体層シートを使用する場合は、レーザ吸収粉体層シートのうちレーザ吸収増強皮膜の上にレーザ干渉層を設けてレーザを照射すればよい。また、レーザ吸収粉体層シートは、レーザ吸収増強皮膜に重ねてレーザ干渉層、例えばプラスチックシートを一体に取り付けた構成にしてもよい。
レーザピーニングが発生すると、その衝撃波により被加工物の被加工面に塑性変形が生じ、結晶が細分化されかつクラックの進展が抑制され、耐摩耗性及び耐応力腐食割れ性が向上することが期待できる。具体的には、被加工物の被加工面がディンプル構造になるように、陥没部を略円形又は多角形にして複数形成したり(請求項11の発明)、被加工物の被加工面にキサゲ模様が形成されるように、線状の溝を複数形成したり(請求項13の発明)すればよい。
請求項8の発明によれば、レーザ通過孔を横切るようにマスク上にレーザを走査することで、被加工物の被加工面のうちレーザ通過孔に対応した部分に選択的に陥没部を形成することができる。また、被加工面にレーザを照射する範囲をレーザ通過孔によって制限できるので、レーザ通過孔の形状に応じたパターンで被加工面を改質することができる。ここで、マスクは、厚さ0.1[mm]〜5.0[mm]の金属シート又はセラミックスシートで構成することが好ましい(請求項9の発明)。
請求項10の発明のように、被加工物の被加工面には、レーザ吸収増強皮膜で覆う前に、予め、酸化皮膜処理又はリン酸皮膜処理を施すことも有効である。また、レーザ吸収粉体層シートを被加工物の被加工面に敷設する前に、予め、皮膜層、例えば、金属皮膜又はセラミックスコーティングを設けてもよい(請求項12の発明)。
また、請求項14の発明のように、被加工物を構成する部材が半凝固状態、又は、再結晶温度以上の温度となった状態である間に、レーザピーニングの衝撃波により被加工物の被加工面に陥没部を形成してもよい。ここで、半凝固状態とは、固相率が30[%]〜80[%]程度となる状態をいう。
請求項15の発明のように、レーザの発振装置から出射されるレーザを被加工物に照射する際に、レーザの照射方向を変更する光偏向装置とレーザビーム加工光学系とのうち少なくとも一方を数値制御すれば、レーザの照射位置を正確かつ高速に移動させて表面処理作業を高速化することができる。
[第1実施形態]
以下、本発明に係る表面処理方法の一実施形態を、図1〜図5に基づいて説明する。図1には、摺動部品であるワーク10(本発明の「被加工物」に相当する)の一部が拡大して示されている。ワーク10の母材11は、例えば鉄鋼材料であり、その母材11の表面には、固体潤滑材としてのアモルファス合金からなるワーク既存表面処理層12が例えばメッキ処理にて形成されている。なお、固体潤滑材は、アモルファス合金に代えて、例えば、クロム合金、ニッケル超合金、二硫化モリブデン等で構成してもよい。このワーク既存表面処理層12の表面は、ワーク10の摺動面(本発明の「被加工面」に相当する)となる。なお、母材11の表面にワーク既存表面処理層12を設けない場合は、母材11の表面がワーク10の摺動面(即ち、被加工面)となる。
このワーク10に、本発明に係るレーザ吸収粉体層シート40を用いた表面処理を施すには、以下のようである。まず、ワーク10の摺動面上にレーザ吸収粉体層シート40を密着するように敷設する。ここで、レーザ吸収粉体層シート40は、ベースシート40Aとしてのアルミホイルと、そのベースシート40Aの一方の面に黒色顔料を塗布して形成されたレーザ吸収増強皮膜14と、ベースシート40Aの他方の面に金属の粉体又は混合物13Fを塗布して形成された粉体皮膜層13とで構成されている。なお、レーザ吸収増強皮膜14は、ベースシート40Aの一方の面に黒色顔料を塗布した構成に代えて、例えばベースシート40Aの一方の面にグラファイトを塗布した構成としてもよい。また、粉体皮膜層13は、金属の粉体又は混合物13Fに代えて、樹脂、金属、金属間化合物、金属炭化物、金属酸化物、合金、セラミックス、ガラス、酵素及び/又は抗菌剤等の粉体で構成してもよい。レーザ吸収粉体層シート40は、レーザ干渉層15で覆われている。レーザ干渉層15は、例えば、水で構成されかつ厚さが1[mm]〜5[mm]になっている。なお、レーザ干渉層15は、水以外に、油その他の透明な液体で構成してもよく、それら液体は流れていてもよい。
次いで、レーザ干渉層15に向けて、パルス幅が100[ps]〜100[ns]で出力密度が1[GW/cm]〜10[GW/cm]の短パルス高ピーク出力のレーザを照射する。具体的には、QスイッチのNd:YAGレーザ装置(本発明の「発振装置」に相当する)を用い、エネルギー出力を100[mJ/pulse]〜300[mJ/pulse]、波長を532[nm]〜1080[nm]、レーザパワー密度を約3.0[GW/cm]、周波数を数10[Hz]〜数100[Hz]に設定したパルスレーザを、レーザ干渉層15に向けて出射する。このとき、レーザ装置におけるレーザ集光部(図示せず)又はレーザ出射部20に集光レンズ21(本発明の「レーザビーム加工光学系」に相当する)を設けて、レーザ干渉層15上におけるレーザ照射径が0.2[mm]〜6.0[mm]になるようにレーザを集光する。ここで、本実施形態では、前述のようにレーザ干渉層15が水で構成されているので、波長が532[nm]のYAGレーザの2倍波を利用する方が、波長が1064[nm]の通常のYAGレーザを用いるよりも、容易にレーザ干渉層15を透過させることができる。従って、レーザの波長は、532[nm]にするのが望ましい。
上記の如くレーザが出射されると、そのレーザは、レーザ干渉層15を透過し、レーザ吸収粉体層シート40のうち黒色のレーザ吸収増強皮膜14に吸収されて粉体皮膜層13に到達し、レーザ吸収増強皮膜14、ベースシート40A及び粉体皮膜層13とが急速に5000[℃]以上の高温に加熱されて爆発的にプラズマが発生する。即ち、レーザ吸収粉体層シート40の一部又は全部がプラズマ化し、レーザ吸収粉体層シート40の構成物質である原子、分子、イオン、電子等の粒子群が爆発的に放出される。そして、それら粒子群の爆発的放出による反作用力が衝撃波としてレーザ吸収粉体層シート40からワーク10の摺動面に付与される。また、本実施形態では、レーザ吸収粉体層シート40がレーザ干渉層15で覆われているので、レーザ干渉層15の慣性力により粒子群の爆発的放出による反作用力が、レーザ干渉層15を設けない場合よりも大きくなっている。即ち、ワーク10の摺動面に、例えば、1[GPa]〜10[GPa]の反作用力が作用する。その結果、図2に示すように、ワーク10の摺動面が塑性変形を起こし、ワーク10の摺動面に深さが、例えば、2[μm]〜50[μm]の陥没部30が形成されるのみならず、粉体皮膜層13を構成する硬質の粉体又は混合物13Fがその陥没部30の表面部に打ち込まれる。
この陥没部30は、レーザ干渉層15におけるレーザ照射径の範囲に、1つずつ形成される。しかも、衝撃波によって陥没部30を陥没形成するので、照射条件を調節して陥没部30の縁部にエッジが形成されるのを防止することができる。また、レーザ吸収粉体層シート40の所定の箇所でレーザを1[pulse]〜9[pulse]だけ照射したら停止し、別の箇所に移動してレーザを照射する。この動作を短時間で繰り返すことにより、効率よく、ワーク10の摺動面の所定の箇所に陥没部30を形成すると共に、その陥没部30の表面部に粉体又は混合物13Fを打ち込むことができる。
次いで、レーザ吸収粉体層シート40をワーク10から捲り取る。即ち、ワーク10の摺動面上に残留したベースシート40Aをワーク10の摺動面から剥離する。すると、図3に示すように、ワーク10の摺動面に複数の陥没部30が形成され、その陥没部30の表面部に粉体又は混合物13Fが打ち込まれた状態となる。
さて、このワーク10を図4に示すように相手部品60に組み付け、互いの摺動面に潤滑油61を付着させると、陥没部30が油溜まりの役割を果たし、これにより、潤滑油61を摺動面に長時間に亘って保持することが可能なる。なお、潤滑油61を減摩剤に代えた場合は、陥没部30に減摩剤を溜めて長時間に亘って保持することができる。また、陥没部30の縁部は、緩やかに湾曲しているので、ワーク10と相手部品60とを摺動させた際に、陥没部30の縁部が相手部品60の表面を削り取ることもない。しかも、ワーク10の摺動面は、レーザピーニングの衝撃波により結晶が細分化されたり、粉体又は混合物13Fの埋め込み効果により陥没部30の表面部が硬化したり、既存クラックが消滅したりされているので、潤滑特性のみならず、耐摩耗性も向上する。
上記した本実施形態に係る表面処理方法では、レーザの照射・停止をパルス制御により高速に繰り返してワーク10の摺動面に複数の陥没部30を形成したが、例えば、図5に示すように複数のレーザ通過孔18Aを備えたマスク18を、レーザ干渉層15とレーザ出射部20との間に間隔を開けて配置し、レーザ通過孔18Aを横切るようにマスク18上にレーザを照射してもよい。この際に、マスク18に形成するレーザ通過孔18Aの幾何学的形状を例えば、円形、楕円形、多角形とすると共に、レーザ通過孔18Aのサイズ及び孔間隔を変化させることにより、ワーク10の摺動面に形成する陥没部30、即ち、ディンプルのパターンを目的に応じて各種変化できる。なお、マスク18は、例えば、厚さ0.1[mm]〜5.0[mm]のレーザを反射しやすい金属シート又はセラミックスシートで構成すればよい。また、マスク18にレーザを照射する際は、マスク18をレーザの照射方向、即ち、レーザの光軸と直交する仮想の平面に対して傾けておけば、反射したレーザの逆行を防止することができる。
[第2実施形態]
本実施形態では、第1実施形態と同じ構成のワーク10の摺動面に、図6に示すように、粉体又は混合物13Fを敷き詰めた粉体皮膜層13を形成しておき、その粉体皮膜層13上にレーザ吸収増強皮膜14を密着して設け、そのレーザ吸収増強皮膜14をレーザ干渉層15で覆う。ここで、粉体又は混合物13Fは、ワーク10の摺動面の材質と異なる材質、例えば、アモルファス合金で構成されている。なお、粉体又は混合物13Fは、アモルファス合金に代えて、アモルファス合金以外の合金、金属、金属間化合物、金属炭化物、金属酸化物、セラミックス、樹脂、合金及び/又はガラス等で構成してもよいし、これらの混合物で構成してもよい。この粉体又は混合物13Fの個々の形状は、不均一な粒形状になっている。また、レーザ吸収増強皮膜14は、粉体皮膜層13にグラファイトを塗布して形成されている。
そして、第1実施形態と同様のレーザ装置及びレーザ発振条件を用いてレーザ吸収増強皮膜14をレーザで照射する。すると、ワーク10の摺動面には、図4に示すように陥没部30が形成されると共に、それら陥没部30の表面部に粉体又は混合物13Fが打ち込まれた状態になる。これら陥没部30は前記第1実施形態と同様に油溜まりになると共に、陥没部30の表面部には複数の粉体又は混合物13Fが打ち込まれて微細な突起が形成される。これにより、潤滑油61が陥没部30から容易に流れ出ることを防ぐことができる。また、ワーク10の摺動面よりも硬度が大きい粉体又は混合物13Fを陥没部30の内面に打ち込んだ場合には、隣り合う陥没部30,30の間に形成される尾根部12Pが相手部品60と摺接して摩耗すると、図7に示すように陥没部30の表面部に打ち込まれた粉体又は混合物13Fが相手部品60と摺接するようになり、相手部品60との摺接面全体の耐摩耗性が向上して、ワーク10の摺動面の摩耗の進行を抑制することができる。このように、陥没部30の表面部に打ち込まれた粉体又は混合物13Fは、固体潤滑材及び/又は硬化材としての役割を果たす。しかも、相手部品60と摺接していた粉体又は混合物13Fの摩耗が進行すると、近接する他の粉体又は混合物13Fが次々に相手部品60と摺接するので、ワーク10の摺動面の摩耗の進行を抑制する効果を継続して発揮することができる。また、陥没部30の縁部は緩やかに湾曲しているので、ワーク10と相手部品60とを摺動させる際に陥没部30の縁部が相手部品60の表面を削り取るようなこともない。
ここで、上記した構成ではワーク10の摺動面に粉体皮膜層13を形成しておき、その上にレーザ吸収増強皮膜14を設けていた。これに代えて、ベースシート40Aを介してレーザ吸収増強皮膜14と粉体皮膜層13とが一体となった図8に示すレーザ吸収粉体層シート40を、ワーク10の摺動面に粉体皮膜層13側を向けて敷設してもよい。具体的には、例えば、前記第1実施形態と同様のベースシート40Aのうち粉体皮膜層13が設けられる側の面に離型剤16を塗布し、その離型剤16に粉体又は混合物13Fを付着させて粉体皮膜層13を形成する。さらに、レーザ吸収粉体層シート40のレーザ吸収増強皮膜14に重ねてレーザ干渉層15としてのプラスチックシートを取り付けておく。そして、レーザ吸収粉体層シート40の粉体皮膜層13側をワーク10の摺動面に宛がって敷設し、レーザ干渉層15側からレーザを照射すれば、ワーク10の摺動面に陥没部30を形成しかつその陥没部30の表面部に粉体又は混合物13Fを打ち込むことができる(図3参照)。
また、レーザ吸収粉体層シート40の粉体皮膜層13は、粉体又は混合物13Fに代えて、ワーク既存表面処理層12の構成材料と異なる材料、例えば、クロム合金からなる皮膜(図示せず)で構成してもよい。なお、この皮膜は、クロム合金に代えて、例えば、樹脂、金属、金属間化合物、金属炭化物、金属酸化物、クロム合金以外の合金、セラミックス、ガラス、酵素及び/又は抗菌剤等で構成してもよい。そして、この様な構成のレーザ吸収粉体層シート40のうち粉体皮膜層13をワーク10の摺動面に宛がって敷設し、レーザ干渉層15側からレーザを照射すれば、ワーク10の摺動面に陥没部30を形成しかつその陥没部30の表面部に皮膜を固着させることができる。
図9に示すように、粉体皮膜層13が粉体又は混合物13Fで構成されたレーザ吸収粉体層シート40をワーク10の摺動面に敷設するシート供給装置22をレーザ出射部20に固定し、レーザ出射部20に先行してレーザ吸収粉体層シート40をワーク10の摺動面に敷設しながらレーザ出射部20によりレーザを照射してもよい。これにより、効率よく陥没部30の形成と粉体又は混合物13Fの打ち込みとを行うことができる。なお、レーザ吸収粉体層シート40の粉体皮膜層13を、粉体又は混合物13Fに代えて上記の皮膜で構成しても同様にして陥没部30を形成しつつ、その陥没部30の表面部に皮膜を固着させることができる。
[第3実施形態]
本実施形態では、自動車のエンジンを構成する部品に本発明に係る表面処理方法を用いてディンプル加工を施す場合について説明する。このエンジンには、シリンダブロック70(図10及び図11参照)、ピストン72(図12参照)、連結バー73(図12参照)、クランクシャフト74(図14参照)が備えられている。そして、シリンダブロック70に備えた複数のシリンダ部70Aの内部でピストン72が直動する。また、ピストン72には連結バー73の一端が回動可能に連結され、連結バー73の他端がクランクシャフト74に連結されている。
このエンジンでは、シリンダ部70Aとピストン72との摺動面と、連結バー73とクランクシャフト74との摺動面とに、本発明に係る表面処理方法を用いてディンプル加工が施されている。詳細には、シリンダ部70Aに関しては、その内周面に1〜2[μm]のエンボス加工を施した後、二硫化モリブデンを塗布してワーク既存表面処理層12を形成しておく。次いで、ワーク既存表面処理層12上に、図8に示すレーザ吸収粉体層シート40を敷設する(図10及び図11にはレーザ吸収粉体層シート40は示されていない)。
次いで、図11に示すようにシリンダ部70A内にミラー71(放物面鏡)を配置する。そして、シリンダ部70Aの上端開口からシリンダ部70Aの中心軸に沿ってレーザを入光させかつミラー71で反射させ、レーザをシリンダ部70Aの内周面に敷設されたレーザ吸収粉体層シート40に照射する。ここで、ミラー71を回転及びシリンダ部70Aの軸方向に直動させてレーザの照射位置を変更する。これにより、シリンダ部70Aの内周面に略円形の陥没部30が複数形成されると共にそれら陥没部30の表面部に粉体又は混合物13Fが打ち込まれ、シリンダ部70Aの内周面がディンプル構造になる。
図12に示したピストン72に関しては、その外周面を図8に示すレーザ吸収粉体層シート40で覆って(図12にはレーザ吸収粉体層シート40は示されていない)、前記レーザ出射部20(図1参照)を移動しながらレーザ吸収粉体層シート40にレーザを照射して陥没部30を複数形成すると共に、それら陥没部30の表面部に粉体又は混合物13Fを打ち込む。これにより、ピストン72の外周面もディンプル構造になる。また、ピストン72には 図15に示したピストンリング76が装着されている。このピストンリング76の外周面と上下の端面にも、本発明に係る表面処理方法により複数の陥没部30が形成されている。そして、それら陥没部30の表面部には、粉体又は混合物13Fが打ち込まれている。
図12に示した連結バー73のうちクランクシャフト74との連結部分には、メタル軸受75が組み付けられる。メタル軸受75は半円形状の2体に分割可能になっており、図13に示すようにメタル軸受75の内面にも、上記したピストン72と同様に複数の陥没部30が形成されており、それら陥没部30の表面部に粉体又は混合物13Fが打ち込まれている。また、図14に示すようにクランクシャフト74のうち連結バー73が連結される部分に関しても同様に複数の陥没部30が形成されており、それら陥没部30の表面部に粉体又は混合物13Fが打ち込まれている。
以上の構成により、エンジンを構成する部品同士の間の摺動抵抗が抑えられ、エンジンの燃費、静粛性、耐久性等を向上させることができる。
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)レーザ吸収増強皮膜14は、ワーク10の摺動面のレーザの吸収度を増すものであればよい。具体的には、前記第1実施形態においてレーザ吸収増強皮膜14をベースシート40Aの一方の面に黒色顔料又はグラファイトを塗布して形成していたが、レーザ吸収増強皮膜14をベースシート40Aの一方の面に酸化皮膜処理又はリン酸皮膜処理を施して形成してもよい。
(2)前記第1実施形態では、レーザ吸収粉体層シート40のベースシート40Aをアルミホイルで構成していたが、アルミホイル以外の金属薄膜、フィルム、ガラスシートで構成してもよい。なお、フィルムには、ナイロン膜その他の樹脂膜が含まれる。
(3)前記第1実施形態では、粉体皮膜層13をレーザ吸収粉体層シート40に設けていたが、粉体皮膜層13をレーザ吸収粉体層シート40とワーク10の摺動面との両方に設けてもよい。
(4)前記第2実施形態では、ベースシート40Aの片面に塗布した離型剤16に粉体又は混合物13F、又は、皮膜を付着させて粉体皮膜層13を形成していたが、ベースシート40Aの片面に設けた接着剤又は粘着テープ等に粉体又は混合物13F、又は、皮膜を付着させて粉体皮膜層13を形成してもよい。
(5)前記第3実施形態では、エンジンを構成する部品の摺動面に、本発明に係る表面処理方法を用いて複数の陥没部30を形成していたが、例えば、図16に示すように、ベアリング80のうちインナーリング81の外周面及び/又はアウターリング82の内周面に複数の陥没部30を形成し、それら陥没部30の表面部に粉体皮膜層13を構成する粉体又は皮膜を打ち込んでもよい(図16では、インナーリング81の外周面のみに複数の陥没部30が形成された状態が示されている)。
(6)また、例えば図17に示すように、直動ガイド83における摺動面83A,83Bに複数の陥没部を形成し、それら陥没部30の表面部に粉体皮膜層13を構成する粉体又は皮膜を打ち込んでもよい。
(7)さらに、例えば図18に示すように、自動車のエンジンに備えられたエキゾーストバルブ84の表面に複数の陥没部30を形成し、それら陥没部30の表面部に粉体皮膜層13を構成する粉体又は皮膜を打ち込んでもよい。
(8)前記第1実施形態では、1つのレーザ出射部20で1種類のレーザをワーク10に照射していたが、複数のレーザ装置63,64を設け、波長の異なる複数種類のレーザをレーザ吸収増強皮膜14に照射してもよい。これにより、レーザ吸収増強皮膜14におけるレーザの吸収率を向上させることができる。具体的には、図19に示すように波長が1064[nm]のレーザを出力する第1レーザ装置63と、波長が532[nm]のレーザを出力する第2レーザ装置64とを設け、これら第1及び第2のレーザ装置63,64が出力したレーザをレーザ合成部65で合成する。そのレーザ合成部65には、図20に示したプリズム66を設けておき、例えば第1レーザ装置63のレーザを、プリズム66の斜面66Aに貫通させてレーザ吸収粉体層シート40に照射し、第2レーザ装置64のレーザを、プリズム66の斜面66Aで反射させて、第1レーザ装置63のレーザの照射部分に重ねて第2レーザ装置64のレーザを照射すればよい。このとき、レーザ吸収増強皮膜14上におけるレーザ照射径を、第1と第2のレーザ装置63,64の間で異ならせてもよい。
(9)レーザ出射部20が出力したレーザを、例えば、X−Yガルバノミラー(本発明の「光偏向装置」に相当する)を利用してワーク10上に走査して表面処理を施すようにしてもよい。これにより、レーザ出射部20の移動のみでレーザの照射部分を変更する場合に比べて、表面処理の高速化が図られる。
(10)前記各実施形態において、陥没部30を細い線状の溝にして複数形成することで、ワーク10の摺動面をキサゲ模様の凹凸構造にして、潤滑油が保持されるようにしてもよい。
(11)前記各実施形態において、レーザ出射部20の位置等を数値制御してもよい。これにより、ワーク10の摺動面を連続して照射できるので、パルス幅が1[ns]〜90[ns]というレーザ装置の特性がより活かされるようになって、作業が高速化される。
(12)前記各実施形態では、ワーク10の摺動面に本発明を適用した例を示したが、ワーク10の表面であれば摺動面以外であっても本発明を適用することができる。
(13)前記各実施形態では、ワーク10の摺動面とレーザ吸収増強皮膜14との間に粉体皮膜層13を設けていたが、図21に示すように、粉体皮膜層13を設けずにワーク10の摺動面にレーザ吸収増強皮膜14を密着して設けてもよい。ここで、レーザ吸収増強皮膜14は、ワーク10の摺動面にグラファイト或いは黒色顔料を塗布し、又は、酸化皮膜処理或いはリン酸皮膜処理を施して形成してもよい。また、フィルム、ガラスシート又は金属薄膜からなるベースシート40Aの一方の面にグラファイト或いは黒色顔料を塗布、又は、酸化皮膜処理或いはリン酸皮膜処理を施して形成してもよい。そして、前記第1実施形態と同様に、レーザ吸収増強皮膜14をレーザ干渉層15で覆い、そのレーザ干渉層15にレーザを照射すると、図22に示すように、レーザピーニングの衝撃波によりワーク10の摺動面に陥没部30を形成することができる。そして、このワーク10を図23に示すように相手部品60に組み付け、互いの摺動面に潤滑油61を付着させると、陥没部30が油溜まりの役割を果たし、これにより、潤滑油61を摺動面に長時間に亘って保持することが可能になる。
(14)前記第2実施形態において、図24に示すワーク10の摺動面に、レーザピーニング用粉体スプレー(図示せず)で揮発性油類に混合した粉体又は混合物13F、例えば、金属、合金、金属間化合物、金属炭化物、金属酸化物、樹脂及び/又はセラミックスを塗布して粉体皮膜層13を形成してもよい。この場合は、ベースシート40Aとしてのアルミホイルの一方の面にグラファイト又は黒色顔料をスプレーで塗布してレーザ吸収増強皮膜14を形成し、アルミホイルの他方の面を粉体皮膜層13に向けて敷設すればよい。そして、前記第1実施形態と同様にしてレーザを照射すると、レーザピーニングの衝撃波により、ワーク10の摺動面に陥没部30を形成すると共に、その陥没部30の表面部に粉体又は混合物13Fを打ち込むことができる。
(15)前記各実施形態においてレーザ干渉層15を省いた構成としても、レーザピーニングの衝撃波により、ワーク10の摺動面に陥没部30を構成することができる。さらに、ワーク10の摺動面とレーザ吸収増強皮膜14との間に粉体皮膜層13を設けた場合には、陥没部30の表面部に粉体皮膜層13を構成する粉体又は混合物13F、又は、皮膜を打ち込むことができる。
本発明の第1実施形態に係るワークにレーザ吸収粉体層シート及びレーザ干渉層を積層した状態を示した断面図 ワークの摺動面に複数の陥没部が形成され、その陥没部の表面部に粉体が打ち込まれた状態を示した斜視図 その断面図 ワークと相手部品との摺動面に潤滑油を浸した状態を示した断面図(尾根部摩耗前) レーザ干渉層にマスクを重ねた状態を示した斜視図 第2実施形態に係るワークに粉体皮膜層、レーザ吸収増強皮膜及びレーザ干渉層を積層した状態を示した断面図 ワークと相手部品との摺動面に潤滑油を浸した状態を示した断面図(尾根部摩耗後) レーザ吸収粉体層シートの断面図 レーザ吸収粉体層シートを供給しながらレーザを照射する構成を示した断面図 第3実施形態に係るシリンダブロックの斜視図 そのシリンダ部の一部破断斜視図 ピストン、リンク、メタル軸受の斜視図 メタル軸受の斜視図 クランクシャフトの斜視図 ピストンリングの斜視図 他の実施形態(5)に係るベアリングの斜視図 他の実施形態(6)に係る直動ガイドの斜視図 他の実施形態(7)に係るエキゾーストバルブの斜視図 他の実施形態(8)に係る2つのレーザを合成して照射するためのレーザ装置の斜視図 レーザ合成部の概念図 他の実施形態(13)に係るワークにレーザ吸収増強皮膜及びレーザ干渉層を積層した状態を示した断面図 ワークの摺動面に複数の陥没部が形成された状態を示した斜視図 ワークと相手部品との摺動面に潤滑油を浸した状態を示した断面図 他の実施形態(14)に係るワークに粉体皮膜層及びレーザ干渉層を積層した状態を示した断面図
符号の説明
10 ワーク(被加工物)
13 粉体皮膜層
13F 粉体
14 レーザ吸収増強皮膜
15 レーザ干渉層
16 離型剤
18 マスク
18A レーザ通過孔
21 集光レンズ(レーザビーム加工光学系)
30 陥没部
40 レーザ吸収粉体層シート
40A ベースシート
61 潤滑油

Claims (18)

  1. 被加工物の被加工面の上をレーザの吸収度を増すためのレーザ吸収増強皮膜で覆い、そのレーザ吸収増強皮膜に短パルス高ピーク出力のレーザを照射し、レーザピーニングの衝撃波により前記被加工物の前記被加工面に、潤滑油又は減摩剤を溜めることが可能な陥没部を形成することを特徴とする表面処理方法。
  2. 前記被加工物の前記被加工面の上に、金属、金属間化合物、金属炭化物、金属酸化物、セラミックス、樹脂、合金及び/又はガラスなどの粉体からなる固体潤滑材及び/又は硬化材を塗布して粉体皮膜層を形成しておき、この粉体皮膜層を介して前記被加工物の前記被加工面の上を覆った前記レーザ吸収増強皮膜に前記レーザを照射し、レーザピーニングの衝撃波により前記被加工物の前記被加工面に前記陥没部を形成すると共に、その陥没部の表面部に前記固体潤滑材及び/又は前記硬化材を打ち込むことを特徴とする請求項1に記載の表面処理方法。
  3. 前記レーザ吸収増強皮膜は、前記被加工物の前記被加工面又は前記粉体皮膜層に、グラファイト或いは黒色顔料を塗布し、又は、酸化皮膜処理或いはリン酸皮膜処理を施して形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の表面処理方法。
  4. フィルム、ガラスシート又は金属薄膜からなるベースシートと、そのベースシートの一方の面にグラファイト或いは黒色顔料を塗布し、又は、酸化皮膜処理或いはリン酸皮膜処理を施して形成された前記レーザ吸収増強皮膜と、前記ベースシートの他方の面に、樹脂、金属、金属間化合物、金属炭化物、金属酸化物、合金、セラミックス、ガラス、酵素、抗菌剤等の粉体及び/又は皮膜を付着させて形成された粉体皮膜層とを備えたレーザ吸収粉体層シートを形成し、そのレーザ吸収粉体層シートを、前記被加工物の前記被加工面に前記粉体皮膜層を向けて敷設しておき、前記レーザ吸収増強皮膜に前記レーザを照射し、レーザピーニングの衝撃波により前記被加工物の前記被加工面に前記陥没部を形成すると共に、その陥没部の表面部に前記粉体又は前記皮膜を打ち込むことを特徴とする請求項1に記載の表面処理方法。
  5. 前記ベースシートは、前記レーザを照射した後に前記被加工物の前記被加工面から剥離可能であることを特徴とする請求項4に記載の表面処理方法。
  6. 前記レーザ吸収粉体層シートを前記被加工物の前記被加工面に密着させたことを特徴とする請求項4又は5に記載の表面処理方法。
  7. 前記レーザ吸収増強皮膜の上に前記レーザを透過可能な水、油類、溶融塩又はプラスチックからなるレーザ干渉層で覆い、前記レーザを前記レーザ干渉層を通して前記レーザ吸収増強皮膜に照射し、レーザピーニングの衝撃波により前記被加工物の前記被加工面を硬化、凹凸化、改質することを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の表面処理方法。
  8. レーザ通過孔を備えたマスクを、前記レーザを照射する前に前記レーザ吸収増強皮膜又は前記レーザ干渉層の上に間隔を開けて積層し、前記レーザ吸収増強皮膜を横切るようにして前記マスク上に前記レーザを照射することで、前記被加工面を各種パターンで改質することを特徴とする請求項1乃至7の何れかに記載の表面処理方法。
  9. 前記マスクを、厚さ0.1mm〜5.0mmの金属シート又はセラミックスシートで構成することを特徴とする請求項8に記載の表面処理方法。
  10. 前記被加工物の前記被加工面に、予め、酸化皮膜処理又はリン酸皮膜処理を施しておくことを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の表面処理方法。
  11. 前記被加工物の前記被加工面に、略円形又は多角形の窪み又はディンプルを前記陥没部として形成することを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載の表面処理方法。
  12. 前記被加工物の前記被加工面に、金属皮膜又はセラミックスコーティングからなる皮膜層を形成しておき、その皮膜層を前記レーザ吸収粉体層シートで覆い、前記レーザを照射してレーザピーニングの衝撃波により前記被加工物の前記被加工面に前記陥没部を形成すると共に、その陥没部の表面部に前記粉体を打ち込むことを特徴とする請求項4乃至6の何れかに記載の表面処理方法。
  13. 前記被加工物の前記被加工面にキサゲ模様が形成されるように、線状の溝を複数形成することを特徴とする請求項1乃至12の何れかに記載の表面処理方法。
  14. 前記被加工物を構成する部材が半凝固状態又はその金属の再結晶温度以上の状態で、前記レーザ吸収増強皮膜に前記レーザを照射することを特徴する請求項1乃至13の何れかに記載の表面処理方法。
  15. 前記レーザの発振装置から出射される前記レーザを前記被加工物に照射する際に、前記レーザの照射方向を変更する光偏向装置と、レーザビーム加工光学系とのうち少なくとも一方を数値制御して前記レーザの照射位置を正確に制御することを特徴とする請求項1乃至14の何れかに記載の表面処理方法。
  16. 前記被加工物の前記被加工面に、金属、合金、金属間化合物、金属炭化物、金属酸化物、樹脂及び/又はセラミックスからなる粉体と揮発性油類とを混合したレーザピーニング用粉体スプレーを塗布して前記粉体皮膜層を形成しておき、この粉体皮膜層をフィルム、ガラスシート又は金属薄膜からなるベースシートで覆い、そのベースシートのうち前記粉体皮膜層と反対側の面にグラファイト又は黒色顔料をスプレーで塗布して前記レーザ吸収増強皮膜を形成し、そのレーザ吸収増強皮膜に前記レーザを照射し、レーザピーニングの衝撃波により前記被加工物の前記被加工面に前記陥没部を形成すると共に、その陥没部の表面部に前記粉体を打ち込むことを特徴とする請求項1に記載の表面処理方法。
  17. フィルム、ガラスシート又は金属薄膜からなるベースシートと、そのベースシートの一方の面にグラファイト或いは黒色顔料を塗布し、又は、酸化皮膜処理或いはリン酸皮膜処理を施して形成されたレーザ吸収増強皮膜と、前記ベースシートの他方の面に樹脂、金属、金属間化合物、金属炭化物、金属酸化物、合金、セラミックス、ガラス、酵素及び/又は抗菌剤等の粉体又は皮膜を付着させて形成された粉体皮膜層とを備えたことを特徴とするレーザ吸収粉体層シート。
  18. 金属、合金、金属間化合物、金属炭化物、金属酸化物、樹脂及び/又はセラミックスからなる粉体と揮発性油類との混合物を噴射可能な構成であることを特徴とするレーザピーニング用粉体スプレー。
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